終末の結論   作:アイギウス

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第1話

コールドスリープから目覚めて早1日。土井翔太こと転生一般人の俺は担当官こと神谷花蓮に泣きつき元自宅まで連れて行く約束を取り付け今日がその日。ってか神様特典なんだから普通手元に置いておいてよ。

 

「でも翔太サマも以外にホームシックなんですね」

 

「少し違う、かな。ケジメだよ」

 

「ケジメ?何にですか?」

 

「自分に。ちょっと考えも切り替えたいから。君だって自分の家とかの方が考えも纏まるし落ち着くだろ?」

 

「それもそうですね!」

 

そうして数十分ほどで土井家前に着くが、見事な一軒家だった我が家は玄関が開けっぱなし。芝生も生え散らかし、母さんが見たら激怒ものの光景があった。

 

俺は車を出てすぐに部屋に向かう。後ろで担当官が声を上げるが知らない。一先ず特典─ドライバーだけ装着すればこっちのものなのだから。

 

2階への階段を駆け上がり自室のドアを開けホコリだらけの勉強机を引き出しを開けると中には幾多のケーブルが剥き出しのまま繋がれ中心に赤いコアのような球体がついてるデバイス─アークドライバーを握る。

感傷に浸るのはあと。自分の当初の目的を今一度自分に言い聞かせてドライバーを腰に装着する。

 

アークドライバーゼロ

 

そうして装着した側からドライバーはスパイトネガ─赤黒い泥のように溶けて俺の体内に消えた。

よし。目標達成!これで一安心。

そう思ってると下から俺のことを呼びながら神谷さんが息を上げて昇って来た。

 

「ごめん神谷さん。家を見たら色々込み上げて来ちゃって」

 

「しょ、翔太サマ速すぎですし…ゼェ…ゼェ……先に言ってくださいよぉ」

 

「だかたごめんって」

 

「まぁ…いいですけど……ここが翔太サマの部屋ですか〜普通ですねぇ」

 

「どうせ事前情報で僕のパーソナルデータはあらかた知ってるからいいよ。リアクションは期待してないし」

 

神谷さんはつまんなーいと唇を尖らせるが僕(俺)は部屋の周りを懐かしむように見ながらも自分の部屋を注意深く見回すと、あーやっぱりというかあった。

時間が経った劣化とかじゃない。僕の部屋には自分にだけ分かるほどの些細なものだけど誰か入った痕跡がある。家族なら誰かは分かるけどこれ他の人間だな。

 

「神谷さん。ここの家の名義って今誰になってるか分かる?」

 

「え?えーーと……ちょっと調べてみますね」

 

言いながら神谷さんは端末を開いて液晶画面をコンコンタップしてること数秒で返答が返ってきた。

 

「一応翔太サマ名義ですけど、もしかしてここに住むとか言いませんよね?」

 

「いや。それは“保護”してくれた神谷さんたちに申し訳ないからね。ただ名義が僕のままなら維持費とかどうなってるの?」

 

そう聞き返すと神谷さんはなんとも言えないような苦い表情になる。

 

「そのー……申し上げにくいんですけど、今こんなご時世ですから中央区以外に手が回らなくってぶっちゃけちゃうとこの家も権利はありまけど誰か住むとなりますと申請とかされても保証とか泥棒とか来ちゃいますよ?」

 

成程警察なんてこんな中央区の外れをわざわざ警護しに来ないか。当然と言えば当然か。

 

「それもそうだね…………さて」

 

ならせめてでも出来ることはやろう。そう思うと僕の足は自然に動き階段を降りて玄関から外に出ると裏の庭に回り込んだ。そして今からやることに備えてシャツの袖をまくる。

 

「やるか」

 

「何をですか?」

 

「草むしり」

 

「へ……?」

 

呆然とする神谷さんを放って僕(俺)はまずは中腰になって手近な雑草から引っこ抜く。

 

「道具もないのはキツイなぁ……」

 

果たしていつ終わるのやら。

 

「翔太サマまさかこれ全部やるつもりですか!?」

 

「だいたいはやっていこうかなって……」

 

言いながら僕は雑草を引っこ抜く。後ろから嘘でしょ…?と絶句してる神谷さんを放って俺の草むしりはやがて家の掃除までに発展し、結局日が暮れるまで続いた。

 

 

 

 

 

やがて実家の掃除も終わり学園に戻り自室でシャワーを浴びると、ベッド側の机の前の椅子にかけながら目の前のアークドライバーがあるモノを多次元プリンター能力を活かしビームエクィッパーで生成するのを眺める。

あ、ちなみに部屋の中の監視カメラは部屋に入った時点で改竄済み。

やろうと思えば今からでも学園システム全部ハッキングして電磁バリアを解除して抜け出すことも可能だけど折角都合よく“保護”してくれる場所があるししばらくは利用させてもらおう──と思案に耽ってると生成が終わったアークドライバーのコアと同じく禍々しい赤いコアが右端にあるパスキーサイズのデバイス──俺用のアークワンプログライズキーその生成をとりあえず確認した俺はアークドライバーのコアに戻す。今回は生成出来るかの実証だし。もしバレた時のことを考えるとドライバーの中に仕舞うほうがいい。

 

「さて、ドライバーとキーは確保した」

 

あとは集中してハッキング──いや待てよ?

 

「アークの力がバレるのはかなり不味い。いやバレてもいいが時と場所がある」

 

少なくとも神谷さんや神谷さんの所属してる組織にはダメだ………となると学園を出るか?いや、そもそも──

 

「アークとして接続する“場所”を作ればいいんだ」

 

1つ補足すると俺のアークドライバーにアーク本人はいない。あるのは電子って名のつくほぼ全てへのハッキング権とも言えるべき物と変身能力、多次元プリンターによる物体の生成・複製。

それに劇中でもあった滅亡迅雷のアジト。最悪それを作ればいいな。その為の機械は生成出来るし。よし問題クリア。

 

「じゃあ寝るか」

 

アークドライバーを体内に仕舞い。体内に仕舞うっておかしいな。まぁいいや。それでベッドに入る。この寝心地は家のベッドとは違うなぁ。

 

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