「それはそうと参加権が必要なイベントに参加したんだよね。
どうだった?」
「まあ、私に有利なゲームでしたね。
おかげで結構いろいろと有用なアイテムを手に入れました」
武器防具などは見かけなかったが【救命のブローチ】や【身代わり竜鱗】などのアクセサリ、【
【キャリア・オーブ】についてはアリシアも【
「いいなあ。私も参加したかった」
「参加権はクリスマスイベントの【サンタクロース】からの宝櫃で低確率で手に入ったみたいですね。
私なんかは結構クリスマスイベントに積極的だったので」
「なるほど。独り身でイベントを頑張った人が手に入れたと」
「・・・あまり他の参加者にそういうことを言わないでくださいね」
新年会もお開きになるところで、さっきから考えていたことを伝えておくことにする。
一時的に身を隠す意味でも良い機会だろう。
「私はもうそろそろ旅に出て他の国を回ろうかと考えています」
「そうなの?」
「ええ。実は初めから考えていたことではあるのですが、いい機会ですし」
「初めから?」
「ええ。初めにチュートリアルで所属国を決めるときにどこにするか迷ったのですが、どうせあとから他の国にも行けるならということで結構適当に王国に決めたんですよ。
思った以上に楽しかったので長く居ることになりましたが」
「それなら所属も変えてしまうの?」
「初めは所属を王国に残したままというのも考えていましたが、他国所属の超級職が別の国に入るのにあまりいい顔はされないでしょう。
一応無所属になるつもりです。
所属を離れてランキングから名前が消えれば、少しは騒動も収まると思いますし」
「そう。寂しくなるわね」
「まあ、いずれは帰ってくるつもりですが。
王国内も全て見たわけではないですし」
他国も面白そうなので、いつになるかはわからないが。
◇
学術院でカドモスにも同じことを伝えておくことにする。
「というわけで、諸国を見て回ろうかと考えています」
「突然じゃのう」
「まあ、いきなり考えた訳ではないですし、カドモス様もうすうす感づいてはいたのでしょう」
「まあのう。で、初めはどこに行く気じゃ?」
「初めはレジェンダリアに行こうと思っていますよ。
もう少し他の魔法の勉強もしたいですし、今後の移動手段のためにも【
「そうか。あの国に行ったなら【
もっともあ奴も結構な年じゃったから、すでにくたばっとるかもしれんが」
「あはは。わかりました。
ありがたくカドモス様の名前は使わせていただきます」
◇
そうして出立の日になり、
「<マスター>のお主に言っても仕方がないかも知れんが、気を付けるんじゃぞ」
「はい」
「僕もアリシアさんに負けないようにもっと頑張るよ。
限界レベルなんて枠に囚われないように」
クラシスがそう言ってくる。
どうやら、ようやく【賢王】の条件を満たす方法に気づいたらしい。
「またお主が帰ってきて見て回ったものについての報告をしてくれるのを楽しみにしておるよ」
こまめにレポートは作っておいた方が良いかもしれない。
「では行ってきます」
こうしてアリシアは初めの所属国であるアルター王国から離れ、諸国を見て回る旅に出かけた。
以前、カンニング騒動で学校を退学したときと似た状況だが、あのときよりはずっと気分は軽かった。
キリが良いので、とりあえずここまでで完結。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
諸国編とかも構想というか妄想しているエピソードはあるけど、それを始めると強さを盛りすぎてしまうし、何より物語の落としどころが思い浮かばないのでとりあえずは保留。
気が向けば別の小説として作成したりもするかも。
捏造設定
【
蘇生アイテム。
死者は飲んだりできないので、振りかけて使う。
非常に高価ではあるが、蘇生が成功するとは限らない。
【キャリア・オーブ】
下級職カンストアイテム
戦闘行為禁止ジョブのレベリングを行うのに非常に便利。
【
系統無し下級職
睡眠時のHP、MP、SPの回復速度が高くなる。
メインジョブにしている場合には戦闘行為はできない。
アリシアは【吸余蚤飾 インライフリー】をより活用するためにこのジョブを取得した。
【
魔術師、錬金術師、薬師等の複合上級職
一応生産職。
スキルを付与したアイテムを作り活用する《ウィッチクラフト》、自分で作製した箒で空を飛ぶ《ブルーム・フライト》、猫・烏・梟等の使い魔を召喚する《ファミリア》のスキルを覚えることができる。
超級職には【