巫女なボクと化身使いなオレ   作:支倉貢

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うわあああああ‼︎ 30⁉︎ あ、いや、番外編とかあるから、実際違うんだった。もっと書いてるんだった……。それにしても文才は相変わらずだ。サンタさん、クリスマスプレゼントは文才でお願いします。←
どーでもいいけど紅葉ちゃんに合いそうだと思う曲は、ボカロの心拍数#0822です! マジいい曲だよ聞いてみて。
おっと、関係のないことをベラベラすみませんでした。
それでは、本編へどうぞ!


第30話 vs天河原3 〜於野兄妹〜

後半開始と同時に、ボクはボールを奪うために走った。いきなりDFラインから上がり始めるボクを見て驚く人も居たけど、そんなの関係なかった。ただ、ボクを励まし、ボクの実力を見せてやれ、と応援してくれた楓のためにも、ボクはここで見せつけておきたかった。

ーーボクのサッカーを見せてやる‼︎

前を向いて、さらに加速する。その瞬間。まさに、一瞬。ふわ、とボクの意識が宙に浮いたような感覚に陥り、そのまま意識を手放した。

 

天馬side

ホイッスルが鳴った途端に、紅葉先輩が凄いスピードで走り出した。ボールがまわり始めたばかりの天河原は突然のことに動きが止まり、あっさり紅葉先輩にボールを奪われた。ゆらり、と紅葉先輩が動く。それを見て、キャプテンが俺に指示を出した。

 

「上がれ、天馬‼︎」

「はい‼︎」

 

指示を受けた俺は、すぐに紅葉先輩の隣に駆け寄った。と、同時に紅葉先輩が顔を上げる。

その時、確かに俺の背筋に悪寒が走った。

紅葉先輩の目は爛々と赤く輝き、まるで血を求める野獣のようだった。恐ろしいほど赤くて、妖艶な瞳。その瞳に、光は無かった。

違う。こんなの紅葉先輩じゃない。紅葉先輩はこんな人じゃない! 君は誰? 誰なの?

そう言いたかった。でも、言えなかった。俺の足が、ガクガクと震えていた。怖かった。

紅葉先輩はそんな俺など知らず、相手ゴールを見て、口の端を歪めた。

 

「おい、てめえら……」

 

あの優しい声音ではなく、敵を威圧する低い声。その声で、紅葉先輩は続ける。

 

「よくもこのオレをバカにしてくれたなぁ……。てめえら分かってんのか? てめえらみてえなクズ、本当はオレの足元にも及ばねえってことを。てめえら……調子に乗ったことを後悔しろ‼︎」

 

そう吐き捨てた紅葉先輩が、オーラを放出する。そのオーラは、あの入学式の時に見た化身だった。

 

「てめえらにはもったいねえが……フィフスセクター‼︎ よーく見とけ。金剛尾神キュウビの化身シュートを‼︎」

 

紅葉先輩がパチンと指を鳴らすと、その指先に炎が灯る。さらに紅葉先輩が腕を振ると、大きな炎がたくさんボールに集まってきた! 舞い上がるボールと共にジャンプした紅葉先輩はボールを右足で叩いた。それと同時に、キュウビが火を吹いた。

炎の尾を引いて、ボールが飛ぶ。ブロックしようとした選手を次々となぎ倒し、最後の砦であるキーパーの前まで来た。すると、ずっとゴールに背を向けて膝をついて、着地したままの体勢だった紅葉先輩が立ち上がり、右手の指を再び鳴らした。

 

「紅蓮地獄‼︎」

 

ゴオオッという燃え盛る炎がキーパーを飲み込み、ボールはネットを揺らした。

得点したことを知らせるホイッスルが鳴り響いた時、俺はハッと我に返った。と、そこで得点したという事実に喜ぶ。だが、目の前で立ち尽くす紅葉先輩が視界に入り、少し躊躇した。

ーーこの人は、本当に紅葉先輩なのか?

そんな考えが俺の頭を支配した。

紅葉先輩と、目が合う。俺は一瞬硬直したが、ニコ、と笑った紅葉先輩を見て、すぐに警戒心が解けた。俺はいつものように、紅葉先輩に声をかけた。

 

「凄いですね、紅葉先輩! あんな強力なシュート、初めて見ました! 流石紅葉先ぱーー」

「それは本心なのか?」

 

紅葉先輩の赤い眼光が、俺を射抜く。憎しみと怒りが混じった、何か強い意志を感じる鋭い目。その意志が何なのか、俺には分からない。でも俺は、その冷たい目に負けずに紅葉先輩の目を見つめ返した。

すると突然、紅葉先輩の体がグラついた。

 

「紅葉先輩⁈」

 

俺が倒れかけた紅葉先輩を抱きとめると、紅葉先輩は目を閉じて俺の腕の中で完全に身を預け、ぐったりしていた。

 

「紅葉先輩‼︎ しっかりして下さい‼︎」

「紅葉‼︎」

 

俺やキャプテンが何度も名前を呼んでも、紅葉先輩が目を覚ますことは無かった。

 

「選手交代! 速水、行けるな?」

「は、はい!」

「天馬! 紅葉をこっちへ!」

 

円堂監督が駆け寄り、俺は気を失った紅葉先輩を監督に預ける。そこに、楓先輩もやってきた。

 

「楓先輩‼︎ 紅葉先輩は……」

「……単なる体調不良……では、なさそうだな……」

「えっ……⁉︎ じゃあ、紅葉先輩はどうなるんですか‼︎」

「落ち着け、松風クン! 大丈夫だ。紅葉は死にやしねえよ。安心しろ。それと……みんな、この試合が終わったら、集まってくれ。ちょっと、紅葉のことを知って欲しいんだ」

 

楓先輩はそれだけ言うと、円堂監督と一緒にベンチへ戻っていった。紅葉先輩のことを知る? 一体、どういうことだろう……。俺は気になったが、今は試合中だと気持ちを切り替えた。

 

 

 

 

 

その後、何度か点を取られそうになるも、三国先輩がゴールをきっちり守ってくれた。そしてキャプテンの化身、奏者マエストロが打った化身シュート・ハーモニクスが炸裂し、俺達は無事、地区予選一回戦を突破した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー試合後、俺達は雷門中サッカー棟のミーティングルームに集まった。紅葉先輩は、サッカー棟にある保健室で眠っているらしい。

 

「……そういえば、僕紅葉先輩のこと、何も知らなかったような気がする」

「え?」

 

隣に居る信助が、ボソリと呟き、さらに続ける。

 

「ほら……紅葉先輩が小さい頃どうだったかとかさ。僕達が知ってるのは、優しくて少し幼い感じがする紅葉先輩なのに……化身出した時とそうじゃない時とで、全然違うでしょ? まるで別人みたいに変わるから、きっと何か……」

「で、でも……あの時……初めて紅葉先輩の化身見た時、紅葉先輩は自分のこと、二重人格って……」

「それは違うな」

 

そう切り捨てたのは、楓先輩だった。

 

「紅葉は二重人格なんかじゃない。化身を出す時だけに現れるあいつは……俺達の一族が封印していた、霊獣なんだ」

 

霊獣? 聞き慣れない単語に、俺達は首を傾げる。他の先輩達も、分からない、とばかりに楓先輩に疑問をぶつける。

 

「霊獣? なんだよそれ。嘘臭えな」

「ちゅーか、霊獣って何?」

 

呆れるように言う倉間先輩と、ストレートに疑問を投げかける浜野先輩。楓先輩はまっすぐに俺達を見つめるだけだ。

 

「…………俺達於野一族とは、そもそも他の人間とは全く違う一族だ。今から話すことは全て、現実味の無い話だと思うことばかりだが、本当のことなんだ。俺達が実体験した悪夢。それを踏まえて、聞いて欲しい」

 

楓先輩はそう言って、金色でありながらどこかくすんだ瞳で、俺達を見据えた。

 

 

 

 




うーん、最後の方テキトーになったな、試合。
試合苦手なんだよな〜。ま、イナイレはストーリーと試合がメインなので両方頑張って書きます。
あ、出ましたね、キュウビの化身シュート!
紅蓮地獄……紅葉の化身シュート
パチンと指を鳴らすと、その指先に炎が灯り、腕を振って大きな炎をボールに集める。舞い上がったボールと共にジャンプし、それを蹴る。それと同時に、キュウビが火を吹くアクション有り。シュートを打った後、着地したままの体勢から立ち上がり、右手の指を再び鳴らす。激しく燃え盛る炎がキーパーを飲み込む。
それでは、次回はシリアス全開です。苦手な方は、お気をつけ下さい。backもOKですよ。
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