ifから始まる幻想郷崩壊   作:サンシャインWest

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 リアルが死ぬ程忙しいが、何とか書けたぜ。
 なんかいつの間にか8点という高評価(私にとって)が付いててビックリした。
アザマース!!!
 お気に入り登録者も7人に増えてたし、この人らの為にも最後まで走り切る!



 ただ、スローペースなのは許して。
 体調不良でフルマラソンしてるようなもんなの...


第10話 『幻想昔話』 かくして幻想郷(はこにわ)は誕生す

 

「……そうね、アナタ達は知らないわよね。これを知っているのは、幻想郷の誕生に携わったもの達だけだから。私の言葉の意味を理解出来る者は限られる。だから、少し......昔話を、しましょうか......」

 

 そして紫は話し始める。幻想郷が出来る前、遠い昔の出来事を。

 

“「今は昔、この幻想郷が外の世界と隔たれる少し前。そこには人間と妖怪が共存する(くに)があったわ。誕生初期の幻想郷と同じく、人が妖怪に支配されかけているような状態だったけど、それでも一応の共存が成立していた。

その時代には、海の向こうの国々から人やモノ、技術が数多く入って来ていた。その影響で人外の存在は科学・化学という学問を通して否定されるようになり、人々は妖怪を恐れる事が無くなっていった。

 下級妖怪のような力の無い存在達は消滅するか、よくて人間の幼子より弱くなった。

 大妖怪と呼ばれるような存在達も大半が力を大きく落とし、人の手によって討伐される事も珍しくなくなった。萃香、貴女も経験したから分かるでしょう?

 私はそんな状況に危機感を抱いた。時代が更に流れれば、いつか妖怪や神はその存在を維持し続けられなくなり、滅んでしまうのではないかと。

 だから私は、外の世界に影響される事のない箱庭の世界を作り上げようと計画した。そう、それが『幻想郷』よ。

私の考えに賛同してくれた妖怪や神の力を借り、遂に計画は現実のものとなろうとしていた。

 

 でも、どうしても私達では不可能な事があった。

 それは、世界から箱庭を切り離して維持する事と、閉じた世界の中だけで全てを完結させる事。

 世界から郷をひとつ切り離して維持するのに必要な力はとても膨大で、特に維持にかかる力は今の幻想郷中の力を集めても足りない程のものであり、それを常に消費する事になる為とてもではないけど現実的な案とは言えなかった。

 この問題を解消すべく持てる知と力を全て注いだけど、私達の力はその時点で既にかなり落ちていて、打てる手は限られていた。一時は集っていた人と人外の半数を生贄にする事も本気で検討した程よ。

 そんな絶望的な状況で、一つの種族が名乗りを上げた。彼女等はその時世界で『妖精』・『精霊』と呼ばれていた存在だった。

 彼女達は海の向こうの国々でも様々な姿形で認識・伝承されていて、当時世界で一番強い力を持っていた。彼女達はその力の一部をほぼ無償で提供してくれるとの事だった。

 この事により世界の隔離に必要な力は足りたが、循環と浄化の問題が残っていた。

 

 空気、水、マナ、龍脈、命。正確にはもっとあるんだけど、今回は関係ないから省くわね。これらは世界を巡る事で浄化されていて、隔離した世界である幻想郷の中を巡らせても年月の経過とともに淀み、腐り、朽ちていく事が解っていた。かといって循環の為に常に外の世界と繋げた場合、外の影響を受ける可能性が大きく跳ね上がる事になり、箱庭に本来期待していた役目が果たせなくなる。

 そんな新たな問題に頭を悩ませていた私達の元へ、人間達の中から解決の為の提案をしてくる一族が居た。

 その一族の一つは『博霊』。その一族は霊力の扱いに長けており、結界術の腕に関して特に鬼才を発揮していた。その一族は、本来外と箱庭を区切り遮るだけの予定だった結界に、現在の“博霊大結界”の効果を付与した。

 もう一つの一族は『霧雨』。本来の家名は『ミストレイン』。当時海の向こうでは魔女狩りという出来事があったらしくてね。それによって迫害されて逃げて来ていた魔法使いの一族だったわ。彼女等は当時の私達の知らない西洋の魔法と呪術を用いて、箱庭の中で発生する穢れや淀み、所謂『闇』を指定の対象に集めて人為的に浄化する術を発明した。

 そして最後にもう一つの一族。『精霊の民』。海の向こうでは『エルフ』・『ドワーフ』等とも呼ばれていた一族。名前の通り精霊の祝福を受けた一族であり、自然そのものであった精霊の友と呼べる、自然と共に生きる存在。彼等は力の大半を失う精霊を守護する役目を担った。

 

 本来であればこれで問題は解決したはずだった。でも、いざ幻想郷を現世から切り離そうとした時、陰陽師を中心とした人間達の軍勢が攻めてきた。恐らく、力の弱まっていた私達を滅しようと考えていたのでしょう。結果的にその軍勢を撃退し、幻想郷は現世から無事に切り離された。

 

 でも、問題が発生した。

 切り離してから数年後、幻想郷内のあらゆる生命が徐々に衰弱する現象が発生したの。原因は、『闇』を浄化しきれていない事だった。元々『闇』は幻想郷中から博霊神社に集められて、そこで浄化されていた。でも、幻想郷内で争いが起ったり、人間達の不安や不満が膨れ上がった事で発生する『闇』の総量が浄化できる量を超えてしまった。浄化しきれずにあふれた『闇』は幻想郷内のあらゆる生命に入り込み、その心身を侵していった。

 

 『闇』は、生物にとって猛毒なの。たった少し入り込むだけで、少しずつ、でも確実に生命を蝕んでいく。それは、私達大妖怪や神でさえも例外では無かった。でも、そんな『闇』による影響が少ない者達が居た。『精霊』と『精霊の民』よ。

 

 『精霊』は元々、世界中で発生した『闇』の内、自然には浄化されなかったものをその身に取り込み浄化する役目の一端を担っていた。そして、その精霊の祝福を受けた一族も、妖精ほどでは無かったけど『闇』に対する耐性があったの。

 私達は彼女ら精霊に過剰分の『闇』の浄化をお願いしたわ。でも、断られた。というのも、力の大半を常時消費し続けている状態では『闇』への耐性はあっても浄化までは出来ない状態だったから。それでも、心優しい彼女等はその身に『闇』を取り込む事で幻想郷への被害を減らしてくれた。その結果、少なくない精霊が命を落としていった。『闇』を限界を超えて取り込んだ精霊はその身と共に『闇』を消滅させていたの。そうして消滅した精霊は復活する事は無い。次第に精霊の数は減っていき、それを見かねた精霊の民達は、穢れを集める指定対象に名乗りを挙げた。

 

 精霊たちは猛反対したけど、最終的には精霊の民達の説得に折れたわ。そして、新しい浄化機構が誕生した。

 まず、浄化しきれない『闇』を精霊の民達の身体へと集める。次に、彼らの血肉に刻まれた祝福の力をもって『闇』を浄化する。でも、浄化が間に合わず命を落とす者達も居た。

 そこで、当時『闇』と親和性があるという理由で協力を申し出てくれた宵闇の妖怪と暗闇の精霊がその身を融合させ、更に残っていた精霊達が残っていた力を集め注ぐ事で、『闇』を喰らう形で浄化できる存在を造り上げた。それが「ルーミア」。彼女が少量の血肉と共に、彼らに蓄えられた『闇』を喰らうようになった事で、彼らの死亡率は大きく下がった。でも、そうして力をほぼ失った結果、精霊達はその存在の位階を下げる事になり、貴方達のよく知る『妖精』が誕生したの。妖精が弱いのは当然なのよ。だってその力のほぼ全てを幻想郷の為に使い続けているから。

 

 そうして幻想郷から『闇』の脅威は去った。しかし、新たな問題が発生した。新たな浄化機構の構造上、その身に常に『闇』を抱える事になった精霊の民は、あらゆる生命から忌避されるようになってしまったの。生命の本能が『闇』を恐れ、結果、彼等は人からも妖怪からも迫害される事になった。元々精霊という人外の存在と仲が良く、人へも妖怪等へも分け隔てなく接していた事が互いを敵視していた両者それぞれからの迫害に拍車をかける原因になったのでしょうね。それを知った妖精達は激怒したわ。

「私達の友人に危害を加えるのであれば、私達はこの幻想郷への協力を取り止める。」

ってね。

 まあ、それはそうよね。恩を仇で返されているようなものだから。でも、他ならぬ精霊の民達が妖精達を宥めた。とても心優しい彼の一族は、自らの境遇が幻想郷の平和の為に必要な事であると言った。それでも妖精が食い下がった為、妖精と精霊の一族、人間の代表一族として稗田家当主、私や当時の博霊の巫女、隠岐奈のように力を持った者達が集まり話し合いの場が設けられた。

 そうして幾つかの取り決めがなされたわ。

 

一つ,幻想郷の有力者達は発生する『闇』を減らす努力をする事。

一つ,『闇』を浄化する方法を他に模索し、可能であれば実行する事。なお、実行するのは他者の犠牲が無いものに限る。

一つ,幻想郷に住まうものは、精霊の民に代わり弱ってしまった妖精の存在が消えてしまわぬよう保護する義務があるものとする。

一つ,最終的には、精霊の民の協力が無くとも『闇』を浄化できるようにし、精霊の民を浄化の役目から解放する事を最終目的とする。

一つ,精霊の民は『闇』による影響を受け入れ、人々の不満のはけ口となる事を承諾する。

一つ,精霊の民は、自ら、もしくは同族、同族以外の親しい者の生命を脅かされるか相手の許諾がない限り人々を傷付ける事を禁ずる。

一つ,人々は精霊の民の生存を脅かす行為を行ってはならず、精霊の民が最低限の生活を行える環境を保障する。

一つ,『闇』について口外する事を禁ずる。

一つ,『闇』の影響の拡散を防ぐ為、稗田、博霊、八雲、ルーミア、妖精以外の者が精霊の民に対し干渉する事を制限する。

一つ,役目からの解放前に、『闇』の浄化の役目を終える事を希望する場合は、予め精霊の民へ受け渡される1万両と証明札の両方を博霊か稗田へ納める事で只人の権利を買い戻す形にて役目から解放されるものとし、これを妨害するあらゆる行為を禁ずる。

一つ,ルーミアは博霊の巫女の手により浄化以外の力を封印し、その存在目的を秘匿する。

一つ,精霊の民の血筋が絶える危険がある場合、稗田、博霊、八雲、ルーミアによる精霊の民への手助けを例外的に認めるものとする。

一つ,妖精の存在保護の約定が破られた場合、精霊の民は幻想郷へのあらゆる協力を取り止め、自由に行動する事を許されるものとする。

一つ,精霊の民の血筋が絶える事になった場合、もしくはその危険がある状態で精霊の民の血筋が本約定の破棄を宣言した場合、妖精(精霊)は幻想郷に対するあらゆる支援を取り止め、幻想郷への責任の一切を放棄して良いものとする。

一つ,これらの約定はここに記録され、あらゆる手段を持って本書は保護・保管され、稗田の一族が管理するものとする。

一つ,万が一に備え、本書の写しをこの場に集まった内の数名に受け渡す。

一つ,稗田、博霊、八雲はあらゆる方法を用いてこの約定を子子孫孫語り継ぎ、約定が忘れられる事を防がなければならない。

一つ,稗田、博霊において何らかの理由により語り継ぐ事に失敗した場合、稗田であれば八雲が、博霊であれば稗田か八雲がこの約定を語り、伝えなければならない。

一つ,この約定が破られた際は、一度だけ話し合いの機会を設けられる事とする。

 

 明らかに妖精の民だけが不利益を被る内容だったけど、殆どは彼ら自身からの提案だった。いえ、それは言い訳ね。その内容の方が楽だったから、私達はそれを受け入れた。彼らの優しさに甘えた。

 

 そうして、幻想郷は仮初の平和を手に入れた。精霊の民を犠牲にして......」“

 

 




 やっとこの世界の根底部分が解る話が出せた。
 この後のバトルシーンとかどうしようかな~。
 擬音語多用しすぎるのは良くないし......

えっと、今中途半端に1話だけ書けてる作品とかあるけど見たい人居る?

  • おう、二次優先で見せろ
  • ふむ、ではオリ優先で見せろ
  • そもそも興味ねー
  • そんな事より更新速度上げろ!
  • 見たくねーよそんなもん
  • いっそ全部曝せよ
  • お前もR18書きにならないか?
  • むしろリクエストあるんだが?
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