明日からはまた仕事が始まるので更新にはお時間を頂きたく...
「黒い...妖夢?」
「あ、貴女は...まさか。」
妖夢と瓜二つの少女。その存在の出現に、幽々子と妖夢は驚愕していたが反応は違っていた。幽々子は状況を理解しきれていないのか呆然としており、妖夢はその存在の正体に思い当たるものがあるのか信じられないといった様子だった。
そんな2人を気に留める事無く、漆黒の存在はその場を離れようとする。が、しかし。両足が地面から、正確には自身の影から離れない事に気付く。
その原因であろうルーミアを睨みつけるも、お返しとばかりにルーミアとチルノから凄まじい殺気を向けられる。力量の差を付き付けられ、どうしようも無いと解らされたソレは両手を挙げ、降参の意思を示す。
「さて、長々と話をする気は無い。率直に聞かせて貰おう。【狂気】とやら、お前が幸太を襲った理由は何だ?」
「【狂気】!?」
「…やっぱり。」
ルーミアはその漆黒の妖夢を【狂気】と呼んだ。そして、それに対しての反論が無い事からルーミアの言葉が真実である事が伺えた。
【狂気】は、ルーミアの問いにその顔を笑みの形へ変える。しかしその笑みは歪み切っており、その場に居た者達全てにその黒く粘ついた心根を表情から幻視させる程であった。
そして、【狂気】がその口を開き、妖夢と同じ声で、しかし妖夢が絶対に出さないであろう声音で、小馬鹿にしたように話す。
「理由ねぇ。……そんなモノは無いねぇ~。」
その言葉にチルノが激高し飛掛(とびかか)らんとするが、ルーミアが一瞥にてそれを押し留め、無言で【狂気】に続きを促す。
その様子に歪み切った笑みを更に深めた【狂気】は再び口を開いた。
「強いて言うならぁ、私はそこの宿主の欲望を代わりに果たしただけさぁ。それも目的遂行の為という大義名分を用意してぇ、問題にならない獲物を狙って、ねぇ。」
まあ、問題無い筈だった獲物がこれ以上ない程の爆弾だった訳だが。
と、浮かべていた笑みに少しの自嘲が混じるが、それも直後には消えていた。【狂気】の言葉を聞いて、ルーミアは再び問いかける。
「宿主、というのは妖夢の事だろう。その欲望だと?それは何だ?」
「簡単さぁ。〝生きた相手を斬り殺したい〟。というものさぁ。」
「っ!?」
「嘘よっ!妖夢ちゃんがそんなっ!!」
【狂気】の言葉に幽々子が即座に否定の言葉を叫ぶが、妖夢は思い当たる節があるのか息を飲んでいた。そして【狂気】は幽々子に対して呆れたかのような表情を浮かべて言葉を発する。
「おいおい幽々子様よぉ。私は嘘なんか言って無いぜぇ?宿主様には間違いなくその欲望があったしぃ、そんな欲望があったからこそ私という存在がぁ、【狂気】が生まれたんだぜぇ?」
「……そうかも、しれません。」
「妖夢っ!?」
「幽々子様、私自身は今まで自覚していませんでしたが、こうやって改めて言われるとそういった気持ちが無かったとは言えないんです。そして、彼女は間違い無く私の一部で、その言葉には一切の虚偽も誇張も無いのが判るんです。」
「妖夢...」
「おいおぃ、幽々子様よぉ。信じられねぇって顔してるけどよぉ、私が生まれたのにはアンタにも原因の一端があるんだぜぇ?いやぁ、それを言うなら幻想郷の習わしそのものにも原因があると言えるわなぁ。」
「えっ?」
妖夢の予想外の擁護に驚愕し、その内心を聞いて悲痛な表情を浮かべたかと思えば、【狂気】からの指摘に呆気にとられる。幽々子の心と表情はこの短時間で目まぐるしく変わり続けており、最早胸中は混沌狂乱であった。
そして後半の言葉に、幻想郷を管理する立場にある者達も自分達の責任でもあると言外に言われた事を察し、【狂気】の次の言葉を待つ。
そんな幽々子の混乱や紫達の心情など知らぬとばかりに【狂気】は変わらぬ笑みを浮かべて、嘲笑するかのごとく言葉を続ける。
「その幸太ってぇ男の一族がぁ、闇の浄化とぉ人間達のガス抜きの役目を負っていたようにぃ。そこのスキマ妖怪達がぁ、幻想郷の大まかな管理をしていたようにぃ。博霊の巫女がぁ大結界の維持とぉ、人と妖のバランスを調整していたようにぃ。魂魄家はぁ、代々西行寺幽々子に使える事を義務付けられているだろぉ?それ自体はべつにいいんだがぁ、宿主様は物心ついた時には親はおらずぅ、唯一の肉親だった爺も幼少の頃には行方知れずぅ。その爺との思い出もぉ、大半は剣術の修行と従者としての勉強だぁ。爺が居なくなった後はぁ、唯一の傍仕えとして家事と修行の毎日ぃ。まともな精神が育つ筈も無く~?表面上は普通だがぁ、その心は危ういバランスの上にあったぁ。」
【狂気】の口から話される妖夢の身上。その境遇に同情する者も多かったが、大半の者達は自身や仲間達の身の上の方が辛いものであったと感じていた。そんな者達の思いを察してか、【狂気】は幻想郷の代表団に話の矛先を向けた。
「おいおいお前さん等よぉ、今してんのは別に不幸自慢合戦じゃあねえんだぜぇ?宿主様や幸太って男の一族ぅ、博霊の巫女の境遇を当たり前のように受け入れてる現状を問題視出来てねぇ。それが問題なんだよぉ。」
【狂気】のその言葉の真意に、殆どの者は気付けず首を傾げたが、真意を読み解けた者達の1人、レミリア・スカーレットが応える。
「私達、幻想郷に住まう者達は、特定の者達へ寄り掛かり過ぎたってことね...」
「解ってんじゃあねえかぁ。そうだぁ、幼い少女や心優しい一族がぁ、助けてくれる者も頼れる者も無くぅ、自身を押し殺して生きる事で成り立つ世界ぃ。最初っから滅びは必然なんだよぉ。」
「くっ、そうかもしれないけど、私達だってただ遊んで過ごしていた訳では無いわ!彼の一族の事だって何とかしようと「だが間に合わなかったぁ、違うかぁ?」...っく。」
たまらず叫んだ紫の言葉を、【狂気】はバッサリと遮り止める。
「大体よぉ、その男の一族が幸太って奴一人になるまで危機感も無くぅ?なってからも軽視してたんだろぉ?私が殺さなくてもぉ、その内何処かで死んでたり殺されてた可能性は高いぜぇ?それにぃ、万一そっちが何とかなっててもよぉ、私や博霊の巫女の扱いは変わんなかっただろぉ?それはつまりぃ、何か問題が起こらねえと目の前の問題にすら気付けねぇってことだぁ。」
「目の前の問題?」
「っは!まだ気付けねえのかぁ?救えねえなぁ?」
【狂気】の指摘に対し紫は、目の前の問題とやらが何なのか全く思い当たるモノが無かった。それはその場の全員が同じであり、その様に【狂気】は笑みを愉悦を湛えたモノへと変えた。
「簡単だぁ。この幻想郷の重要な箇所に関わるモノにはぁ、予備が存在しねぇ。」
遂にオリキャラ出しちゃった...
タグ追加しといたほうがいいですかねぇ...
えっと、今中途半端に1話だけ書けてる作品とかあるけど見たい人居る?
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おう、二次優先で見せろ
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ふむ、ではオリ優先で見せろ
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そもそも興味ねー
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そんな事より更新速度上げろ!
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見たくねーよそんなもん
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いっそ全部曝せよ
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お前もR18書きにならないか?
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むしろリクエストあるんだが?