失踪はしないが投稿はかなり間が開く感じになりそう。
ほんと、一話あたりの文字数が一定の人とか、毎日投稿の人とか尊敬するわ。
他の妖精が居ない事を確認すると、大妖精チルノは両腕を広げ目を閉じた。すると、彼女の身体は眩い光に包まれ、光が収まった時にはルーミアの知っているチルノと大妖精の姿があった。
「ルーミア、久し振り。」
「ルーミアちゃん、久し振り。」
姿こそ元に戻ったが、依然チルノからは威圧感を、大妖精からは威厳を感じ、また、チルノの声はとても冷たく感じられた。現状に疑問は尽きないものの、とりあえずルーミアは本来の目的を果たそうと考えた。
「おう、久し振りだな。色々聞きたい事はあるんだがそれは置いといて、私は幸太を探していたんだ。昨晩から家に戻っていないらしくてな、どこに居るか知らないか?」
ルーミアの言葉を受け、大妖精は表情を曇らせ、チルノから感じる威圧感が少し増した。
「あのね、ルーミアちゃん。幸太さんは……」
「幸太の居場所なら知っている。案内してやる。」
「チルノちゃん!?……いいの?」
「うん、ルーミアなら信用できる。きっとアタイら仲間になってくれる。」
「分かった。…ルーミアちゃん、幸太さんの元へ案内するよ。」
「……。」
チルノと大妖精の様子に少しの不安を覚えたルーミアだったが、目的であった幸太の元へ案内するとの事だったので、大人しくついて行くことにした。
小屋を出た一行は霧の湖へと向かった。道中、すれ違う妖精達が礼儀正しくチルノ達へ頭を下げている。普段の無邪気な姿からは全く想像できないその光景に、チルノ達が妖精の王である事実を改めてルーミアは実感する。
「本当にお前達が妖精の王、何だな。」
「ええ、まあ普段は力を抑えていますし、みんなには好きに過ごしてもらってます。」
「ただ、今は王としての力が必要だから開放しているんだ。」
「それ程の事態が……、それは一体……」
「着いた。」
一行は湖のほとりにたどり着いた。霧の湖の名が示す通り乳白色の霧が湖を覆っているが、その霧は普段よりも濃ゆく、一寸先の湖面すら見えぬ程だった。
「おい、湖には着いたが幸太はどこなんだ?」
「少し待って、ルーミアちゃん。今道を造るから。」
「道を造る?」
ルーミアの疑問に大妖精が応えている間、湖面に掌を向けていたチルノが冷気を操り、湖の底へ続く氷の道を造り上げた。
「この先に幸太が居る。ついて来い。」
チルノはそう言うと、すたすたと湖底へと続く氷の階段を降り始め、大妖精とルーミアもそれに続いた。数分程降り続け、湖の意外な広さと深さに内心驚いていたルーミアだったが、目の前に現れた光景に驚きを隠せなくなった。
「何だこれは!?こんなものが湖の底にあったなんて……」
降り続けてたどり着いた湖の底。そこにあったのは氷の城と評すべき建物だった。西洋風の大きなその建物は決して豪華絢爛な見た目をしている訳では無い。しかし荘厳で幻想的なその外観は自然と見る者にその建物に畏怖にも近い何か感じさせるものがあった。
「これは妖精の王としての力を使って建てたもので、アタイたちが幻想郷に来る前の住処でもあった。名前は特に無い。強いて言うなら『氷精城』かな?幻想郷に来る時に湖の底に“
「でも、もう“約定”は破られましたから。私達の力を抑える必要も無い。なら、最終防衛線を兼ねた拠点として利用するのがいいかと思ってコチラ側に固定したんです。幸太さんもここなら安全に守れますから。」
ルーミアの頭はひどい混乱状態にあった。衝撃の事実が多く、また、2人の台詞には気になる点や疑問が多すぎて処理しきれていない。
しかし、彼女の目的はあくまで幸太だ。彼の無事を確かめるのが先であり、詳しい事はその後に聞けばいいと考えた。チルノ達に会ってから胸の奥に感じている言い表しようのない不安感を、幸太に会って早々に解消したかったのもある。
「……色々と聞きたい事はあるが、とりあえず幸太の所へ。居るんだろ?この中に。」
チルノと大妖精は静かに頷くと、氷精城へと歩き始めた。氷で出来た門と正面の大扉はチルノ達が近づくと主を迎え入れるかのようにひとりでに開き、彼女等を通した。
正面の玄関大扉の中は濃い霧が立ち込め中の様子を窺う事は出来なかったが、チルノと大妖精が気にせず入って行った為、ルーミアもその後に続いて行った。
足元どころか首から下すら見えない濃霧の中を進み続ける事十数秒、急に霧が晴れた。霧の先に広がっていたのは霧の湖に似た大きな湖とそれを囲む森だった。驚いたルーミアが振り返ると自分達が出てきたであろう濃霧を中に湛えた氷の大扉のみが建っており、その周囲のみ木々が無く草原のようになっていた。
「驚いたか?ここは妖精の国。アタイたちが幻想郷で暮らしている霧の湖はこの目の前の湖を元に創られたんだ。他にも幻想郷のいくつかの場所はこの妖精の国の一部を元にして創られてる。」
「幸太さんが居る場所は少し離れてますので、ここからは空を飛んで行きましょう。」
「……あ、ああ。」
最早驚き過ぎて思考が停止してしまったルーミアは、2人に連れられるまま妖精の国の空を移動する。しばらく飛んでいると幻想郷のチルノの家と瓜二つのカマクラ風の家が見えた。どうやらそこが目的地のようで、彼女等はその家の前に降り立った。
そしてチルノは家の扉に手をかけながら振り返りると、ルーミアに告げた。
「この先に幸太が居る。だが覚悟しておけ。目の前の現実を受け入れろ。そして予め言っておくが、アタイたちはやっていない。」
チルノの台詞に不安が大きくなったルーミアだったが、意を決すとしっかりと頷き、チルノらに続いて家の中へと入って行った……。
「…………アアああ嗚呼アアアアァぁァアアァぁああ嗚呼あぁァぁぁ!!!」
直後、ルーミアの絶叫が響き、カマクラ家屋とその周囲100m程が半球状の闇に包まれた。
数分後、闇は突如消え去り、辺りは静寂に包まれた......
彼女らが出てきたのは翌日の日の出後だった。
チルノと大妖精へと2~3言話した後、ルーミアは飛び立った。その時の彼女は能面のような感情の見えない顔であったが、眼差しだけは何かを決意したものであった。
それはまるで、普段彼女が纏う闇のように、深く、底の見えない黒いものであった……。
現時点での書き上がり分はここまで...
書いて消してを繰り返して一向に進まないストーリー。
大筋は出来てるから何とか納得のいくモノに仕上げていきたい。