ifから始まる幻想郷崩壊   作:サンシャインWest

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 やっぱり定期的には上げられない己の無力さを痛感しております サンシャインWestです。
 ここからオリジナル要素が加速していきますので予めご了承下さいませ。
(元からなんて的確なツッコミは聞こえな~い)

 最後の方に乗っけてます幻想郷戦力一覧は今後の内容次第で変わるかも......


第8話 かくも人は愚かにて、それは妖も変わらず

 阿求が朗々と謡(うた)ったそれは、稗田家の屋敷の奥深く。最も古く重要な書物が収められている場所にあったモノだ。霊術・魔術・妖術・秘術、果ては神の権能までもが幾重にも掛けられ、その効果はどれも“状態維持”を目的とするものだった。手に取り、開き、読む事は出来るが、汚す、破く、燃やすといった“変化”を無効化し、更に一点の座標から一定数以上離す事も出来ない。それが幻想郷にとってとても重要なものである事は明白だった。

 そしてそこに記されていたのは、この幻想郷の成り立ちと隠された真実、そして後の時代の者達へ向けた警告であった。

 

「……この妖精はそのまま幻想郷に居る妖精達の事でしょう。であれば、この『彼の一族』は幸太さんの先祖であると考えられます。あらゆる権利を剥奪された“最も卑しい”身分であり、その身分を一万両で買い戻す事が出来、その手助けを行ってはならない。幸太さんの一族の特徴と合致します。」

 

「ああ、それに妖獣を喰って妖力を体に溜め込む幸太の体質についての一文もあった。幸太の一族は昔から妖精に好かれていたから、妖精の友という記載も裏付けが取れる。」

 

「……郷が腐り、時の廻りが止まる。まさに今起こっている異変がそれにあたるな。」

 

「ここに記された事実から考えると、幸太の身に何かがあり、それが原因で妖精達が幻想郷から力を取り返しているという事か......」

 

 そう言いながらも、慧音は自らの発言が的外れである事を理解していた。

『彼の身に何かあった』?

 ずっと彼の身には何かしら災厄が降りかかっていたではないか。特にここ数カ月は酷かった。最後に見た彼は見ていて痛々しい程に汚れ、痩せ細り、浮かべる笑みも力無いものだった。彼が少しずつ追い詰められているのを知っていて、それから目を逸らしたのは自分だ。彼が自分からは助けを求められない事を知っていて、その原因が自分である事(・・・・・・・・・・・)に耐えられず、見て見ぬ振りをした。本当に彼を思い遣るのであれば、周囲の目や昔からの決まりなど無視して手を差し伸べるべきだったのだ。彼に好意的な者も否定的な者も、全員がそれぞれに責任を他に転嫁し続けた結果、事態は取り返しのつかない事になってしまった。無知は罪であると知っていながら、彼への所業をそういうものだと思い込み、その扱いの真の原因を確かめようともしなかった。

 

「愚かだったな、私達は......」

 

「「......」」

 

 慧音の呟きに、阿求と妹紅は表情を暗くし、俯いた。二人ともそれぞれに思う所があった。あの時ああしていれば、こう言っていれば、と。しかし、“後悔先に立たず”。全ては遅すぎたのだ。

 

 しかし、未だ諦めていない者もいる。

 

???「……迎えに来たわ、稗田家当主。」

 

「「「!?!?!?」」」

 

 突然の第三者の声に驚く三人だったが、目の前に開いた瞳を思わせる空間の裂け目に声の主を知り、落ち着きを取り戻す。

 

「妖怪の賢者にして、幻想郷の4賢人が一人。すきま妖怪の八雲 紫ですか。迎えに来たとは?」

 

 阿求の問いかけに、紫は腕だけを空間の裂け目“スキマ”から彼女へ差し伸べ、応える。

 

「今、幻想郷で起こっている現象を解決する為に、妖精達の所へ行くわよ。」

 

 

 

 そこは黒い空間に、無数の目が浮かぶ空間。八雲 紫が操る“スキマ”の世界。普段は誰もいないか、居ても数人程度の空間。そこに集められた者の数は阿求が思っていたそれを大きく超えていた。その人数と彼女らから感じる力の強さから、阿求は悟った。紫は話し合いで解決するつもりではあるが、交渉が決裂すれば力ずくで妖精達を従わせるつもりだと。今ここに居る者達はその時の為に集められた幻想郷きっての実力者達なのだと。

 

「(私達が交渉に失敗した時、人間は今の何割生き残れるだろう。)」

 

 どちらにせよやはり人は滅びの手前まで追いつめられるであろうと、阿求は一人静かに覚悟を固めていた。

 

 

 

人間

博霊(はくれい) 霊夢(れいむ)、霧雨(きりさめ) 魔理沙(まりさ)、十六夜(いざよい) 咲夜(さくや)、東風谷(こちや) 早苗(さなえ)、

稗田(ひえだ) 阿求(あきゅう)、人里代表 2名

 

妖怪

八雲(やくも) 紫(ゆかり)、八雲(やくも) 藍(らん)、レミリア・スカーレット、風見(かざみ) 幽香(ゆうか)、

伊吹(いぶき) 萃香(すいか)、星熊(ほしぐま) 勇儀(ゆうぎ)、茨木(いばらき) 華扇(かせん)、永江(ながえ) 衣玖(いく)、

天魔(てんま)、射命丸(しゃめいまる) 文(あや)、古明地(こめいじ) さとり、寅丸(とらまる) 星(しょう)

 

神

八坂(やさか) 神奈子(かなこ)、洩矢(もりや) 諏訪子(すわこ)、摩多羅(またら) 隠岐奈(おきな)、

サリエル、神綺(しんき)

 

その他

パチュリー・ノーレッジ、魂魄(こんぱく) 妖夢(ようむ)、西行寺(さいぎょうじ) 幽々子(ゆゆこ)、

八意(やごころ) 永琳(えいりん)、蓬莱山(ほうらいさん) 輝夜(かぐや)、小野塚(おのづか) 小町(こまち)、四季(しき) 映姫(えいき)・ヤマザナドゥ、

聖(ひじり) 白蓮(びゃくれん)、豊聡耳(とよさとみみの) 神子(みこ)、

 




 新・旧入り混じった構成ですが、基本、旧作の靈夢と魔梨沙は霊夢、魔理沙と同一人物として考えて下さい。

 “春雪異変”時点で未登場の人物につきましては次話か次々話くらいで登場出来る理由を解説...出来るといいなぁ。

 慧音の意味深な発言の意味は本小説では言及しないので、元小説である「幻想郷貧乏生活録」の 〝第三十話 思い出話〟 を読んで下さい。

 なかなか話が進まないですが、長い目で見てくだちぃ。
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