任務の3日前の日、いつもどうり俺は師匠との修行を行ったあと、近くの森のなかで自習練をしていた。
「う~ん… どうやったら禁手(バランス・ブレイカー)に至れるんだ?サンド?」
俺は今、禁手(バランス・ブレイカー)の一歩手前まで来ていた。しかしどうにも最後の一歩がわからず思い悩んでいた。
『おおまかにいえばだが所有者の想いや願いが劇的な変化を起こせば慣れるはずたったと思うが… まぁ人それぞれだな。』
「そうか、サンキュー サンド。しかし、 劇的な変化ってもな~。」
俺はサンドから聞いたことを考え頭を悩ませていた。すると、後ろから聞き覚えのない声が聞こえてきた。
「なら俺と戦うってのはどうだい?黒雷鳥の金属靴(ブラァクウス・グリーブ)の所有者君?」
「なっ!! 誰だてめぇ?」
俺は驚いたが、すぐさま距離をとり相手を睨んだ。今まで俺は、相手が声をかけるまできづかなかった。それだけでも、相手が強者だと言うことが分かる。それも格上だと。何故なら俺は、あの師匠でさえ気配なら気づくことができる。それなのにこいつは気配を感じさせなかったからだ。その事にたいして俺の顔から冷や汗が流れる。
「すまない、自己紹介がまだだったな。俺は曹操、禍の団(カオス・ブリゲード)の英雄派だ。」
「俺は秋月優人だ。テロ組織さんが俺になんのようだ?」
禍の団(カオス・ブリゲード)は最近力をつけているテロ組織だと聞いたことがある。教会でも気を付けろと言われていたはず…そんな組織が俺になんのようなんだ… やはり神器か? 内心色々なことを考えていると曹操は我が意を得たりと言うような風に笑って答えた。
「君を俺たち禍の団(カオス・ブリゲード)の英雄派にスカウトしにきたんだよ。君の神器は強いからね。」
そのことばに俺は迷いなく間髪を入れずに答えた。
「はっ誰が行くかよ!! てめぇらのテロ組織なんかに!!」
「そう言うと思ったよ、まぁ俺も実力がないやつは入らないんでね。ちょっとテストといこうか。」
そう言うと曹操の姿が消え俺は横腹から衝撃を受け飛ばされる。しかし、なんとか空中で体を捻り態勢を整える。地面に着地しすると神器と必滅の黄薔薇(ゲイ・ボウ)を右手にと破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)を左手に取り出し構える。さらに、息を整えいつでも波紋を使えるようにする。
「っう、はえぇな…サンドあいつの動きを捉えれるか?できるならサポートを頼む。」
『ああ、了解した。しかし、今のお前では絶対に勝てんぞ優人。』
「分かっているさ。」
俺はサンドと話している最中なにもしてこなかった曹操に視線を戻す。
「作戦会議は終了かな?」
「おあいにく様だがな、じゃあ行くぜ!!」
俺は電気を操りスピードをあげて右手の槍をつきだすが、相手は簡単に避ける。俺はつきだしたままの槍を横にはらうと同時にもう片方の槍を斜め上とはらいあげる。曹操は横はらいを簡単に避けるといつの間にか取り出した槍で俺のもう片方の技を行わせる前に押さえつけ蹴りを放つ。俺はそれをかろうじて避け、お返しとばかりに蹴りを食らわせる。曹操もこれには反応できず顔に少しかする。
「なかなかやるな優人。しかし、まだまだだな。」
そう言うと曹操はさっきよりもスピードを上げる。俺はそれを捉えることができずに腹へと槍の腹で叩かれ吹っ飛ぶ。俺は勢いが止まるまで転がり続けた。なんとか立とうとするがたてずにうずくまることしかできない。傷を回復しようにも呼吸が整わず、波紋を使うこともできない。顔をなんとか上げるといつの間にか目の前に曹操がいた。
「弱いな優人。しかし、のびしろはある。俺とこないか? 優人、お前はまだまだ強くなれる。」
「誰が…行くかよっ… 」
「そうはいっても優人、お前は今の生活には満足していないはずだ。その縛られた教会のなかではな。」
「っぅ!!」
俺は思っていることを当てられ、目を見開き驚いた。俺は神器を持っていることもあり、強くなった。教会の方でも上位に位置するぐらいには。しかし、そのせいで、俺は教会のなかではもう同じように戦えるやつは少なくなってしまった。クリスや師匠などのエクソシストの上位に位置するひとは忙しく空いている時間が少ない。よって外のやつらと修行することが多くなる。だが、もうそいつらでは相手にならなかった。そのせいで飢えてしまっていた強者との戦いに。そして、その他にも、教会は決められた型を中心に槍術などを教えるため、強くなるには限界が来ていたからだ。よって、俺は心が動いてしまう曹操の言葉に。
「俺は…」
「まぁ、俺も焦りすぎたな。優人、今度はぐれ悪魔狩りがあるだろ?そのときにこちらのメンバーを交えておく、返事はそのときに頼むよ。」
曹操はそう言うと姿を消し去っていった。
「俺はどうすればいいんだ、教会の子供たちやクリスに恩返ししたい。セレナも守りたい。だけど、もっと強くなりたい、もっと強者と戦いたい。」
俺は曹操の言葉が心へと響きその場から離れずにいた。
今回は優人の想いや悩みについてでした。優人はどのように選択するのでしょうか?
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