冬の能登半島・新横浜発9時59分の行方不明者   作:新庄雄太郎

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そして、事件が起きた。


第6章 しずくの父の行方

そこへ、1本の電話があった。

 

 

 

「はい、公安特捜班、何、行方不明、わかった、とにかくそっちへ行くから。」

 

 

「お願いです、すぐに虹ヶ咲学園のスクールアイドル同好会に来てくださいお願いします。」

 

 

 

「ほう。」

 

 

 

「実は、私と同じ通う虹ヶ咲学園の女の子のお父さんが行方不明になったらしいの。」

 

 

 

「何、行方不明。」

 

 

 

「うん、とにかく虹ヶ咲に来て、詳しく話をするから。」

 

 

 

「わかった、とにかくそっちへ行くから。」

 

 

 

と、電話を切った。

 

 

「班長、行方不明の捜索願です。」

 

 

 

「そうか、よし、南、高山、心当たりを当たって見てくれ。」

 

 

 

「わかりました、行くぞ、高山。」

 

 

 

「はい。」

 

 

 

この日、南と高山は歩夢と侑に会った。

 

 

 

「で、誰が行方不明なんだ。」

 

 

 

「実はね、この子なの。」

 

 

 

「あっ、もしかしてしずくちゃん。」

 

 

 

「そうなの。」

 

 

 

「誰が行方不明なのか話してくれる。」

 

 

 

と、高山はしずくに言った。

 

 

 

「実は、私の父が一昨日から行方不明になったの。」

 

 

 

「えっ、しずくちゃんのお父さんが。」

 

 

 

「ええ、一昨日に旅行バックを持って「暫く、仕事の関係で出かけてくる」と言って、そのまま出て行ってしまったの。」

 

 

 

「なるほど、旅行バックを持って出かけたまま行方不明になったんだね。」

 

 

 

「ええ。」

 

 

 

南は高山に言った。

 

 

 

「とにかく、しずくちゃんの家に行って見よう。」

 

 

 

「えっ。」

 

 

 

「話はそれからだ。」

 

 

 

「ありがとう。」

 

 

 

南と高山は、歩夢と侑としずくと一緒にしずくの実家である鎌倉へ向かった。

 

 

 

「ここが、私の家です。」

 

 

 

「しずくちゃん、犬を飼っているんだ。」

 

 

 

「ええ、名前はオフィーリアって言うの。」

 

 

 

「そうか。」

 

 

 

そこへ、しずくの母がやって来た。

 

 

 

「お帰り、しずく、こちらの方は。」

 

 

 

「鉄道公安隊の南です。」

 

 

 

「同じく高山です。」

 

 

 

と、手帳を見せる。

 

 

 

「早速ですが、しずくの父親の事で話したいのですが。」

 

 

 

「えっ、南さんと高山さん鉄道の警察の方でしたか。」

 

 

 

「はい、鉄道公安隊です。」

 

 

 

「うん、なるほどしずくの父親は若葉商事に勤務しているんですか。」

 

 

 

「はい、今は電車に乗って横浜から東京へ通ってるんです。」

 

 

 

「なるほど、あのー名前は桜坂の前は磯川になっていますけど。」

 

 

 

「ええ、前の夫は仕事を失職後に酒におぼれて殴る蹴るやしずくに虐待されたんです、しずくが小学4年の頃に離婚後に転校して、現在の桜坂になったんです。」

 

 

 

「なるほど。」

 

 

 

「お母さん、お父さんの事で何か話した。」

 

 

 

「公安さん、そう言えば父は何処かへ旅に出るって言って出て行ったまま行方が分からなくなったんです。」

 

 

 

「どこへ行くか、言わなかったですか。」

 

 

 

「ええ、そこまでは、あっ、そうだ、確か新横浜で新幹線に乗って行くとか言ってたけど。」

 

 

 

「何時の新幹線とか言ってましたか。」

 

 

 

「そうね、そこまでは。」

 

 

 

「わかりました、早速捜索してみます。」

 

 

 

「そうですか、ありがとうございました。」

 

 

 

と、言って南と高山と歩夢達はしずくの家を出た。

 

 

 

鎌倉から戻った南と高山は、すぐに高杉班長に報告した。

 

 

 

「何、しずくちゃんの父親が行方不明。」

 

 

 

「はい、一昨日から行方不明なんです。」

 

 

 

「どこへ行ったか、聞かなかったか。」

 

 

 

「ええ、わかってるのは新横浜から新幹線に乗ったって事は分ったんです。」

 

 

 

「なるほど、するとしずくの父は新横浜から新幹線に乗って行方不明になったんですね。」

 

 

 

「はい。」

 

 

 

「名前は、桜坂 弘さん52歳です、若葉商事に勤務していたのですが、去年の4月に沼津支社へ異動されていた事が分かりました。」

 

 

 

「そうか、と言う事は新横浜で行方をくらましたって事か。」

 

 

 

「ええ。」

 

 

「とにかく、神奈川県警に連絡しておこう。」

 

 

神奈川県警察本部・捜査一課深町班

 

 

「はい、神奈川県警・捜査一課深町班、ああ南、どうしたの。」

 

 

「実は大下、頼みがあるんだ、虹ヶ咲学園の高校生の父親を探してくれないか。」

 

 

「えっ、しずくちゃんの親父が。」

 

 

「とくかく、失踪事件なので、桜坂家へ向かってくれるか。」

 

 

「わかった、パパに頼んでそっちへ向かうよ。」 

 

 

そして次の日、しずくの家には神奈川県警の吉井警部補と大下刑事がやって来た。

 

 

 

「よう、大下。」

 

 

 

「おっ、南も来てたのか。」

 

 

 

「それで、何か分かった。」

 

 

 

「それがな、しずくの家に電話があったんだよ。」

 

 

 

「えっ、誰かに電話がかかって来た。」

 

 

 

「ええ、父の部屋からこんな物が。」

 

 

 

「何なんですかね。」

 

 

 

「これは、多分伊豆内浦じゃないかと思いますが。」

 

 

 

「うん、熱海と伊豆内浦。」

 

 

 

「もしかしたら、お父さんは熱海か伊豆内浦って事も考えられるな。」

 

 

 

「パパ、もしかしたら静岡に行ったって事は。」

 

 

 

「そう考えられるな。」

 

 

 

「ええ、確か再婚旅行の時は熱海と伊豆へ行ってましたよ。」

 

 

 

「なるほど。」

 

 

 

「うん、もしかしたら内浦って事も考えられるな。」

 

 

 

「ええ。」

 

 

 

特捜班に戻って来た、南は。

 

 

 

「何、伊豆内浦か。」

 

 

 

「ええ、事件に関係してると思われます。」

 

 

 

「なるほど。」

 

 

 

と、高杉は言った。

 




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