学園長室を走りって出て行ったエルを追った後、デュオ達三人は幻晶騎士のガレージで、新型の説明をバトソン達ドワーフに説明していた。
エル「この新しい機体は、幻晶騎士よりずっと簡素で作りやすいことがウリですから、バトソンを中心に中等部の皆さんに頑張っていただこうと思います」
ドワーフ達「ええ!?」
バトソン「俺達が!?」
その言葉を聞いた、バトソン達はとても驚いていた。小さいとはいえ、新型機を開発するのだから。そうして、エルたちは新しい計画をいくつも生み出し、学園全体を巻き込んでいった。
バトソン「でっでもよ、本当に俺達で作れんのか?」
デュオ「できるよ。勿論、俺達も協力する。だろエル」
エル「もちろんです!」
その言葉を聞いて安心したのか、数名の中等部の学生が安堵していた。それから数日、デュオとエルは一通りの改修を終え、網型結晶筋肉を取り付けたトランドオーケスで、稼働試験を行っていた。
デュオ「じゃあへルヴィ先輩、始めてください!」
へルヴィ『了解!』
デュオの指示で幻晶騎士用のダンベルを持ったトランドオーケスを、へルヴィが操作を開始した。そしてある程度ダンベルを持ち上げると、トランドオーケスの腕から音が聞こえだした。
デュオ「……なぁ、なんか物がきしむ音が聞こえないか?」
ダーヴィド「……確かに聞こえるな」
エル「……そうですね」
その瞬間、トランドオーケスの腕がはじけた。そして持っていたダンベルは地面に落ちた後、デュオ達の方に転がってきた。
3人「!?全員退避!」
その後、飛び散った破片などを回収したのち、緊急作戦会議が始まった。
エル「……親方、ご見解をどうぞ」
ダーヴィド「新型結晶筋肉は無事だが、根元の固定が吹っ飛んでやがる」
デュオ「出力だけを上げた結果、他が耐え切れなくなったってことですね」
ダーヴィド「その通りだ、いやなるほどこいつぁ参った」
エル「一筋縄ではいきませんねぇ」
二人「「ハハハハハハハ……」」
デュオ「………」
試験の結果に笑っていたエルとダーヴィドだったが、徐々にその笑い声は薄れていき、真剣な顔になっていた。そしてダーヴィドが後ろを振り返ると。
ダーヴィド「つうかこりゃ最低でも全身見直しだな‼」
ドワーフ達「ええええええええっ!?」
へルヴィ「わぁ…」
デュオ「あらら…」
エル「…」
ダーヴィドの言葉を聞いたドワーフ達は、一斉に絶叫した。それもそのはず、せっかくくみ上げたのに全身の見直しをするのだから。ある者は図面を引きたくないと、またある者は休みたいと声を上げた。しかし、そうも言っていられないので、皆自身の持ち場に戻っていった。
ダーヴィド「そんなわけで、もうちっと時間貰うぜ」
エル「ええ、よろしくお願いします」
ダーヴィド「補助腕の方は何も問題なけりゃいいんだがな…」
デュオ「この際、仮設したやつを試運転してみますか?」
ダーヴィド「そうだな、補助腕の準備が出来るまであっちの方をいじっといてくれや。ありゃお前らの担当だからな」
エル「分かりました、それでは失礼します」
デュオ「へルヴィ先輩もありがとうございました」
へルヴィ「いいのよ、また実験をするってなったら呼んでちょうだい」
デュオ「分かりました」
そして、デュオとエルは同時進行で開発が進められている、計画を進めるため、別の施設に向かった。その施設では、バトソンを含めた数名のドワーフ達が自分たちの仕事をこなしていた。
デュオ「おーい、バトソン」
バトソン「おお、エルにデュオじゃん。てか、今工房の方からすごい音がしたけど、何かあったのか?」
デュオ「実は、新型筋肉の試運転で機体の腕が吹き飛びました」
バトソン「は!?だっ大丈夫かよ!」
デュオ「ああ、負傷者は出なかったよ。でも、設計から見直しになったからかなり大変だろうけどな」
バトソン「まじか(よかっか、あっちの開発じゃなくて)」
エル「それで、こっちの調子はどうです?」
バトソン「ああ、問題ないぜ!俺が保証する!」
デュオ「おお、そりゃ安心だ」
三人は、目の前にある物を見ながら。話し合っていた。それは、幻晶騎士よりも小さく、それでいて人では持てないような大きなものを安定して運べそうな、腕を持っていた。
エル「以前の陸皇帝の件で学園が所有している幻晶騎士の半数が大破してしまいましたからね。結果として、学園が以前から抱えていた訓練用の幻晶騎士不足がさらに深刻化してしまいました。そのせいで、訓練ができない騎操士が、今も多くいます」
デュオ「これがあれば、その訓練ができない騎操士が暇を持て余す心配もなくなるからな」
エル「その通りです。この
そういうと、エルはゆっくりと幻晶甲冑に近づき足に抱き着いた。
エル「ああ、この冷たさ硬さ、素晴らしい!」
デュオ「よそから見たら、かなり不気味だよなこの光景」
バトソン「確かに」
そんなエルを見ながらデュオとバトソンは若干引いていた。そんな光景を見ている者たちが他にも。
アディ「ぐぬぬ…エル君が硬くて大きくて冷たいのばかり目出てるよぉ……」
キッド「あきらめろ、それがエルだからな。そんなことより早く幻晶甲冑の特訓始めようぜ!」
アディ「ううぅぅぅぅぅ‼‼」
そんなこんなで、幻晶甲冑の訓練が始まった。エルたちが訓練を開始し、城壁の上を走る訓練をしていると、前方にゆっくりと全身を続けている幻晶甲冑がいた。頭部の髪形と髪色から、エドガーであることがわかった。
エル「エドガー先輩!どうですか?幻晶甲冑の乗り心地は!」
エルの声が聞こえたエドガーは、ゆっくりとこちらに向き直った。その顔にはかなり疲労している表情をしていた。
エドガー「見ればわかるだろう…うわぁ!?」
向き直った直後、エドガーは幻晶甲冑の姿勢を維持できず、そのまま後ろに倒れた。
デュオ「大丈夫ですか!?エドガー先輩!」
エル「なるほど、とても楽しそうですね!」
キッド&アディ「「いやそれはない」」
エドガーが倒れたのを心配したデュオと違い、エルは楽しそうにそう言った。
エドガー「なぁエルネスティ、この幻晶甲冑は決して悪い物じゃない。だが、制御が複雑なうえ魔力の消費が多すぎる。とてもじゃないが、幻晶騎士の操縦訓練のかわりにはならない」
エル「そうでしょうか?」
エルは後ろを振り返ると、そこにはまるで自分の体を動かすように訓練に励んでいるアディとキッドの姿があった。
エドガー「彼らは特別だよ」
デュオ「確かに」
エドガー「せめて、魔導演算機を積めないのか?そうすれば制御の負担は軽くなる」
デュオ「うーん、やっぱそれしかないか?」
エル「製作費を極力抑えたかったのですが、背に腹は代えられませんよね……」
ディー「情けないぞエドガー!」
そうして考えていると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた、エルたちは声の方に顔を向けると、そこには幻晶甲冑を身にまとったディートリヒが居た。
ディー「筆頭騎士ともあろうものが、簡単に音を上げるとは!」
エドガー「随分と熱心だな」
ディー「当たり前だ!魔力のコントロールは、騎操士の必須能力!どれほど訓練しても、無駄にはならないのだ!」
ディーが訓練について熱く語っていると、キッドが声をかけてきた。
キッド「先輩!いっちょやりますか!しっぽ鬼!」
ディー「いいだろう!」
そう言うと、幻晶甲冑バージョンのしっぽ鬼が始まった。幻晶甲冑をうまう扱えるキッド立ちに対し、ディートリヒはあまりうまく扱えてはいないものの、間違いなく上達してきていた。
エドガー「かわったな、ディートリヒ」
デュオ「確かに、以前のディー先輩と違って、何事にも真剣に取り組んでますからね」
それから数日が過ぎ、研究と失敗、改良を繰り返して網型結晶筋肉と背面武装を備えた改良型幻晶騎士の試運転の日の日程が決まった。
ヒロインどうするかパート2
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