野外演習
バルトサールの一件から数年が経過した、あの後一度セラーティ家に行きバルトサールを殴ったことについての謝罪をしに行ったデュオとエチェバルリア夫妻であったが、「今回の一件はバルトサールの責任であり、たとえどんな理由があったとしても人(アディ)を攫い人質に資し、そのうえでさらに人質を盾に決闘(キッドと)するなど、貴族としてあってはならない。なので謝罪はいらない」と、キッドとアディ、そしてステファニアとバルトサールの父親である[ヨアキム・セラーティ]に説明された。その後はなんやかんやあったものの無事中等部に進学できたデュオ達5人は、今は学園の扉の前で話し合っていた。
バトソン「じゃあ気ぃつけてな、中等部合同演習っていっても、
キッド「気をつけるも何もバトソン……俺達一年は森で野営の訓練くらいだぜ?でも下ろし立ての銃杖『ガーンデーヴァ』は試してみてぇよな?アディ」
アディ「キッドはすぐ調子に乗るんだから!怪我しても知らないよ」
デュオ「そうだぞ、そういう慢心が大怪我にもつながるんだからなキッド」
キッド「分かってるよ、デュオ」
バトソンはドワーフらしく体つきが良くなり、デュオとキッドは青少年らしくほっそりとしていながらも、肉付きのいい体に成長した。アディも、女性らしい体に成長していた。
エル「いやあ、ワクワクしますねぇ」
アディ「ふぅん…何よ今更。中等部になったからってエル君はほとんど変わらないんだから!」
エル「?」
そしてエルに関しては、少しだけ身長は伸びもののそこまで伸びてはいなかった。それは性格もである。
アディ「しばらくず~~~~っと幻晶騎士絡みの授業に入り浸っていて、デュオと違って野外演習があるって知ったのついこの前じゃない!高等部の授業まで受けちゃってさ!」ぶつぶつぶつ
実はデュオとエルの二人はその実力もあり高等部の授業まで受けていたのである。
エル「……二人の特訓には付き合えなかったのは、謝ったじゃないですか」
アディ「」つーーーーーんッ
デュオ「エル、アディが言いたいのはそういう事じゃないと思うぞ?」
エル「…何か埋め合わせしますから、機嫌直してくれませんか?」
その言葉を聞いたアディの目が一瞬光ったのをデュオとキッドの二人は見逃さなかった。
デュオ&キッド「「(ああ、こいつこれを狙ってたな)」」
アディ「…じゃあ馬車の移動中はずっと膝枕ね!」
エル「えっ…うーん…分かりました」
アディ「えへへっじゃあ良し!」
エル「(僕は
エルはアディに抱き着かれながらそう思っていた・。そんな時、デュオから声をかけられた。
デュオ「おい!そろそろ来るぞ!」
その言葉を聞いたエルは、すぐさまアディの抱き着きから抜け出すと振り返った。
エル「来ましたか!護衛の幻晶騎士!」
幻晶騎士の姿を見たエルは、歓喜の声をあげていた。
エル「幻晶騎士の野戦姿を見れるなんて、嬉しいサプライズです!グゥエールなんて今回の演習に合わせて、一部装甲を刷新したようですし!」
アディ「サプライズ?」
キッド「護衛っていっても万が一の為だろ?これから向かうククロケの森辺りじゃ、大型の魔獣にはそう出くわさないってよ」
クロケの森は、比較的大型の魔獣が少ないことで知られており、よくこの森で演習が行われている。
デュオ「だが、安心はできないからな。大型でなくても中型とかは出てくるかもだし、そうなった時幻晶騎士がいるかいないかじゃかなり戦況が変わってくるからな」
キッド「それもそうか」
デュオ「ま、あいつはそんなことまったく気にしてないだろうけどな」
デュオはそう言うと、幻晶騎士のことをずっと見ているエルに視線を向けた。
エル「僕は、幻晶騎士の近くに居られればそれだけで構いませんが………大型魔獣対
その後、馬車に乗り込んだデュオ等生徒達は、クロケの森に出発した。
――――――
学園を出たデュオを含めた生徒達は、護衛も幻晶騎士と共に無事にクロケの森に到着した。そして今は自分たちが寝泊まりするテントを設置していた。
アディ「もう!エル君一体どこに行っちゃったの!?」
デュオ「まぁ大体予想はできるけどな」
キッド「どうせ、幻晶騎士のところにでもいるんだろ?まぁ流石にテントの設置くらいは手伝ってほしかったけどな」
デュオ「もしかしたら、そのまま幻晶騎士の近くで寝たりしてなwww」
キッド「確かにwww」
アディ「ダメだよそんなの!?エル君は私と寝るんだから!」
デュオ&キッド「「言うと思った」」
そんなこんなで、テントを張り終えた三人は休憩しながら雑談をしていた。
デュオ「さてと、そろそろエルのこと捜しに行きますかね。といっても大体どこに居るかは分かってるんだけどな」
キッド「おう、気を付けろよ」
アディ「エル君を見つけたら引きずってでも連れて帰ってきて!」
デュオ「はいはい」
そう言うとデュオはエルがいるであろう場所に向かった。
――――――
デュオ達生徒がテントを張った場所から少し離れた場所。そこには、今回の野外演習の護衛として同行している、幻晶騎士が鎮座してた。
デュオ「さてと、あいつが居るとしたらここだと思うんだけど……おいたいた、あれ?あそこにいるのって」
デュオの予想通り、エルは確かにそこに居た。しかしその場にはもう一人の人物が居た。そしてその人物は、デュオの知っている人物でもあった。
デュオ「おーいエル!それにエドガー先輩!」
エル「あ、兄上」
エドガー「デュオか」
もう一人の人物は、デュオと同じく学園に在籍している[エドガー・C・ブランシュ]であった。
デュオ「こんばんはエドガー先輩。それとエル、何があ、兄上だよ。テント張るのサボりやがって」
エドガー「なに?そうなのかエルネスティ」
エル「あはは、すっかり忘れてました……今すぐ戻りますね」
デュオ「はぁもういいよ、とっくに終わらせてきたし。そんなことより、エドガー先輩はどうしてここに?」
エドガー「ああ、見回りをしてたんだよ」
デュオ「え?一人でですか?ディー先輩はどうし…ああ、面倒がったんですね」
エドガー「そうだ、まったくあいつには困ったものだ」
ディーとはエドガーと同じくデュオ達の先輩である[ディートリヒ・クーニッツ]のことである。
デュオ「あれ?でもここって見回り範囲に入ってましたっけ?」
エドガー「そうなんだが、気分転換がてらこいつを見に来たんだ」
エドガーがこいつと呼ぶ機体は、全体が白い装甲の幻晶騎士アールカンバーだ。
エル「先輩も幻晶騎士が好きなのですか!?」
エドガー「好きか嫌いかで言えば、好きなのだろうな。こいつは私の武器であり鎧であり掛け替えのない相棒でもある」
エル「よくわかります!僕も早く相棒を手に入れたいです」
エドガーの言葉にエルはアールカンバーをうっとりしながら言った。
エドガー「どうだ、乗ってみるか?」
エル「え?」
デュオ「まじ?」
エルの表情を見たエドガーはそう言った。その言葉を聞いたエルは興奮しながらエドガーのことを見た。
エドガー「操縦しろとは言わない、鞍にまたがってみるだけだ」
エル「おーーー!良いんですか!?」
エドガー「ああ、デュオはどうだ?」
デュオ「いえ俺はいいです。やっぱり初めて乗るのは自分の機体がいいんで」
エドガー「そうか、わかった。じゃあエルネスティ、ついてきてくれ」
エル「わかりました!では兄上、ちょっと行ってきますね!」
デュオ「おう、あまり先輩に迷惑かけるなよ!」
エル「はーい!」
そう言うとエルは、エドガーと共にアールカンバーの方に行ったのであった。
デュオ「あ、アディに引きずってでも連れて帰って来いって言われてたっけ……まぁいっか!」
そのころキッドとアディは
アディ「くしゅん!」
キッド「どうしたアディ、風邪か?」
アディ「うーん、分かんない。誰かが私の話でもしてたんかな?そんなことより」
そこまで言うとアディは上を向いて大きく息を吸った。
アディ「何時になったらエル君とデュオは帰ってくるのよ―――――――――――‼‼」
エルとデュオが帰ってきたのは、アディの咆哮から数分のことであった。
――――――
デュオ達がいるクロケの森から離れた場所に位置するボキューズ大森海境界のバルゲリー砦。そこでは今まさに幻晶騎士と巨大生物による死闘が繰り広げていた。いや、もし今この戦闘を見ている者が居るのなら、きっとこう思うであろう。これは死闘にあらず……これは巨大生物による、理不尽な蹂躙だと。
騎士2「くそ!なんだってこんなのがこんなところにこいつが現れるんだよ!?」
一人の騎士が巨大背物を見ながらそう叫んだ。
騎士2「なんで……なんで師団級の
巨大生物の正体、それは陸皇亀と呼ばれる大型の魔物だった。魔獣には○○級と呼ばれる階級のようなものが存在している。師団級や旅団級、決闘級等他にも小隊~大隊級といったものもある。また、この階級に応じて討伐に必要な幻晶騎士の数も決まっている。この陸皇亀はそんな階級の中でも師団級の魔物であり、討伐に必要な幻晶騎士の数は、幻晶騎士一個師団である。一個師団の幻晶騎士の数は約300騎、つまり陸皇亀を討伐するには、少なくとも300騎の幻晶騎士が必要ということになる。しかしこのバルゲリー砦には守備騎士隊10騎しかおらず、圧倒的に戦力が足りなかった。
騎士1「クラウス、お前はここを離脱しろ‼」
クラウス「!?」
騎士1「ここは俺達が抑える‼」
クラウス「で……ですが隊長、ここに残った戦力だけでは」
隊長「命令だ……!このことを必ず他の砦と王都に伝えろ‼
クラウス「………わかりました……‼」
そう言うと、クラウスが搭乗している幻晶騎士は、他の砦と王都に今の状況を伝えに向かったのであった。
ついにここまで来た、結構長かった。ではまた次回
ヒロインどうするかパート2
-
エレオノーラ
-
ステファニア
-
ノーラ
-
ハーレムでよくね?
-
作者に任せる