【完結】プレイしていたゲームの能力で転生するやつ   作:Leni

17 / 98
■17 嵐の前の騒がしさ

◆44 戦闘準備

 

 認識阻害の魔法をかけた仙術の雲が、京都の空を駆ける。

 時速にして五十キロほどだろうか。道を行く乗用車程度の速さで進んでいく。

 

「もっと速度は出ないのですか!?」

 

「何人乗っていると思っているアルか。分解する限界ギリギリアルヨ」

 

 先ほどからそわそわとし続けている桜咲さんが、古さんに詰め寄るが、古さんは桜咲さんを落ち着かせるように押しとどめる。

 気が急いているのは桜咲さん一人で、他は落ち着いたものだ。ほぼ素人の雪広さんですら落ち着いている。

 

「桜咲刹那。そんなに先を急ぎたいなら、一人で飛んで行けばよかろう。貴様にはそれができるはずだ」

 

 そうキティちゃんに言われて、桜咲さんが、ぐう、と押し黙る。

 確かに、桜咲さんの正体は烏人と人間のハーフであり、羽を背中に隠している。飛ぼうと思えば、一人でこの雲よりも速く飛べるのであろうが……。

 

「いや、やめておけよ? これから向かう先は、敵が待ち構えているんだろう? 一人で行ってもなぶり殺しにあうだけだ」

 

 ちう様が、横からそんなことを桜咲さんに言った。

 

「精神集中でもしとけ。そこにいるケータイいじっているバカほど、落ち着けとは言わんが」

 

 ケータイいじっているバカ。誰のことでござるかな?

 

「そうですわ、リンネさん。緊張感がなさすぎるのではなくて?」

 

 雪広さんにたしなめられる私。そう、ケータイいじっているバカは私でした。

 でも、仕方ないんだ。『LINE』でとある人と連絡を取る必要があったのだ。

 

「これは遊んでいるのではなくて、全力を出すために必要な助っ人を呼んでいます」

 

 私はスマホに文字を入力しながら、そう周囲に言い訳をした。

 

「もしかして、長瀬さんや龍宮さんに連絡を取っていますの?」

 

「いや、個人的な知り合いですよ。そこに居るエミヤさんみたいなね」

 

 私がエミヤさんを指さすと、周囲の視線が私からエミヤさんにそれる。

 エミヤさんは、やれやれといった仕草で肩をすくめた。

 

「そう、それも気になっていたのです。こちらの殿方は、どなたですの? ずいぶんと戦いに手慣れているようでしたから、魔法の関係者のようですが、関西呪術協会に関わり合いのある方かしら?」

 

 おっと、雪広さん。残念ながらそれは大ハズレだ。

 

「彼はサーヴァントですよ。そうですね、超優秀な使い魔。英霊と呼ばれる、あの世にいる英雄を特殊な降霊術で呼び出した、戦う幽霊です」

 

「なんですって!?」

 

 ネクロマンシーを得意とする水無瀬さんが、驚きの声をあげた。

 まあ、彼女なら驚くと思っていたよ。

 水無瀬さんは、エミヤさんをじっと見つめると、何かを感じ取ったのか肩を震わせた。

 

「確かに、人ではないわ。高密度の魔力で身体が構成されているように見える。英雄の霊って言っていたけど、どこの国のなんていう英雄なの?」

 

「私は、別に英雄なんかじゃないさ」

 

 エミヤさんが、肩をすくめてそう自嘲する。

 だが、私はエミヤさんを英雄だと思っているので、それを否定するように言った。

 

「彼はエミヤさん。現代、あるいは近未来における英雄で、この世界とは違う世界、パラレルワールドにおける英雄ですね。戦場に生き、数多の人々を救った悲劇の英雄です」

 

「近未来? 未来で死ぬはずの人を呼び出したってこと?」

 

「そうですね。パラレルワールドの存在ですし、この特殊な降霊術は時間の流れを無視して英霊を呼び出せます」

 

「はー、よくもまあ、そんなすごい魔法を……」

 

「水無瀬さんは真似してもできませんよ? この術は、この世界の英雄を呼び出せないんです。死後の世界とはまた違う、英霊の座というものがあるパラレルワールド経由でしか不可能な、大魔術ですから」

 

 水無瀬さんとそんな会話をしているうちに、スマホでのやりとりが終わった。助っ人との交渉は終わり、無事駆けつけてくれるとの了承を得た。

 

 よし、じゃあ、後は私自身の戦闘準備だ。

『LINE』を終了させ、ゲームアイコンを叩き、しかるべき能力を引き出す。

 すると桜セイバーの格好だった私の服装が、鎧姿に変わる。

 

「あら、リンネさん、アーティファクトカードの着替え機能ですの?」

 

 雪広さんが私の衣装チェンジを見て、そんな推測を入れてくる。

 

「いえ、これは、私が持つスマホから引き出した力を別の物に変えただけですよ」

 

「先ほどの和装と違って、ずいぶんと洋風に見えますが」

 

「騎士の甲冑です。似合います?」

 

「ええ、素敵ですわ」

 

 でしょー。私は青い騎士服と金属鎧の格好良い姿を周囲に見せつけるように、ポーズを取った。

 

「どうです? エミヤさん、似合っています?」

 

「私にそれを聞くのか」

 

「はい。どうです?」

 

「黒髪には合わないのではないか」

 

「うーん、辛口評価」

 

 私は素直に引き下がり、戦闘準備を進める。

 武器を手に持ち、適用するべきチップ構成を考えていく。チップとは、『ファンタシースターオンライン2 es』における武装の一種だ。装着することで、様々な効果を自身の攻撃に付与することができる。さらに、生命力(ヒットポイント)が飛躍的に向上する効果もある。

 

「んー、エヴァンジェリン先生、これから行く場所にいる敵って、光属性と闇属性、どちらが効きそうですか?」

 

「属性か。妖怪や鬼だから、退魔の光は効くんじゃないか?」

 

「リョウメンスクナに対しては、どう思います? 鬼なら光、神なら闇が効きそうな感じがするんですが」

 

「……分からんな。リョウメンスクナは鬼神と呼ばれてはいるが、本当に鬼なのかどうか。桜咲刹那、どうなのだ」

 

「えっ、そ、そうですね……」

 

 桜咲さんは、目を泳がせてしばらく考え込むが……。

 

「すみません。よく分かりません」

 

 そうかぁ。『ファンタシースターオンライン2』に置ける惑星ハルコタンの鬼は、闇属性が弱点だったが……あれは妖怪の鬼じゃなくて、そういう種族だしなぁ。

 とりあえず私は光属性でチップを固めることにして、全力を出す準備を進めていった。

 

 

 

◆45 ガーディアンエンジェルス

 

 湖が遠くに見えてきた。封印解除の儀式を準備しているのか、周囲に呪力が満ちているのが分かる。

 だが、それよりも問題が一つ。封印の(かなめ)となっているであろう祭壇。それを半円状に囲むように、大量の召喚された妖魔が展開していた。

 

 地上部分だけではない。空中にも烏天狗などの空飛ぶ妖怪がひしめいていた。

 地上と空、双方合わせて……いっぱい!

 

「二千はいるアルか?」

 

「その程度はいるな。一体どれだけ近衛から魔力を搾り取ったのやら。あいつ、無事なのか?」

 

 古さんとちう様が、そんなことを話している。えっ、数が分からなかったの、私だけ?

 しかし、二千か。『千年戦争アイギス』の大討伐ミッションより敵の数が多いな!

 しかも、なかなかに強力そうな召喚鬼の姿がちらほらと見える。

 

「このまま行くと、空の上と地上から一斉に狙い撃ちアル」

 

 そう言って、空飛ぶ雲を地上に降ろしていく古さん。

 雲はそこまで大きくないし素早くないから、空を強行突破とはいかない。どうやら、地上を進んでいく必要があるようだ。

 

 やがて、私達を乗せた雲は、妖魔達にギリギリ見えない位置に陣取っていたネギくんと神楽坂さんのもとへと降り立つ。

 

「リンネちゃん! よかった、敵にいつ見つかるかヒヤヒヤしてたの!」

 

 神楽坂さんが駆け寄り、私の手を握る。

 ふむ、緊張からか、手が冷たくなっているようだ。私は、神楽坂さんの手をもにゅもにゅと揉んで解きほぐしてやる。

 

「ちょ、なに揉んでいるのよ。って、それよりも、みんな何その格好はどうしたの。戦闘服か何か?」

 

 神楽坂さんは私から手を放し、周囲に立つ援軍メンバーを見回した。

 そんな彼女に向けて私は言う。

 

「私以外は、ただのコスプレです。シネマ村から直行しましたので」

 

「コスプレって……まあ、いいわ。みんなが来たなら百人力ね! 委員長がいるのは不安だけど……」

 

「まあ、せっかく加勢に来ましたのに、なんて言い様ですの!」

 

「はいはい、喧嘩しないの。それより、儀式が始まるまで時間がないですよ。さっさと助けにいきましょう」

 

 私は言い合いを始めようとした神楽坂さんと雪広さんの間に割って入る。本当に、そういうことしている場合じゃないんで。

 

「よし、じゃあ戦いね! アデアット!」

 

 神楽坂さんが、アーティファクトカードからハリセンを取り出す。

 ハマノツルギ。これがあれば、どんな召喚鬼も一撃であろうが……。

 

「しかし、あの数を正面から相手するとなると、その間にリョウメンスクナの封印を解かれてしまうのでは……」

 

 ふむ。確かに、桜咲さんの言うとおりだ。

 

「不意打ちで、でかい魔法を使って中央を殲滅。その隙間を飛行能力のある者が突破し、先んじて近衛木乃香を救出する。残りは召喚された妖魔を引きつける。これでよかろう」

 

 キティちゃんが、話し合う時間も惜しいとばかりに作戦を決めた。そんなキティちゃんに、桜咲さんが問いかける。

 

「突破するのは、誰が?」

 

「ぼーやと、そうだな、桜咲刹那、貴様が行け」

 

 うわあ、ネギくんを行かせるのか。この期に及んで、ネギくんに試練を与えようとしているな、キティちゃん。

 

「分かりました! このかさんは、僕の大切な生徒です。助けてみせます!」

 

 うん、ネギくん頼もしい。

 一方で、桜咲さんは。

 

「わ、私ですか……」

 

「お前は自力で飛べるだろう? まさか、今この状況になって、真の姿は見せたくありません、などと言うつもりか?」

 

「……いえ、やります。やってみせます!」

 

「うむ、よく言った。あとは……そうだな、千雨。中央を空ける役はお前がやれ」

 

「私か!?」

 

 キティちゃんに話を振られ、驚きの声をあげるちう様。だが、キティちゃんは何も言わずじっとちう様を見る。

 

「くっ、分かったよ。本当にでかいの行くからな!」

 

「ああ、それでいい」

 

 格納空間の魔法からいつの間にか長杖を取りだし構えて言うちう様に、キティちゃんはご満悦顔。

 そして、ちう様はネギくんと桜咲さんに向けて言った。

 

「今になって準備はできていないとか言うなよ? ど真ん中、ぶちかますぞ!」

 

 一人前に出て、杖を湖の方角に向けるちう様は、呪文を高らかに詠唱する。

 

「テック・マジック・エレクトロ! 契約に従い、我に従え氷の女王。疾く来れ、静謐なる千年氷原王国!」

 

「まさかこの呪文は!?」

 

 ネギくんが驚きの声を上げるが、キティちゃんに「いいから飛行魔法を用意しておけ」と頭を殴られる。

 一方で、桜咲さんは背中から白い羽を生やし、神楽坂さんや雪広さん、古さんに驚きの目で見られている。

 

「明けぬ夜、吹きすさぶ冬の嵐、咲き乱れ舞い散れ、永遠の白き薔薇園――『千年氷華(アントス・バゲトゥ・キリオン・エトーン)』!」

 

 膨大な魔力がちう様から渦巻き、勢いよく放出される。体感温度が一気に下がり、前方に見える範囲全てが凍りつく。

 一面に広がった氷の世界が、召喚された妖魔をごっそりと削り取っていた。

 

「さあ、行け――!」

 

 キティちゃんの号令で杖に乗ったネギくんが飛び出し、その後ろを追うように桜咲さんが白い翼を羽ばたかせて飛翔する。

 その道行きを邪魔する者はいない。中央地帯はほとんどの妖魔が送還されており、生き残った強大な妖魔も、凍りついて身動きが取れていない。

 

 そして、私達も地面を駆け、中央を大きく分断されて驚きの声を上げている妖魔達の前に立ちはだかった。

 

 さて、妖魔が殺到する前に、まずは体勢を整える。

 まずは、『LINE』で連絡していた助っ人を呼ぶことにする。私は、視界の隅に表示されている数値のカウントを確認し、スマホを手に出現させる。

 

「コストOK。おいでませ、『神業菓子職人オーガスタ』!」

 

「はーい、皆様、ハッピーバレンタイン! 美味しいチョコのお届けですよっ!」

 

 私が呼び出したのは、『千年戦争アイギス』に登場する最大のぶっ壊れキャラ、料理人のオーガスタさんだ。

 ピンクと白のエプロンドレスに身を包んだ、ピンク髪の女性。

 彼女の背後には、お菓子でできた小さな家と、料理用の簡易厨房が展開していた。

 

「オーガスタさん、早速料理をお願いします」

 

「分かりました。でも、報酬の現世料理食べ歩きツアーは、絶対ですよ?」

 

「はい、お約束します」

 

 私がそう言うと、オーガスタさんは笑顔で簡易厨房へと向かった。すると、周囲に甘い匂いがただよい、さらには口の中に甘いチョコレートの味がし始める。

 

「あら、急に口の中が……!」

 

 雪広さんが驚きの声を上げたので、効果の説明をしてやる。

 

「彼女は、料理の力を周囲に届けることによって、仲間を時間経過と共に少しずつ強化していきます。ただし、効力は女性限定。残念ながらエミヤさんとネギくんには強化が届きません。効果範囲は戦場と見なされた領域全体です」

 

 私のその言葉に、この場で唯一の男性であるエミヤさんは苦笑する。見事にハブられた形だ。だが、その最中にも、彼は弓と剣を投影して、剣を矢に加工して地面に突き刺していた。

 

「確かに、力が段々と湧いてきますわね……」

 

「最大強化されれば、雪広さんでも大きめの鬼を軽くひねり潰せますよ」

 

「そこまでですか!」

 

 そんな無駄話をしている間に、空いた中央を埋めるように妖魔が両脇から集まってきた。

 

「アデアット!」

 

 水無瀬さんが、アーティファクト『宵闇のローブ』を呼び出して、自身を霊体へと変える。

 そして、空を浮き呪文詠唱を始めた。撃つのは、『魔法の射手(サギタ・マギカ)』のようだ。だが、規模はなかなかだ。

 

「――『魔法の射手(サギタ・マギカ)・連弾・闇火の199矢』!」

 

 空を飛んでいた妖魔に、魔法が突き刺さる。

 それを見て、感心顔のちう様。

 

「よし、じゃあ私も本気モードで行くか。テック・マジック・エレクトロ――」

 

 ちう様が長杖を構えて、呪文詠唱を始めた。

 

「来れ氷精、闇の精。闇を従え吹雪け、常夜の氷雪」

 

 すると、空にいた妖魔達が詠唱に反応して、ちう様に殺到する。

 

「――『闇の吹雪(ニウィス・テンペスタース・オブスクランス)』」

 

 魔法が発動、するかに思えたが。

 

術式固定(スタグネット)

 

 放出されるはずの魔力が、塊となってちう様の前で渦巻く。

 それに向けて、ちう様は左手を伸ばし――

 

掌握(コンプレクシオー)

 

 魔法をにぎりつぶし、己の中に取り込んだ。

 そこへ、飛んできた妖怪がちう様に体当たりを仕掛けるが……。

 

魔力充填(スプレーメントゥム・プロ)・『術式兵装(アルマティオーネ)』」

 

 攻撃を加えたはずの妖怪が、一瞬で凍り付いた。

 魔法を己の身に取り込んだちう様。彼女は、服をふくめた全身が真っ黒に変わり、黒く輝く粒子を周囲に散らしていた。

 

「うわ、長谷川さん、何その、めちゃくちゃな魔法は」

 

 空を飛んで『魔法の射手』を連発していた水無瀬さんが、驚きの声を上げて振り向いた。

 それに対し、ちう様は杖を妖魔の方へと振り抜いて、黒い吹雪を巻き起こしながらドヤ顔で言う。

 

「エヴァンジェリン先生直伝、『闇の魔法(マギア・エレベア)』だ。見ての通り、魔法を身体に取り込むアホみてーな技だ」

 

「貴様から請うてきたから教えたというのに、アホはないだろうが、アホは!」

 

 私達の後ろで腕を組んで見守っていたキティちゃんが、ちう様を怒鳴りつける。

 その最中にもちう様には妖魔が押し寄せるが、いずれも詠唱すらない吹雪の行使で凍り付いていく。

 

「ちう、楽しそうアルネ。私もとっておきの仙術を――」

 

「どうもー、御礼参りですー」

 

 古さんが術を組もうとしたところに、横から月詠が強襲する。

 それを手に持った宝貝で弾いた古さんは、嫌そうな顔をして言った。

 

「またお前アルか。そろそろ別の人と戦いたいアル」

 

「そんないけずなこと言わんといてー」

 

「仕方ないから、どかんと吹っ飛ばすアル。周囲を気にしなくていい私は強いアルヨ」

 

「神鳴流も決戦奥義があるのですえー。お覚悟をー」

 

 そんな感じで、古さんが月詠とのタイマンを始める。

 さらに、フェイトが凍り付いた中央の道を駆けてくるのが見えた。

 

「エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル。あなたは危険だ」

 

「人形か。どれ、遊んでやろう」

 

 フェイトを押さえに、キティちゃんが飛び出していく。それを追うように、キティちゃんから魔力を供給されて動きのよくなった茶々丸さんが、銃を構えながら空を飛ぶ。

 

 そうするうちに、周囲の妖魔はこちらに集まってきており、今にも襲いかからんとしている。

 私は、手に持った武器を強くにぎり、妖魔に斬りかかっていった。

 武器の周囲には風が渦巻き、その刀身を隠しつつ敵を吹き飛ばしていく。

 

 さあ、決戦だ!

 




※千雨の始動キーについて
●テック・マジック・エレクトロ
そのまんまです。彼女の得意分野が詰め込まれています。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。