ソードアート・オンライン 仮想という名の世界で   作:satsuki

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内容修正の為、改定致しました(2014/06/13)。


第二話 家事スキル≠鍛冶スキル

「家事スキル――じゃなかった。鍛冶スキルを効率的に上げるには、どうしたら良いと思う?」

 

 こちらは、アインクラッド第一層主街区――ギルドMTDのホームの厨房にて、九歳という年齢で厨房を取り仕切る少年は、彼と同じような髪の色――茶髪の少女から質問を受けていた。

女性としては短めな肩位までの髪に、幼さを残すようなそばかすを残した少女は、一月程前にシンカーとキバオウが保護してきた人間の一人である。

華やかさはないものの、着飾れば充分映えるであろう、その少女の名前は――

 

「あのー、リズベットの姐さん?今調理中って、わかってますよね?」

「分かってるわよ。だからこうして、わざわざ厨房まで来てあげてんじゃない。あと姐さん言うな!」

 

 何かお玉で殴られた。

片手棍使いというのは、お玉でもソードスキルが発動出来るのだろうか?お玉に色付きエフェクトが宿っている時点でその答えは理解出来てしまったが。

あと少女は、姐さんと呼ばれるのがお嫌いと。ツバサは心の中のメモに注記した。

 

「ハイハイっと!チャーハンもどき、上がりだよー」

「「ハーイ、チーフ!!」」

 

 少年の――ツバサの手足となり、MTDの厨房を回すお姉さん達。現実世界では双方共にコックだったいうこともあり、慣れた手付きで盛り付けをしていった。

彼女たちの服装は何故かメイド風だった。

これは本人達の意志であり、別に誰かが強要した訳ではない。

 

「こんな“ちっこいの”が、チーフねぇ~?」

「まぁ、現実世界だったら絶対にあり得ないでしょうけど」

 

 如何に現実世界で料理上手であっても、この世界での料理スキルを上げなければ、美味い料理は出来ない。

それは逆に言えば、現実では調理師になれないような年齢のツバサでも、スキル上げれば調理師足り得るのだ。

 

「あと、ちっこいのは余計です」

「あのね。そう言われたくなかったら、最低でもシリカより大きくなってから出直してきなさいよ」

 

 “シリカ”というのは、現在十二歳だったか十三歳だったかの少女の名前だ。

ツバサよりも先に――というか、シンカーが最初に保護した人間の内の一人。

本人に聞いたことはないが、恐らく140cm位だろう。少年はそう考えていた。

 

「……えーと、鍛冶スキルの話でしたっけ?」

「コラ。都合が悪くなったからって逃げるな。そんなんじゃ、ロクな大人にならないわよ」

 

 ジト目でツバサを見やるリズベット。その口調には、年長者が歳下の人間を嗜めるニュアンスが含まれていた。

元々少女は、現実の世界では真面目な人間として周囲に認識されていた。多少この仮想世界では砕けるようにはなったが、それでも生来の真面目さは変わらない。

 

リアルのことを聞くのはマナー違反の為聞いたことはないが、もしも彼女に弟や妹が居た場合、結構良い姉であったのではないだろうか。

現実に姉が居るツバサは、実姉とはタイプこそ違うものの、リズベットの性格をそう評していた。

 

「えー?じゃあ鍛冶スキルの話は、いらないってことで良いんですね?」

 

 窮地に追い込まれたツバサが出したのは、起死回生のカウンター。

ネゴシエーションの基本である、相互条件の提示――つまり手札の開示でそれを防いだのである。

 

「うっ……今回はこのあたりで勘弁してあげるわ」

 

情報を制するものは世界を制する。ツバサの兄貴分が良く言っていたことだが、それは強ち間違いではない。

但しその情報に基づいて、清く正しい展開をしないのが兄貴分の欠点だったが。

 

「でも鍛冶スキルって――。リズさん、もしかしてここを出た後に武具店でも開くんですか?」

 

 それは、あくまでも予想だった。

現時点で鍛冶スキルを上げているプレーヤーは、そうはいない。

鍛冶を行うには特殊なアイテムと場所が必要であり、現時点でそれを個人で揃えるのは実質不可能であった。

今の時点でそれを行えるのは大規模ギルド位であり、確かにMTDには鍛冶場と鍛冶スキル習得者が存在していた。

 

「そうよ。あたしの夢は、店を開くこと。この世界だったらやっぱり、武具店が一番ニーズに合ってそうだしね」

 

 現在アインクラッドの攻略は、第七層まで進んでいる。その第七層にしても、恐らく今週中にはクリアされるであろう。

これまでの攻略ペースからそんな予測がされており、それが大半のプレーヤーの共通認識となっていた。

 

 だがいつまでも一定のペースで攻略し続けられるとは、流石に考えられない。

ならば尚の事武具の強化・強力な武具の生成は必須課題であり、それを作り上げる人間の存在が不可欠ということになる。

故にニーズ、という単語を取り出すのなら確かにその通りであり、武具店の需要は計り知れない。

 

「むぅ。ボク的にリズさんには、今後出店予定のカフェの店長をやってほしかったんですけどなぁ……」

「え?MTDって、そんな事までやるつもりだったの?それってもう、ただの多角経営団体になってない?」

 

 MTDは階層攻略をする傍ら、その資金調達の為に様々なことに着手していた。その第一号プロジェクトがこの食堂である。

此処はMTD所属の人間はタダで食べられるが、その他の人間も出入り自由な場所とした。つまり非所属の方々にとっては、有料食堂として開放されているのだ。

 値段は市場価格とほぼ同一クラス。美味しくて値段が相応とくれば、どの階層からだって来る価値が生まれるだろう。現に攻略組の姿も、ちらほら見掛ける位だ。

 

「そうですよ。それで今度は、二号店としてカフェ兼ケーキ屋をやろうと思って「何それ!?初耳なんだけど!!」……最後まで言わせてほしかったなぁ」

 

 少年チーフの話を遮る少女。しかしそれは、無理からぬことであった。

本人与り知らぬところで、今後の展開が決められていたとは夢にも思わなかったのだろう。

故にこの驚きは正当なものである。

 

「ケーキ!まさかこの世界で、ケーキが食べられるなんて~~!!」

「あぁ、そっちに驚いてたんですか?」

 

 リズベットの瞳がキラキラと輝いていた。

もしもこれがマンガやアニメの世界であったならば、きっと瞳に☆が浮かんでいただろう。

だが生憎ここは、現実を忠実にトレースした身体を使用する世界である。

よって、そこまでの過剰演出は為されていなかった。

 

「当然よ!アンタ、何でそんな良い計画を黙ってたのよ?」

「いや、だって。まだ計画段階なんですよ?クリアしなければならない課題が幾つか残っているし……その一つにはリズさんの説得があるんですけどね?」

 

 もう少し上の階層まで行けるようになれば、恐らくケーキや菓子といった食べ物のNPC店も出てくるだろう。

だが現在はまだ出現していない。恐らくこの時点では本来は出ない仕様なのだろう。

 

 しかし幾つかの幸運と、料理スキルばかり上げるというキワモノ集団のせいで、こんなに早期に出現してしまう運びとなった。

ある意味これも、SAOという世界がプレーヤーの現実を塗り潰している証拠なのかもしれない。

 

「あー、うん。ケーキは欲しいんだけど、その店の経営となるとなぁ~」

 

 当たり前の話だが、消費者――客としてケーキが好きなのと、経営者――売る側としてケーキが好きなのは、全くニュアンスが異なるものである。

ましてや、現実世界ではまだ女子学生である彼女だ。

いくらここが仮想世界だとしても、いや仮想世界だからこそ、現実にある職人世界を想起させるものは抵抗があった。

 

「でもリズさんって、どのみち開店資金をどこかで調達しないといけないんですよね?だったら、それが集まるまでの雇われ店長ってことでどうですか?」

「そ、それは……魅力的な条件ね」

 

 交渉の基本は、相手が欲しいと思う条件を先に提示すること。

そうすれば、意外と折れてくれる場合が多い、というのが兄貴分の言であったが、果たしてどうだろうか。

 

「あ。ちなみリズさんが断った場合、少女店長シリカゲルさんの誕生です」

 

 ツバサが発表した次善の人事案は、何故か乾燥材の名前を持つプレーヤーだった。

 

「……誰よそれ?もしかしてシリカのこと?あんた良い加減、あの子のこと名前で呼んであげなさいよ」

「イヤです。だってあの人、『シリカお姉ちゃん、って呼んでよ~!』ってうるさいし」

 

 そうなのだ。明るめの茶色の長い髪を、所謂ツインテールにした少女――プレーヤーネーム《シリカ》は、このSAOの中では低年齢に分類される人間である。

――というよりも、ツバサと同じくレーティング逸脱組である。

 

 だからなのだろうか。殆どプレーヤーが年上に該当するこの状況で、唯一自分より年下の存在を見つけたシリカは、事有る毎にツバサに対してお姉さんぶってくるのだ(正確には年下プレーヤーはまだ居るのだが、保護されている場所が別なので此処では割愛する)。

 

「それ位良いじゃない。減るもんじゃあるまいし」

「減りますよ。ボクの精神的HPが」

 

 あれで年上のプレーヤー(主に男性プレーヤー)からは人気があるというのだから、世の中は分からない。というか、分かりたくない。

もしこの場に兄的存在が居れば、「ロリっ娘は稀少種だ!天然記念物だ!!」とか言い出すのだろうが、今は居ない。

居なくて良かった。ツバサは心底そう思っていた。

 

「第一ウチには、既に姉がいますからね。あんな“ちんまい姉”はノーサンキューですよ」

「……それ、本人の目の前では絶対に言わない方が良いわよ」

「心得ています。面倒ですしね?」

 

 多分泣く。というか絶対泣き出す。そして泣きながら逃亡して、面倒な事態になる。

 そんな未来が予測出来てしまうのは、それなりに付き合いが長くなってきたせいだろう。

面倒ごとは起こさないに限る。集団生活の基本であった。

 

「でもさ、シリカが店長って――正気?」

「そこで『大丈夫なの?』って聞かないあたりが、何とも言えませんね……」

 

 警察署や消防署の一日署長とは違うのだ。リズベットの認識は正常である。

 

「あの子だって、年少組よ?それなのに店を任せるなんて――」

「リズさんだって、大して歳変わらないじゃないですか?精々三つくらいでしょう、離れてるのは?」

「その三歳差っていうのが、結構大きいのよ。中学一年と高校一年じゃ、全然違うでしょう?」

「……そっか。言われてみればそうかも」

 

 年齢に直すと大した差には見えないが、確かにこの差は大きい。特に思春期の三歳差というのが学年で分けると明確になるのは、リズベットの言う通りである。

 

「まぁ、だからこそリズさんにお願いしたいんですよ」

「他に候補者は居ないの?やりたいっていう人なら、他にも居そうなものだけど」

 

 確かにリズベットの言う通り、希望者だけなら幾らでも募ることが出来るだろう。

特に攻略を行いたくない女性プレーヤーからは、人気の職となりそうである。

 

「うーん。リズさんみたいに、ソードスキルと補助スキルを平均的に上げてて、かつ有事に事態に備えられる方となると……条件を満たす人は驚く程少ないんですよ」

「有事の事態って何よ?店舗経営でしょ?」

 

 どうしてカフェやケーキ屋の経営に、ソードスキルや補助スキルが関係するのか。

彼女の疑問は最もなものだった。

 

「例えばの話。材料が足りなくなった場合、素材獲得クエストに行かないといけないかもしれないじゃないですか」

 

 ツバサの答えは驚く程シンプルであった。

仕入れの為、またはそれに類することを成し遂げる為。

この仮想世界でそれを行う為には、時にはモンスター狩りに赴く必要もあるのであるということであった。

 

「あぁ、そういうことね。確かにそうすると……」

「シンカーさんはギルマスだから却下。ボクもここの厨房と武具製造ラインの確保をしないといけないし……」

 

 現在のツバサの役割には、食事の提供以外に武具製造も含まれていた。

台所から始まり、素材アイテムの確保(作成)、そして武具の製造。

そんなんだから“MTDの錬金術士(小)”とか言われるのだ。

リズベットはその言葉を胸中にしまい込んだ。

 

「そうすると、シリカーボンさんか」

「コラ」

 

 乾燥材からの炭素繊維へのクラスチェンジは、昇格なのか降格なのか判断し難い。

 

「キバさんには、ちょっと……」

「流すな。でも確かに、あの人にはねぇ~?」

 

 キバオウは人格的な問題云々ではなく、ビジュアル的に難しいだろう。

あのトゲトゲ頭のおじさんが出迎えるカフェ。

それはとても快適空間とは言えない。それが二人の共通見解だった。

 

「リズさん、お願いします!これが軌道に乗れば、他の店舗経営に乗り出せるようになるんです。そうすれば……」

「攻略をしない人間達の居場所を作り出せる、って言うんでしょう?分かってるわよ……」

「――ハイ」

 

 口をぎゅっと結び、大きく見開いた両の瞳で訴えかけるツバサ。

 

「うーん。どうしよっかな~?」

 

 そう言いつつも、リズベットの結論は既に決まっていた。

しかし結論を引き伸ばしているのは、もう少し様子を見たかった為。この少年が、どんなカードを切ってくるのかが気になった為である。

 

「わかりました。もうギルドとして出せる条件はありませんが、リズさんが引き受けてくれた場合――ボク個人から何か用意しましょう」

「(――来た!)」

 

 フィィィィッシュッ!!とでも、叫んでしまいそうになるリズベット。

商売人を目指す者として、交渉は付き物である。

そこで如何に相手から良い条件を出させ、自分側に利益を出せるかで商売の成否が決まるのだ。

少女は自身の引き出した通りの展開に満足していた。

 

「そうね。ならあたしが武具店を開いた時には、あんたのネットワークを通じて宣伝してもらう、ってのはどう?」

 

 直接の金銭や物品の遣り取りでも良いのだが、それを子どもに遣らせるのは気が引ける。

だが、こういった条件ならばお互いに気が楽だし、その宣伝によって思わぬ効果を生む可能性が出てくることも期待出来る。

 

 人と人の繋がりというのは意外と馬鹿に出来ないものがあって、知人から知人へと行われる紹介は、悪意を持った人間が入り込む可能性を低くする事が出来る。

それは健全な商売を行う上で、この上ない力となるだろう。

 

「え、そんなことで良いんですか?それくらいでしたら、全然OKですけど……」

 

 明らかに予想よりも低い対価。交渉を持ちかけたツバサは唖然とした。その後に続く言葉によって、天国から地獄に突き落とされるとは知らずに。

 

「あ、あと――」

「何ですか?」

 

 交渉がほぼ纏わったと思ったのだろう。ツバサ少年の空気が緩んでいた。

好機である。リズベットの感がそう言っていた。

 

「シリカのこと、“シリカお姉ちゃん”って呼んであげなさい♪」

 

 空気が止まった。

この世界に神は居ないのか。

居ないからこうなったのだろう。少年の頭の中に絶望が襲来した。

 

「……………………もう一度、お願いします」

「だからぁ、シリカのことを“シリカお姉ちゃん”って呼んであげなさいって言ったのよ?」

「…………」

 

 返事がない。

ただの屍――はこの世界に存在出来ないが、少年はそれに類する何かに成り下がった。

クリティカルどころの騒ぎではない。

もしもツバサのHPが言葉で削れるのなら、今のHPは恐らく一桁に違いない。

 

「……どうしても?」

「どうしても♪」

 

 睨み合いが続く。方や表情が死んだ状態で。もう一方は、これ以上無いだろう満面の笑みで。

 

「え~と、鍛冶スキルの効率的な上げ方と引き換えというのは――」

「む。それを此処で持ち出してくるか~」

 

 一進一退の、話術という名の攻防戦。格好良く取り繕えばこんな形になるが、実際はそんなに格好の良いものではない。

 

「……分かったわ。コッチが妥協してあげるわよ」

「助かりますよ、リズベットお嬢様」

 

 執事のような礼を取るツバサ。本人としては格好を付けた返しのつもりなのだろうが、それを齢九歳の少年がやっても、学芸会が良いところである。

 

「何かムカつくわね」

 

 だから彼女の反応は、有り得る範囲のものであった。

執事ツバサを微笑ましいと思えというのは、中々に難しい注文である。

 

「え、“リズベットお姉ちゃん♪”の方が良かったんですか?」

「――――――!!」

 

 お返しだとばかりに、変化球を投げるツバサ。

そこには、先程からやられっぱなしだった為に、一矢報いたいという少年の考えしかなかった。

しかしその送球を予想出来ていなかったのか。リズベットからの反撃はなかった。

 

「……」

「あの、リズさん?何か言ってくれませんか?スベったみたいでヤなんですけど……」

 

 パクパクと口を金魚のように開閉するリズベット。

続いてアウアウと言い出した。心無しか頬も紅潮しているように見られる。

 

「(ヤバい、失敗したかも。怒らせちゃったかな?)」

 

 恐る恐る、リズベットの顔を覗き込むツバサ。そこにあったのは、何か魂が抜けかけている物体が一つ。陶酔した顔で視線が定まらない少女が一人存在していた。

 

「リズさん、リズさんってば!」

「――ハッ!あ、あぶなかったわ」

 

 少年の呼び掛けに、漸く現実に復帰した少女。視線は戻り、地に足が付いている。

しかし「危なかった」とは、何だったのだろうか。少年にとっての疑問は解けることがなかった。

 

「(あたしはショタコンじゃない、あたしはショタコンじゃない……)」

 

 自身に言い聞かせるように、心の中で念仏の如く唱える続けるリズベット。

それ程までに今の少年の――ツバサの笑顔は、彼女の心臓を鷲掴みする程の威力が込められていたのだ。

 

「(――うん。あんまり見たことがないけど、こいつだって無邪気な時があって当然よね?でもあの笑顔と声は反則だわ――って、シリカはこれを知ってたのね?)」

 

 良く子どもの笑顔に勝るものはないと言うが、それは真実その通りだった。

恐らくシリカは、彼の無邪気な笑顔(邪気のある笑顔なら良く見掛けるが)を見たことがあるのだろう。だからそれを、必死に取り戻そうと考えたに違いない。無理している子ども――それも自分より年下の子どもが、無理をしなくて良い瞬間を作ろうとして。

 

「(まぁ、あの子には他の思惑もあるんだろうけど)」

 

 先に理由として挙げた、お姉さんぶりたいというのものまた真実であろう。

これは予想ではない。

リズベットには確信があった。

 

「まぁ良いわ。さっきの件、引き受けてあげる。その代わりに――」

「ありがとうございます。対価として、まずは鍛冶スキルのお話をしましょうか?」

 

 此処はギルドMTDの厨房の一角。

傍から見たら姉弟の遣り取りのように見える、仲睦まじい会話。そしてその入口には――その遣り取りを羨ましそうに眺める少女が、一人存在していましたとさ。

 

 

 

 

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