試験は無事終了、その後、俺おユリウスと少し話した。
試験はシンよりも俺の方が先に終わり、ユリウスもちょうど人を待つらしい。原作キャラだからどうせ今後嫌でも関わるのだから少しくらい話してもいいだろうと話し始めた時はそう思ったのだが、思った以上に話が弾んでしまった。
特に筋肉の話になったら、お互いの意見について口論するようになった。
「拙者はその意見には反対で御座る。サプリメントに頼り、効率的に鍛えるのはよくないと思うで御座る」
「いや、それを言ったら非効率に筋トレの量をこなし、栄養は食事だけで取るのは効率が悪すぎる」
「しかし、筋トレは精神を鍛える意味もあるで御座る。自分の体をイジメにイジメ抜いて、真の意味で強い精神が身につくで御座る。それに、栄養は食事でとった方が吸収率が違うで御座る。サプリメントではその時その場、もしも取らなくなった時、体調を崩す可能性もあるで御座る。将来性を考えると貴殿の効率的勧めるのは賛成できぬ」
「いやだから、筋トレこそ効率化するべきだ。一つ聞くが、一日トレーニングする自由時間を2時間確保するとする。その場合君は何をする?」
「それは決まって2時間自分の体を追い込むで御座る」
「だからそれが効率悪いって言ってんだ。俺だったら1時間決まったメニューをこなしてサプリメントで栄養を効率的に摂取。そして、体を作っていく。そうすれば君のトレーニング以上に結果を出せ、そして残り1時間も別のことに時間を使える」
「む、そう言われれば確かにその考えも一理あるかもしれないで御座る」
「だろ?だから「しかし、拙者はサプリメントには頼らないで御座る、自ら食事で栄養管理、イジメ抜いて、真の筋肉を作る。それが本来の筋トレで御座る」………」
だめだ、全然話が合わない。筋トレを効率化して何が悪い?
俺は筋トレを効率化、ユリウスは精神論……話が合わないのだ。
見習いたいと思う反面、その精神論は流石に共感できない。
お互いの筋トレに対する思い入れを話続けることは楽しいがなかなか折れることはできなかった。
そんな会話を20分くらい続けただろうか?
ユリウスが「そろそろ時間で御座る」と言って話を切り出し、今回の話は終了、後日どちらの意見が正しいか再度議論をする事にし、解散した。
「「あ、名前名乗るの忘れてた(で御座る)」」
ジンとユリウスは解散後少し離れた位置で思い出し再開時に改めて名乗ろうと思った。
俺はユリウスと別れたあと、シンとの待ち合わせの場所に向かった。
待ち合わせ場所に着くとシンはすでに待機しており、10分くらい待っていたらしい。
「おつかれジン!筆記試験どうだった?」
「何故筆記?まー8割くらい?シンは?」
「俺はだいぶ低く見ても9割は行ったな」
俺がそう答えるとシンがニヤけながら答えた。
なんか思いついたな?
「そういえば何でこんな遅いんだよ?俺より早く試験終わったんじゃないのか?」
「譲れないことがあったんだ」
「は?何言ってんのお前?もっと詳しく説明しろよ。……あ、お前みたいに知能低い奴には難しいか。ごめんね難しいこと言っちゃって」
こいつ!
「手を抜いたに決まってんだろ?あんな試験」
「どうだか?そういえば試験の前、頑張るとか次席狙ってるとか言ってたよな?」
「だからなんだよ」
「結果に出たな。それがお前の素の実力なんだよ。バーカ」
「なんだとゴラァー!」
シンが小馬鹿にしてきたため、胸ぐらを掴み怒鳴る。
シンは俺の反応を見て我勝ったり、みたいな顔をした。今朝の仕返しか!心の小さいやつだ。
「このやろう。最低限の礼儀作法すらまともにできない低俗なてめーに今日こそ、常識ってもんを体に刻んみ込んでやるよ」
キレた俺はそう決意する。
兄はまともな判断ができないほど重症だ。
弟として、教えてやらんといかん。
「低能な野郎は言うことも頭悪そうだn「人間兵器の分際で調子乗んなよ」……」
そういうとシンは俺の胸ぐらを掴み返してきた。
ブチッ
「低脳で自己保身の塊のテメェにはやっぱり話だけじゃ通じないな。常識の情報すら遮断してんじゃないか人間要塞。お前の行動見たら非常識人そのものだ、大切なものすら遮断してしまうとか、さすがは防御だけは一級品だな!」
ブチッ
「「戦争だ「戦争がなんだって?」……」」
俺とシンがそう宣言した瞬間、何故かばあちゃんの声が聞こえた。
幻聴かなー?
「で?あんたらはこんなところで何してるんだい?」
どうやら幻聴ではなかったらしい。
声のある方向を向くと般若の顔をしたばあちゃんが降臨していた。
何故ここに?
「何故ここに?って顔してるね。」
ばあちゃん、エスパーかな?
「簡単さね。試験が終わる時間帯になって、なんか嫌な予感がしたから、会場に向かいにきてみれば………本当に当たっちまったってわけだ」
「いやこれ「あたしはあんたらが出発する前に再三注意したと思ったが。まさか約束して1時間もかからずに破るとは」」
「「いや、あれは口論で」」
「………つまり、朝にも同じような事をしたってことさね?」
「「あっ」」
鎌かけられた。ばあちゃんには全てがお見通しのようだ。
「あんたらには一度常識というもんを教えなきゃいけないね。覚悟はできてるねバカども」
またばあちゃんの雷が落ちた。
馬車に連れられ移動中も小言を言われ、屋敷についてからも絞られた。
ばあちゃんからただ、怒っただけだと意味がないと言われ、ばあちゃん監視の元、反省文を書かされた。
途中俺とシンはイラつき、机の下で足を蹴り合っていたらさらに怒られ、反省文が倍になった。
この一連を通して俺とシンは誓った。
もう二度と喧嘩、喧嘩紛いのことはしないと。
その誓いはあまり長くは続かなかった。