合格発表当日、オーグが一緒に見に行こうと誘いがあり、一緒に行くことになった。
メッセンジャーはディスおじさんだ。
あの人隠居してんじゃない?最近この国に不安を持ち始めていた。
オーグとディスおじさんが屋敷についたのは合格発表時間のおよそ一時間前くらいだ。
ちょうどいい時間だな、と思いつつ、何で国王がうちに来てんだよ。昨日来たばかりじゃん。
最近もうシンの規格外と同じように気にしたら負けな気がしてきた。
それと、オーグは初めてうちに来たとき、じいちゃんとばあちゃんに会って言葉を交わし、「もしもうちの愚孫たちが喧嘩をしたらすぐに報告しておくれ」と頼まれていた。
その頼み事をされた時、オーグは涙目になっていた。
そんなに感動することかね?
まー憧れの存在に頼まれごとされたらそうなるか?
俺とシンに現場監視がつきました。
俺はばあちゃんとオーグのやり取りを見て気になったことがあったからに質問してみた。
「オーグってじいちゃんとばあちゃんってどんな存在なの?」
「私にとってメリダ殿、マーリン殿は憧れの存在だ。国を救った英雄だからな」
「そっか。憧れか」
オーグの言葉にシンが反応。少し照れていた。実際俺のじいちゃんとばあちゃんが褒められると嬉しい。
「オーグにとっての俺たちは?」
まー答えはわかっている。親友、憧れ、王都に来て初めてできた同年代の友達。
オーグが俺たちを何と思っているのか期待して答えを待つと。
「そうだな。私にとってお前たちは………娯楽だな」
想像していた答えとは明後日の回答だった。
俺たち三人が会場に着き、門を潜ると多くの受験生がいた。ついた時にはすでに張り出されており、俺たちはそれぞれ自分の番号を探した。
「あった」
「俺も」
「私もあったぞ」
三人とも無事合格!!ハイタッチをした。
合格を確認した俺たちは手続きを行う為、受付に並んだ。
「次の方どうぞ!!」
「はい、確認しま……あら? あなた……あなたがシン=ウォルフォード君ね」
「はい」
「君が噂の。それでは、はいこれが教科書です。これがリストだから確認して、もし抜けがあればすぐに言って下さい。それと、あなたの制服はこれです。市民証に記録されてる身体データを参照したのでサイズはピッタリの筈です。もし一部でもサイズが合わなければ必ず言って下さい。この制服には色々な防御魔法が付与されています。自分で直そうとか思わないで下さい」
すげー。賢者の孫っただけでこんなにも扱いが違うのか。
生まれてこの方、屋敷以外で全然特別扱いされたことないから新鮮だわ。
「制服を直すのってウチのばあちゃんでもダメ?」
「貴方のお婆様というと……あぁメリダ様ですか。メリダ様なら問題無いですね」
こいつどうせ自分で付与するんだろ?ちょっとこの前の謹慎の腹いせをしよう。
「どーせ自分で付与するんでしょ。だめだよ、ばあちゃんの名前使っちゃ!」
「おい、余計なこと言うな!」
「………それは本当ですか?」
シンが慌てて突っかかってきて、受付のお姉さんが怪しげな目をシンに向けた。
本当にシンの反応は面白い。
このまま揶揄いつづけーー。
「まさか喧嘩を始めるつもりか?」
「でも、付与については問題ないかと思います。実を言うと、シンの付与の腕前はばあちゃん以上ですから」
俺はシンの付与の腕前を暴露した。
「そ、それは本当ですか?でしたら問題ありません」
受付のお姉さんは一瞬驚きはしたが、入試の結果か何かは理由は知らんが許可が出た。
「よかったな!シン。俺の付与もお願いしようかなー」
「やだよ。ジンは付与すらいらないだろ?防御しか取り柄がないんだ。付与でその役目を取ったら存在意gーーー」
「報告が必要か?」
「まーでも、しょうがない。かわいい弟の為だ。何かあったら大変だ。任せろ!!」
謹慎を終えた俺らは最近喧嘩をしなくなった。ばあちゃんが怖すぎるからだ。
「効果絶大だな」
オーグがなんか一人つぶやいていた。
そういえば俺らが外出禁止で屋敷にいた時、ディスおじさんからお礼言われたな。
オーグの友達になってくれてありがとって。
友達いないから俺たちが来るまでやってた友達ごっことか独り言かな?寂しい奴だ!!
今度シンも誘って一緒遊んでやるか。
ちなみに試験の結果はシンは原作と同じように首席合格、オーグが次席合格。俺は三席………ではなくAクラス。
オーグには反応に困る顔をされ、シンからは一瞬揶揄われた気がしたが、オーグとなんか喋った後、次の瞬間慰められた。
屋敷に帰ってこのことを報告したら第一声が「殿下、愚孫たちはどうだったんだい?」
あれ?普通結果を褒めない?
そしたらオーグは「喧嘩がなく平和でした。効果絶大です」「そうかい!今後とも宜しく頼むよ」「はい。お任せください」と会話があった。
その後俺らの合格の話をしたらディスおじさんが「結果はどうあれシンくんとジンくんを学院内で隔離できたのはよかったのではないでしょうか?」
ディスおじさん、俺らは動物なのかな?
そのことにじいちゃん、ばあちゃんが同意。オーグは笑っていた。
その後、ばあちゃんがシンの初恋相手の話をシンに振り、なんで知ってんの?みたいな顔をした。
そんなシンをディスおじさん、オーグが揶揄う。
そんなシンに「俺が教えた」って答えたら「このやろう、余計なこと言いやがって、低知能やろう!」シンに胸ぐらを掴まれた。
せっかく後押ししてやろうとしたのに。少しムカついた俺は胸ぐらを掴み変えし言い返す。
「お前の恋路を応援してやったんだろうが?なんだ恩を仇で返しやがって、好きな女に声すらかけられないヘタレ野郎が!」
だが、すぐにばあちゃんの仲裁が入る。
「あんたらは学習できんないのかい!」
ばあちゃんに怒鳴られそのまま正座しお叱りを受けてしまった。
ばあちゃんの説教の途中、王族親子からこんな会話が聞こえた。
「父上、これは素でやっているのですか?」
「そうだ。いいかアウグスト、あの二人が喧嘩した素振りを見せたらすぐメリダ殿に報告するんだ。世界の命運はお前にかかっている」
「………いや、流石に言い過ぎでは?」
「そんなことはない。今から三年前の地震は覚えているか?」
「はい。小等学院で避難等が大事になっていましたから、印象に残っています」
「今から言うことは国家機密だ。しかし、もうすぐ王太子となりメリダ殿から指命を託されたお前には言わなければなるまい。心して聞くように」
「………はい」
「その地震の原因は当日十二歳のシン君とジン君の戦闘が原因だ」
「父上、この場で冗談はやめていただきたい」
「冗談ならどれほど良かったか。そうだな。メリダ殿とマーリン殿に直接聞いてみるといい」
「………いえ、結構です。役目を全うしたいと思います」
いや、国家機密ってなに?あと、オーグの俺らを見る目が少し厳しくなった。
そんなことを考えていると、「あんたら聞いているのかい?」
ばあちゃんからさらに雷が落ちた。
それから一時間後説教は終了し、解散した。
シンは代表挨拶を行う。
ここ数日、挨拶の言葉を考え困っていたから、ギャグを混ぜれば、とかここは冗談を混ぜればとか、色々適当に吹き込んだ。
ちなみにこの数日の期間も喧嘩はせず仲良く過ごしている。
偶に口論になりそうになるが、ばあちゃん咳払い、オーグの声に体が無意識に反応。お互いに矛を修める。
なんでばあちゃんに逆らえないんだろ?
やっぱり躾けさせられたのかな?
明日はついに入学式!!
俺とシンはばあちゃんへの疑問を考えはしたが明日が早く、遅刻するわけにはいかなかった為、早めにベットで寝た。
ちなみにシンはシシリーの再会を期待、ベットでソワソワしていたせいで少し寝不足になってしまっていた。
青春してるな!!
俺も青春したいな!!