マリアがシンの付与を断った後、シンが
「マリアの制服も付与した方がいいよ。だってマリアもシシリーといるんでしょ?仮にカートが襲ってきたら危ないよ。それに俺もジンも常に一緒にいるわけじゃない。せめて最低限自衛できる手段はあったほうがいいよ」 と言い、その後メリダ「確かにね。シンの言ってることも一理ある」と続けた。
原作ではマリア以外の全員に付与して終了する。
しかしシンの言葉、その言葉にメリダも同意。
これはまずい。原作になるべく添いたいジンからしたらこの展開は良くなかった。
実際、護衛といってもシンが付きっきりでいる必要はない。
原作では護衛を雇えばいい。という考えは出てこなかった。いや、出さなかった。
それはシンとシシリーの仲を進展させようと言う考えがあったからだ。
シンとシシリーには護衛を雇うという考えは今はない。
お互い一緒にいられるという恋愛脳からそんな答えに辿り着かないが、周囲は違う。
この答えに辿り着いてるのは頭お花畑の2人以外全員。
多分メリダもシシリーのことであまり頭になかったのだろう。
シンの指摘でマリアの危険については気づいたが、今まで考慮をしていなかった。
仮に誰かが護衛を雇うことを指摘してしまってはシシリーは流石に迷惑はかけられないと、そう言って断る可能性が出てきてしまう。
まーマリアがシンの付与を受ければ解決なのだが、マリアの様子を見るに絶対に受けないだろう。
ジンは焦る。原作に出来るだけ近づけたいジンからしたらそれはよろしくない結果だ。ジンはここからの打開策を考え続けた。
「確かに私にも危険が及ぶ可能性あるわね。大丈夫よ!出来るだけシンたちと一緒にいるし」
「でも、絶対安全はないんじゃないか?マリアはシシリーと親友だし、もしもマリアを攫って脅しをかけてきたらどうするんだよ?」
マリア、シンと言葉を続ける。
確かにその通りだ。その可能性はゼロじゃない。選民思想に駆られ、自分の意見を押し付けるカートがそんな行動をしないとは言い切れない。
さらにジンは焦る。どうしよう。本当にどうしようと。
解決策を考える中、ついにマリアが答えに辿り着き、答えてしまった。
「考えすぎだと思うけど。まぁ確かにその可能性はあるわね。その辺は自分で解決するわ。家でごえiむぐ……」
咄嗟にジンはマリアの口を手で塞いでしまった。
それほどジンは必死だった。その後ジンはすぐにマリアから手を離し、謝る。
「ちょ、何すんのよ!」
「あ………、ごめん。でも確かにシンの考えもあるけど、そこまで大袈裟にする必要はないと思うよ」
ジンは気づいていない。原作の流れを戻すことに必死で。
マリアはジンの行動に自分の唇に手を添えながら顔を赤くして文句を言う。
マリアは乙女だ。手とはいえ、自分のファーストキスを奪われたからだ。
それは別に世間一般からしたら些細な問題なのだが、マリアにとっては違う。
マリアにとってファーストキスは最も大切にしていたからだ。
ジンは気づかず、ジンはマリアは怒っているだけなのだと思った。
唐変木、鈍感。それは原作主人公のシン以上かもしれない。
「じゃぁ、どうするんだよ。さっきの可能性は捨て切れないだろ?それに俺とシシリー達が会った時も男三人に絡まれてたし、誘拐以外にも危険があるのは確かだろ?」
「そうだよ。マリアにも危険が及ぶかもしれない可能性を捨て切れないさね。なんだい、ジンは何か解決策があるって言うのかい?」
シン、メリダと言葉が続き、表情は険しくなる。
ジンがこんな行動をする理由はこの場にいる一部の人間は予測しているだろう。
もちろんメリダも。
シンとシシリーを一緒にする。
しかしそれはそれ、これはこれ。
流石にマリアの危険、意思を考慮するとその考えは捨てなければならない。
ジンは出来るだけ原作に近づけるために行動しようとするが、それは側から見たらマリアの危険を考慮に入れていないように見える。
だが、みんなの視線がジンに刺さる中、ジンはふと一つの考えが浮かんだ。
「シンの意見もわかる。誘拐の可能性はもちろん。マリアは美少女だし、変な奴らから絡まれることも多いだろう」
「んなっ!」
ジンは無意識に話し、マリアは自分の容姿を素直に褒められ、さっきとは別の理由で顔を赤くする。
「その辺は大丈夫だ。マリア、一応確認するけど、国家機密の付与は受けたくないけど、その他のもの、それに劣るものなら身につけても問題ないんだよな?」
「…………」
「マリア?」
「んっ何?」
「だから、シンの付与以外の魔道具ならつけても平気って聞いたの?」
「……まぁそれなら平気かも」
ジンの質問にマリアはボーッとしてしまい、質問を聞いておらず、すぐに反応できなかたが、ジンに再度質問を受け、理解し肯定した。
ちなみにマリアが反応できなかったのはジンの言葉に照れてしまったからだ。
なぜかと言うと、素直に自分の容姿を褒められたことは生まれてこの方家族以外には言われたことがなく、同年代。しかも、異性に言われたのは初めてで、少し戸惑ってしまったからだ。
「マリア、これならつけられる?効果は「三重球型結界」、自分を中心に半径1メートルくらいに三枚の球型の障壁がはられる。自衛程度なら問題無いと思う。これならばあちゃんでも簡単に付与できるレベルのものだし、これなら問題無いと思うよ」
そう問いかけられ、ジンは異空間収納からネックレスを取り出し、マリアへと渡す。それはチェーンは金色一色で宝石の色は薄いピンク。
よく見ればオレンジ、赤の色が混ざっている宝石がついているシンプルなやつだった。
ちなみにジンはこれは意識しないでやっている。
これを選んだもの適当だし、マリアの髪赤色だしピンクっぽいこれでいいかと。
そんな理由でこのネックレスを渡した。全く意味を理解しないで、本当に適当に渡した。
何回も言おう。適当に渡した。
「え?これって」
そうマリアが反応し、その宝石、ネックレスの意味。それを意識してしまってか、さらに顔を赤くする。
「え?これでもだめ?一応ばあちゃんが簡単できる付与だし、これなら問題無いと思ったけど。どーしよ、これ以外に付k「大丈夫!これならそこまで重くないし、つけても平気」……」
ジンの言葉にマリアが言葉を挟む。
ジンはマリアが了承したことを確認、言葉を続ける。
「この魔道具付けてれば仮に絡まれても自衛は完璧だと思う。防御力はそこそこあるし、この国の宮廷魔法士団でも破れないと思う。それくらいの強度は保証するよ」
そうジンがシンとメリダに説明。
「まージンがここまで言うなら大丈夫でしょ。障壁に限って言ってしまえば俺以上だし」
「はぁー。本当にこの子は?これをさらっと無意識にやっちまうとは。こんなことならアタシも子育てに口を挟めばよかったよ。本当にどこで育て方を間違いちまったんだか」
シンは了承、メリダはため息をしながら自分の孫の育て方を悔いた発言をする。
ジンはメリダの発言に疑問を持つも、気にせずに話を続ける。
メリダの発言にこれではまだ説得力が足りないとそう判断をして
「それにマリアのことは俺が守るから大丈夫だよ!!」
「あ………え?」
ジンの言葉にさらに今まであった以上に顔を赤くし、ついに俯いてしまった。
そんな光景を見て、この場にいるジン、シン、シシリーそしてマリア以外の全員悟った。
(「「「「「落ちたな」」」」」)っと
「はぁー。任せたよ」
メリダは頭を抱えながらため息をし、最後にそういった。
「おう!!」
ジンはわけも分からず、原作通りに進む事がわかり、その嬉しさからメリダの反応に特に気にしないまま、了承した。
この後は今後の方針、「ゲート」でマリアとシシリーの家に迎えに行き、シン、ジン、マリア、シシリーの4人で向かうことに決まった。
ただ、その過程でシンは「ゲート」を普通に使い、「え?俺なんかやった?」みたいなことを発言。
トールから「入試では主席ですが、一般常識では落第ですね」
そう言われてしまい、シンは多少ショックを受けた。
ジンはそんな光景を見て爆笑してるとシンが反論し、行動しようとするとオーグが「報告」と一言言っただけで何も起きずに収束した。
そんな行動に全員呆れつつも全員明日の準備のため、帰路についた。
ジンがマリアに渡したネックレスだが、宝石はパパラチアサファイヤと言う宝石で、一途な愛、運命的な恋などの意味がある。
そして男性から女性にネックレスを渡すことは、無意識に相手を束縛したい。と言う意味がある。
宝石の意味はマリアのみがわかっており、あの場にいた者、シン、ジン、シシリーの以外全員はネックレスの意味だけ理解していた。
マリアはみんなと別れ帰宅、自分の部屋についたあと、ジンから渡されたネックレスを見ながらため息をついた。
以前、シンとシシリーが初めて出会ったとき、マリアはシシリーに対して「チョロいヒロインみたいな事言わないでよ」と言った。
マリアは今日の一連の流れを思い出し、自分の人差し指を唇に触れた。
「私も人のこと言えないなぁ」
部屋で一人でそう呟いたのだった。
ちなみに宝石の名前とかはネットで調べました。
この世界にはない名前かもしれませんが、ここはご都合主義として、気にしないでいただけると。