俺はレオン先生から話を受け、Sクラスへと向かった。
教室に着くと、クラス内はなぜか賑わっていた。俺は疑問に思いつつ、ノックをし教室は入る。
「失礼します」
「あ、きたかウォルフォード弟!こっちに来てくれ」
俺が入るとSクラス担当教師のアルフレッド先生が反応し、教卓前に移動するように促された。
「先ほども言ったが、昨日の一件でSクラスに来ることになった、もう一人の英雄の孫、弟のジン=ウォルフォードだ」
そう紹介され、Sクラスの面々からさまざまな視線を向けられたが、ほとんどの視線は好奇心から来ているのだろう。
俺はアルフレッド先生から紹介を受け、自己紹介をする。
「紹介に預かりました。ジン=ウォルフォードと申します。Sクラスに来た理由はアルフレッド先生から聞いてご存知だと思いますので省きます」
俺がそういうと、何故かクラスの面々が「え?」と少し驚いていた。何その反応?
まぁ、別に気にしなくていいかな。とりあえず、自己紹介を続けよう。みんなにはシンが世話になってるはずだ。シンは俺と違っては非常識人だし。入学した後とか昨日の件で迷惑をかけたに違いない。だから謝罪と感謝を込めて言葉を続ける
「いつも兄のシンがお世話になってます。皆さんご存知の通り兄は俺と違って常識が欠けており、皆さんにご迷惑をかけてると思います。これからもシンは皆さんの常識では当てはまらないような行動を繰り返すでしょう。だから、こんなもんだと思い受け流してください。間に受けては心臓がいくつあっても足りません。話が脱線してしまいましたが、お恥ずかしながら俺も少々常識が欠けている面がほんの少しだけあります。これから同じクラスで過ごします。兄共々よろしくお願いします」
俺が自己紹介を終わらせると何故クラスがざわめきが増す。
俺って人気者?でも何か違う。どちらかといえば何かを期待しているような、そんな雰囲気だった。
シンが席を立ち、俺のところにやってくる。
なんかオーグが「お、はじまるぞ」って言ったけど、何かイベントが始まるのかな?
そんなことを考えているとシンがいきなり怒鳴ってくる。
「おい!なんだあの自己紹介は?お前も同じように常識ないだろ?」
「掴むな離れろ!また男色だと思われるぞ?」
シンが俺につっかかってきた。
俺が受け流そうとするもシンが言葉を続ける。
「ちゃんと自己紹介しない弟に教えてやってんだろ。ちゃんと自己紹介しないとAクラスの時みたいに友達できないぞ、ボッチ!」
ボッチは誰のせいだよ。でも、シンは勘違いしている。俺はボッチじゃない。
「んだと!ボッチじゃねーし、友達2人いるわ!!なんだよその態度!俺がせっかく気を使ってお前が今後非常識的行動しても大丈夫なように言ってやったのに。その気遣いに少し感謝したらどうだ!」
「要らんわそんな気遣い!てか2人とか俺より少ないじゃないか?俺はSクラスのみんなとすぐ馴染めたけど、お前はクラスに馴染めなかったんだな。これだからコミュ障は」
「何がコミュ障だ!状況が違うんだよ!お前は初めから知り合い3人いる状態からじゃないか!俺はゼロから作ったんだよ。お前はオーグ達がいなければ友達もできなかっただろうが!!お前は単なる恩恵に縋っただけの腰ヌンチャクなんだよ」
「お、おいやめないか」
俺とシンの口論にアルフレッド先生が慌てて止めにかかる。
しかし周りからはこんな声が聞こえた。
「まーた始まったわね」
「なんで毎回のようにやるんだろう?」
「これが殿下が言ってたやつか、たしかに面白い!」
「学習しないのでしょうかあの二人は?」
「気にしない方がいいでござるよトール」
「これ……たしかに見てて癖になるかも」
「すご〜い!」
「シンくんってこんな一面もあるんだ!」
なんかSクラスのみんなから俺とシンの口論についてコメントされた。でも、今はそんなこと気にしてもしょうがない。今はこのは常識人に……。
「メリダ様に言っておいた方がいいだろうか?」
シンはこういうことを言っているが、内心は歓迎してくれているだろう!なんたってシンは素直じゃないし
「よく来たジン!!これからよろしく!!」
「おう!」
シンはそう言って握手を求めてきて、それに応える。ほら、やっぱり弟思いのいい兄だな。
「皆も見た通り、こんな奴らだがよろしくやってくれ。今私が言った通りにすればすぐ終わるからな!!」
オーグが意味わからないことを言った。やばい、常識人の俺が全く状況が理解できない。
どうしよう。
俺が自己紹介を終わらせた後、Sクラスの面々と話をし、その後は普通に授業が進む。
流石に初めはAクラスとの授業のレベルに驚きはしたものの、すぐに慣れた。
本当にばあちゃんとじいちゃんには感謝だわ。
そうして時は流れて放課後となった。
「究極魔法研究会?」
「そう!ジン君も入るでしょ?」
俺はアリスからそう聞かれた。
「何その名前、誰考えたの?」
「私が考えた」
俺の質問に対して、リンが答える。
そういえば昨日シンが研究会作るとか言ってたけど、名前教えてくれなかったな。ダサいからか?
「面白すぎでしょ、その名前!何究極って?ちなみにどんな活動するの?」
「………私もノリで言った。活動内容はまだ決めてない」
「そうなんだ。ならシンの魔法を教えて貰えば?覚えれば便利なやつ結構あるよ!」
「あ!!それいい。それにしよ!!」
リンが答えた後、俺が活動内容を言ったらアリスが反応する。シンの考える魔法は便利だ。だから、みんなも覚えたほうがいい。今後のためにも。
そんな会話をしていると、息を荒くしてシンが入ってきた。
「マジで出歩けない」
「お帰りシン、遅かったじゃん」
俺はそんなシンに質問をした。
「いや、研究会の勧誘で追いかけられちゃって」
「お前バカなの?何普通に歩いてんだよ。透明になればよかったじゃん」
「あ!そうか全然思い付かなかったわ。だからジンは普通に行動できたのか!」
「思い付かなかったのかよ、お前が作った魔法だろ?そんなこと忘れr「ちょっと待っください。なんですか今の話は?」……」
俺とシンが透明化の魔法について話しているとトールが慌てて話に割って入ってきた。
「なんだよトール。急に慌てて!まぁわかるよ。シンの記憶力が悪いって話だろ?そんなのいちいち気にしてたってしょうがないだろ?」
「脳みそザルのお前に言われたくねーよ」
「なんだと単細胞」
「違います!いちいち喧嘩しないでください!透明になるとかの話です」
俺とシンがやりとりしていると、トールが透明について聞いてきた。
俺とシンは口論を切り上げトールの質問に対応する。
「透明の魔法がどうしたの?」
「たかが消えるだけだろ?なんでそんなに慌ててるんだよ?」
「いや、さらっと普通に会話してますけど、大問題ですよ。普通は無理です!」
俺とシンが答えると、トールが慌てて言った。会話中、ふとシンが何か疑問になったのか質問をしてくる。
「そういえばジン。お前透明になる魔法使えないだろ?どうやったんだよ」
「いや、2年前に付与した魔道具もらったろ?ほらこれだよ。よいしょっと」
「「「「「「「「「え!?」」」」」」」」」
俺がシンの問いに答えた後、異空間収納からマントを出して上から被り魔力を流す。
すると、何故かクラスのみんなが驚き声を上げた。
「あー忘れてた。そういえばあげてたわ………ってみんなどうしたの?」
シンが魔道具のことを思い出し、納得した。
それにしてもなんでみんな驚いてんだろ?
「どうしたのみんな?驚きすぎだよ。ただ消えただけじゃん」
「そうだよ、驚きすぎだよ」
「い、いや今のどうやったの?」
俺とシンがそう言うも、みんな納得していなかった。その皆の疑問の代弁として、マリアが質問した。
「シン、説明してあげたら?……あ!そうだ。俺この後、友達迎えに行くんだった。そういえばまだ言ってなかったんだけど、その二人も研究会入ることになるかもだけどいい?Aクラスでもトップだったし、実力も申し分ないんだけど?」
「別にいいよ」
「じゃー行ってくるわ」
そう言い、俺は「ゲート」を発動させ校門に向かった。
「……自覚ないんでしょうか?」
「考えてもしょうがないで御座る」
「すごいね。わたしもあんな魔法早く覚えたい!」
なんか、ゲートを入る前トール、ユリウス、アリスがなんか話していたけど、何のことだろう?