キャプテンアメリカ~オラリオ・ミィス《神話》~   作:Rogers

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4 襲撃(Market Fight )

よく晴れたオラリオ市街地

スティーブとフィルはオラリオの通りを歩いていた。

今日はデメテル・ファミリアの善意によるギルド主催の炊き出しが行われていた。

「今日はあなたにお返ししておかないといけない品があってね」

彼は左手に茶色い革のケースを下げていた。

スティーブはケースを受け取り少し感傷的な表情を浮かべていた。

「それと、君に渡したいものがある」

彼はそう言って小さな麻袋を取り出した。

「中身は?」

「小型化した麻酔爆弾だよ。何かあったときに使えると思ってね」

これにはダンジョンで採れた薬草を瞬時で焚いて眠りを誘う香を対象者に向けるものだとスティーブに説明する。

戦闘服(衣装)も少しばかり改良しておいた。後で本部で受け取って…」

「おぉ、久しいなロジャース」渋めの声が彼らを呼び止めた。

「あの酒場以来だな、ランドロック」

「アイズがお主の絵を大層喜んでおってな、また描いてくれると助かるんだがな」

「喜んでまた描くよ」

「ガレスのおじ様、その方と友達なの?」溌剌とした声がガレスに問いかけた。

「ちょっとばかし違うな、あのときは酒盛りで盛り上がっていての~まぁ、友というより単純な飲み仲間といったところじゃ」

「あの酒豪と呼ばれるエルガルムと飲み仲間とは…」隣にいた金髪エルフは別の意味で感嘆していた。

「スティーブ・ロジャースだ」彼は気さくな様子で声をかけてきた。

「リュー・リオンと申します」

「アリーゼ・ローヴェルよ」キッラーン

と桃色の髪をした小人がこちらにやって来た。

「調子はどうだ、アリーゼ」

「今のところ問題なしよ!ライラ」

また互いに自己紹介を済ませしばらく炊き出しの光景を眺めているとふと

「あれは…」リューは少年たちの手に握りしめている冊子に注視した。

「あれは戯画(コミック)ね」アリーゼはそう答えた。

「こんな擦れた時代に古臭い理想のヒーロー像を求めるなんざ、なんとも哀しい世の中なもんだな」とライラはまたも皮肉を呟く。

リューがムキとなって言い返そうとしたときそばを通りかかった男性が

「まぁ、そんな厳しいことを言うんじゃないよ、お嬢さん。私は古臭いものもああやって誰かの支えになっとると思うがね」

そう語ったあとEXCELSIOR(さらなる高みへ)と言い残して去っていった。

スティーブは彼らと離れて炊き出しの様子を眺めていたとき突然

「おっとすまない」彼は反対側から来た女性にぶつかってしまった。

「おう、気にすんな」その女性から発せられる僅かな殺気を感じ取った。

腰下から上に放たれたダガーは彼の胸を切り裂こうとするも片腕で防ぎ咄嗟に後ろへ回避、その後瞬時にシールドを取り出して連撃を防ぎ反撃を繰り出す格闘戦が幕を開けた。

「なんだテメェは、私のお楽しみ(殺戮)を邪魔すんじゃねぇよ!!」

ヴァレッタは怒り心頭に発した様子で彼を睨みつけて更なる攻撃を仕掛ける。それに応戦する彼はダガーを振り下ろす腕をシールド全体で受け流して防ぎつつダガーを持っている手を掴んで相手を背負い投げ、倒れた所に腕拉ぎ十字固めにして相手の動きを封じた。

「皆!逃げろ!!」スティーブは大声で叫んだ。

辺りはパニック状態になりつつも彼女らに近づかまいと通りの端によっていた。

「おめぇたち、何をグズグズしてやがる!さっさとあいつらを殺しちまいな!!」

腕拉ぎ十字固めにされていても怒りに満ちた形相でイヴィルスたちに命令する。

いきなりの事態に戸惑っていたイヴィルスたちはヴァレッタの命令に反応して攻撃を仕掛けようと散ろうとしたその時…

「そんなことさせると思っとるのかこのアホんだら!!」

大斧を持ったガレスがイヴィルスたちに重い一撃を入れる。

Hail Thanatos(タナトゥス様万歳)」一人の闇派閥の一人が魔剣を振り下ろそうとしたところ赤い粉末を顔面にかけられる。

「ううっ!!」相手がひるんだその隙にフィルの蹴りを入れ正面から男を押し倒して身柄を素早く拘束していた。

複数の場所で起こる混乱はアストレア・ファミリアの団員と辺りを巡回していた(消防団員や冒険者の風体をしていた)SHIELDの隊員が対処していた。

「****!間がワりぃな」

拘束から瞬時に抜け出したアラクニア(殺帝)はダガーから大剣へ持ち替えてキャプテンに飛びかかった。大剣とシールドが火花を散らして相対する。しかし、ロジャースの方が彼女を押しのけ後ろ回し蹴りを炸裂させダメージを負わせていた。

「おめぇだけはゼッテー許さねえぇ…あのフィンの野郎と一緒に切り刻んで剝製にしてやる!!」そう宣言した直後に斧による突進攻撃が彼女を襲った。

「お主の正体は知らんが後はこっちに任せぃ、ロジャース」

と横からエルガルムが彼女たちを見据えて言う。

「すまない、」そう呟いて他のイヴィルスのところへ向かった。

阿鼻叫喚の中キャプテンアメリカは市民に襲い掛かるイヴィルスを止めようと動き続けていた。街頭の柱にシールドを投げつけて反射させ敵4人の動きを封じたり、前方のイヴィルスに最大級の蹴りとフック、ストレートを決めたりと目まぐるしく動きまわり炊き出しをしている通りを駆け抜けていた。

イヴィルスが残り十数名となった段階で彼らは魔剣を取り出した。

響き渡る爆音、瓦礫が崩れ行く音を聞きつけてキャプテンは取り残された数人を助けるためシールドを掲げた

「早くっ逃げろ!!」

彼らが瓦礫に押しつぶされないように全身に力を入れて避難を告げる。

「HA.HA.HAさっさと助けに行ってやれよぉ正義の味方ぁ!無辜の民ってやつが死んじまうぜぇ!」ヴァレッタの残忍な高笑いが響き渡る

ガレスがヴァレッタを追おうとするもイヴィルスがガレスに魔剣を叩き付けて道を阻む。

「救護班!!」

「ディアンケヒトとミアハに応援を!」

ウラルは全速力で彼らのところへかけていった。

「まだ、負傷者がいるかもしれない、フィル、救出活動の指揮をとってくる」

「ここは任せてくれ、キャップ」

その数刻後、医療派閥がようやく到着、多大な重傷者が出てしまったが、彼らの奮闘により幸い死者数は0だった。

 

神エレンはリューに問いかける。君たちの正義とは何かを

 

 

大抗争まであと4日

 

 

 




キャプテン・アメリカのシールド()
それはヴィブラニウムでできたシールド。
トニー・スタークの父、ハワードが製作したものであり、この盾とともにW.W.Ⅱ、ニューヨークそして、かつての大穴があった時代、数多の戦場を駆け抜けてきた。
この盾には多くの命を守ってきた歴史がある。
このレガシーを受け継ぐ者はヒーローの本質を問いかけ直さなければならない。

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