シャニマス×ノクチル×ポケモン   作:malco

18 / 22
ぎりぎり10月中に出来上がりました。

ところで、前回の話からお気に入りが40件近く増えました。お気に入り登録してくれた皆さん、ありがとうございます!



家族会議

「プロデューサー?アイドル活動?一体何の話しかしら?」

「…え?」

 

小糸がアイドル活動をしていることを知らない?

そんな馬鹿な……いや、待てよ。そういえば、以前、宣材写真を撮った帰りにファミレスで

 

『ははは、まぁ俺だけじゃなくて皆の親たちもライブとか見に行きたがるだろうしね。その辺の連絡はちゃんとしておかないと』

『っ!』

 

あの時の小糸は明らかに動揺していた。何か隠し事があることは全員が察していたけど小糸が話したがっていないみたいだったからあえて気にしないようにしていた。

しかし、おばさんが小糸がアイドル活動をしていることを知らないこの状況や小糸の態度から見ても、多分、間違いないと思う。

 

「まさか…小糸?」

「…………」

 

参ったな…どうやら、当たりみたいだな。

小糸があの時から隠していた秘密…それは親に内緒でアイドル活動をしていたという事か。

 

「小糸、どういうことか説明しなさい」

「……え、えっと……」

 

おばさんに詰め寄られ、秘密がばれた恐怖からか罪悪感からか見ていて可哀そうになる程に小糸は動揺していた。

 

「…はぁ、いいわ。取り合えず中に入りなさい。話はそれからよ」

「……………………」

「小糸、早くしなさい」

 

おばさんに催促されるが、小糸は顔を下に向け、俺の服を掴みながら一歩も動けずにいる。

…駄目だな。この状態の小糸を一人にしておくことは俺には出来そうにない。

 

「おばさん、俺も上がらせてもらっていいですか?」

「…丈一郎君、小糸を送ってくれてありがとうね。悪いんだけど今日は帰ってもらってもいいかしら?」

「そう言わずに、お願いしますよ。それに、俺と小糸は同じ事務所に所属していますから色々、小糸の知らないことや把握していないことにについてもお答えできると思います」

 

これは、嘘じゃない。CDデビュー前でレッスンばかりの小糸よりも実際にプロデューサーと一緒に大会に赴いたり、取材などを受けいくつかの仕事をこなした経験のある俺の方が理解している点もある筈だ。

 

「それに」

「?」

「俺がこの状況で小糸を置いて一人で帰らないことはおばさんも分かってるでしょう?」

 

俺が真っすぐ、おばさんの目を見ながら言うと、おばさんも俺の目を見つめてくる。互いに目を逸らすことなく数秒程黙る。

 

そして

 

「は~~分かったわ。二人とも上がりなさい」

「!」

「あざっす!」

 

よし!取り合えず第一関門突破!

いや~よかった!これで駄目なんて言われたら、最悪の場合、小糸を俺の家まで連れていくか、家の前で一晩中迷惑行為を繰り返してでも話し合いに参加させようと画策するところだった。

 

「…丈くん」

 

不安そうに俺を見つめる小糸の頭を軽く撫でる。

 

「あぅ」

「大丈夫だよ。聞かれたことに正直に答えればいい」

「…でも」

「話し合いの結果どうなっても、最終的に小糸が納得できるまでは何も決めさせない。それは約束するよ」

「う、うん!」

 

俺は小糸の味方だ。例え、どんな隠し事があってもそれは変わらない。

 

「そこの2人!イチャイチャしてないで早く入りなさい!」

「ぴゃっ!」

「へ~い」

 

さて、どうなるかな?

 

 

 

***

 

 

 

そんな訳で福丸家のリビング、今、ここで福丸家の家族会議が行われようとしていた。参加者は、今回の議題となってしまった小糸、そして小糸の母、最後に特別参加の俺だ。

 

おじさんはまだ、仕事から帰ってきていないし小咲ちゃんは友達の家に泊まりに行っているから不参加らしい。

 

「小糸、まずはあなたの口から説明してちょうだい」

「…うん」

 

小糸はアイドルに始めることになった経緯を一つ一つ説明し始める。

まず、透がアイドルにスカウトされたことから始まり、その監視と言う名目で円香もアイドルになりそして俺もプロトレーナーとして283プロに所属したこと、それを追う形で雛菜と一緒に面接を受け合格したこと。

 

そして

 

「事務所の人から貰った承諾書類に勝手にサインを書いてしまったという訳ね」

「……はい」

「小糸、あなた自分のした事のの重大さをちゃんと分かってるの?」

 

…褒められた行動ではないな。

小糸のした事は書類を渡したプロデューサーに…いや、283プロ全体に迷惑をかけることになるかもしれない。

 

「…まぁ、今はそのことはいいわ」

「……え?」

 

お?

 

「…何で私達に許可を取ろうとしなかったの?」

 

…なるほどね。おばさんが今、一番聞きたいことはそれなのか

 

「そ、それは……お、お母さんにアイドルになるなんて言ってもいいよっていう訳ないと思ったから……」

「……そう」

 

小糸の素直な思いを聞き、おばさんはゆっくりそう答えた。

 

「…毎日、学校が終わって…みんなで事務所に行って…レッスンを受けるのが…楽しかった。中学はみんなと違ったし、あそこに行けばわたしも、みんなと一緒に特別になれたみたいで…そしたら、どんどん言い出せなくなって……本当に、ごめんなさい」

「……………………」

「そ、それで…わたし」

 

小糸はまだ何か伝えたいことがあるみたいだ。

だけど、秘密にしていたことへの罪悪感からかなかなか切り出せずにいる。

 

「…小糸」

 

俺は小糸の手をそっと掴む。

 

「…丈くん」

「大丈夫だ」

 

俺がついてる。だから、小糸の思ったようにすればいい。

小糸は数秒間、こちらを見つめた後、改めておばさんに顔を合わせ自分の本心を伝える。

 

「わたし、まだ、ちゃんとした理由とかどうなりたいとか、まだ全然ないけど、それでもアイドルやってみたい。だ、だから…アイドルをやることを許して!」

 

…これが、小糸が今抱いている気持ちの全部か。

みんなと一緒にいたい。根底にあるものは変わっていないみたいだけど、小糸なりにアイドルっていうものに対して思う所が出来つつあるみたいだな。

 

「…そう、気持ちは分かったわ」

「………」

「気持ちは分かったけど、それではい、どうぞって許可を出すわけにはいかないわ」

 

…まぁ、そう簡単にはいかないよな

 

「まず、確認したいんだけど最近、帰りが遅かったのはアイドルの練習をするためだったのよね?」

「う、うん」

「それじゃあ、その間のポケモンの世話はどうしていたの?」

「…それは」

 

小糸の目線が俺に傾く。

 

「そう、丈一郎君ね」

「ええ、シャワーズの事はお任せください。俺が預かっている内は適切な運動、栄養のある食事、好みの味のおやつまで用意してますから」

 

おばさんは今までの人生でポケモンと碌に関わってきていないからな。親が育て屋でポケモンのプロトレーナーの俺の方が遥かに知識と技術があるのを知っている。だから、俺が面倒を見ているから大丈夫と言えば否定はしてこないはずだ。

 

「でも、シャワーズの食事代とかは」

「それも、大丈夫ですよ。その辺り283プロは割と寛大でポケモンたちの食事代はある程度、負担してくれているんで大してお金はかかってないですから」

 

まぁ、偶にいい木の実を使ってポロックやらポフィンやらを作り過ぎて283プロの負担金を超えて赤字になることもあるけど、基本的には問題ない。

 

「…そう、まぁ、いいわ」

 

よし!

ここまで、なかなか喋る機会がなかったからな。いても居なくても同じだったんじゃね?とか一瞬思ってたけど来てよかった!

 

「成績については…これも今はいいわ。まだ、テストも始まってないから、少し様子を見るしかないし」

 

お!いい流れだ!

小糸は俺と違って休みの日やレッスンのない放課後とかでちゃんと勉強してるし、そんなに極端に成績が落ちることはないと思う。

 

「でもね」

 

…まだ、あるのか?

 

「そもそも、私には小糸がアイドルに向いているとは思えないのよ」

 

うん?

 

「何で?小糸はアイドルに向いてるでしょう?」

「「え?」」

 

2人は同時に驚いたようなリアクションを見せると俺の事を凝視してくる。

うーん、2人同時に真っすぐに見つめられると少し照れるな。

 

「丈一郎君、照れてないで、どうして小糸がアイドルに向いていると思うのか教えてくれないかしら?」

 

…俺って、そんなに分かりやすいかな?俺の身近な人って、みんな俺の考えてること簡単に当ててきて少し怖いんだけど…って、いやいや、今は小糸の事だな。

 

「小糸たちがアイドルになってから、俺なりにアイドルの事を調べてたんです」

 

俺がアイドル活動で対して役に立てるとは思わなかったけど、それでも何か出来ることはないかと思って、せめてアイドルについての知識だけはつけようと最初は考えた。知識は武器になる。それはどんな業界でも同じはずだ。

 

「それで、俺なりにアイドルの事を色々、調べてどんな子がアイドルに向いてるのかアイドルに求められてることは何なのか考察した結果なんですけど」

「「……………」」

 

注目している2人に俺は堂々と自分の考えを告げる。

 

「正しい答えなんて分かりませんでした!」

「「………………………………………………………は?」」

 

…一瞬、2人がこおり状態に陥ったのかと思った。

やだなーおばさんは兎も角、小糸のこんな冷たい声聞きたくなかった。

 

「ちょっと待って!ここまでの会話一体何だったの!」

「ああ、すいません。言い方が良くなかったかな?」

 

いくら何でもちょっと、端折り過ぎたか?

 

「アイドルについて調べて見ると、世の中には色んなアイドルがいることを知ったんですよ。他事務所ですけど、ネコミミやらウサミミを付けた動物みたいなアイドル、厨二全開のアイドル、教会のシスターに忍者アイドルなんてのもいました」

 

ポケモンバトルでもトレーナーによって違いはある。パワーでごり押ししてくる人もいれば、防御に徹してカウンターを狙う人もいる。それぞれに個性があるのはどこでも一緒なんだろう。

 

「でも、そんなアイドルにも一つ共通することがあると思ったんです」

 

勝ち負けを要求される時もあるとは思うけど、ポケモンバトルの様に勝ち負けだけを競うのがアイドルじゃない

 

「それは…そのアイドルを見ていたい応援したいって素直に思わせてくれるところだと思います」

 

それが、俺なりに考えたアイドルに求められている事だ。

 

正直言うと、この事が分かった時、アイドルって面倒だとも思った。

ポケモンバトルはどんな勝負をしても最終的に勝ちさえすれば色々な人に褒めてもらえる。現にプロにデビューする前は色々言われていた俺がプロでも活躍すればそれだけでアンチ意見がめっきり減ったのが証拠とも言えるだろう。

 

「小糸は、その見た目や努力家な所を含めて見ていると凄く応援したいって思わせてくれるところが凄い魅力だと思うんです」

「…それは…」

 

おばさんはそれを否定できない。それはそうだ。だって、家族として俺よりも近くでその姿を見てきたはずなんだから

 

「それって、アイドルにとって凄い武器になると思います」

「………」

 

大きな声では言えないけど俺は四人の幼馴染みの中で誰を一番応援したいかって言われると、どうしても小糸の名前を一番にあげてしまう。

他の三人が努力していないってことじゃないけど、目に見えて一番頑張ってるのは間違いなく小糸だ。そんな姿を見てると、どうしても頑張って欲しいと思ってしまうのが人情だ。

 

「そんな訳で改めて最初の結論に戻ります。俺は小糸がアイドルに向いていると自信を持って言えます。それに小糸もアイドルをやってみたいと思ってるなら、俺は応援したい」

 

小糸がどんな理由であれ、アイドルやってみたいと思っているなら俺はそれを応援し、支えたい

 

「だから、どうか小糸がアイドルになるのを許してあげて下さい」

 

その為にも、ここは譲る訳にはいかない

 

「……………………………」

 

おばさんは長い沈黙の後、ゆっくりと話し出す。

 

「勉強を疎かにしないこと、これが絶対条件です」

「そ、それって!」

「まだ決定じゃないわ。お父さんにも話さないといけないしね。…小糸、今度そのプロデュサーさんに合わせて、その上で判断します」

「う、うん!」

 

おばさんはそう言うが、おじさんは小糸に甘いから、おばさんの許可が出ったてことは実質来なOKサインと同様だ!

 

「…ふぅ」

 

やれやれ何とかなったか…

 

まぁ、何とかなったって言ってもあくまでもこの場はってことで、これから事務所の社長やプロデューサーに改めて説明とか色々やることは残ってるんだけどね。

 

「丈くん!」

 

満面の笑みを浮かべた小糸が俺に抱き着いてくる。

 

「おっと!」

 

最近、すっかり人を受け止めるのに慣れてきたな。

 

「本当にありがとう!」

「…どういたしまして」

 

…報酬がこれなら、また同じようなことが起こってもいいかな?

 

「あなた達、仲がいいのは結構だけど、あんまり親の前でイチャイチャするのは感心しないわよ」

 

抱きしめあってる俺達を見ながらおばさんはにやにやしながら、たしなめてくる。

…いや、あれは楽しんでるな

 

「ぴぃえっ!じょ、丈くん!離して!」

 

えー

 

「小糸から抱き着いてきたんじゃん」

「そ、そうだけど!お母さんが見てる!見てるから!」

「…じゃあ、後30分だけ」

「長すぎるよ!お父さんも帰ってきちゃうから!」

「おっと!それはまずいな」

 

俺は小糸を離すとそのまま椅子から立ち上がると玄関の方へと向かう。

 

「え?じょ、丈くん?」

「そろそろ帰るよ。後は頑張って!」

「え!一緒にいてくれないの!」

 

いやーそれはお勧めできないかな?

この状況で俺が小糸と同じ事務所に所属してるなんて伝わったら、変な反抗心に火をつけてしまうことになるかもしれない。

 

「おばさんが味方に付いてくれたんだ。後は小糸の気持ちをぶつければ大丈夫だよ!結果はチェインで送ってくれよ!」

「じょ、丈くーーん!」

 

軽く手を振って、振り返えらずにその場を離れる。

 

「お邪魔しましたー」

 

実際、これ以上、俺がいても大して役には立たないだろうし、逆に足を引っ張る可能性すらある。そうなる前に撤退だ。

 

 

 

***

 

 

 

ピコーン!

 

「お、来たな」

 

福丸家を出て、そのまま真っすぐ自宅に戻った俺は自室で小糸からの連絡を待っていた。

そして、たった今、運命の……運命ってのは言い過ぎか?ほとんど答えの分かってる内容だし

 

『お父さんからもアイドルやる許可もらえたよ!全部、丈くんのお陰だね!』

 

全部ね…あの子は少し、俺の事を過大評価しすぎだし自分に対しては過小評価しすぎだな

 

『全部ってのは大袈裟だ。小糸が勇気を出して自分の想いを伝えたから許してくれたんだと思うよ』

『…うん。ありがとう!』

 

それはそれとして

 

『明日、プロデューサーにアポ取っておいたからまずは、プロデューサーと出来たら社長にもちゃんと謝りに行こうか?』

 

これは、できるだけ早くやらないと本気でシャレにならない。小糸が私文書偽造等罪に問われる前に話をちゃんとしておかないとな。

 

『そ、そうだった!ありがとう!』

 

まぁ、まだデビュー前だし何とかなる筈だ。

念のために明日は俺も行くし、誠心誠意心を込めて謝れば許してくれるだろう

 

Prrrr....

 

電話?誰だ?…え?

 

『こんばんは、さっきぶりね丈一郎君』

 

俺に電話をかけてきたのは、さっきまで福丸家で一緒だった小糸のお母さんからだった。

 

「こんばんは、どうしたんですか?」

 

珍しすぎる…普段、向こうから電話をかけてくることなんてほとんどないのに、用事があるとしても小糸か小咲ちゃんを経由してくるのが基本だ。俺に直接かけてくるなんて、もしかして初めてかもしれない

 

『…お礼が言いたくてね』

「お礼ですか?」

『ええ、丈一郎君がいてくれなかったら、小糸と本気で話し合うことは出来なかったかもしれないから』

「…考えすぎですよ。俺は少しきっかけを作っただけですから」

 

しかも、話し合いのきっかけは単にタイミングよく口を滑らせたことが原因だったし…今にして思うと、我ながら素晴らしすぎるほど駄目な状況で口を滑らせたもんだ。

 

『それでもよ。あなたが近くにいてくれたから小糸は勇気を出せたんだと思うの』

 

俺がいたから、小糸が勇気を出せた…それは、悪い気はしない。

 

「だけど、それは俺も同じなんですよ」

『え?』

「俺の知ってる小糸は、物凄い努力家で感情豊かでなんにでも一生懸命に、真っすぐに頑張り続けることができる。そういう姿に俺は勇気を貰えるし、本気で憧れているんです」

 

俺は、嫌いなことや面倒なことに対しては本気で努力することも向き合うこともできないからな。小糸の真っすぐな所は本当に憧れてしまう。

 

『………………』

 

うん?

 

「…おばさん?」

『ああ!ごめんなさい!ちょっと、ぼーっとしてたわ」

 

電話中にぼーっとしてたって大丈夫なのか?

 

『そうそう!さっきは小糸の事ばかりに集中していたから、気づかなかったけど丈一郎君は大丈夫なの?』

「と言いますと?」

『余計なお世話なんじゃないかとも思ったんだけど…シャワーズたちの面倒まで見ていたら丈一郎君の練習時間が取れないんじゃないかなって思って』

「ああ、そういう事ですか」

 

要らない心配…とは言えないか。おばさんなりに小糸だけでなく俺の事も心配しての質問なんだろうし

 

「俺の練習がある日はシャワーズたちもバトル用の施設に一緒に行って施設内にあるポケモン用のプールなんかで自由に遊んでもらったりしてますから、練習時間も大して取られてないですし問題ないですよ」

『そうなの?』

「それに自分以外のポケモンの世話をするのは将来、ブリーダーの資格を取ろうと考えてる俺にとっては、いい練習になりますから、WINWINの関係だと思ってくれていいです」

 

実際の所、割と楽しいんだよね。シャワーズたちの世話をしたり、好みの味のポロックやポフィンを試作したりするの

 

折角、楽しくやっているのにここで辞めたりしたら、かえって調子を下げるような気さえする。だから、今はこのままでいいと思う。

 

『でも、もし、もしもよ?丈一郎君が小糸たちやシャワーズたちの面倒を見ていたことが原因でバトルに負けたなんて事態になったらって考えると…』

 

そうなった時、俺達の関係が壊れてしまうかもしれないってことかな?

 

だけど

 

「ありえない、絶対あり得ないことですけど、もし、俺が負け始めてそれを小糸たちのせいにするような事を言い出したら、例えどんな手を使ってでも俺から小糸たちを引き離してください」

『…本気なの?』

「もちろんですよ。自分のふがいなさを人のせいにするような奴は彼女たちの傍にいるべきじゃない」

 

そんな奴といても不幸になるだけだ。彼女たちを傷つけ悲しませる、それだけは絶対にしたくない。

 

「だから、俺は絶対負けませんよ」

 

今の状態で俺が負ければ、誰がなんと言おうときっと彼女たちは責任を感じてしまうだろう。だから…絶対に負けない。彼女たちに悲しませないためにも勝ち続けて見せる。

 

『……はぁ~分かったわ。決意は固いみたいだし、もう何も言わないわよ』

「あざっす!」

『まぁ、母親としては丈一郎君が娘たちの事を第一に考えてくれてるみたいで素直に嬉しいしね…これからも小糸たちの事お願いね』

「ええ、勿論です」

 

それこそ、今更言われるまでもない事だ。

小糸だけじゃない透、円香、雛菜、例え何があっても彼女たち4人の味方でいることだけは絶対に変わらない

 

 




今回の話ですがノクチルが正式にデビューする前に書いておきたいなって割と最初の内から決めていた回だったのでようやく完成出来て嬉しいです。 

感想お待ちしてます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。