シャニマス×ノクチル×ポケモン   作:malco

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「丈一郎、ツイスタを始めてみないか?」

「ツイスタ?」

「普段の何気ないことやポケモンのこと、参加する大会の宣伝とかをやって欲しいんだ」

「うーん、俺そういうの苦手だしなー」

(あんまり、乗り気じゃなさそうだな。うーん)

・雛菜に聞いてみたらどうだ?
・事務所の為に頼むよ
・ファンも見たがってると思うぞ

3…2…1


登校

「はぁ、はぁ、はぁ」

 

…過去にここまで追い込まれたことはないかもしれない…だけど、諦めない。

 

勝率が0.01%でもあるなら、それで充分じゃないか。勝ち目が低いことは諦めていい理由にはならない。

 

下を向くな、前を見ろ、自分を信じるんだ!

 

 

 

ピッ(信号が切り替わる音)

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・ふぅ

 

あぁ、もう無理間に合わない、遅刻決定だ。ここからは歩いて行こう。

 

いやーやらかしたなー

今日も何時もの様に朝練をしていたんだけど、ちょっと調子が良かったから、色々試していたら何時の間にかこんな時間になっていた。

 

ぐうーー

「…腹減ったな」

 

結局、朝飯食べ損ねたし、どっかでコンビニ寄っていこうかな。

 

え?急いで学校に行けって?だって、もう遅刻しちゃったんだし、今更走っても間に合わないんじゃあ意味ないじゃん。だったら、食べ損ねた朝食食べながらゆっくり行った方がお得に感じるよね

 

 

タタッタタッタタッ

そんな事を考えながら歩いていると後ろから誰かが走ってくる音がする。

 

「丈せんぱーい!」

 

あー雛菜か。あの子、本当に遅刻ばっかりだな

 

「おー、雛菜おは「どーーーん!」ぶべ」

 

振り返って挨拶をしようとすると、雛菜は俺に向かって思いっきり飛び込んでくる。何とか雛菜をキャッチするとその場で二回転程して勢いを受け流す。

 

「やは~ナイスキャッチ!」

「こらこら、危ないぞ」

 

本当にちゃんとキャッチできなかったら、怪我してるかもしれないぞ

 

「え~だって丈先輩はちゃんと雛菜のこと受け止めてくれるでしょ~」

 

…これも一つの信頼が出来ていると思えばいいのか、それとも甘えられてるだけなのか

 

…どっちにしろ嬉しいと思ってる自分は割とやばいのかもしれない。

 

「まぁ、いいけど。あんまり、危ないことはしないようにな」

 

まぁ、この忠告にあまり意味はないかもしれないけど念の為ね。

 

「え~平気だよ~」

 

そう言うと、雛菜は俺から離れ悪戯っぽい顔をしながら言う。

 

「だって、雛菜は誰にでも抱きついたりしないも~ん」

「…そっか」

「そうだよ~丈先輩だから抱きついたんだ~」

 

…やばい、何か嬉しいような恥ずかしいような上手く言えない感情になってきた

 

「ふふふ~」

 

雛菜はニヤニヤしながら、こっち見てる。なんか俺の感情見透かされてないか?

 

「…雛菜って結構意地悪だよね」

「え~雛菜こんなに優しいのに~?」

 

昔からそうだが、やっぱり、幼馴染み最強の称号は彼女のものだ。雛菜の前では高校生チャンピオンの称号も霞んでくるな。

 

「…まぁいいや。コンビニ寄っていくけど雛菜はどうする?」

「雛菜もいく~おやつ買っていきた~い」

 

よし、じゃあ行くか。

 

 

 

***

 

 

 

コンビニで俺は朝食用のおにぎりと雛菜のおやつを買わされました。

 

…また、やってしまった。いや、別にお金はいいんだけど、雛菜に上目遣いで頼まれると結局OKしちゃうんだよね。まいったなー円香からあんまり雛菜を甘やかすなって言われてるのに…また、円香に怒られるな。

 

…まぁ、過ぎたことは仕方ないか。朝飯食べながらゆっくり学校まで行こう。

 

「あ、そうだ雛菜」

「うん~?」

「ツイスタのやり方教えてくれない?」

「え?丈先輩、ツイスタやるの~?」

「ああ、プロデューサーにやってみないかって言われてさ、雛菜が詳しいから聞いたらどうだって」

「いいよ~雛菜に任せて~」

 

 

 

***

 

 

 

「…これでいいのか?」

「うん~」

 

雛菜に説明されて数分後、ツイスタのアプリのダウンロード、アカウントの作成まで行えた。

 

「アイコンはどうしようか?」

「好きな物でいいと思うよ~、雛菜はユアクマちゃんだし」

「ああ、雛菜の好きなガラルヤドキングみたいな設定のある人形か」

「もぉ~~~ヤドキングじゃなくてユアクマちゃんだってば~~!」

 

ユアクマとは、雛菜が好きな人形だ。見た目的には人間が熊の服を着ている様な姿をしている。

 

「いや、だってなー」

 

以前、興味本位でどっちが本体なのかって聞いたら雛菜も詳しくは知らなかった。

 

それで、疑問のままだと気持ち悪いから開発会社にまで問い合わせをしてみた、帰ってきた返答を大雑把に纏めると

『ユアクマちゃんの正体は謎であり、一説によると人間が熊の着ぐるを着た際に、不思議な現象が起こり着ぐるみが知能を持ち人間の体を操っているのかもしれない』らしい。

 

この説明を聞いて、素直に怖いと思ったが、それと同時にあるポケモンの事を思い出した。

 

それは、イギリスで見つかったリージョンフォーム(ポケモンが住む地方の環境に適応した姿)したヤドキングの事で通称:ガラルヤドキングだ。

 

ガラルヤドキング・・・進化のショックと毒素によって、シェルダーの知能が上がりまくりヤドキングを操るようになった。

 

シェルダーは元々、生物だし知能もあったから前提が違うとは思うけど、何か本質的には似てる気がする。

 

「…やっぱ、ガラルヤドキングじゃん」

「だから~~それは一説なの!ユアクマちゃんは正体が人なのか熊ちゃんなのか謎に包まれた可愛い存在なの!」

 

随分、フワッとした説明だな。

 

「いい丈先輩!そもそもユアクマちゃんはね~………」

 

あーまずい。雛菜のユアクマちゃん講座が始まってしまった。

…こうなると長いんだよなー

 

「もぉ~丈先輩!ちゃんと聞いてるの~?」

「…はいはい、聞いてますよ」

 

 

 

***

 

 

 

雛菜によるユアクマちゃん講座は数十分程で終了した。

…もう二度とガラルヤドキングとは呼ばないように注意しないといけないな。 

 

「そういえば~」

「?」

「丈先輩の遅刻って久しぶりだよね~」

 

ああ、その事か。まぁ、雛菜はいつもこの時間だから知らないか

 

「…それが…実はそうでもないんだ」

「?」

「今までは、遅刻しそうになるとボーマンダに乗って学校の近くまで行ってたんだけど…」

「…ボーマンダ、どうかしたの~?」

 

俺からの雰囲気で何かあったと察知して雛菜はいつもより真剣な表情で聞いてくる

 

「…実は、今まで遅刻しそうになるたびにボーマンダに乗って近くまで登校していたことがばれて…学校から、次ポケモンで登校したら停学処分にするって通達されてるんだ」

「え~~厳しい~~」

「だろう!」

「そうだよ~最初からそんなに厳しくする必要ないのに~」

「?いや、初めてではないよ」

「え?…何回位注意されたの?」

「えーと、月に10回位かな?」

 

全く、たかが月に10回位しかボーマンダに頼ってないのに、いや確かに前々から注意はされていたけど、そこまでしなくてもいいじゃないか!

 

「………」

 

…何だろう?雛菜が今まで見たことない程のジト目でこっちをみている気がする。

 

「…な、何かな?」

「ううん~丈先輩って、やっぱり馬鹿だな~って」

「うぐ!」

 

そういうストレートな罵声は結構きついからやめて欲しいな。

 

「雛菜も人の事言えないけど、そんなに遅刻してたら留年しちゃうよ~」

「…留年か」

 

透たちと別の学年か…ちょっと嫌かな?てあれ?待てよ…

 

「…そうすれば、雛菜たちと同級生か」

「!やは~それいいかも~」

「そうなったら、先輩呼びは終わりかな」

「やは~丈く~ん!」

 

雛菜はそう言いながら、再び俺に飛び込んでくる

 

「こらー危ないってば」

「あは~」

 

全く俺が本気で注意しなければ辞めないんだろうな。いや無理だな、俺がこの状態を楽しんでる以上止めても無駄だ。

 

…まあ、いいや。俺がちゃんと受け止めればいいだけか、そうすれば、雛菜は怪我をしないで済むわけだし

 

「よし!」

「どうしたの~」

「この先もずっと雛菜の全てを受け止める覚悟ができた所だよ」

「…え?」

 

…何だ?雛菜の顔がさっきより赤くなってる様な気がする。

 

「…雛菜?」

「や、やは~なんでもな~い」

「…まぁ、いいか。でも俺が留年しても雛菜が留年したら結局先輩後輩のままだよね」

「それなら雛菜進級できる様に頑張るよ~」

「そっかー頑張れー」

「だから丈先輩も頑張って留年してね~」

 

頑張って留年してね~って斬新な言葉だな。普通逆だろ。まぁ、冗談抜きにこのまま遅刻が連発してテストでやばい点取ったら本気で留年もありえるかも

 

…さっきは勢いで留年してもいいかもみたいなこと言ったけど、冷静に考えると駄目だな。流石に親も怒るだろうし、円香にちくちく小言を言われ、小糸に涙目で怒られる未来が見えてくる。…でもなぁ

 

「ふ~んふんふん」

 

鼻歌歌いながら、そんな未来を楽しみにしてる雛菜を見るとそれはそれでありかもなんて思えてくる。

 

…よし、決めた!何にも考えないでいつも通り暮らしていこう。その結果留年だったらそれはそれで楽しみが増えたって事にしよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…そんな訳で留年もいいかなって思ってるんだけど、どう思う?」

「は?」

「ふざけてるの?」

「…ごめんなさい」

 

休み時間に世間話し程度の感覚で今朝の事を二人に話したら、めちゃくちゃ怖い顔で睨まれました。

 

ごめん、雛菜。また、おやつ買ってあげるから留年の件は無かったことにして下さい

 




・雛菜に聞いてみたらどうだ?
「あー、確かに詳しそう」
「だろう?取り敢えず、雛菜に聞いてから決めてみたらどうだ?」
「いいよ。じゃあ、今度、雛菜に聞いてみる」
(よし、楽しく話せたな)

・事務所の為に頼むよ
「えー」
「な!頼むよ!」
「…まぁ、色々面倒見て貰ってるし、別にいいけど」
(うっ…しまった。別のことを言えば良かったな…)

・ファンも見たがってると思うぞ
「そうなの?」
「ファンっていうのは、そういう所までチェックしてるもんさ」
「ふーん…じゃあ、取り敢えずやり方調べてみるよ」
(まぁ、普通に話せたかな)


本編では、雛菜に聞いてみたらどうだ?を選んだ場合の話となっています。

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