問題児たちと胡散臭い化物が異世界から来るそうですよ?   作:焼き魚

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題名変えんといかんな




化物、襲撃に会う

「どーもどーも、はじめまして。(わたくし)、ニャルラトホテプと申します。お気軽にニャルとお呼びください(棒読み)」

 

「「「…は?」」」

 

黒ウサギ達は呆然として固まっていた。

だが十六夜だけは直ぐに復活して問い掛ける。

 

「いや……お前ナイル…だろ?」

 

「いやいや、ニャルラトホテプですってば(棒読み)」

 

十六夜は信じてない眼で目の前にいるナイルを見る。

おかしな口調で喋ってはいるが、どうみても一緒に此方側に召喚されたナイルなのだ。

 

「あれですか。この格好だから信じてもらえないんですか……ハァ、じゃあ変身でもすれば分かってもらえますかねぇ(棒読み)」

 

「どういう意味だ……?」

 

「そのまんまの意味ですよ(棒読み)」

ニャルの言ったことが理解できていないのか、十六夜は問い掛ける。

しかし返ってきた答は呆気ないものだった。

そしてずるずると触手がナイルの身体を包み込み蠢く。

少しして触手が消えると、

 

腰まで伸びる雪の様に白い髪を持ち、濁りきった赤い眼をした人形の様な整った顔に『ドヤァ』イラつく笑みを浮かべた幼女が其処にいた。

 

「……ドヤァ」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

少ししてからやっと黒ウサギは復活した。

 

「一体どういうことなんですかぁ(泣)」

 

訂正、復活ではなく一周回って立ち直ったらしい。

 

「説明するのはめんど……長くなるからパスで(棒読み)」

 

「今めんどいって言いかけたよな、おい」

 

「ナンノコトカナーワタシマダコドモダカラワカンナイヤー」

 

「お前が子供なら、俺は存在すらねぇだろ。オバサン(笑)」

 

「誰がオバサンじゃゴルァ!!」

 

「棒読み忘れてんぞ、オ・バ・サ・ン(笑)」

 

「ぐぬぬ……ハッ…し、しまったぁー!私のキャラ付けがぁー!!」

 

ニャルと十六夜は軽口の応酬を繰り広げている。

黒ウサギがニャルに質問しようとしたその時、異変は起こった。

 

遥か遠方から褐色の光が差し込む。

 

「あの光……ゴーゴンの威光!?

まずい、見つかった!」

 

レティシアは咄嗟に十六夜を守るように立ち塞がろうとするが、その光を全身に浴び身体を瞬く間に石へと変えた。

因みにニャルは触手で光を防いでいる。

 

「いたぞ!吸血鬼は石化させた!すぐに捕獲しろ!」

 

「例の“ノーネーム"もいるが、どうする!?」

 

「邪魔するようなら構わん、斬り捨てろ!」

 

十六夜はキョトンとしたと思ったらまた獰猛に笑い出す。

 

「参ったな。初めてオマケとして扱われた。

この場合は手を叩いて喜ぶか、怒りに任せて叩きのめすか、どっちがいい?ニャル、黒ウサギ」

 

「叩き潰しちまいましょうよ、十六夜さん(棒読み)」

 

「あ、あの旗印はサウザンドアイズの幹部の“ペルセウス"のものです!レティシア様はあそこの所有物……迂闊に手を出せません!」

 

「ちっ……良い感じにストレス発散でkillと思ったのによ……」

 

「おい、またキャラ変わってんぞ、ニャル」

 

「気にしたら負けですよ、十六夜さん(棒読み)」

 

「これでよし……危うく取り逃がすところだったな」

 

「相手は箱庭の外側とはいえ、交渉相手は一国規模のコミュニティだからな。奪われでもしたら───」

 

「箱庭の外ですって!?」

 

黒ウサギはその言葉に反応し、飛び上がった。

箱庭の外ということはつまり、

 

「どういうつもりです!?彼らヴァンパイアは箱庭の中でしか太陽の光を浴びられないのですよ!?

そのヴァンパイアを外に連れ出すなんて……!」

 

「我らが頭領の決めた事だ。部外者は黙っていろ」

 

騎士もどきは翼の生えた靴で空を飛び、そう言った。

これは多分、箱庭におけるコミュニティの侮辱ととれるだろう。

本拠への不当な侵入、更に内部でもあの行為。明らかに十六夜達を名無しと罵っているのだろう。

 

「こ、この……!これだけ無遠慮に無礼を働いておきながら、非礼を詫びる一言もないのですか!?

それでよく双女神の旗を掲げていられるものですね、貴方達は!!!」

 

そう言う黒ウサギを、あろうことかそいつらは笑った。

 

「ふん、こんな下層のコミュニティに礼を尽くしては、それこそ我々の旗に傷がつく。

身の程をしれ、“名無し"が」

 

「な、なんですって……!」

 

「……ほう、随分と矮小な侮辱をしてくれるな、人間風情が」

 

「またキャラが……いやもう何も言うまい」

 

「フン。戦うというのか?」

 

「愚かな。自軍の旗も守れなかった“名無し"など我らの敵ではない」

 

「恥知らず共め。我らが御旗の下に成敗してくれるわ!」

 

「恥知らずだと?言いたい事はそれだけか。自分達が強者だと思い込んでいる愚者共」

 

流れるように挑発するニャル。

 

「愚者?それは自軍すら守れなかったお前達の方ではないのか?」

 

「そんなお前達が随分大きくでたものだな」

 

「……面白い」

 

「んぅ?なんと言った?」

 

「……人間風情が私を弱者と言うのか………面白い!面白すぎるぞ人間(ヒューマン)

嗚呼、人間とはどこまで面白い生き物なのだろうか!」

 

最後に純粋に力を振るったのは一体いつだろうか。

もう覚えてはいない。

そう今までストーカーやらなんやらに追われていてストレスが溜まっていたのだ。

だが“売り言葉に買い言葉”とはよく言ったものだ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「小便はすませたか?神様にお祈りは?

部屋のスミでガタガタふるえて命乞いをする心の準備はOK?」

 

ニャルはニヤニヤと顔を歪めて言葉を紡ぐ。

 

 

「ええい、何を言っておるか小娘がぁ!!」

 

騎士もどきが槍を構えてニャルに突進する。

 

「……」

 

しかしニャルにたどり着く前に騎士もどきの槍がニャルの触手によって破壊される。

 

「なっ……!?」

 

 

「どうした人間(ヒューマン)?まだ武器が壊れただけだろう。さあ早く新しい武器を持て 反撃しろ!まだ始まったばかりだろう!私を楽しませろ!お楽しみはこれからだ!ハリー!ハリー!ハリー!ハリーハリーハリー!」

 

……端から見れば異常な光景だろう。

幼女な見た目のニャルが、触手を展開しながら何処かの主人公(ラスボス)の如く叫ぶ。

それに相対するは、羽の生えた靴を履いた騎士もどき。

まるで化物とそれの退治を任された騎士の様にも見える二人。

まさにカオス。

 

 

騎士もどきは二本めの槍を構えまたニャルに突進してくる。

それに対してニャルもまた、触手を伸ばし迎撃する。

 

触手の壁が槍を防ぎ、触手の槍が騎士もどきを貫こうとしたその時

 

「ていッ!」

 

──ゴスッ!

 

「フギャッ!!」

 

後ろから十六夜の全力チョップをくらいニャルはその場に倒れこむ。

それと同時に触手の槍は霧散する。

 

「ちょッ痛いです、十六夜さん。今丁度良いところだったんですよ?何で止めたんですか!!」

 

「馬鹿かお前は」

 

─ゴスッ ゴスッ ゴスッ ゴスッ ゴスッ!

 

「ひぎぃ、頭割れちゃう頭割れちゃいますからぁ~止めてください~(泣)」

 

涙目で抗議するニャルに何度もチョップをお見舞いする十六夜。

 

「ちょちょちょちょ、十六夜さん!ニャルさんで遊んでる暇があるなら彼らを追いましょうよ!?」

 

「あいつらなら逃げたぞ」

 

「え?

って逃げ足速すぎでしょう!?」

 

びっくりしながら空を見ると、百人程いた空を飛ぶ騎士は始めからいなかったように消えていた。

 

「いえ、違う……あれは不可視のギフト!?」

 

「ペルセウスってコミュニティが神話通りなら、間違いなくそうだろうな。

……しかし、箱庭は広いな。空飛ぶ靴や透明化する兜が実在するんだからな」

「…昔、似たようなの持ってた知り合い居ましたけどね(ボソッ」

 

感慨深く言う十六夜を黒ウサギはキッと睨む。

二人に聞こえないように呟くニャル。

 

「気持ちはわかるが、やめとけ。ここでサウザンドアイズの関係者と揉めたらマズイだろ」

 

「それは……そうですけど」

 

「詳しい話を聞きたいなら順序を踏むもんだ。

レティシアがペルセウスの所有物なら、白夜叉ならなんか知ってるだろ?」

 

確かにそうだ。仮にレティシアを白夜叉が連れてきたのなら、詳しい事情を知っている筈だ。

 

「他の連中も呼んでこい」

 

「え?で、でも昼間の件もありますし」

 

「なら御チビとお嬢様だけでも連れてこい。どうもキナ臭いからな。

最悪その場でゲームにだってなり得る」

 

───ま、そうなっても俺一人かこいつ一人で十分だろうけど

 




扱いずらいことこの上ないですよ、ニャルさん

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