ガイア連合武器密輸課職員の日常   作:プルータス

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バトルも掲示版も苦手だけど頑張りました。


本物マスターと謎の式神S 掲示版回

「式神のつくりとしてはすごく単純なものなんだよ。

 主人をぶっ殺す。自分が死んだら主人のMAGで復活。

 それを契約違反によって起動するってだけでね。あとはオートなのさ」

 ある拠点、部屋の隅でギャリギャリとキャタピラの音がする。

「自らの意思で契約違反したなら即座に瀕死に追い込む。意思に反して契約違反になった場合、例えば勘違いやじゃれあいによる軽度な攻撃などでは待機状態となり警告する。警告を無視すれば爆殺。

 まあ、今回の場合は前者かな」

 銃を突きつけてくる男に抵抗は無意味だと説く。昼前に今日の仕事が終わりだと思ったら最後にこれだ。ため息もでる。

「うるせぇぞ! 兄貴をぶっ殺しやがって!

 銃が見えねぇのか!? この式神を止めやがれ!!」

 ボクがどうこうできる物ではないって話してもわからんか。主犯を契約式神『シアー・ハート・アタック』が爆殺したのはボクのせいではないし、後処理班が来るまで大人しくしましょうと言ってもこのザマである。

 兄貴とやらの式神は兄貴ごとぶっ倒れており、このチンピラの式神はオロオロと判断に困っている。部屋の奥にもうひとり事態を飲み込めてない少年が少女式神と突っ立っている。何もしないでくれるとありがたい。

「ナメやがって! ぶっ殺してやる!!」

 引き金を引こうとした瞬間にそれまで回遊していた『シアー・ハート・アタック』がチンピラに突撃する。それをチンピラの式神が庇う。

「マスター! 危ない!」

『自爆』

 自分の命と引き換えに直接魂にダメージを与える大技『自爆』によって式神が倒され、直後にチンピラからMAGを引き出して『シアー・ハート・アタック』が復活する。

〘今ノハ ニンゲン ジャネー。コッチヲ ミロォー〙

「な、て、テメェ!!」

「あーあ」

 もったいないことをする。どうせ倒れるならチンピラだけでもいいだろうに。どうせ結果は同じだし。

 チンピラの腕に輪切りの黒ゴムの足跡のようなものが次々とくっつく。そして一瞬にしてチンピラがカラカラに干からびる。密輸課への攻撃行為に反応した契約式神『ハイウェイ・スター』の仕業である。

 

「で、キミたちは大人しくしていてくれる?」

 奥にいた少年たち話しかける。素手の少女式神はこちらを警戒しているが少年は困惑したままだ。

「何が……おきたんですか?」

「端的に言えばこいつらが君の装備売っぱらってボクに罪を被せようとしただけだね」

 珍しくもない事である。いや、契約式神への対策を何もせずに実行する辺りは逆に珍しいか。

「そんな……色々教えてくれた優しい人たちだったのに」

「騙そうとする人は優しく近付くさ」

 詐欺師でございって顔で近付く詐欺師なんてのはフィクションの中かもしくはとびきりのアホである。そもそも少しでもレベルがあれば文字通り桁違いの額を稼ぐデビルバスター業界で初心者の安い装備を手間ひまかけて盗むのはアホのやることだとは思う。

 

 普段は略式で連合内司法に預けるが今回は少年につきあい判決を見届ける。暇だったのだ。

 『初心者スタートダッシュキャンペーン』をやっていることからわかるようにガイア連合では初心者を手厚くサポートしている。「どんな界隈も新規が入らねぇと先細りしちまう。初心者は丁寧に沼に沈めねぇとな」とは発案者のキースニキの言葉である。

 初心者への詐欺というのはそのガイア連合の方針に喧嘩を売るようなものだ。キッチリケジメをつけることになるだろう。

 ちょうど昼時なので少年と一緒にランチを食べる。今回は『スペシャルガイアカレーうどん』だ。ガイアカレーによるカレーうどんというだけではなく、丼の底に米によるドームが築かれておりその中には濃厚なカレーが封印されている。カレーうどんとカレーライスを詰め込んだだけではなく好きなタイミングで味変できるというスペシャルな代物だ。

「売られた装備の追跡できたよ。大盾はいい値段するけど、買い戻せそう?」

「いや、これは無理ですね」

 あのアホたちからは資金の回収は難しいだろう。長期的には返してもらえても今大盾を買い戻す役にはたたない。

 とはいえ少年の式神『謎の式神(シールダー)』にはあの大盾は必要である。

「では本物マスターニキ」

「俺のことですか?」

「うん。キミたちの行こうとしていた異界を一緒に攻略すれば買い戻しの目処はたてられるから行ってみない? その間の盾は貸してあげる」

「よろしくおねがいします」

 では人手を募るか。さすがに実質戦力ジョーズマンオンリーはキツイし知り合いに本物マスターニキを見せたい。

 

「本当に人類最後のマスターそのものですね。型月知識はないんでしたっけ」

「はい。セイバーとかアーチャーがいるってことくらいしか。

 そんなに俺はそのキャラに似てますかね」

「似てるんだけど男主人公キャラだからね。特徴が薄めだから言われなきゃスルーしてますよ」

 モフモフスキーニキから見ても似てるか。黒髪で特徴の薄い髪型で令呪もないから気付きにくいが、タケノコニキが作った『謎の式神(シールダー)』のおかげでわかりやすくなってる。

「そのキャラは知りませんが、初心者ならばフェニックス様の信者になるのがオススメですよ」

「けっこうです」

 不死鳥推しネキは相変わらずである。とうとう先日加護を貰い直したそうだ。「スキル名『不死鳥の加護』で大丈夫すかね。最近の子のセンスとかわからないんで横文字並べようとしたらハトホルに止められちまったんで一旦イナバニキさんに相談しようかと思って」などと長神託をくらって夢の中で疲れたのでその辺の裏話は本人よりもよく知ってる。

「で、マ、いやこのシールダーさんにこの盾持たせるつもりかな」

「家に飾ってても使わないしね。この千年の盾」

 中央のウィジャドの眼がオシャレポイントな大盾で防御力に関しては一級品である。

 

 

 

「シールド展開。前に出ます」

 シールダーが前に出るのに合わせてモフモフスキーニキが大盾の後ろにまわり、怪鳥からの魔法をシールダーが受け止める。

「ナイス、怪鳥は任せてください!」

 不死鳥推しネキが両手のトンファーを回転させながら大盾を乗り越える。複合スキル『不死鳥の加護』の効果の1つで武器に不死鳥の翼としての属性を与えてあるので飛行を連想させる行為、つまりトンファーの回転によって空を飛ぶことができる。

 そのまま怪鳥に突撃、トンファーかかと落としによって怪鳥の体勢を崩して『アギラオ』で追撃する。トンファーは盾であり飛行する翼であると同時に魔力を増幅させる魔杖でもある。威力は十分だ。

 飛行する不死鳥推しネキに気を取られた鬼たちにモフモフスキーニキが襲いかかる。右手に日本刀、左手にリボルバーを持ったガン・カタナスタイルのモフモフスキーニキによる6連撃『せつなさみだれまつり』によってオーバーキルされる鬼たち。本来は初心者のチームで攻略しようとしていた異界でモフモフスキーニキは強すぎたか。

 本物マスターニキは『ディア』を使えるので温存、という名目でボクと一緒に見守り体制である。働かないことも仕事のうちだと教えているのだ。けしてサボっているわけではあんまりない。

 

「私の強さですか? フェニックス様への信仰心です。どうですか貴方もフェニックス様を信仰してみませんか?」

「いえそれは」

 休憩中に本物マスターニキが不用意に不死鳥推しネキに質問して勧誘されている。とはいえ注意は必要か。

「本物マスターニキ。まだ認識が古いな。そのままだと危ないよ」

「どういう事です?」

 現代において火や水の中に神を見いだす者は少ない。あらゆる事象が科学によって解体され検証されたことによって神の地位は脅かされてきた。もはや運命のように科学の外の領域でしか神の存在は信じられなくなってきているのが現代社会だ。

 しかし現在のオカルト界隈においては話は異なる。神は実際に存在しており、異なる神話が並行して成立しているのが大前提だ。それを認識せずにいるとどこぞの神話の勢力にコロッと取り込まれてしまう。確固たる信念によるものでは無く神が見えないからこその無神教であり、神の存在を証明されれば流されてそれに従ってしまう人は多い。

「現在の神の在り方はアイドルグループに近いね。

 例えば不死鳥推しネキはエジプト神話というアイドルグループでフェニックスを単推ししてる。グループでトラブルがおきてメンバーが欠員中と。

 メシア教なんかはソロ活動アイドルだけど、名物マネージャーやスタッフにもファンがいる感じかね。

 対立したり敵視したりはするけど他のアイドルの存在自体を否定はできないパワーバランスよ」

「わかるようなわからんような。

 ああ、今の俺はアイドルに興味ないって言ったら友人が自分の推しを勧めてきた流れなんですね」

イグザクトリー(そのとおりでございます)

 

見かけた変人を語るスレpart274

175:名無しの転生者

ファーマード・コアニキも見慣れればかわいいもんよ。

人斬りガトリング斎ニキよりは親しみやすい

 

176:名無しの転生者

たまに緑に光ってるけどな

 

177:名無しの転生者

それはマズイ奴では

 

178:名無しの転生者

新しく仲良くなった新人の本物マスターニキです

【本物マスターとシールダーが並んだ写真】

 

179:名無しの転生者

おいおい本物ってなんだ本物だああぁぁ!!

 

180:名無しの転生者

?!?!???

 

181:名無しの転生者

これはまごうことなき本物マスター

 

182:名無しの転生者

つまり俺たちは偽物マスターだった?

 

183:名無しの転生者

しっかりしろ

 

184:名無しの転生者

イヤじゃイヤじゃワシのシキガミちゃんを渡しToNight

 

185:名無しの転生者

人理焼却されていた?

 

186:名無しの転生者

ガイア連合=カルデア説

 

187:>>178

混乱してて草生える

本人は型月知識無いし人の物を取る気はないそうな。

式神はタケノコニキの仕業よ

【運命構図の本物マスターとシールダーの写真】

 

188:名無しの転生者

よく見たら盾が千年の盾じゃねえか

 

189:名無しの転生者

運命ネタ振って困らせないようにってことネ

 

190:>>178

【運命構図の本物マスターとジョーズマン】

【同上のもこたん】

【同じくイナバシロウサギ】

 

191:名無しの転生者

カオス

 

192:名無しの転生者

そこに3匹のサーヴァントがいるじゃろ?

 

193:名無しの転生者

何だこのサメ!

なんだ妹紅か

なんだこの巨大ウサギ!

 

194:名無しの転生者

そもそも何故千年の盾

 

195:名無しの転生者

何でカルデアに千年アイテムがあるんだよ!

教えはどうした教えは

 

196:名無しの転生者

円卓持ってないとか失望しました。ハベにゃんのファンやめます

 

197:名無しの転生者

最後のマスターに似てるだけで知識とか縁とかない別人ってことでおけ?

 

198:>>178

おけ

円卓の盾は回収できたので次からはちゃんとしたシールダーのはずよ

ちなみに式神は『謎の式神S(シールダー)』なので間違えないように

 

199:名無しの転生者

サーヴァントユニバース産じゃねえか

 




撮影者・モフモフスキーニキ。ガイア連合の変人に慣らしたかったという名目で好きにさせた。
なお本物マスターニキはドン引いた模様
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