フジキセキ回
「さぁ、今日こそ、今日、こそ。」
言えない!!
私って、こんなんだっけっ!?
「ん?キセキ、どうした?」
「もぅ、私をなんでフジ呼びしないんだい?」
「なんでって、
富士さんとか藤さんと
間違えるから、
キセキって、呼ぶって、
『契約時に言ったじゃないか』」
「も~っ///」
これだもの、私をこうも掻き乱して
もてあそんで
秋シニア三冠獲らせてくれたのは
嬉しかったけど!!
「キセキ、今日の夜は空いて無いのか?」
「残念だね、
私は寮長なんだ、
見回りもあるからね、空いて無いよ?」
(嘘だ、もぅ、次の寮長の娘に引継ぎ済みだ)
「そぅ、か、休みの日は?」
「ん~、ヒシアマと用事があってね。」
(これも嘘だ)
「まぃったなぁ。」
「そんなに私を誘いたいなんて、
私に『いかがわしい事でもするつもりかい?』」
「・・・フジキセキ、
それは『噓でも言って良い事じゃない』」
「ぁ、ごめんね、トレーナー。」
「はぁ。」
⏰
「んで、休みの今日を
私の部屋で過ごしたいって?」
「ぅん。」
「か~、フジよぉ、
いい加減折れちまいなよ、
アタシもついててやるからさ。」
「やぁだぁ。」
(あ、コレは不味い)
「わたしからいいたいのぉ!」
「ぁ~、遅かった。」
「ヒシアマぁ~
わたし、なんでこんな娘に
なっちゃったのぉ~。」
(はぁ~、
幼女フジが出ちまった)
「ヒシアマ~。」
「はいはい、フジは良い娘だよ、
それはこのヒシアマ姉さんが保障するよ。」
「ほんとぉ~?」
「ほんとほんと、
でなけりゃ、部屋から叩き出して
トレーナーに告白して来いって
放り出してるよ?」
「おそとやだぁ!」
(ぐはっ!?
た、耐えるんだ、ヒシアマゾン、
アタシが倒れる訳には)
「出さない出さない、
じゃぁ、フジはどうしたいのさ?」
「じぶんでいいたいのぉ!」
「おぅ、それは何時だい?」
「それわぁ、まだ、こわいのぉ。」
(かふっ!?
その顔でこわいのぉは、反則)
「な、なんで、こわいのさ?」
(まだだ、まだ倒れんよ!!
このヒシアマさんは!!)
「トレーナーさんって、
せんせいみたいじゃない?
だから、
せいとのわたしから
いわれて、困っちゃうっておもうと
こわくて、
いままでのかんけいも
こわれちゃうっておもって、
いえないのぉ。」
カヒュ!?
(ん?デジタルのヤツ覗いてたな?
しっかし、あと二日で卒業だってのに
気にしてないと思うんだけどなぁ)
「はぁ、わかった、
『アタシがフジのトレーナーを貰っちゃう』
って、言ったらどうする・・・おぅ。」
「ヒシアマ?
幾らヒシアマでも、
ソレハユルサナイヨ?」
「じゃぁ、早く言って来いよ、
アタシはアタシの担当と
普通に付き合ってるし。」
「え?」
「ん?知らなかったのかぃ、
先月さ、さり気なく。」
『んじゃぁ、この先もヒシアマさんと一緒かい?』
『あぁ、ヒシアマと一緒に走り続けたいな』
「って、感じでOK貰って、
先週、入籍したんだよ。」
そう言って薬指を見せて来る
「ゆ、ゆび、わ。」
「あぁ、アイツと
より繋がれたって感じがしてな、
なんか、満たされてるって感じるんだ。」
その柔らかい表情のヒシアマは
ウマ娘では無い
一人の女性として幸せを感じていた
「カエル。」
(ぁ~、不味かったかな?)
「ぁ~、うん、お大事に。」
「ヒシアマ。」
「ん~?」
「お幸せに。」
「おぅ、披露宴はまだ先だから、
フジにマジックで
盛り上げて貰おうかね?」
「マジック?」
「あぁ。」
「そうだっ!!」
「おわっ?!ど、どうしたっ!?」
「ありがとうヒシアマ!!」
そう言って走り去って行った
「大丈夫かねぇ~。」
⏰
「あ!トレーナーさん!!」
「おぅ、どうした?キセキ?」
「今から手品を見せてあげる!!」
「今から?」
そう言ってシルクハットを取り出し
「更に!」
鳩を複数シルクハットから呼び出す
「そして!」
鳩に手紙を加えさせ
トレーナーさんに渡す
「読んでも?」
「うん。」
『トレーナーさん、大好きです』
それだけ
「ふふっ。」
どこからともなくステッキと呼び出す
「なっ!?それは!!」
クルクルとステッキを回転させ
空高く投げる
パチン、指を鳴らし小さな箱を呼び出す
落ちてきたステッキは
『花束になっていた』
「フジキセキ、
俺と、結婚を前提に
お付き合いしてくれますか?」
⏰
卒業式
その指には婚約指輪が添えられていた
フジキセキのトレーナーさん
なんでも出来る謎
マジックは一通り出来る
得意なのはトランプとステッキ
実はマジック界隈では
知らない人は居ない
マジック一家の次男坊
フジキセキ
羨まけしからん・目
ポニーちゃんたらし・科
トレーナーさんに墜とされたウマ娘
ヒシアマゾン
お姉ちゃん・目
おかあちゃん・科
やんちゃウマ娘
流れるように入籍
披露宴時にはお腹に子供が居た