マチタン回
史実を調べると、ね、
ファインモーションと同じく
幸せにしてあげたい・・・
「ほほほ~い、
よほほ~い、
てい、てい、むん!」
彼女は普通の女子高生
そう、『ウマ娘』と言う点を除けば
器用に四角いフライパンを
翻し綺麗なだし巻き卵焼きを作り上げる
「にへへ~、
出来ましたよ~♪」
「おぉ、上手そう。」
「う~んと甘くしてますからね~。」
彼女は『マチカネタンホイザ』
GⅠ勝利は無かった
そして、腹部の痛みが酷くなり
通院が確定し『引退』を余儀なくされた
「身体は大丈夫か?」
「えへへ~、今のところは
お薬で大丈夫ですよ~。」
疝痛(せんつう)
この診断が下された時、俺は
彼女と共に泣けなかった
〈あぁ、先延ばしにした結果なのだと理解した〉
ウマ娘故に
『食べねば維持出来ない身体』
そんな娘に現実は非常だった
俺は知っている
皆に合わせて食べる
そして、トイレに隠れて吐いている事を
トレセン学園に通って居る時よりも
『落ちてしまった体重』も
そして
「ほら、また鼻血出てる。」
「ふがっ、ずびばぜんね。」
自覚症状無く、鼻血も出て来る
そっとベットに寝かせる
「タンホイザ。」
「にゃは~、ほんと、ごめんなさいです。」
辛うじてタキオンが造ってくれるサプリで
『ウマ娘としてギリギリの体重を維持している』
「こんなんじゃお店にも立てないですね~。」
「お前のせいじゃない。」
「ん~、そうでしょうか。」
「病気のせいにしとけ。」
「ぁ~、そぅします。」
力の入らない返事は握る手にも表れていた
「い、いたたた。」
「タンホイザっ!?」
「だ、大丈夫、大丈夫ですぞ~。」
「ほれ、痛み止めと水。」
身体を起こしてあげ
薬を手渡すが
ころん
「ぁ、あらら。」
「くち、開けろ。」
「んぇ?はい、あ~ん。」
薬を口移しで飲み込ませる
ごくっ
「ぉ、ぉ~・・・なはは、
まるで介護されてる感じで
なんだか、なんだかなぁ。」
ぎゅっと抱きしめる
「トレーナーさん?」
「マチカネタンホイザ。」
肩に滲む熱い雫は
「も~、トレーナーさんは
泣き虫ですね~、良いですよ~、
私が隠しちゃいますからね~。」
外は暗く部屋には二人だけ
「トレーナーさん。」
「タンホイザ、大丈夫なのか?」
「はい、お薬効いてますよ~、
大丈夫です、
ほい、ほい、むん!」
目元の隈を隠さない
そんな、全てをさらけ出す彼女を
俺は
「・・・いいですぞ?
コレでも、ウマ娘ですので。」
「タンホイザ、ソレは。」
医者からは止められている
「私だって女の子ですぞ?
自分の子供を見てみたいです。」
「しかし。」
「だめ、ですか?」
そう言って何かを取り出した
「それは?」
「えへへ~///タキオンさんにお願いして
『ウマ娘用の精力剤』です、
作って貰っちゃいました。」
「副作用は?」
「無いそうですぞ?
タキオンさんが頑張って
『身をもって
担当さんと治験したそうですぞ?』」
「ははっ、あのタキオンが?」
「そうなんですよ、
実を言うと、
私の様に
『極度に身体能力が落ちるウマ娘用の薬』の
副産物らしく、
私用にきちんと配合したそうです。」
「・・・わかった、
何か異変を感じたら直ぐ止めるからな?」
「はい、ど~んと来いですぞ~!」
⏰
翌朝
久し振りに熟睡している
マチカネタンホイザを見れた
「タンホイザ。」
おでこにキスをし
朝食を作り始めようとするが
「ふっふっふ、
『たかが2回で終わると思いですか~?』」
そう言って『あの薬をまた飲み込んだ』
⏰
病院
「あのねぇ、
何夜戦を想定した薬じゃないんだけどねぇ?」
「にゃはは~、
ごめんちゃいです。」
「まぁ、タキオンがついて居てくれるなら
安心だな、あと『元不審者』」
「安心沢よ、
濃縮栄養剤の点滴と
アグネスタキオンさんの
ウマ娘用サプリで持たせてるんだから、
少しは考えなさいよ?」
「たはは~。」
「面目ない。」
その膨らみは
タンホイザと俺の子供だ
⏰
松葉杖で歩く彼女と
その手を引く小さなウマ娘
そして、肩をしっかり支えるトレーナーが
日の当たる公園を幸せそうに歩く姿が目撃された
トレーナーさん
マチカネタンホイザを
常日頃支えて来た
例え、勝てなくても
そして、
まさかの精力に驚いた
マチカネタンホイザ
普通の枠・目
殻を破った・科
勝てなくても幸せは勝ち獲れたウマ娘
アグネスタキオン
マッドサイエンティスト・目
ウマ娘を人一倍優先する・科
一人でも多くのウマ娘を救いたいウマ娘
安心沢
ウマ娘を第一に・目
トレセン学園常勤医師・科
彼氏募集中な人耳
非常勤から常勤にランクアップ
シンボリルドルフの筋肉痛に対して
定期的に針治療を施術している