「今日の育成終了~。」
寝転がりながらスマホを弄り
『ウマ娘プリティーダービー』を終了する
(はぁ、出来たら
アヤベさんの妹も育成に入れて欲しいなぁ)
叶う筈がない願いを嘆きつつ
明日のバイトの為眠る
⏰
「あ゛~・・・喉がやばい゛。」
この灼熱な7月
湿度もヤバければ最高温度もヤバイ
『38度』?は?
まだ、7月だろ?
朝のログインとデイリーを消化し
バイトに向かう
⏰
「はぁ。」
休憩中、『ウマ娘』を立ち上げ
ホーム画面に設定している
『アドマイヤベガ』を眺める
(はぁ、この娘カワイイ
フワフワレビュアーだとか
妹の為に走りたいとか
この表情に出にくいのもたまらないわ~)
『ちゃんと休憩してるの?』
あれ?
「こんなセリフあったっけ?」
「おーい、休憩まだするのか~?」
「あ、今戻ります。」
⏰
「ふぅ。」
誰も居ないアパートの一室
「ただいま。」
返事は誰も無い
そりゃぁそうだ
一人暮らしだしな~
(彼女、元気かなぁ)
ひと月前に振られた彼女を思い出すが
(ま、結構わがままだったし、
家事とか出来ないし
所詮、顔だけの娘、か)
「はぁ。」
軽い夕食を済ませ
『PC』で『ウマ娘』を起動する
『お帰りなさい』
あれ?また見た事が無いセリフだ
「ぁ~・・・ただいま。」
『えぇ、待ってたわ』
ん~?
⏰
取り敢えず『育成デイリー』を終わらせ
画面を眺めていると
『そんな姿勢は背中が丸くなるわよ?』
まただ
(気のせい、じゃないよな?)
「あの、アヤベさん?」
『なにかしら?』
「もしかして
こっちの声、聞こえてらっしゃる?」
『そうよ?それがなにか?』
「は?」
『は?』
⏰
ほんの数秒固まった
「ぇ~っと、
アドマイヤベガ、さん?」
『えぇ、そうよ?』
「まじか~。」
『むぅ』
「あ、ごめん、
いや、ほんと、
話せるとか夢かな?」
『いいえ、現実よ?
私達は、〈スマホやタブレット、PC〉から
指示を受けているわ』
「なーほーね。」
『ホ〇ラ〇ブの犬ね、
偶に私も見るわ』
「ぉ、ぉぅ。」
会話が続かない
『アナタって、意外と喋るの下手なのね』
「まぁ、色々あってな。」
『そうね、アナタを〈振った女のせいね〉』
ん?
「ドウシテゴゾンジデ?」
『スマホから』
「ぉ~・・・。」
『大丈夫、その人には〈うまぴょい警察〉が
きっちり対処して置いたわ』
「え?いや、
振られる俺に原因が『無いわ』へ?」
『うまぴょい警察に
〈調べられない事は無いわ〉
その人に色々あったの、
そして、
アナタの独自回答に
〈あ、コレはナシ〉とか言って
バックに居た〈詐欺グループ〉に
丸投げするつもりだったみたいね』
「ぇ~、ぁ~、助かった?」
『えぇ』
「ありがとう、アヤベ。」
『どういたしまして』
ふと時計を見ると
「あ、ごめん、アヤベさん、
そろそろ寝ないと。」
『そうね、明日のバイトに
響いては困るものね』
「すまん。」
『いいのよ』
「おやすみアヤベさん。」
『いや』
「え?」
『嫌、と言ったのよ?』
「ぁ~・・・アヤベ?」
『他人じゃないのだから』
「すまん。」
『それじゃ』
「おやすみ、アヤベ。」
『おやすみなさい』
⏰
翌日
バイト終了後
「ん~、今日も変な客いたな~。」
「あら?」
「え?」
「久しぶりじゃない。」
「ぁ、ぉ、うん。」
「なによ?そんな顔して?」
「いや。」
「まぁ、アタシから振ったからね~、
ま、それは置いといて、
『お金』貸してくれない?」
「は?」
「元カノがお金欲しいって言ってんの。」
「いや、俺も無いよ。」
「嘘だ~、
あんた通帳は絶対見せてくれなかったし、
どっかに隠してんでしょ?
早く寄越しなよ?」
「嫌だ。」
「あ゛?
アンタは私の元カレなんだから
元カノが金に困ってんの?
だからアンタは
それを出す義務があんのよ!!」
『ったく、一度で懲りれば良かった物を』
スマホが光り
〈ウマ娘〉が立ち上がる
そこには
《勝負服を着たアドマイヤベガ》が居た
「な・・・あ、あんた誰よっ!!」
「私?彼の今カノよ。」
「あ、アヤベ!」
「えぇ、アナタのアヤベよ。」
「テメェ!!」
その手にはナイフが握られていた
「アヤベっ!!危ないっ!!」
ヒュッ
パキーン
「へ?」
「ウマ娘に《ただのヒト耳》が
勝てるわけないでしょ?」
「う、ウマ娘だぁ?」
「そうよ、
そして、貴女はの末路は
《刑務所行き》
それも《うまぴょい警察》の、ね。」
その彼女の背後に
《緑色の悪魔》がほくそ笑んで居た
⏰
「で?」
「なに?」
ナチュラルに俺のアパートまで上がり込んだアヤベ
「帰れるの?」
「えぇ、私の気分次第でね。」
「へ、へぇ~・・・。」
「どうして、壁際に寄っているのかしら?」
「ぇ~・・・アヤベ、
良い匂い過ぎて、俺がなんか恥ずかしくて。」
ぼっ!!
「そ、そうなの?」
「きき、気にしてたらごめん!」
「あ、謝らなくていいわ。」
「そ、そうか?」
「「あの」」
「「ぷふっ」」
「「あはははは!」」
「変に緊張してたのが馬鹿らしいわ。」
「だな、アヤベ!」
⏰
(ぁ~///
アヤベが、家の風呂でシャワー浴びてるとか
マジで夢なんじゃねぇの、コレっ!?)
「あがったわ、
ドライヤー・・・。」
「アヤベ、俺が乾かしてあげるよ。」
「いいの?」
「あぁ。」
ぶぉ~
(てか、俺のジャージ着てるアヤベって
絵面不味くない?)
「うは~、さらさらだな。」
「ウマ娘は大概さらさらよ?
一部のウマ娘は
『フワフワ』がヤバイわ!」
「ぁ~・・・バナナの娘?」
「えぇ、ビワハヤヒデは
なぜかフワフワしてるのよね、
『フワ度数は89よ』」
「フワ度数?」
「えぇ、100点中の89点ね、
99点は『布団乾燥機』のフワフワね。」
「100じゃないんだな。」
「上限を決めては
それ以上を求められなくなるわ。」
「なるほど。」
ふにふに
「なに?」
「いや、ほんとうに
『ウマ耳』なんだな~って。」
「そう言うアナタのヒト耳も
ぷにぷにして意外と良いわね。」
「そうか?」
アヤベを前に抱えて
お互いの手を伸ばし耳を触りあう
「ねぇ?」
「ん~?」
「私、こっちに住みたいって言ったら?」
「止めときな。」
「あら?以外。」
「こっちに『ウマ耳』は居ないからね。」
「それもそうね。」
「ご飯どうしよっか?」
「アナタの作った物なら頂きたいわ。」
「ぁ~・・・食材頼むか。」
⏰
あざっしたぁ~
〇ーバーで約20kg程頼んだ
「随分頼んだのね?」
「食べるでしょ?」
「えぇ、それなりに。」
⏰
「ふぅ、ごちそうさま。」
「お粗末様です。」
食器を片付け終わると
「ぇ~っと、アヤベ?」
布団に埋もれるアヤベ
「なに、このフワフワ布団?」
「布団乾燥機+羽毛布団の掛け合わせだ、
滅茶苦茶軽い癖に
蒸したりしない
更には晴れた日に天日干して
フワフワにブーストをかけてる。」
「この布団、ちょうだい?」
「え~、
俺のお気に入りなんだけど?」
「欲しい。」
「じゃぁ、一緒に住む?」
「こっちに?」
「・・・いんや、
俺がアヤベの世界に行くよ。」
「・・・いいの?」
流石に身体を起こして来た
「良いも何も
俺はアヤベと一緒に居たい。」
「・・・アナタって、
意外と大胆なのね。」
「まぁ、男ですからねぇ。」
なら
一瞬でアヤベに組み伏せられる
「おっと・・・。」
「私、しつこいわよ?」
「知ってる。」
「フワフワは毎日準備なさい。」
「それは俺も同じだ。」
「・・・いいの?」
「あぁ、
俺は決めた。」
「そ。」
⏰
トレセン学園の近くのアパート
「んで?
全く同じ間取りで同じ住所で
準備万端なこの状況は
どう説明してくれるのかな?」
「どうって、
理事長にお願いしたら
即日準備してくれたわ。」
「なーほーね。」
「さ、準備は整ったわ。」
部屋には俺とアヤベだけ
「・・・フワフワ?」
「そうね、フワフワも良いけど。」
「ご飯?」
「さっき食べたでしょ?」
「貯金?」
「こっちの口座に移したじゃない。」
「・・・うまぴょいですか?」
「YES。」
「素で?」
「レッツうまぴょい!」
⏰
「・・・す、スタミナ負けするなんて。」
「ヒト耳のスタミナを舐めるなよ?」
「え?」
「ウマ娘がヒト耳と共生出来た理由が
何となくわかった気がするよ。」
「ちょっ?まっ!?」
「待ちません。」
ァ~///
「作者さん?」
「なんでしょ?」
「私の出番は?」
「ないですねぇ。」
「なんで?」
「いや、申し訳ないけど、ねぇ。」
「で~ば~ん~っ!!」
「って言われてもねぇ。」