ガールズ&ファイター 聖グロリアーナのエース   作:ゲオルギーJr

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第二章スタートです。



vs大洗編(第二章)
学園艦の日常


とある学園艦の会長室―――。

そこで四人の生徒が重苦しい空気の中、会話をしていた。

 

「今なんとおっしゃいました?廃校って……」

 

質問を投げかけた生徒は、空戦道用のジャケットを着ていた。

どうやら戦闘機パイロットのようだ。

 

「まー、確定したわけじゃないどねー」

 

その生徒の対面で、大きな椅子に座っている人物。

小柄で赤みのかかったツインテールの少女は、この学校の生徒会長だった。

 

「もうダメだぁ!我が校はおしまいだぁ!」

 

会長の横にいた生徒が突然、泣き叫びだす。

片眼鏡をかけたこの人物は、利口そうな見た目とはギャップが感じられる印象だった。

 

「ほらほら泣かないの、桃ちゃん」

 

泣いている生徒を慰める、もう一人の女性。

この三人が、学園を纏める生徒会メンバーであった。

 

「会長、何か私に出来ることはありませんか?

 この学校のエースパイロットとして……」

 

そのパイロットはエースだったようだ。

背中には634の数字と<MUSASHI>の文字が書かれていた。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「んー、残念ながら君に頼めることは無さそうだよ。

 その仕事は、この子に任せるつもりだからねぇ」

 

そう言って会長は、ある生徒の写真を見ていた。

 

「会長、その生徒は……?」

 

片眼鏡の生徒が質問する。

 

「転校生だよ。つい最近、黒森峰から来たんだってさー」

 

写真の生徒は、ボブヘアーでパッとしない印象だった。

 

「その転校生に何の用が……?」

「この子、戦車道やってたんだってさ。もしかしたらいけるかなーって」

 

会長は再びパイロットの方に視線を向ける。

 

「だからさ、いつも通り過ごしてていいよ。ムサシちゃん」

 

「……分かりました、会長。失礼します」

 

そう言ってエースパイロット、ムサシは部屋を後にした。

その後ろ姿は、どこか悲しみと悔しさを感じられた。

 

 

 

 

 

*

 

 

 

 

「ほら、後ろから敵が来てるわよ」

「えっ!?わー本当だ!」

 

聖グロリアーナの、ある一室にサザーランドとメイヨーはいた。

二人が今やっているのはフライトシミュレーターによる訓練だった。

 

「あー、落とされちゃいました……」

 

これはメイヨーに対する訓練で、サザーランドはその指導に当たっていた。

自分のウイングマンになってもらう以上、最低限の実力は付けて欲しい。

そう考えた彼女は、空戦におけるノウハウをメイヨーに教育していた。

 

「はい、そこまで。今のは何がダメだったか分かる?」

「うーん、何でしょうか?立ち回りは悪くなかったと思うんですが……」

 

シミュレーターでの動きをリプレイする。

 

「ほらここ。あなた背後を確認せずに、敵に突っ込んだでしょ?」

「あー、言われてみれば……」

 

「いい?空戦では、背後とか上方は死角になりやすいの。

 当然、相手はそこを狙ってくるわ」

「なるほど……、死角が出ないように周りに気を配れ、ってことですね?」

 

人は戦闘機に乗っていると、前方ばかりに目が行きやすい。

それが命取りになることを、サザーランドは熟知していた。

 

「そういうこと。次回からは、そこを意識してね」

「勉強になりました、先輩!」

 

 

キンコーンカンコーン

正午を知らせるチャイムが鳴り響く。

 

「あら、もうお昼ね。一緒にランチタイムにしましょうか?」

「そうですね、先輩。お腹も空きましたし」

 

 

*

 

 

 

聖グロリアーナの生徒食堂―――。

お昼時には昼食を食べる生徒たちでいつも賑わうこの場所は、

食事と楽しい会話が出来る憩いの場でもあった。

 

「うーん、色々ありますね。どれにしようかな……」

 

食券の券売機の前で、メイヨーは悩んでいた。

 

「私は、これ一択ね」

 

サザーランドは迷うこと無く、ボタンを押した。

 

「ローストビーフ丼ですか?先輩」

「私の大好物よ。世界で一番好きかもしれない。

 メイヨーも早く決めなさいよ」

 

急かされる形で、メイヨーもボタンを押した。

 

「うーん、無難にサンドイッチとかにしますか」

「決めた?じゃあテーブルを確保しましょう」

 

正午における食堂の席取りは早い者勝ちだ。

モタモタすると、テーブルが埋まってしまう。

 

「ふぅ、なんとか確保できましたね」

「そうね、あと五分遅かったら座れなかったわ」

 

ギリギリで席を確保した二人は、受付に向かった。

 

「はいはい、サンドイッチとビーフ丼ね」

「お願いしまーす」

 

席に座る二人。

周りはすっかり、他の生徒でいっぱいだ。

 

「相変わらず、お昼時は混むわね……」

「そうですね、券売機に行列できてましたもん」

 

水を飲みながら料理を待つ二人。

そこに見覚えのある人物がやってきた。

 

「おうおう、お二人さんもランチかい?」

 

整備班の班長、清美だ。

 

「丁度いいや、一緒に食おう!」

「隣空いてますから、座っていいですよ」

「私たちが確保した席なんだけどね……」

 

奥に詰めるように三人が座る。

丁度そのタイミングで、料理がやってきた。

 

「はい、ミックスサンドとミートパイ。

 それとローストビーフ丼大盛りね」

 

出された丼ぶりは、ボウル並の大きさだった。

 

「すごい量ですね、先輩……」

「相変わらずだねぇ、お前さん」

「私のスタンダードよ」

 

軽く引き気味の二人をよそに、サザーランドは黙々と食べ始めた。

 

「先輩が食いしん坊だなんて意外でした……」

「エースは食う量もエース、ってことさね」

 

そんなこんなで三人は昼食の時間を食堂で過ごした。

結局、食べ終わるのが一番早かったのはサザーランドだった。

 

 

 

 

*

 

 

 

聖グロリアーナの会長室―――。

 

「どういうことだ?これは……」

 

生徒会長の英山幸子が目を通していたのは、ここ数日の周辺空域を通った航空機のデータだった。

そこには、無断で空域に侵入した他校の戦闘機も含まれていた。

 

「妙に侵入回数が多い学校があるな……」

「はい、あまりにも異常な回数かと」

 

サザーランドがアンツィオのエース、ジェノバを落として以降、アンツィオからの領空侵犯は露骨に減っていた。

その代わりに、ある学校からの戦闘機が回数を増やしていた。

 

「大洗女子学園……、何故この学校が……?」

「分かりません。何か企んでいる可能性もありますが……」

 

大洗女子学園―――。

茨城県大洗港を母港をするこの学園艦は、どちらかと言えばマイナーな学校だった。

戦闘機の保有数も、そこまで多くないはずだ。

そんな学校が何故、頻繫に空域に侵入してくるのか―――?

 

 

「目的は分からんが、いい加減灸をすえるべきだな」

「いかがいたしますか、会長?」

 

何度も侵入され、スクランブル発進を繰り返されては堪ったものではない。

幸子は、何としても大洗女子を止めたかった。

 

「アイツを、サザーランドを呼んでくれないか?」

「エースパイロットを……、ですか?」

 

生徒会長は再び、エースを呼び寄せた。

聖グロと大洗との戦いが近づきつつあった―――。




というわけで今回登場したのは、カメさんチームの三人でした。
今後も本家からのキャラクターはちょくちょく登場する予定ですが、ストーリーに大きく絡むことは無いです。

一番好きな学校は?

  • 大洗女子
  • 聖グロリアーナ
  • サンダース付属
  • アンツィオ
  • プラウダ
  • 黒森峰
  • 知波単
  • 継続
  • その他(BC自由等)
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