ガールズ&ファイター 聖グロリアーナのエース 作:ゲオルギーJr
「さあ、見えてきたわ。あれがサンダース大学付属高校よ」
聖グロリアーナ学園艦を発ってから約1時間後──―。
二人は、サンダース付属の学園艦へ接近しつつあった。
「なんて大きい……!
「そうね。相変わらず無駄にデカい学校だわ」
まだ距離は数十キロ先なのに、サンダースの学園艦は目の前にあるかのように見えた。
大きすぎて距離感覚が狂いそうなほどだ。
「相変わらずって、先輩。前に来たことあるんですか?」
「何回かあるわよ。ウチの学校とは色々縁があるから」
聖グロリアーナとサンダース付属の二校は、昔から仲の良い学校同士だった。
そのため、生徒間の交流も盛んに行われていた。
「へえー。じゃあ校内の造りとかも把握しているんですか?」
「それは無理よ。だって広すぎて訳が分からないもの」
二人が会話していると、管制官からの無線が入ってきた。
『こちらサンダース付属高校管制塔。そちらの所属を教えてください』
『こちらは、聖グロリアーナ所属の戦闘機です。貴校への着艦を希望したいのですが……』
『聖グロリアーナですね?お話は伺っております。着艦の誘導をしますので、現在の高度を教えてください』
サザーランドは高度計を確認すると、管制塔へ伝えた。
『現在の高度は1500mです』
すると管制官は思いがけないことを言ってきた。
『申し訳ございません。単位はメートルではなく、フィートでお願いいたします』
「出たわね。サンダースの悪い文化」
フィートとは、ヤードポンド法で高度を表す単位のこと。
ヤードポンド法を採用しているアメリカ以外では、あまり馴染みのない単位だ。
だがアメリカ文化を尊重しているサンダースでは、公然と使用されていた。
「メイヨー、1500mをフィートに換算できる?」
サザーランドは計算が面倒なのでメイヨーに押し付けた。
「ええ!?フィートですか?えーっと、確か1メートルが3.2フィートぐらいだから……。
1500mだと、約5000ftくらいでしょうか?」
メイヨーがはじき出した答えを管制官に伝える。
『高度は約5000ftです』
『了解いたしました。では着艦許可を出しますので、
時速150マイルで、滑走路へ進入してください』
マイルとはヤードポンド法で速さを表す単位だ。
今度はキロメートルに直さなければならない。
「メイヨー、時速150マイルをキロメートルに換算してくれる?」
またしても計算の必要に迫られたメイヨーが、珍しく怒った。
「先輩。どうしてヤードポンド法は、この世に存在するんですか?」
「頼むわよ。気持ちは分かるけど、郷に入っては郷に従うしかないの」
先輩の言葉で、渋々計算をする。
「はあ……。大体、時速250kmくらいかと……」
「250kmね。ありがとう」
文化の違いに翻弄されつつも、二人はサンダース付属へと着艦した。
『こちら管制塔。着艦を確認しました。
*
「ふう。やっと到着ね」
「ざっと一時間弱のフライトでしたね」
滑走路へ降りた二人は、コックピットを抜けて近くの建物に向かった。
「さて、一時入校の手続きをしないとね。あなたはここで待っててくれる?」
「分かりました、先輩」
入校手続きのため、サザーランドは受付へ行く。
その間、メイヨーは一人で待機することになった。
「うわあ……。ホントに広いなあ……」
初めて来るサンダース学園艦の大きさに、少しそわそわしていた。
その時だった。
「
突然、大声で誰かに話しかけられた。
「えっ!?私ですか!?」
「yes. you honey」(そうだよカワイイ子ちゃん)
その人物は黒人の女子生徒で、空戦道のパイロットのようだった。
身長は170cm位だろうか。かなりの大柄だ。
「あっ、えーっと……。何の用でしょうか……?」
「怖がることは無いよ、honey. 君がprettyだから、声を掛けたのさ」
怪しい英語交じりで話す生徒に、メイヨーは困惑した。
「えっと、それはナンパでしょうか?だったら私は……」
「そう言わずにさぁ……、Youはどこのパイロットだい?
見たところ、ここの生徒じゃなさそうだけど……」
まさかの女性からのナンパに混乱しているメイヨー。
するとそこへ、手続きを終えたサザーランドが戻ってきた。
「あっ、先輩!助けてください、何か急に話しかけられて……」
「Hmm. これは中々のnice girlだね」
「……こんなところで何してんのよ、ミニットマン」
ミニットマン、それがこのパイロットのTACネームだった。
「えっ!?先輩の知り合いですか?」
「Ohhh! Sutherland! Are you fine?」(よう、サザーランド。元気にしてたか?)
「ミニットマン、うちのメイヨーに何の用かしら?」
サザーランドとニミットマン、二人は古くからの友人だった。
お互い、パイロットとして何度か一緒に戦ったこともある。
「Oh. Is she your honey?」(おっと、彼女は君の恋人かい?)
「違うわ。メイヨーは私のウイングマンよ。
友人とはいえ、下手に手を出したらタダじゃ済まさないわよ?」
サザーランドの脅しで、ようやくミニットマンはメイヨーから離れた。
「Ah
「変わらないわね、あんた。そういえば、お互いエースになってから会うのは初めてかしら?」
「えっ!?この人エースパイロットなんですかぁ!?」
サンダース付属高校のエース、ミニットマン──―。
確かに背中には30の数字と<MINUTEMAN>の文字があった。
「Yes! I am Ace of Saunders!」(そう、私こそサンダース付属のエースさ!)
「ええ……。こんな人がエースだなんて……」
「まあ性格はアレだけど、実力は確かよ」
友人との再会を果たしたサザーランド。
トラブルはあったが、本題に移る。
「ああそうだわ、ミニットマン。今日はここの生徒会長に会いにきたのだけど……」
「Oh! それはプレジデントのことかい?」
「プレジデント???」
サンダースでは生徒会長のことを、敬意を込めてプレジデントと呼んでいた。
Presidentには会長の他に、大統領を指す言葉でもある。
「じゃあそのプレジデントとやらに合わせて頂戴」
「
「先輩、この人ホントに大丈夫なんですか?」
胡散臭い英語に疑問を抱きつつも、三人はサンダースの会長室へ向かった。
なぜ世界がメートル法を採用する中で、アメリカはヤードポンド法に拘り続けるんでしょうかね?
調べたらアメリカ以外だと、ミャンマーくらいしか使ってませんでしたよ。
まあそのミャンマーも、最近はメートル法への移行を検討しているみたいですが。
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