ガールズ&ファイター 聖グロリアーナのエース   作:ゲオルギーJr

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イタリアとかソ連のマイナーな戦闘機って検索しても、ウィキペディアとウォーサンダーのページくらいしか情報が出てこないんですよね(悲しみ)


戦闘開始

聖グロリアーナに向かっている二機の戦闘機。

何やら無線で会話をしているようだ。

 

「あー、マジでダルい。何で、あんなナルシストの言う事聞かなきゃならんの?」

「しゃーないよ。アイツ一応うちらのエースなんだし」

 

アンツィオのパイロット二人はまだ、自分たちへ向かっている脅威に気が付いていない。

 

*

 

スクランブル発進をしたサザーランドとメイヨーは、

管制塔からの情報を頼りに敵機の位置を探っていた。

発艦からおよそ5分。

 

「ん……?あれが侵入したヤツかしら?」

 

サザーランドが遠方にそれらしい機影二つを見つけた。

 

「レーダーの状況とピッタリ一致してますね」

 

メイヨーも同じ機影を発見した。

 

「もう少し接近してみましょう」

「はい、先輩」

 

二人は敵に気がつかれないよう、上空からひっそりとコンタクトを試みる。

すると敵機の翼に描かれたピザのエムブレムが見えた。

アンツィオ高校の戦闘機だ。

 

「あれはイタリアの戦闘機、mc.202ですね」

 

突然メイヨーがそんな言葉を発した。

 

「よくそんなことが分かるわね」

 

サザーランドは少し驚いた。

 

「はいッ!私、戦闘機に関する知識に自信があるんです!」

 

メイヨーはとても嬉しそうに答えた。

彼女は、元々戦闘機が好きでこの空戦道のパイロットに志願した。

そのため、戦闘機について色々なことを知っていた。

 

「さて、管制塔に連絡しましょうか」

 

サザーランドは無線で報告を行う。

 

「管制塔へ、こちら33番。アンツィオの機体を目視したわ」

 

得られた情報を管制官へ伝える。

 

「こちら管制塔、了解。攻撃を許可します。直ちに撃墜してください」

 

撃墜命令が下った。

いよいよ戦闘開始だ。

 

まずは、状況の確認。

2対2と数の上では互角だが、サザーランド達には高度で有利があった。

敵を見下ろせる位置にいて、しかも向こう側には気付かれていない。

絶好のポジションだ。

 

「メイヨー、いい?二手に分かれて攻撃するわ。

私が前に出ている方を狙うから、あなたは後ろのヤツに向かいなさい」

 

リーダーである一番機として、メイヨーに指示を出す。

 

「了解しました、先輩。やってみます」

 

サザーランドの指示を飲み込むと、二機は降下体制に入った。

敵機に照準を定め、機銃の発射ボタンを押す。

スピットファイアとハリケーンの7.7mm弾が火を噴いた。

 

「あん?なんか変な音しない?」

「ちょっ、ヤバイ来てる来てる!」

 

アンツィオのパイロット二人が気が付いたが、遅すぎた。

前に出ていた方の機体はあっという間に黒煙に包まれ、撃墜された。

しかし、後方の機体は辛うじて生き延びた。

 

「ごめんなさい、先輩!撃ち漏らしました!」

「了解。私が仕留めるわ」

 

サザーランドのスピットファイアは高度を上げ、再び攻撃に移る。

逃げ延びたもう一機に、無慈悲な弾丸が注がれた。撃墜だ。

完璧とも思えるフォローに、メイヨーは心底驚いた。

 

(先輩、すごい……。これがエースパイロットなんだ)

 

 

「大丈夫?被弾してない?」

 

サザーランドの言葉にメイヨーがはっ、と気づいた。

 

「問題ありません、先輩!」

 

二人の間に安堵感が流れる。

が、これで終わりではなかった。

 

「こちら管制塔。同方位に新たなレーダー反応を確認、警戒してください!」

 

管制官の無線で再び緊張が走る。

 

「了解。私たちで迎撃しましょう。メイヨー、準備はいい?」

「はいっ、先輩!」

 

二機はもう一度編隊を組みなおすと、新たな敵の元へ飛んでいった。

 

 

*

 

 

「こちらシラクサ。ボローニャ、ヴェネチア、応答せよ」

 

その無線に返答は無かった。

 

「ジェノバ様、別働隊の二人との連絡が途絶えました」

「おやおや?これは全滅しちゃったパターンかな?」

 

アンツィオのエースパイロット、ジェノバは僚機を二機連れて飛行していた。

 

「これは、僕が直々に相手をしなきゃね」

「ジェノバ様。このシラクサがサポートいたします」

 

僚機の一人、シラクサはアンツィオの二年生でジェノバの愛人とも言える人物だった。

 

「ついてきな、お嬢ちゃんたち。ライミー*1共に一泡吹かせるよ」

 

ジェノバは聖グロリアーナに向けて飛んでいく。

二人のエースが大空で出会おうとしていた。

 

 

*

 

 

編隊を組み飛行するスピットファイアとハリケーン。

サザーランドとメイヨーは次なる敵を探していた。

 

「前方に三機の機影が見えてきたわ」

「メイヨーです。こちらでも確認しました」

 

新手の出現。

するとメイヨーはこう言った。

 

「……一機だけ違う機体がいます」

 

サザーランドも気が付いた。

 

「確かに、他とは違う戦闘機がいるわね」

 

さらに接近したとき、メイヨーが叫んだ。

 

「あれはG.55チェンタウロ!イタリアでも最強クラスの機体です!」

 

胴体に969の数字と撃墜マークがびっしり並んだそのチェンタウロこそ、

アンツィオのエース、ジェノバが乗る機体だった。

 

「ジェノバ様、相手は二機です」

「来たね。精々僕を楽しませてくれよ?」

 

「強敵の予感がするわね。いくわよ、メイヨー!」

「了解です、先輩!」

 

聖グロとアンツィオの編隊は、それぞれほぼ同じタイミングで散開し、戦闘に入った。

*1
イギリス人を意味する蔑称

一番好きな学校は?

  • 大洗女子
  • 聖グロリアーナ
  • サンダース付属
  • アンツィオ
  • プラウダ
  • 黒森峰
  • 知波単
  • 継続
  • その他(BC自由等)
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