デート・ア・ライブ~真理亜デストラクション~   作:Kyontyu

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精霊の解釈の仕方をいつもと少し変えてみました。最後まで読んでいただければ幸いです。
あと、プロローグなので短めです。


プロローグ

プロローグ&「雨の夢」

 

プロローグ

 

雨が降りしきるビル群の裏路地に緑のフードを被り、左手にパペットを付けた少女がうずくまっていた。

「私は……どうしたら……」

 そう少女が呟いた途端、目の前に長い白い髪を腰まで伸ばした高校生くらいの少女が傘もささずに立っていることに緑のフードの少女は気づいた。

「あなたは何?」

 不意に白い髪の少女が言った。

「え?」

「あなたも私と同じなの? 私はあなたの身体を構成するqドットが見える。そのあなたの皮膚の下でしきりに動くqビット・ネットワークが見える。あなたも量子の子なの?」

「え? 何言って……」

 フードの少女は立ち上がり、後ろに後ずさるが壁にぶつかった。

「さぁ、あなたのqドットはどんな味がするんでしょうね?」

 白い髪の少女がそう舌舐めずりした瞬間、その少女は跳び出す。

 

 そしてその白い髪が朱に染められた。

 そして一通り身体を味わってから立ち上がると右手には血でぬらぬらと光る青い結晶が握られていた。

 少女はその結晶を口に放りこみ、バリバリと噛み砕いてから飲みこんだ。

「これが、精霊」

 白い髪の少女――マリアは狂気的な笑みを浮かべる。その瞬間、髪の色が先ほどの少女のような青に変わり、冷気が漂い始める。空を雷鳴が駆け抜けた。

「明日はきっと、大雨ね」

 マリアはそう呟いた。

 

 「雨の夢」

 少女は街の中にいた――正確に言うとマリアの胃の中で量子的に冷凍された状態でそう思い込んでいるだけなのだが。

 

 少女がこの世界に『ふっと』現れると、いつも空から水が降っているし、大抵鉄に込められた単純な分解ゴーストも降ってくる。

 当てられるとそこそこ痛いけど、反撃すると相手も痛がるので、やめた。

 少女は痛いのが大の苦手なのだ。それに、話すことも、苦手だ。一度だけこの世界のヒトに話しかけてみたけど、「?」な顔をされて立ち去られてしまった。

 それ以来、この世界のヒトとは話していない。

 確かに話し相手がいないと寂しいが、少女には自分の裏の存在――それはまるでコインの裏と表ののような――『よしのん』がいる。

 『彼女』はいつも少女の近くにいて、少女の気持ちをわかってくれる、ただ一つの存在。

 でも、この世界は今までと何もかもが、違う。

 水の雨も、鉄の雨も、無い。それに、少女には友達がいた。左手には『よしのん』はいなかったけれど、ここには自分の気持ちを分かってくれる『友達』がいる。

 少女にとってたったそれだけで十分だった。

 少女は笑って、虚構の日々を、暮らし始めた。

 




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