静かな夜、今の時間帯なら子供は寝静まり、大人ならまだ活動しているだろう。だが、この街の人間達は知らない、この街は悪魔が治めている領地であることを、彼等は知らない、この街に悪魔と敵対するもの達が居ることを、彼等は知らない、今、この闇夜でそのもの達による逃走劇が行われていることを。
?said
「はぁ、はぁ、はぁ」
其処ら中にたくさんのの気配がする。人間と悪魔の2つの気配が、俺たちの命を狙っている。クソッ、俺はどうなっても構わない、かまわないが……
男は、手を引いて共に走っている愛しき存在に目をやる。
「はぁ、はぁ、はぁ」
彼女も消耗してきている、あぁ誰か、誰か俺たちを…
助けてくれ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
同時刻、駒王町にある中華料理店にて、怪しい人影が四つ。
「うんメェー、親父このチャーハンおかわり。」
のんきに飯を食ってる、異世界人達がいた。その中にはガスマスクを着けたまま、チャーハンを爆食いする男が一人。
「食いすぎるなよカイマン。しかし、ここのチャーハンはホントにうまいな。どんな材料を使ってるんだ?」
チャーハンの味を分析する女が一人。
「たく、もう少し静かに食えねぇのか、せっかくのうまいチャーハンが台無しになる。」
悪態を着く、金髪の男が一人。
「他の飯はたいして美味くないのに、チャーハンだけはうまいっすねここ。」
チャーハンを掻き込む大柄な女、計四人がいた。
ありがとごさーした
「あー、食った食った。当分はチャーハンは食いたくねぇくらい食った。」
「だから食べ過ぎるなと、あれほど言ったろーが。」
「とかげに、そんなこと考える頭はねぇだろ。」
「ギャハハ、言えてる。」
「んなっ、てんめぇ心臓野郎、ぶっ殺されてぇのか❗」
「あぁ?やる気かとかげ頭。」
「まぁまぁ二人とも落ち着け。」
ところで、皆さん疑問に思っているだろうが、何故、この四人がこの世界にいるのかと、切っ掛けはカイマンが腹が減ったと言い、折角だから弟子のいる世界の飯を食いに行こうという話になった。そう、ただそれだけである‼️
「しかし、異世界の飯つっても俺達のところと特に違いはなかったな。」
能井が少し期待ハズレが外れたかのように呟く。
「まぁ良いじゃないか、旨かったんだから。」
ニカイドウは美味しい料理が食べられたので満足気味。
「あ~あ、こいつに絡んでたらまた腹減った、次の店行こうぜ。」
更に食べに行こうとするカイマン。
「ふざけんな、俺と能井は明日も仕事なんだ、今日はもうこれでお開きだ。」
明日の仕事のことを考える心の、計四人が帰路についている。まだ食べ足りないと駄々をこねるカイマンを無視し帰宅しようとする心達、そして異世界のドアを開こうとした瞬間
「先輩先輩、なんか匂いません?こういつも嗅ぎ馴れてる匂いが。」スンスン
スンスン
「本当だな。こりゃ"血"の匂いだ。」
「は?何でこんな所で。ここ街からそんなに離れてねぇぞ。」
「でも匂いはする。どうする、行ってみるか?」
彼等にここで危険を冒す必要はないだが………
「先輩先輩❗行ってみましょうよ。」
「しゃーねーな、様子見だけだぞ。」
この時、心は渋々納得しているようだが実は違う、この時心の顔はマスクで隠されているが、その顔は邪悪な笑みで溢れていた。その理由は血の匂いである。今放たれている血の匂いは、戦いでの血の匂いだからだ。戦闘好きの心にとっては、初めての異世界でどんな戦いが起こっているのか気になって仕方がなかった。そんな心達を見てカイマン達は目を合わせ肩をすくめつつ心達に着いていくのだった。
?said→八重垣said
「クソッ、ここまでか!」
「正臣さん!」
あちこちに傷を負いながらも、愛しの女性であり悪魔でもある彼女、クレーリア・ベリアルとその眷属達をつれて逃げるのも此処までか、俺が不甲斐ないばかりに。
「最後に言い残すことはあるか。」
自分達を追ってきた悪魔の一人が俺達に止めを刺そうと、掌に魔力を集中させている。
「言い残すことか、じゃあ最後に紫藤さんと話をさせてくれ。」
「はぁ?一言っていたろ、なんでてめぇらなんかに、そんな長い時間作らなきゃ……」
「おい、最後くらい話をさせてやっても良いだろ。」
「うるせんだよ、クソ悪魔祓いども。指図すんな❗」
「そうだそうだ。」
「なんだと!野蛮な悪魔共め、こっちはお前らといるだけ我慢ならないってのに、調子に乗るな。」
「なんだと‼️」
ギャー、ギャー
醜い争いだ、こんな奴らでも利害が一致しているだけで、俺達を殺すことにお互い協力し合うなんて。
俺は本来敵である種族の彼女を愛してしまったため、仲間の悪魔祓い達から追われることに、彼女は冥界上層部のある不正を知ってしまったため、上層部にバレてこのような目に遭っている。悪魔祓いと悪魔達は、利害が一致したことで、お互い深く関わらないことを条件に共闘しているのだ。
「八重垣君」
「紫藤さん」
俺の目の前に立ちはだかったのは紫藤トウジさん、この部隊の隊長でこの駒王町の教会の悪魔祓いのトップだ。
「今ならまだ引き返せるかもしれん、すぐにその悪魔だけでもこちらに渡せ。」
「イヤです。僕はクレーリアとその眷属達には絶対に手を出させない!絶対にだ‼️悪魔と手を組んでまで俺達の仲を引き裂こうなんて見損ないましたよ‼️違う種族どうしで愛し合うことの何がいけないんだ‼️」
俺は相手に響くような声で、紫藤さん達にそう宣言した。
「八重垣‼️いい加減に「そろそろ話は終わったよな。どけ!俺がこいつらに止めを刺す」……わかった。」
悪魔は掌に再び魔力集中させる、これを喰らえば俺達は跡形もなく吹き飛ぶだろう。
「正臣さん、ごめんなさい。こんなことに巻き込んで。」
「いいんだよ、俺はお前に救われたんだ、ただ異形を殺す人生に悪魔であるお前が俺に光を与えてくれた。それが俺にとって今一番幸せなことだ。ありがとう!」
「正臣さん…ありがとう。貴方たちもこんなことに巻き込んでごめんなさい。」
『クレーリア様!』
八重垣が感謝の言葉とともに、クレーリアの眷属達が自分の主の名を叫ぶ。
「愛してるよ、クレーリア。」
「愛しています、正臣さん」
二人は覚悟を決めお互いに愛してると言い合う、其処には既に覚悟をした、歯医者達の姿が写った。
「ははははは!じゃあなごみど"もっ"」グサッ、バタッ
魔力を放とうとしていた悪魔の頭にナイフが刺さり悪魔は地面に倒れた。ためていた魔力もクレーリア達ではなく、見当違いの方向に飛んでいった。
「なんだ⁉️何故あいつが倒れる⁉️」
「おい、悪魔祓い共!お前達の仕業か!」
「そんなわけないだろ❗俺達の仲間でナイフを使う奴はいないよ!」
「じゃあ誰がこんなことを「よう」⁉️」
突然現れた声に皆一同そちらに反応する。其処にはマスクを着けた四人の人間の姿があった。
「愉しそうなことしてんじゃねぇか、俺達もいれてくれよ。」ニヤリ
心臓を模したマスクをした男が俺達の前に現れた。
◆◆◆◆◆◆◆◆
心said
俺達は今、血の匂いの元の近くまで来た。ここに来る途中、蝙蝠のような羽を生やした奴らに襲われたが、俺達をなめ腐っていることが丸分かりな態度だったため、皆殺しにしてやった。おそらくあれがこちらの世界の悪魔なんだろう、俺達の世界の悪魔と比べればかわいいものだ、羽を生やした同族位にしか思えない。相手にきずかれない程度に距離を詰め様子を伺う、なにやら口論しているように見える、血の匂いの源は人間の男と数人の悪魔、そいつらを追い詰めるように前に佇む悪魔と人間達。なんだアレ、あいつら何かしたのか?体勢を見るに人間の男が、悪魔の女を庇っているような感じだなあいつらは一体どんな関係なんだ?
そう心が考えていたとき八重垣が心達にも聞こえほどの声で叫んだ。
「僕はクレーリアとその眷属達には絶対に手を出させない!絶対にだ‼️悪魔と手を組んでまで俺達の仲を引き裂こうなんて見損ないましたよ‼️"違う種族どうしで愛し合うことの何がいけないんだ"‼️」
その言葉に心は、胸を打たれた。
(そうか、あいつも親父達と同じなのか)
心は魔法使いと人間のハーフである、母親は心を生んですぐホールの町内会に殺され、父も同じく町内会に殺された、いずれも違う種族どうしで愛し合ったというだけでだ。そんな彼等を見ていると心は、もう残っていないだろうと自身でも思っていた、父親と過ごした記憶が蘇ってくる。だから、八重垣達には少し同情するような感覚が芽生えるのを感じた。そう思っていた時だった。
「そろそろ話は終わったよな、どけ!俺がこいつらに止めを刺す。」
彼等を襲っていた悪魔の一人が止めを刺そうと前に出た。
「おいおいヤバイなあれ、あのままじゃあいつら殺されるぞ。」
「どうするだ心?」「とかげ男、ナイフ貸せ。」
心はニカイドウの言葉を遮るように、カイマンにナイフを要求した。
「え?良いけど何に使うつも……」ヒュン、グサッ、バタッ
「「「あっ」」」
心はカイマンからナイフを受け取ると直ぐに、悪魔の頭目掛けてナイフを放った。ナイフは側頭部を貫通、悪魔は倒れた。
「あ~あ、殺っちまったよ。」
「珍しいこともあるもんだな、お前が人助けなんて。」
「先輩❗殺るんですね❗」
上からカイマン、ニカイドウ、能井が戦闘準備をしながら言葉を発す。
「あいつらと戦う理由はひとつ、ムカついたからだ‼️」
心はそう言うと、腰に差していたハンマーを抜き取り戦闘態勢にはいり、悪魔達のもとへ歩き出した。
◆◆◆◆◆◆◆◆
紫藤トウジsaid
悪魔が八重垣君に止めを刺そうとした瞬間、悪魔の頭にナイフが突き刺さり死んだ。いきなりのことで全員が驚いていると、今度は四人組のマスクを着けた者達が現れた。気配からして人間?なのか。しかし立ち振舞いは完全に一般人ではない、我々のように裏の仕事するもののそれだ。
「おい!なんでここに人間なんかが居るんだよ。」
「知るかよ、まぁいい見られたからには死ね!」
悪魔が魔力弾を放とうと手をかざした瞬間
ザシュ‼️ ボタッ
心臓の男が一瞬で移動し悪魔の腕をハンマーで切り落とした。
「はぁ?え?あ!あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、俺の!俺の腕がっ「やかましい」グシャ
悪魔はいきなり自分の腕が失くなったことにゆっくり驚く暇もなく、心臓の男に頭をハンマーで突き刺され死んだ。
「この、人間風情が❗」
「打ちまくれ‼️」
仲間を殺されたことにより激情した悪魔達は、魔力弾を放ちまくった。だが、彼等は目にも止まらぬ速さで魔力弾の雨を掻い潜り悪魔達に攻撃を仕掛ける。
「ぐえっ!」ザシュ
「な、なんだこいつギャ!」スパッ
今の一瞬で悪魔二人が首を両断された。
「なんだよ、口ばっかかお前ら。全然大したことねぇな。」
ガスマスクの男は次々と悪魔をナイフで切り刻んでいく。
「よっ、ほっ、たっ、おりゃ❗」
「へぷ!」グチャ
「ごへ!」グキ
「ぶっ!」グシャ
背の低いマスクを着けた者は、素手で胴を両断したり、手刀で急所をつき、そこに更に顔面を拳で跡形もなく潰すなどとても人間とは思えない技の数々。
「おっっりゃ‼️」ブン
「く!(防御魔術展開、これで…)」パリーン
「何!ごぶぁ」
ドカーン
一番背の高い男は悪魔の防御魔術を拳で破壊し、悪魔を吹き飛ばした。
彼等は一体何者なんだ、しかし我々が今取るべき行動は「おい。」❗
「そいつらに手を出すな、殺すぞ‼️」
我々にぶつけられる殺気、これが我々と同じ人間が放っていいものなのか。そんな風に心の殺気に立ちろいでいると。
「おい、悪魔祓い共。見てないで手を貸せ。」
一人の悪魔が、紫藤達に救援を求めた。しかし、そんな彼等を見て紫藤は、「いや、それは君たちで解決してくれ。」と答えた。
「はぁぁ⁉️何でだよ‼️」
「なんでも何も、先に其方の方々に攻撃したのは君たち悪魔だろ、我々はあくまで八重垣正臣とクレーリア・ベリアルの抹殺だ。関係のないことまで協力する義理はない。」
「なんだと❗」
「よそ見すんなよ。」
「くっ!」カキン
心は悪魔に不意討ちを仕掛けるが、防がれてしまう。心は紫に向かってしゃべる。
「今、手を貸さなかったことはいい判断だな、貸してたら即お前も殺してた。」
殺気が私と部下に来る、やはり手を出さなくてよかった。
「そろそろめんどくさくなってきたな、終わりにするか❗」
心臓の男はそう言うと、指先から黒い煙を出す。あれは一体?
「なんだ?煙幕のつもりか?そんなもので俺達倒せるとおも」"バラッ"
悪魔がそう言おとした瞬間、体が輪切りにバラバラになった。それを見た他の悪魔達は、「ひぃ!なんだあれ、体がバラバラに!」、「怯むな!自身の周りに防御魔術を展開しろ、そうすれば煙には当たらない。」、一人悪魔がそう言うと、残りも同じように魔法陣を展開し防御魔術を発動させる。だが、パキッ、バラッ、「んな⁉️なんだとっ!」煙は魔術で出来た壁さえ解体し、悪魔達を一人残らずバラバラにした。彼等は一体、何者なんだ。
「く、クソッ」
一体の悪魔がバラバラになりながらも、口に魔力ため、クレーリア達に放とうとしている。
(せめて、あいつらだけでも)
「おい。」ドカッ
「ぐはっ!」
心は悪魔の狙いに気づき、悪魔の顎を踏み砕く、頭が顎を砕かれた痛みに悶絶している様子を見ていた時、悪魔の体から、宝石のような輝きを放った石が出てきた。心は無意識にそれを拾い上げ、悪魔達の反応を見る、皆がそれが、心の手に渡ったことに、動揺している様子だ。
「おい、何をするつもりだ止めろ、それを返せ!」
その反応を見た心はすぐさま石を壊した。
パァァァァァァァ
紫藤はここら一体を覆っていた結界が、消えたことに気づく、どうやらあれは、この結界を維持する装置のようなものだったらしい。ということは⁉️
結界が、解除された瞬間ひとつの魔方陣が現れる。この紋章は⁉️
「皆戦闘態勢には入れ、ディハウザー・ベリアルが来るぞ❗」
魔方陣から現れたのは、レーディングゲームの覇者、ディハウザー・ベリアルが、今ここに君臨した。
紫藤said out
◆◆◆◆◆◆◆◆
心said
なんか魔方陣から、男が出てきた。こいつも悪魔なのか?だけど、先程戦った奴らとは比べ物にならない強さを持っていやがる。
「お兄様‼️」
ん、お兄様?あいつら兄弟なのか
「あいつら兄弟なんだな」
「あんまし顔似てねぇのな。」
カイマンとニカイドウがそう話していると。
「これは、君たちがやったのかな?悪魔祓いの諸君。」
ディハウザーは、紫藤達に問う。
「違う!悪魔達をこんな風にしたのは、其処のマスクを被ったもの達だ。」
「ふむ。」
そう答えられ、ディハウザーは、心達の方に目をやる。
(彼等が上層部の者を、神器の力は感じられん、他勢力の者か?イヤ違う、妹を助けるメリットがないな、彼等は一体?)
「なぁ、其処のお兄さん。」
「なにかな?」
「後ろ取られてんぞ」ヒュン
心は煙を弾丸のように放ち、ディハウザー目掛けて打った、しかし、その煙はディハウザーの真横を通りすぎ、後ろの木々に命中、ボトッと何かが落ちる音がした。それはバラバラにされた悪魔だった。
「ギャー!な、なぜわかった」
「なんか最初に見た時と倒した数が合わねぇと思ってな、ずっと警戒してたんだよ。」
心のハンマーが悪魔の頭を捕らえ降り下がろうとする。
「ふん!いい気になるなよ此処にはまだ見張りに立っている仲間がいるおまえらなんかあいつらに」
「あぁ、道中で襲ってきたやつらか、あいつらなら全員殺しといたぞ、」
「んな⁉️」
「つうわけで、じゃあな‼️」
「ま、待って」グシャ
心は容赦なく悪魔の頭を叩き潰した。その光景を目にしたディハウザーは、心に声をかける。
「すまないね、助かったよ其処の、あー君たちの名はなんと言うのかな?ちなみに私はディハウザー・ベリアル其処にいる女性悪魔の兄にして、ベリアル家の現当主だ。」
ディハウザーが自己紹介を始めたのでさすがに無視する訳にもいかず、それぞれが自己紹介をする。
「心だ。」
「能井だぜ。」
「私はニカイドウ。」
「俺はカイマンだ。」
「では、心君でいいかな?まずはあの結界を壊してくれてありがとう。あれは、私の侵入を禁ずることに特化した結界でね、私の力でも壊せなかった。君が破壊してくれたおかげで妹に、こうして合うことが出来たよ。心より感謝する。」
「言動がいちいち重いんだよ、こちとらムカついたからあいつら皆殺しにしただけだ。」
「そうかい?私から見れば君は、クレーリア達のことを想って怒ってくれたんだとおもうけど?」
「あぁ?」
「ふふ、素直ではないね♪さて、其処の悪魔祓い達、ひとつ提案があるのだが。」
ディハウザーが紫藤にひとつの提案を申し出る。
「なにかな?」
「私の妹と、その眷属たち、そして、八重垣正臣を見逃して貰えないだろうか?」
あまりにも唐突で理不尽な願いを申し出てきた。
「お、お兄様。さすがにそれは。」
「いくらなんでも、横暴すぎる。クレーリア達は見逃してくれるかもしれないが、俺への粛清を彼等が諦めるわけ「いいでしょう」ほら、いいでしょう……っていいの⁉️」
「あぁ、元々ここにいる皆は、今回の粛清をよく思っていない奴等ばかりだったからね、最初は君が悪魔に魅入られたんじゃないかと警戒はしていたが、君の彼女を守ろうとする姿を見て、心から悪魔のお嬢さんを好きになったんだと判断した。」
「紫藤局長。本当にいいんですか?」
「あぁ、本当だとも。主に誓いをたてたっていい。ではこれより、八重垣正臣。貴殿への裁きを言い渡す❗」
「貴殿への裁きは、教会からの追放、以後こちらに戻ることを禁ずる。どこえなりとも自由にいきなさい。」
「ハイ‼️」
「正臣さん‼️」ガバッ
「く、クレーリア⁉️」
クレーリアは喜びのあまり八重垣に飛び付きハグをした。そこへ、ディハウザーがクレーリアの近くに歩み寄る。
「クレーリア、本当にその教会の戦士のことが好きなんだね。」
「はい、私クレーリア・ベリアルは、彼を、八重垣正臣を愛しています。」
「そうか、では君にはこの日本の駒王町の領主の権限を剥奪させてもらう。ここまで騒ぎが大きくなってしまったんだ。もうここに足を踏み入れることはできない。」
「はい。」
『クレーリア様』
「それと、上層部の不正についてだが、その証拠はまだ胸にしまっておいてほしい。」
「なぜですか❗あの不正を公表しなければ、冥界は益々上層部の支配に陥ってしまいます。」
「分かっている、だが、あと数十年待ってくれ。お前の行方を隠蔽し、死んだことにする、そしてその証拠と共にお前が生きていたことを明け、不正を発表するんだ。そうすれば、完全に上層部の奴らを追い詰めることができる、だから、もう少しだけ耐えてくれ、たのむ‼️」
クレーリアは少し考え込む素振りを見せた。
「分かりました、証拠はお兄様に預けます。なので、かならず成し遂げてください❗」
「あぁ、勿論だ❗」
ディハウザーは任せろと言わんばかりに、自分の胸を叩いた。
「では早速、転移の準備を、私達の拠点はお兄様が準備してくれていることでしょうし。」
ビクッ
クレーリアがそう言うと、ディハウザーが罰が悪そうに反応した。
「あー、実はだね。お前が襲われていると知って急いで飛び出たものだから、拠点の準備はしてないんだよね。」
「「「「「は、はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉️」」」」」
「ど、どうするんですか、また私達に逃亡生活を送れと⁉️」
「いや、君たちの住む場所は私の領地内で準備する。三日もあれば「それじゃ遅いですよ❗」ですよねー。」
ギャーギャー、ワーワー、ディハウザーと八重垣、クレーリア一行が騒いでいるなか
「なぁ、住む場所に困ってんのか?なら、ウチくるか?」
そう彼等に提案したのは、ニカイドウだった。意外なことを言い出すニカイドウにカイマンが耳打ちする。
「おい、ニカイドウ。コイツらに何させるつもりだ」小声
「最近うちの店の客足が増えてな、そろそろバイトが毒蛾達だけじゃ足りなくなってきた、なので住居を提供する代わりに店でこき使うつもりだ。」小声
「お前それ「よいのですか‼️」急に話に入ってくんな‼️」
ニカイドウの言葉にクレーリアと八重垣が反応した。
「勿論、私に任せろ‼️」
「いやお前ら、俺達の世界にかってに連れてくのはさすがにまずいんじゃ「面白そうだからいいよー‼️」いつの間に後ろに⁉️」
心がニカイドウの案に反対しようとしたとき、後ろから急に神が現れた。いきなり現れた神にディハウザーや、紫藤達悪魔祓いは驚かされた。
(気配を全く感じ取れなかった、いつの間にこの場にいたんだ⁉️)
(転移や瞬間移動の類いか?しかし、なんだこの者のオーラは、強いという次元ではない、それとは別の何かを感じる!)
ディハウザー、紫藤は共に、急に現れた存在に、内心恐怖を感じていた。
「おっとっと、まずそう警戒しないでくれよ、皇帝殿に、聖剣オクトレールの使い手さん。僕はただの神さ♪」
(我々のことも知っているか。)
(神だと!)
「おっと、神と言っても君らが知ってる神話体系の神じゃないぜ、僕は所謂異世界の神と言ったところさ❗」
警戒する二人に神は、自分のことや、心たちのことを話した。心たちの存在を知った二人は衝撃の事実に驚かされるばかりだった。
「異世界か、未だに信じがたいが、そういう存在が全くないという事実もない、この世界は何が起こっても不思議じゃないからね。」
「君たちの存在には驚いた!まさか、兵藤君と師弟的な関係だったとは、ということは兵藤君も君と同じ魔法が使えるのかね?」
「あぁそうだ、弟子を取るなんてめんどくせぇと思ってたが、案外いいもんだ、なぶりがいがある。」
紫藤達はそんな風に扱われている、一誠を憐れに思った。そんな中クレーリアと八重垣が心に質問をした。
「あの、何故我々を助けてくれようとしたんですか?」
「貴方には何も得はないはずなのに。」
クレーリアと八重垣が質問する。
「そうさな、あえて言うなら、俺と似たような境遇だったからかな。」
「似たような?」
「あぁ、俺は純粋な魔法使いじゃねぇ、父親は人間だった。いわゆるハーフ、混ざり物、半端者って奴でな。元いたところでは、魔法使いの血が混ざってるってだけで、散々命を狙われたよ。だから、あんた等を見てるとついな。」
心の話を聞いて、クレーリアと八重垣は、自分達の間に子供が出来たことについて考える、そして二人は心の手を強く握った。
「貴方に救われたこの命、貴方のような存在を守るために使いたいと思う。」
「私達の間に子供が産まれたら是非見に来てください、一番に抱かせてあげたいです。」
二人は涙を流しながら心に語りかける、心の身の上を聞いて感動したのだろう。その様子に心は、
「そうかい?まぁ、楽しみにしておくよ。」
と返した。
「せんぱーい、ドアの準備が出来ました。いつでも行けま~す。」
「んじゃ、行くか。」
「「「「「「ハイ!」」」」」」
そう言いながら心たちと八重垣・クレーリア一行はドアへ入ろうとする。
「心君、困ったときや、頼みたいことがあったら、ここに連絡してくれ、いつでも手を貸そう。」
心に名刺を渡す、ディハウザー。
「ここの後始末は任せてくれ。責任を持って全うしよう。」
真剣な目をして見送る、紫藤と悪魔祓い一行達、そして、
「お兄様、三日後にまた会いましょう。」
「紫藤さん、皆、ありがとう。この恩は一生忘れない。」元気よく、手を振って去る八重垣とクレーリア達はドアをくぐって心たちの世界に行く。
「じゃあな、また近いうちに会えることでも祈っとけ。」
「バイバーイ」
「あいつらには、うちの店でたっぷり働いてもらお。」
「本気だったのかよ。」
彼等がそう言いながらドアの扉を閉めた。すると、ドアは黒い煙になっていき形を残さず消えた。
「さて、我々は事後処理だ。頑張るぞお前達❗」
「「「「「ハイ‼️」」」」」
(ありがとう心君、この恩は絶対忘れないよ。)
こうして、本来行われるはずだった。二人の悲劇は四人の異邦人によって防がれた。
◆◆◆◆◆◆◆◆
そして現在
「てなことがあってね、その後クレーリア達を迎えに行ったんだけど、これがこき使われた後だっから、すごいボロボロだったよ。」
「ダメじゃねぇか、何やってんだよニカイドウさん。」
終わり
こんな落ちでホントにいいのかと思うけど、勢いで投稿しちゃた。次回から原作に入ります。