うたわれるもの 二人の白皇 (願望)   作:rollymarcury

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楽しいです。


ルルティエ

「なぁ、クオン。クジュウリならまずはルルティエに会いに行かないか?」

「うん。いいよ。でもハクならエンナカムイにいるネコネに会いに行くと思ったかな。ほら、ハクの様相じゃルルティエに会う前に門前払いされるかもしれないでしょ?」

「最初はそのつもりだったさ。でも、クジュウリにいるのにルルティエに会わないのはどうかと思ってな。それに策ならある。」

「へぇ。どうするの?」

夜中に紙でパパッと作っておいたオシュトルの仮面を付ける。

「これで某がハクだとは思われないであろう。」

クオンは少しムッとした顔で──

「せっかく仮面が取れたのに。どうしてまた付けるのかな。」

「まぁまぁいいじゃないか。こいつは外れるんだし。それにクオンが嫌なら途中までは外すよ。」

「じゃあ外して欲しいかな、今はハクの顔を見ていたいから。」

おぉ、なんだこれ。こっちまで緊張するぞ。

「どうしたの?ハク。」

「い、いや何でもないぞ。」

双子達は馬車の準備をしている。

そろそろ戻ってくる頃合いだろうが。

「ん?」

気づけば誰かに見張られてるような。

「「じー」」

「わぁ!お前達さっきの見てたのか。」

「本命」

「一番はお譲り致します。二回目の方が長く楽しめますから。」

「ちょ、ちょっと!何のことかな!」

尻尾をぶんぶんと振り回し、って!

こっちの右腕を締めるんじゃない!

「あいたたたた!ク、クオン!」

「ご、ごめん!でもこの子達が悪いかな!」

「「?」」

お前らも何のことですか?みたいな顔で対応するんじゃない。

「では参ろうか。ルルティエの元へ。」

オシュトルっぽく言ってみる。

「「御心のままに」」

「うん、行こうか。」

誰も反応してくれないのか。

 

 

「はぁ。」

今日はまた一段と溜息が多い気がする。

「ハクさま、もう五年ですよ?」

口に出して気づく。

そっか、もう五年も経ったんだ。

私はクオンさまとは違うから。

恋人になれなくたっていい。

ただ、、

「ただ、帰ってきてさえくれれば…」

その時ドアが開いた──

「ルルティエ!オシュトル殿が来てくれたぞ!」

え?ヤシュマ兄さま?今なんて…?

「久しぶりだな、ルルティエ。」

「ハ、クさま?」

これは夢?

頭の中が混乱して未だに現実を受け止められない。

あたふたしている私にハクさまが──

「あっ。」

ぎゅっと私の体を抱きしめてくれた。

「寂しい思いをさせてごめんな。これからはどこにも行かないぞ。また甘いもんでも作ってみんなに振る舞おうじゃないか。」

「ああ、ああああああああハクさまああああああ!!」

恥ずかしい。とっても恥ずかしい。

せっかくまた会えたのだから笑顔でおかえりと言いたいのに。

こんな泣き顔じゃダメなのに。

「ただいま、ルルティエ。」

「グス おかえりなさい。ハクさま!」

ちゃんと笑えていたかどうかわからないけれど。

言えてよかった──

 

 

 

「やっと着いたか。」

朝から出発したがもうお昼時だ。

「それにしてもいつ見ても凄い城だな。」

「オシュトル、このままルルティエの所に行こう?」

「そうだな、ルルティエの作る料理が恋しい。」

「別にご飯を食べるために来たわけじゃないけど。そうだね、私もルルティエの料理は最近食べていなかったから楽しみかな。」

「なんかやっぱり飯食いに行ってるような。」

「ほら、行こう!」

「オーゼン殿、ヤシュマ殿も久しぶりでありまする。」

「おぉ、オシュトル殿!息災でありましたか!」

「はい、早速で申し訳ないのですが。」

「こりゃぁ、茶も出さんとすみません!」

「いえ、某は..」

「まぁ、オシュトル様!」

「これはシス殿、久しぶりでありまする。」

「まぁまぁ、オシュトル様が私のために!

私の恋心は報われましたのね!」

「だから某は、あ」

抱きついてきたシスによる衝撃で仮面が取れる。

「え?」

「バレちゃしょうがない。自分はハクだ。」

一同ポカンとしてる。

ちょっと唐突すぎたか?

仮面ももっと補強する必要があるかもな。

じゃなくて、やはり文で自分がいることを伝えてからの方が──

「そう、あなた様がハク様でしたのね。」

沈黙の中、最初に切り出したのはシスだった。

「え?」

「ルルティエから何度も話を聞いていましたわ。何処か不思議に思っていましたの。

ルルティエのオシュトル様を見る目とあなた様を見る目は違いましたわ。あなた様のことを語っているルルティエはとても楽しそうで..同時にとても悲しそうにしていましたの。」

「そうだったのか。」

生返事をしてしまった。

そりゃそうだろう。自分はルルティエの気持ちを既に知っているのだから。

「ヤシュマ殿、ルルティエを呼んできてくれませんか?」

「え、えぇ。オシュトル殿..」

ヤシュマさんは最後まで自分をハクではなく、オシュトルと呼んでいた──

 

 

 

 

「グスおかえりなさい、ハクさま!」

ルルティエが泣いてくれている。

自分のことをこんなに思ってくれている子。

とても愛おしく感じる存在。

仕事を頑張って終わらせた甲斐もあったってもんだ。




再会回です。
次回はクジュウリでまったりしたいと思います。
毎回表現が同じで申し訳ないです。
よろしければアドバイスなどをくれると嬉しいです。
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