仮面ライダー+ノブナガの野望   作:夢野飛羽真

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皆さんこんにちは、2話目でございます。
今回はヒロインが登場します。

それと補足なんですがこの物語の世界観は"仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦"にかなり近いってイメージです。
一回こういう世界の物語かいてみたかったので応援していただけると幸いです。


第二話:伊賀忍者大乱

(タダヤス視点)

フェリーでの旅は中々落ち着くものだ。

初めての船旅ではあるが半個室のベットの上でランセフォンを見て色々と考えるのも悪くない。

モリシゲ殿を置いてきてしまったという状況と謎のライダーシステムが自分のランセフォンに入ってきてしまったという事象で混乱している頭を整理するのには丁度いい。

 

「うむ、これの機能は大体わかった。」

 

変身アプリの分析によって俺がこの前変身した仮面ライダーバレットの能力がよく分かった。

ウェポンマガジン、エレメントマガジン、ジェネラルマガジンの3つのライドマガジンを使うライダーってことがよく分かった。武器、属性、そして戦士の組み合わせを利用して戦うことができる。

今は持っているライドマガジンの種類を学び、今後の戦いでも組み合わせて使えるように頭に知識を叩きこんでいるところだ。

 

『間もなく桑名の港に到着いたします。降りる方はご準備をお願いいたします。』

 

さて、バレットドライバーを手にした後モリシゲ殿にワカヤマの国から逃げるように言われた俺は港からミエの国に行くフェリーに乗って移動することになった。

ミエの国は忍者の国とも言われていて様々な流派の忍者がいるらしい。

 

「一先ず降りるか。」

 

特にどこに行くという目標もなく飛び乗った船がこれだったので俺は一旦ミエの国で降りてここに滞在することにした。

 

(いい雰囲気だな。)

 

船が港に到着し、そこには栄えた港町の風景が広がっていた。

 

(宿にも困らなさそうだな。さて、しばらく滞在するには丁度良さそうだ。)

 

と希望を胸にこの地に降り立ったがその希望はすぐに打ち砕かれた。

 

「テメエ見ねえ顔だな。ちょっとついて来い。」

 

「い、いきなりなんですか!?」

 

港について宿を探していたところ怪しげな黒装束の男たちに取り囲まれてしまった。

まあ、彼らからすれば他国から来た俺の方が怪しいのかも知れないが…

まあ兎に角、自分がただの旅人だと説明して誤解を解くか、追剥の場合はバレットに変身して戦うかのどちらの展開になるかは分からないが一旦は彼らに付いて行って話し合うしかないだろうな。

 

「大人しくついて来い!」

 

「致し方無いな。」

 

俺は彼らに連れられて港町から付近の屋敷に移動する。

 

「単刀直入に言おう。そなた、織田家の者だな?」

 

「織田家?何の話だ。」

 

屋敷に着くなりすぐに忍者のうち一人に問い詰められたがどうやら俺は織田家から来たと誤解されているようだ。

織田家と言うとミエの国の隣国のアイチの国の勢力のはずだ。

何故俺がその織田家の者と疑われているんだ?

 

「しらばっくれるな!」

 

「俺は本当に関係ない。俺はワカヤマの国から来た。」

 

「嘘をつくな!」

 

何故こいつらは俺のことをここまで疑っているんだ?

 

「嘘ではない!俺は元々雑賀衆の人間だ!」

 

「だったら証拠を出せ!」

 

証拠を出せと言われれば仕方がない。

ランセフォンで身分照会を……

 

いや、待てよ。そんなことをすればバレットの存在がバレてしまう。

もし仮にだが彼らが雑賀衆やナンバンの追手だったら?

このまま捕らえられてしまう……

 

「なんだ?何かやましい事でもあるのか?」

 

「い、いや、そういう訳では……」

 

『サモンライダー!ハッタリ!』

 

その時だった、誰かがライダーを召喚したかと思えば俺を取り囲んでいた忍者集団の身体が一気に凍り付く。

 

「な、なんだ…!?」

 

「ようようよう、百地一派の皆さんよお!織田に喧嘩売ったと思ったら今度は観光客を拉致かい?卑屈なことばっかしやがるねえ!!」

 

屋敷の襖を蹴破って現れたのは派手でまるで歌舞伎の登場人物のような恰好をした男と恐らく先聞こえてきたランセフォンの音声から察するに仮面ライダーハッタリという橙色の仮面ライダーだろう。

 

「出たな!石川ゴエモン!かかれ!かかれ!」

 

他の忍者たちが現れてゴエモンと呼ばれるこの派手な男を襲おうとするが。

 

「させないよ!」

 

何本ものクナイや手裏剣が飛んできて俺を囲む忍者達のランセフォンを撃ち落とす。

 

「さあ、こっちこっち」

 

「かたじけない」

 

恐らくこのクナイ等を投げたと思われる赤髪のくノ一の少女が俺の下に来て避難誘導をしてくれる。

一先ず俺は助けてくれた忍者の方々と共にこの場から逃走する。

 

「煙は撒いておいたぜ。ここまでは追って来れねえだろ。」

 

暫く北の森の方向に逃げて、石川ゴエモン殿らと合流して一先ず立ち止まる。

 

「さて、お兄さん。なぜこんな時期にこの国に来たんだい?」

 

と、助けてくれたくノ一が俺に問いかけてきた。

 

「少し自分の国で色々とあってな、だがまさか旅人に突っかかるほどの情勢だとは思っていなかった。」

 

モリシゲ殿と別れた時の俺は旅の荷物等は持っていたが特に計画もなかったからな、飛び乗った船の行き先が戦争中というのを考えれていなかった。

 

「ふーん、訳アリか。名前はなんていうんだ?」

 

「俺はタダヤス、伊勢タダヤスだ。」

 

「私はミツキ、とりあえずここは危険だし、早く逃げるんだな。」

 

「とは言っても元々俺は旅人だからな。この国に長居する理由はない。」

 

くノ一のミツキ達の言う通り俺はこの国から逃げるつもりだが何故忍者同士で戦っていたのだろうか…

 

「つっても、暫くは俺達と暫く一緒にいてもらった方が安全だろ。」

 

とゴエモン殿が口を開く。

 

「どうせ俺らも里を抜けるんだ。この国から出るまでは一緒にいてもらった方が良いだろ。」

 

「確かにその方が安全かもね、タダヤス殿はどうする?」

 

「俺は構わんが、その前に聞きたいことがある。」

 

ゴエモン殿らからはミエの国からの離脱まで共に行動しようと提案をされ、俺はその提案を受け入れることにした。

だがいくつか分からないことがある。他国と戦争しているのは知っているが忍者同士で争いが起きている様にも見えてしまう。

ゴエモン殿の里を抜けるという発言から彼らが伊賀忍であることが分かる。

また、先程俺を捕まえた忍者達は俺を織田家の者と疑っていた。

つまり織田家と敵対する伊賀忍者の者であると推測できる。

だから、この2組が対立している理由がよく分からない。

 

「今のこの国と伊賀忍者の現状を教えてくれ。」

 

「ええ、良いわ。私が話すわね。」

 

ミツキ殿が今の現状を放してくれるようだ。

 

「ミエの国では今2つの忍者の派閥に分かれているの。」

 

「2つの派閥?」

 

「そう、1つは私達の派閥。服部ハンゾウ様の派閥よ。」

 

服部ハンゾウという男は聞いたことがある。

ミエの国を治める伊賀忍者の棟梁である男だ。

恐らく今俺と一緒にいるミツキ殿やゴエモン殿を含めた忍の集団は彼の部下なのだろう。

 

「もう1つの派閥は百地サンダユウの派閥よ。織田軍に戦争を仕掛けたのは彼らね。」

 

「つまり、派閥の内1つが勝手に戦を仕掛けたということか?」

 

「そういうことね。」

 

その後のミツキ殿らの話を聞いたところ、ミエの国内での内乱で百地派が勝利を収めたことで国が彼らに乗っ取られてミツキ殿ら服部派は国を追いやられることになってしまったそうだ。

服部ハンゾウは既に他国へ追放されているようだが……

 

「話は分かった。それで君達もミエの国からの脱出を目指しているということか。」

 

「そうね、一先ず先を急ぎましょう。ここら辺は百地派の者も多いから。」

 

「了解した。」

 

俺もミツキ殿らもミエの国に今いるのは危険だ。

俺は彼らと共に脱出することにしたが、全く、ワカヤマの次はミエから逃げることになるのか……

 

(3人称視点)

タダヤスとミツキ、ゴエモンに加えて服部派の忍3名は1夜の間に川を一つ越えて長島という土地に辿り着いた。

橋や船でもう1つ川を越えれば隣国のアイチの国に辿り着くことができる。

 

「この辺は百地派の奴が多い、気を付けろよ。」

 

「了解」

 

ゴエモンら忍たちは一般人が来ているような着物に着替えてタダヤスの様な旅人のフリをして長島の土地をゆっくりと進んでいた。

 

「あの城は…?」

 

その一行の真ん中を歩いているタダヤスが自分達の南側にある1つの城についてミツキに問いかける。

 

「あれは長島城、この前の織田への侵攻でも軍事拠点に使われてた城ね。ここは百地派の巣窟だから早めに抜けましょう。」

 

長島の地はアイチの国との国境付近と言うこともあり、長島城を始めとした軍事施設などがあり、軍備もかなり整えられている地域だ。即ち百地派の者が多く出入りしており、彼ら服部派の者の首を狙っている者も多くいる。

 

「そういう訳にはいきませんよ、服部派の下郎共!」

 

「アンタは!?」

 

突如として百地派の忍十数名が現れてゴエモン一行を取り囲んだ。

 

「藤林、テメエ…」

 

ゴエモンが自分を取り囲む忍のうち一人、白髪長身の男藤林マサヤスを睨みつける。

 

「これはこれはゴエモン殿、あなたの盗んだ仮面ライダーハッタリを返していただきますよ!」

 

『サモンライダー!黒影トルーパー!』

 

『サモンライダー!剣斬!』

 

服部派と百地派の争いの最中、石川ゴエモンはミエの国が所有する仮面ライダーの1人であるハッタリを他の武将から奪い、自らの物としていた。

それ故百地派からすればゴエモンからハッタリを奪い返すことも1つの重要な任務であり、百地派の重臣である藤林マサヤスは部下達と共にゴエモンを襲撃

自らの仮面ライダーである剣斬を召喚し、部下が召喚した黒影トルーパーと共にゴエモンの一行に襲い掛かる。

 

『サモンライダー!黒影トルーパー!』

 

『サモンライダー!ハッタリ!』

 

ゴエモンらもハッタリと黒影トルーパーを召喚して応戦するが多勢に無勢

藤林マサヤスはすぐに自分が勝利できると考えていたが……

 

「ミツキ殿!ゴエモン殿!俺に任せろ!」

 

『変身アプリ起動』

 

彼にとって一番の誤算は伊勢タダヤス、仮面ライダーバレットの存在だろう。

 

『ショットガン!ファイアー!トリックスター!』

 

「変身!」

 

『Change The KAMEN RIDER!ファイアートリックスター!』

 

囲まれたタダヤスはすぐさまバレットに変身した。

以前ワカヤマの国で変身した際の姿とは違い、体には赤いラインが入っており、手にはショットガンを持っている。

 

「タダヤス殿!」

 

「下がっていよ!」

 

バレットはゴエモン達よりも前に出て百地派の黒影トルーパー達をショットガンで次々と撃っていく。

その弾丸はファイアーエレメントの力によって炎を纏っており、弾丸を喰らった黒影トルーパー達は身体に弾丸が当たると共に熱と燃焼によるダメージを受け、中には体が発火する者もいる。

 

「な、なんなんだコイツ……」

 

「た、タダヤス殿!?こんなに強かったのかッ……」

 

トリックスターの特徴である俊敏性と機動力でバレットは一瞬にして、もともとの進行方向であるアイチの国側の道を阻んでいる黒影トルーパー達の背後に回り、彼らの背中を撃ち抜く。

 

「今のうちに走れ!」

 

バレットが開けた退路に向けてゴエモンらが走っていく。

 

「追え!追うのだ!」

 

「させるか!!」

 

藤林マサヤスが率いるライダー達がそれを追おうとするがその前にバレットが立ちはだかり、黒影トルーパーらにショットガンの弾丸を放つ。

 

『アサルトライフル!』

 

バレットドライバーのウェポンマガジンをアサルトライフルのウェポンマガジンに入れ替えるとショットガンがアサルトライフルに変わり、弾を連射する。

炎を纏った弾丸の雨が黒影トルーパー達と藤林マサヤスの剣斬に降り注ぐ。

 

(さて、俺もアイチの国の方へ向かわないとな…)

 

アサルトライフルの連射で百地派のライダー達と距離を取りつつ後退していく。

 

「そう上手くはいかせない!その力、俺の物にしてやろう!ゆけ!剣斬!」

 

ライダー達の先頭にいた剣斬がアサルトライフルの弾丸を右に左に避けながらバレットに接近、切りかかろうとするがバレットも銃を撃ちながら後退

 

「剣で俺と戦うのはやめておけ。お前の件が届く前に俺が撃ち抜くからな…」

 

自分に接近してくる剣斬の剣の軌道や体の動きを読み取りつつ回避し、足元などに弾丸を放ってけん制

どんどん剣斬や黒影トルーパーらとの距離を置いていくが…

 

「数が多い…」

 

藤林マサヤスは既に援軍を呼んでおり、部下の黒影トルーパー達が続々とやってきていた。

アサルトライフルの連射だけでは捌き切れないほどの数が集まっており、徐々に敵とバレットの距離が詰められていく。

 

「だったら、コイツを使ってみるか…」

 

敵に迫られているバレットは新たなジェネラルマガジンをランセフォンから転送し、バレットドライバーに装填する。

 

『アサルトライフル!ファイアー!アンデッド!』

 

『Change The KAMEN RIDER!ファイアーアンデッド!』

 

バレットの姿が闇に包まれる。

そしてその闇を切り裂き、吸血鬼と人狼を組み合わせた姿の鎧を纏った戦士が姿を現す。

ナンバン地方の不死身の吸血鬼のジェネラル、アンデッドの力を身体に纏っている。

その名も仮面ライダーバレット・ファイアーアンデッド、ファイアーのエレメントマガジンの力で炎の属性のエネルギーを身に纏っていることを表わすように、体には赤いラインが入っている。

 

「さあ来い!吸血コウモリ!」

 

アンデッドの固有能力は大量のコウモリを召喚するというものである。

それもエレメントマガジンの属性を纏うことができるという特性を持った者を大量に召喚して使役できる。

 

「敵を襲え!」

 

バレットが召喚した炎を纏うコウモリの大群が一斉に剣斬と黒影トルーパー達に襲い掛かる。

 

「な、なんだこれは!?」

 

藤林ら忍者達がライダー達と共にバレットを追っていたが、コウモリたちが襲い掛かり、攪乱される。

黒影トルーパー達の中にはコウモリに嚙まれたり、突撃されたりしてダメージから消滅してしまう者も現れる。

 

「想像以上の力だな。」

 

召喚されるコウモリの数はかなり多く、追手全員を攪乱するのには十分だった。

その間にバレットはミツキ達の下へ急ぐ。

 

「こっちにも来た!」

 

「ハッタリ!頼んだ!」

 

アイチの国に向かって進んでいるミツキとゴエモン達にも百地派の黒影トルーパーが迫り、それをハッタリが撃破しているが…

 

「数が追い付かねえ!」

 

だが次々と押し寄せてくる黒影トルーパーの大群の前にハッタリは捌き切れずに追い詰められていく。

 

「結構来てるな…」

 

だが、その黒影トルーパー達もバレットが召喚したコウモリたちに次々と襲われていく。

 

「ミツキ殿、ゴエモン殿、このまま逃げ切るぞ。」

 

「タダヤス殿…うむ、アイチの国まで突っ走るぞ!」

 

バレットと合流したゴエモン一行は召喚されたコウモリ達を使って敵兵を阻みながら突き進んでいく。

 

『こぶた3兄弟!双刀分断!壱の手、手裏剣!弐の手、二刀流!風双剣翠風!』

 

だがそのコウモリ達を掻き分けて忍者ぶた3形態に変身し、3体に分身した剣斬が現れてバレットに切りかかる。

 

「分身した!?」

 

分身したうちの一体は二刀流、他の二体は一刀流と手裏剣モードにした風双剣翠風をそれぞれ手に持ちバレットに向けて切りかかる。

 

「流石忍者、恐ろしい戦法だ。」

 

三種類の刃を躱しつつ、足元を狙ってアサルトライフルで撃って牽制

 

「さて、アンデッドの本領発揮だ。」

 

『ゴースト!』

 

『ゴーストアンデッド!』

 

そしてベルトのエレメントマガジンをファイアーマガジンからゴーストマガジンに入れ替え、霊力のエネルギーを身体に纏う。

 

「これで俺は、死をも凌駕する!」

 

アサルトライフルから放たれる銃弾は霊魂のような青白い炎を纏い、幽霊のように自由自在に動く。

その軌道はまるで意思を持つように、銃弾を弾くために振るわれる風双剣翠風を搔い潜って避けて3体の剣斬の胸部で炸裂する。

 

「これが相性の良い組み合わせか。」

 

各ジェネラルにはそれ自身と相性の良いエレメントマガジンがある。

例えばアンデッドと相性が良いのはこのゴースト

霊的な力を最大限引き出し、そして特殊な能力を発動する。

それが、この霊のように動き回る銃弾である。

 

「良い力だ。」

 

自由自在に動く弾丸を次々と剣斬や黒影トルーパーに放って、次々とダメージを与えていく。

 

「さあ、トドメだ!」

 

バレットがベルト左横のグリップにあるトリガーを二回引く。

 

『シングル!ダブル!』

 

「ターゲットロックオン」

 

『銃撃必殺!』

 

身体中の霊力がアサルトライフルに注ぎこまれる。

 

『ファイナルショット!』

 

「この一撃で、お前を止める!」

 

そして霊力がこもった弾丸が秒間何十発も放たれる。

その銃弾達は幽霊のように縦横無尽に飛び回り、3体の剣斬に襲い掛かる。

一刀流の剣斬が風双剣翠風を横薙ぎに振るい、銃撃を防ごうとするが、銃弾はその一閃を躱し、剣斬の胸に突き刺さる。

手裏剣状にした風双剣翠風を投げる剣斬、だが銃弾達はその軌道を避け、雨の様に剣斬の身体に降り注ぐ。

二刀流にした風双剣翠風を振るい、自身に近付いてくる弾丸を弾いていく剣斬。

だがその足元を集中的に弾丸が襲い、避けようと宙に飛んだ剣斬を多数の弾丸が一輝に襲う。

 

「勝鬨の時だ。」

 

分身した3体の剣斬は同時に体力の限界を迎えて爆散、消滅する。

 

「ば、馬鹿な!?私の剣斬が!!」

 

「さあ、大将首は取ったぞ。兵を退くなら今だ。」

 

剣斬を倒されて動揺する藤林マサヤスにバレットは銃を向けて兵を退くように要求する。

 

「そうは行くか!既に長島城より1000の兵がこちらに向かっている!」

 

(1000人か…まずいな……)

 

長島城より押し寄せる1000人の兵という言葉にバレットは動揺を隠せない。

流石にその数を捌き切ることはできない。

 

「ほう、もうそろそろ着くだろうな。」

 

兵が迫ってきていることを象徴するように、バイクのエンジン音や自動車の駆動音が周囲に響き渡る。

 

「マサヤス様!あれは我が軍ではありません!」

 

だが1人の忍者がそれは伊賀忍者の兵の物では無いということをマサヤスに告げる。

 

「じゃあどこの軍だと言うのだ?」

 

「織田軍です!織田の兵2000が船を使って長島に上陸し、こちらに向かっております!!」

 

忍者の言葉が本当のことであると裏付ける様に、東の方面より紫色の旗を掲げた集団が迫っていた。

彼らの先頭を軍用の車両が走行しており、後ろからバイクに乗った者達が続いている。

 

「な、何故織田軍がここにおるのだ!!」

 

迎撃の姿勢を見せた百地派の忍達だったが、彼らの前で織田軍は進撃を辞め、前の車からこの軍を率いている織田家の当主、織田ノブナガが姿を現す。

 

「決まってるだろう、長島の地でこれほどの軍が動いていた故また攻めてくるのかと思い先に倒しに来ただけだ。」

 

ノブナガの言葉と共に兵達が自分のランセフォンを構え、今にも自分の仮面ライダーを召喚しようとしていた。

 

「そ、その様なつもりではなかったのです!!」

 

マサヤスら忍者達にとってこの状況は非常にまずかった。

自分達は1000人いるのに対して相手は2000人の兵を引き連れている。

つまり、2000体のライダーを召喚してこられてしまい、そうなれば現有の戦力で対処しきれないだろう。

それに彼の仮面ライダーである剣斬はバレットにやられてしまい、体力を回復させないとまた召喚はできない。さらに、バレットらが織田に味方すればより不利だ。

人数の差でもライダーの差でも不利なマサヤスは下手に出て織田軍に撤退してもらう道しか残されていなかった。

 

「では、この兵はどういうことかな?」

 

「こ、この罪人達を捕まえるために出陣させただけです!決して」

 

「見苦しい言い訳だな。たった6人の罪人を相手にこれ程の数は必要か?」

 

圧倒的に不利な状況、そしてノブナガの威圧的な雰囲気と正論の前に言い訳も通用せずただただマサヤスは冷静さを失い、必死に訴え始める。

 

「そ、それ程の実力があったのだ!私のライダーも!多くの黒影トルーパー達も!すべてあの男に倒されてしまったんです!!本当です!!」

 

「そこまで言うのであれば賭けをしようか…」

 

「か、賭けですか…?」

 

「この6人の身柄はわが織田軍で預かろう。そこで奴らを見定める。もし、彼らが無能な者なら貴様の嘘が偽りであると判断しミエの国に攻め入ろう。だが、彼らがこの兵の数に値する有能な者達なら貴様の言葉を真としてミエの国との戦は自重しよう。」

 

バレットとゴエモン一行らが優秀な戦士かどうかをマサヤスの言葉の判断基準にする。

それがノブナガの申し出た賭けだった。

それに乗るとなればゴエモンに盗まれた仮面ライダーハッタリを奪い返すことができなくなるかもしれないが、このまま攻め込まれてしまうのも不味い状況である。

 

「賭けに…乗ります……」

 

マサヤスはノブナガの話に乗る道を選んだ。

既に1度大敗を喫した相手と再び戦うというリスクを負うのはミエの国と伊賀忍者衆にとって不利益と判断したからであった。

 

「ほう、そこの者らもそれでいいか?」

 

「俺は構わん。」

 

タダヤスは変身を解除してノブナガの問いかけに応える。

 

「自ら仮面ライダーに変身して戦っていたのか。中々面白い奴だな。」

 

ノブナガは仮面ライダーを召喚せず自分で変身して戦っていた異質な存在であるタダヤスを興味深そうな視線で見つめている。

 

「ありがたきお言葉です。ゴエモン殿らも一旦アイチの国へ行くということで良いか?」

 

「ああ、構わねえぜ!」

 

「私も付いて行くわ。」

 

「なら決まりだ。俺について来い。」

 

そして、ゴエモンらの一行は織田軍と合流し、アイチの国に向けて進んでいく。

その背中を百地派の者達はただ見ているしかなかった。

 

(あの強力な仮面ライダーを織田方に渡してしまった…)

 

マサヤスは一人予感をしていた。

自分達の軍と1人で渡り合った男と新進気鋭の織田ノブナガ

彼らが組むことで織田軍がより強力になり、勢力図が大きく塗り替えられてしまうということを……

 

To be continued




新キャラ紹介
石川ゴエモン(CV江川央生)
服部派の忍者
特技が盗みで、忍者達の間でも大泥棒と呼ばれている。
仮面ライダーハッタリを百地派から盗んで使っている。

藤林マサヤス(CV岩田光央)
百地派の忍者
服部派と百地派の内紛の末、百地派が勝利したことでミエの国のNo.2の地位を手に入れた男
現在はアイチの国との前線基地でもある長島城の城主もしている。
仮面ライダー剣斬の使い手
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