個性『黄金卿エルドリッチ』   作:7576

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これは3話目です。


あれは原作主人公じゃないか……試験終了。

0Pヴィランをよく見える位置、ビルの屋上に移動した私は見た。

緑髪の少年が巨大なロボットに全力パンチしている姿を……。

 

思い返せばあの少年は私が玉座に座っていた時に最後までこちらを観察していた受験生だった。

 

「全然気が付かなかった。主人公なのにオーラがなかったでしょ……」

 

なんて思わず呟いてしまった。

あの時はモブにしか見えなかった……でも今は気づけた。

 

なぜならその少年は今、OPヴィランをワンパンで叩きのめしていた。

 

その存在感というかオーラは主人公に他ならない。

この黄金に輝く私の鎧より確実に輝いてみえる。

 

現在めちゃくちゃ負傷して落下中だが……着地点にコンキスタドールとそれに抱えられた少女がいるのが見えたので大丈夫だろう。

ダメな状況ならコンキスタドールが私を呼ぶだろうし。

 

それにしてもあの怪我で意識を失わないってすごいな……もうなんかゴム人間みたいになってる……ってそれはグロイな。

 

私の方が意識を失いそうだ。

だが気を失うわけにはいかない。

 

現在パンチで倒された0Pヴィランはところどころ爆発中である……あの巨大で爆発の破片とか飛んできたら普通に危ない。

なので最後の一枚の伏せカードを使ってデッキから罠カードを持ってくる。

 

「ここが使い所か。罠カード発動『トラップトリック』デッキから通常罠カード一枚を除外し同名カードをセットする。セットしたカードはこのターンでも使用可能。ただしこのターンで使える罠カードは一枚のみになる」

 

ほんの一瞬蠱惑魔のティアとランカとその罠にホイホイ釣られるゴブリンのイラストが実体化される。

 

このゴブリン達と同じように貴様も蠱惑魔の罠にハマるが良い……なんてな。

 

「『バージェストマ・ディノミスクス』を除外、セット、即座に効果発動! 手札を一枚捨て、表側表示の対象を除外する」

 

ディノミスクス……植物のような動物でカンブリア紀にいたらしいそんな見た目のモンスターが一瞬現れて邪魔物0Pヴィランは除外。

 

自分で除外されるとどうなるか試したが除外されると真っ白な世界に個性の効果が切れるまで送られる事になる。

生き物相手の場合は気力で抵抗できる。

相手は機械な為、効果は発動した。

 

「倒置法カミーユになりそうだ」

 

いなくなれここから!前に出てくるから! ガンダムだとぉぉ! ワクワクアーゼウス!!などと前世の記憶がテンションを上げて意味不明な言葉を囁く。

 

「私は倒せただろうが戦うこと自体を躊躇してしまったな」

 

0Pヴィランがそれだけ怖かったのだ。

周囲に地震を発生させられるほど巨大なロボットなんてただただ恐ろしい。

 

それを倒した彼はヒーローに他ならないのだろう。

 

あっ、コンキスタドールに抱えられた少女が落下中の主人公の頬にビンタした。

 

落下が止まって無事地上に彼は帰ってこれたというわけだ。

少女は何故か今にも吐きそうにしていたが吐くことはなかった。

個性の反動かあの傷を見てというところかな。

 

そして、すぐに試験終了となった。

 

その後は先生にOPヴィランを返すもろもろの話で職員室に行った。

 

その際主人公に自分のポイントを渡そうとする少女の懇願を職員室で盗み聞くことになってしまったが思わず泣きそうになってしまった。

主人公に助けられたらしいのと主人公がポイントを稼げなかったことを聞いていたらしい。

先生にその必要はないって答えられてるから主人公も合格するのだろうな。

 

なるほどヒロアカ、こういう話だったのか……。

 

彼女、なんていい人なんや……と私の四つの瞳がウルッと来てしまった。

 

そんな彼女や主人公とは話すことはなかったが入学後に話せばいいだろう……流石に3人とも落ちるなんてことはない筈だ。

 

こうして私の入試試験は終わった。

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