俺、マギアになります。   作:ユウキ003

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楽しんで頂ければ幸いです。


第3話 姿現す敵

~~~前回のあらすじ~~~

謎の怪物、エレメリアンに対抗するため、総二はトゥアールから渡された腕輪、『テイルギア』を使って幼女なツインテールの戦士、『テイルレッド』に変身。一方の空も、マギアの力を解放することでエレメリアンと戦う。2人は力を合わせてエレメリアン、リザルドギルディを撃破した。その後、総二の家に集まった4人はトゥアールから情報を聞き、そして今度は空が自分の事を話す番となったのだった。

 

 

「さて、んじゃまぁ話し始めるとするか」

そう言って、俺は胡座を掻きながら静かに自分の過去を話し始めた。

 

「事の発端は今から5年くらい前。俺が小4の時だ。その時俺は、事故に遭った」

「事故?それって、交通事故とか?」

「あぁ」

俺は総二の言葉に頷く。

「で、でも、そんな話し一度も聞いた事無いわよ?」

「俺が総二たちと出会ったのは中学に上がってからだからな。俺自身その事を話さなかったし、進学に合わせて、俺がいた小学校の連中が居ない場所を選んだ。だから2人が知らないのも無理はない」

 

さて、本題はここからだ。

 

「俺はその事故で、四肢全損、臓器半壊の大けが、いや、そんな表現じゃ生温い程のダメージを負った」

「し、四肢全損って!?それって手足全部無くなったって事だろ!?」

「って言うか臓器も半壊って!?言っちゃ悪いけど、何でそれで助かったの!?」

 

2人は驚愕している。当然だ。『普通』なら死んでるだろう。だが、その日の俺は、奇跡的に運が良かったんだ。

 

「その事故が起きた現場ってのがな、大きな病院のすぐ傍だったんだよ。文字通り目と鼻の先さ。更に運が良い事に、そこには試作品のバカでかい生命維持装置が試験的に配備されていた。……人間が死ぬのは、脳が破壊されるか、大量に血を失った事によるショックのせいだ。その生命維持装置は、とにかく脳と体に、酸素と血液に送って脳と臓器を守り、更にその間に負傷した部分を治療する、ってコンセプトで開発された。最も、バカみたいなコストのせいで開発が頓挫しちまったがな」

 

「じゃあ、空はその生命維持装置に繋がれて、生き残ったのか?」

「あぁ。……だが事故の影響で肉体はボロボロ。現代医療ではそれを再生する事も出来ない。頭は生きてるが、それ以外はほぼ全滅レベルだったそうだ。早い話、首から下はもう殆ど使い物にならなかったらしい。そして、目覚めても確実に発狂するだろうという先生の判断で、俺はずっと眠らされていた」

「じ、じゃあ……」

俺の言葉に表情を青くする愛香。

 

「あぁ。俺の体は、その生命維持装置無しではもう生きられない。起きても何かをする体も、もう無い。……だけど、俺のじいちゃんが、そんな俺を助けるために動いてくれたんだ」

「空の、じいさん?」

「あぁ。俺のじいちゃんは、機械工学の世界じゃ結構名の売れてた科学者でな。じいちゃんは機械の力で人の生活を支える研究をしてた。その成果の一部としては、義手だな。筋電義手と言って、人の脳から発せられる電気信号を受信し、動く。張りぼてだけのこれまでの義手を超えた義手、とでも言えば良いのかな」

「凄いな。もうそんなのが出来てるのか?」

 

「あぁ、既に医療の現場で広く使われてる。とにかく、じいちゃんはそっち系には顔が広くてな。俺がその生命維持装置を使えたのも、じいちゃんの名が結構影響してたんだよ」

「そうだったのか。けど、それがどうしてその、空がそんな姿になるんだ?」

 

「それを今から説明するよ。……さっき言った通り、じいちゃんは機械の力で人の生活を豊かにする、って言う スタンスで開発を行っていた。そんなじいちゃんの発明の一つが、人型自立式ロボット、『ヒューマギア』だ」

「ヒューマ、ギア?」

「あぁ。少子高齢化に伴う労働人口の低下。それは国の産業レベルの低下を意味する、って危惧してたじいちゃんが開発しようとしていたのが、ヒューマギアだ。そしてじいちゃんは、唯一無事だった俺の脳を、そのヒューマギアのプロトタイプボディに移植した」

 

「ッ!?じゃあ……!」

「そう。それが今の俺だ」

 

そうだ。俺はじいちゃんに救われたから、今がある。

 

「で、でも、ホントに機械の体なの!?見た目普通の人間みたいだし」

愛香の驚きももっともだ。

「だろう?だがそれでも、俺のボディは正真正銘、プロトタイプヒューマギアの物だ」

そう言うと、俺は自分の体に触れる。

 

「表皮は人工皮膚。今お前達が見ている髪の毛や瞳、皮膚の産毛まで、全部人工物だ。人工皮膚が傷を負うと、周囲の皮膚の一部が変化し、血のようになって流れ出す。誰もが人間と見まがう再現。……それが、俺のじいちゃんの才能だったんだよ」

「……凄かったんだな。お前のじいさん」

「あぁ。最高の祖父だった」

 

総二の言葉に、俺は真っ直ぐ肯定する。

「あの、だった、と言う事は、その……」

するとトゥアールが申し訳なさそうに聞いてくる。

「あぁ。俺が中2の時、今から2年ほど前の夏。息を引き取った」

その言葉に、トゥアールが口をつぐむ。

 

「気にしないでくれ。もう2年前の事だ。これについては、総二も愛香も知ってる」

「そう、ですか。……では、遠慮無く質問させて頂きます。空さんがその体になった経緯。そのボディの出生は分かりました。では、次に、その能力について教えて下さい。……機械の体である以上、生身の人間より幾分かはスペックが高いと言っても、エレメリアンには及びません。そんな空さんのスペックを強化した、あの鳥のような姿は一体?」

 

真剣な表情のトゥアール。俺はそれに答えるように、懐からゼツメライザーと複数のゼツメライズキーを取り出し、床の上に置いた。

 

「じいちゃんが研究していたものは、ヒューマギア以外にもある。それが、災害が発生した際に人命救助を主目的とした、強化アーマーの開発。じいちゃんはそれをまとめて、『ライダーシステム』って呼んでた」

「ライダー、システム」

 

ポツリと俺の言葉をリピートする総二。

「その中でじいちゃんが発明していたのがライダーシステムの、文字通りの『鍵』。プログライズキーだ」

 

「これがそうなの?」

そう言って、愛香がゼツメライズキーの一つを手に取る。

「いや。それは『ゼツメライズキー』。言わばプログライズキーの亜種だ」

「亜種?どういうこと?」

 

「プログライズキーって言うのは、簡単に言うとデータ化された生物の特性や特徴なんだ。例えば、チーターのプログライズキーを使ったライダーなら、驚異的な速力を持つ。バッタなら脚力。ゴリラならパワー、と言った具合にな。ライダーシステムはそのプログライズキーの力であらゆる環境や状況に対応しつつ、人を助ける為に作られたんだ。 ……と言っても、じいちゃんが病気で倒れて、老い先短い事を知ったじいちゃんの意向で、データは封印。ヒューマギアも悪用を恐れたじいちゃんの意思で世間一般には発表されてない」

「だから、そんな凄い発明が誰にも知られてないって訳ね」

 

「あぁ。そして、このゼツメライズキーのプログライズキーとの違いは、データ化された動物が、過去に絶滅してる事だ。例えば、今日俺が使ったドードー。こっちはオニコ。簡単に言うとコウモリのご先祖様だ。プログライズキーには、生物のデータイメージ、『ライダモデル』がインプットされているが、こっちのゼツメライズキーには、絶滅した生物のイメージ、『ロストモデル』がインプットされてる。俺はそれを、このベルト。『ゼツメライザー』を通して、自分自身に投影。ロストモデルの力を引き出す。例えばオニコなら、飛行能力。って具合にな」

 

「すっごいSFな話しだけど、何で空はこんなもん持ってたんだ?」

「こいつはじいちゃんが護身用に、俺に残してくれた物だ。考えても見ろ?俺の体は完全義体。脳みそ以外は全部機械で出来てる。こんなオーバーテクノロジー、悪い奴らが仮に知ったとして、放っておくか?義体になれば、肉体の損傷を恐れる必要も無い。頭が無事ならボディはいくらでも替えが効く。ヒューマギアをロボット兵士に改造出来れば、戦争の道具になる。……じいちゃんの残したデータの保存場所は二つ。一つは俺の家。もう一つは、この義体の中にある、脳みそとは別の記憶装置の中だ」

 

「じゃあ、そのベルトは、アンタ自身とそのデータを守る為に貰ったの?」

「あぁ。そんな所だ。……最も、俺自身使う機会があるとは思ってなかったがな」

 

そうだ。エレメリアンなんて化け物が来なければ、俺がこれを使う事なんて無かった。

 

と、その時。

『ズキンッ!!!!』

 

「ぐあぁぁっ!?」

俺の体を再び激痛が走り、俺は床に倒れた。

「ちょっ!?空!?どうしたの!」

それを慌てて愛香が起こす。数秒、俺は彼女の問いかけに答える事が出来なかった。

 

やがて、痛みが引いていくと、俺は体を起した。

「ハァ、ハァ……!悪い、もう、大丈夫だ」

「だ、大丈夫かよ空?もしかして、さっきの戦いのダメージが残ってるのか?」

総二が心配そうに俺を見つめている。

 

「いや、そっちのダメージは大丈夫だ。このボディは、特別頑丈に作られてるからな。……今のは、幻肢痛だ」

「幻肢痛?それって……」

 

「幻肢痛というのは、四肢、手足を失った人が感じる事がある幻の痛みの事ですよ、総二様」

首をかしげる総二にトゥアールが説明してくれた。

「失ったはずの手足の、指先などが痛むと言う病気です」

「そうだ。そして……。俺が失ったのは体全体だ。おかげでその痛みの度合いがヤバいんだよ」

特に、過去を思い出すような事をすると、それが引き金になっているかのように、幻肢痛が俺を蝕む。

 

その後、俺の事も粗方説明をした、って事で俺の話は終わった。

 

「んで、これからどうするんだ?」

「え?どうするって?」

「とりあえず、敵の事。その腕輪の事。俺の事。トゥアールの事は大体分かった訳だが、それで問題が解決した訳じゃない。エレメリアンはこれからも来るんだろ?トゥアール」

「はい。先ほどのエレメリアンは、言わば斥候。ただの先発隊の1人に過ぎません」

「やっぱりか」

俺はそう呟いて、ため息をついた。

 

その時ふと、総二が時計に目をやる。俺も時計に目をやった後、窓の外に目を向けた。もう日も落ちて外が暗くなり始めている。

「もうこんな時間か」

「ん?そう言えば、トゥアールの世界のエレメーラって殆ど奪われたのよね?じゃあ、テイルギアの元になったツインテール属性の属性力ってどこから……」

「あっ!そうですね!では、今後の方針についてはまた明日という事で、今日はこれくらいにしましょう!」

愛香が静かに語っていると、トゥアールがまるで急かすように話題を切り上げようとする。

 

俺は内心、その態度を訝しみながらも3人の話を聞いていた。総二の家に住まわせて欲しいと言うトゥアールと、それを阻止しようとする愛香。総二に至っては、俺の家を提案している始末だ。

 

「空の家じゃダメか?今こいつの家にはこいつしか居ないから、部外者も居ないし大丈夫だと思うけど」

「いや、そりゃ確かに俺は一人暮らしで部外者もいないが……」

「それはダメですっ!私には総二様にテイルギアを渡した責任があります!なので、すぐにメンテナンスなどが出来るように総司様の傍に居るべきなんです!そしてぇ、あわよくば……!うひひひっ」

最後の方で、女子がやっちゃ行けない笑みを浮かべるトゥアール。

 

「己はそれが本音かぁっ!」

「ぐふぅぅぅっ!?」

そして炸裂する愛香のフィジカルツッコみ。

 

俺と総二はその様子を見ながら、同じようにため息をついた。

「どうする?空」

「未春さん。説得出来るか?トゥアールは見た目外国人だし、学校の都合で急遽ホームステイする事になって、それが総二の家になったって」

「……それで行くしかないかぁ」

女子2人が(フィジカルに)じゃれ合っているのを後目に、男2人の俺達はそんな相談をしていた。

 

「悪いけど空、お前は2人を見ててくれ。俺は母さんに話してくるよ」

「分かった。まぁ、ボロだけは出さないように気をつけろよ?」

「あぁ。分かってるよ。……母さんの性格じゃ、このことを知った途端心配するよりも先に飛んで喜びそうなんだよなぁ」

「それじゃあ、余計知らせるわけには行かないよなぁ」

「「ハァ」」

俺達は何度目かのため息をつく。

 

やがて総二が部屋を出て、俺は戦っていた2人を落ち着け、大人しくしているように言った。俺は2人を座らせて息をついた。が、直後。

 

「聞いてんじゃねぇぇぇぇぇぇっ!」

下から総二の声が聞こえて、俺達3人は反射的に体を震わせた。

「な、何だぁ?」

俺達は戸惑いながらも、ちょっと気になったので、こっそりと階段を降りていく。

 

するとリビングで総二と未春さんが何やら話をしていたが、まぁそれが何とも変というか何というか。

 

「……親も親なら子も子、ってか?まさか未春さんたちが中二病の大人だったとか」

「私、これからどんな目で未春さんを見れば良いのかしら?」

驚きため息をつく俺の隣で、愛香が頭を抱えていた。

 

そりゃ、思い人の母親が中二病って、頭を抱える事態だよなぁ、と俺も思って居た。んで、2人の話に耳を傾けていると、どうやら未春さんは殆ど理解してるようだ。

 

仕方無い。

 

「諦めるしかないだろ、総二」

「空っ!」

俺はドアを開けてリビングに入る。後ろから愛香とトゥアールも続く。

「ちょっ!?トゥアールまで!?まだ早いだろ!?」

「つったって、もうどうせ未春さん全部知ってるんだろ?だったら隠しても無駄なんじゃねぇの?」

「そ、それは、そうだけど……」

 

やがて総二は力無く頷く。まぁ、さっきまで自分の出生の秘密(?)を聞かされてたからな。……あれは確かに心に来る者がある。ダメージ的な意味で、だが。

 

すると、未春さんが俺の方を向いた。

「それより、聞いたわよ空君!貴方パーフェクトサイボーグなんですって!?凄いわねぇそんな技術があったなんて!あぁ、私もそんなアニメみたいな存在になりたかったわ。現実は小説よりも奇なりって言うけど、本当ねぇ」

そう言って目をキラキラさせる未春さん。

 

「って、ごめんなさい。流石に不謹慎だったわね」

しかし俺が事故で、自分の意思でサイボーグになった訳ではない事を思いだしたのか、すぐに頭を下げる未春さん。

 

「良いんですよ。慣れれば楽な物ですよ?頑丈だし、スマホなんか無くてもネットに繋げるし、疲れないし」

そう言って俺は、苦笑を浮かべる。

「それより、トゥアールとか、敵の事とか何ですけど……」

 

その後、話はあれよあれよと進んで、トゥアールが総二の家に居座ることになった。後、地下に秘密基地を作る事にもなった。トゥアールはもう既に未春さんを『お義母様』とか呼んでるし。

 

総二の未来がドンドン詰んでいく。おかげで総二は今にも泣き出しそうだ。俺は優しく総二の背中を叩く。

 

「今度、どこかで飯でも食いに行くか。男2人だけでよ。何か、奢るからさ」

「ありがとう空。今はお前の優しさが沁みるよ」

って、こんな話をしていたら……。

 

「あぁっ!?何かいつの間にかお二人が絆を深めてらっしゃる!?負けませんよ空さん!断じて!絶対!薔薇の世界には行かせませんからね!」

……何か、俺がトゥアールからライバル認定みたいな事をされてしまったのだった。

 

その後、俺は総二達と別れて帰宅。今日は入学式だけだったはずが、気がつけば大事になっていた。ヒューマギアのボディであるこの体は疲れ知らずだが、それでも頭が生身である以上、徒労感は感じる。俺はゼリー飲料を二つ飲み干すと、手早くシャワーを浴び、明日の授業の準備をしてから接触式の充電機能付きの、俺専用のベッドに体を預け、スリープモードに入った。

 

だが、そんな中で俺は、今日の一戦が、ただの前哨戦でしかない事に。

 

これからも戦いが続くことに、一抹の不安を覚えるのだった。

 

 

翌朝。俺は起きるとボディに異常が無い事を確かめてから昨日の夜と同じようにゼリー飲料を飲み干す。

 

この体になってから、空腹感というものを殆ど感じなくなった。ものを食べる事も出来る。味を感じることも出来る。食べた食事は、変換効率は悪いが俺のエネルギー源になるように作られている。

 

だが、それでもこの体になってから、食事のありがたみを感じる事が薄れてきた。

 

それは、俺がもう人間ではないから、なのかもしれない。

 

そう思うと、無いはずの胃の痛みが、幻肢痛の腹痛が、ピリピリと俺を蝕む。

「やめやめっ。さっさと学校行くか」

俺はすぐさま気持ちを切り替え、空になったパックをゴミ箱に捨てると、着替えて鞄を持ち、家を出た。

 

途中で総二、愛香たちと合流し、話しをしながら学校へと向かう。そしてたどり着いた学校では、チラホラ昨日の怪物、エレメリアンの騒ぎについて話をしている生徒達が居た。

 

今朝テレビでニュースを見たが、内容は原因不明の暴動とか、ゲリラ的なヒーローショーか?ってくらいであり、詳細は依然不明、と言う物だった。

 

やはり、昨日今日で話が伝わるわけも無いか。と思って居たが、急遽1限目の授業が中止になり、生徒達が体育館に集められた。

 

そして、全校生徒の前に立つ一人の女生徒、『神堂慧理那』。彼女がこの学園の生徒会長だ。高2とは思えない小さな体躯から、男女を問わず『可愛い』と言われているらしい。

 

ちなみに髪型はツインテールだ。んで、案の定俺の隣に居るツインテールバカは、入学式の時も、会長の髪に見とれていた。

 

ふとそんな事を思いだしていると、会長は昨日の事件の事。自分がその被害者の1人である事。更にはテイルレッドに心奪われた事などなど。色々告げて言った。

 

更に……。

「ですが、彼女だけではありません。あの時、私はもう1人のヒーローに救われたのです。それが彼ですっ!」

 

元々テイルレッドを映していたスクリーンに、今度は俺の変身した姿、『ドードーマギア』の姿が映し出され、生徒達はテイルレッドの時と比べて、ザワザワとざわめく。歓声など無く、ただざわめくだけだ。更に生徒達の一部は、俺が会長を襲った化け物なのでは?と、ひそひそ話を始めている。

 

「な、なぁ、空」

「……良いんだ。分かってた事だ」

戸惑い気味の総二の言葉に、俺は静かにそれだけ呟いた。

 

そうだ。俺はテイルレッドとは違う。だから受け入れられるなんて思っちゃ居ない。これが、俺に対する皆の反応だ。

 

ふと、壇上に目をやると、会長はどこか悲しそうな目をしていたが、すぐに頭をかぶり振って気丈な姿勢を見せる。

 

「皆さん。皆さんが彼をどのように思うかは皆さんの自由です。でもどうか、彼を誤解しないであげて下さい。彼もまた、あの少女と共に大勢の人を守る為に戦いました。……例え姿は人で無くても、彼は、間違い無く『ヒーロー』です」

 

「ッ」

不意に聞こえた会長の声に、俺は一瞬息を呑んだ。その時、俺は自分自身が肯定されたような気がして、少しだけ、嬉しくなったのだった。

 

しかし……。

 

「そして、ヒーローと称えられるのは彼等だけではありません」

ん?まだ誰か居るのか?と、俺は首をかしげた。周りの皆もだ。

 

すると……。

「あの時、この2人が現れる前。私と、幼い女の子を助けるため、勇敢にも生身で立ち向かった、ヒーローと呼ばれるに相応しい方が、この陽月学園の生徒の、皆さんの中に居るのです」

と、そこまで話を聞いた時、俺はすぐに思いだした。

 

そうだよ!俺、マギアになる前にがっつり会長に顔見られたんだった!やべぇ、今、あんまり目立ちたくないんだけど!周囲では、皆が皆、それは誰だ?って話題でざわめいてるし!頼む!全校生徒の前で名前を呼ぶのだけは勘弁してくれ会長!

 

と、俺は思っていたのだが……。

 

「あの時の私は、彼にちゃんとしたお礼を言う事も出来ませんでした。ですので、この場を借りて、正式にお礼をもうしたいと思います。……1年生、大鳥空君!どうぞ、壇上へ!」

 

ジーザスッ!

 

俺は内心叫んだ。そして、周りではクラスメイト達が俺の方を見ている。止めてくれ!見ないでくれ!恥ずかしくて穴があったら入りたい気分なんだ!しかし……。

 

「ほら、空呼ばれてるわよ」

傍に居た愛香に小突かれる。あ~もう分かったよ!分かりましたよ!こうなったらやけだ!

 

「は、はいっ!」

俺は大きく返事をして、生徒達の間を通って壇上へと上がった。皆の視線を背中に感じながら、生徒会長の前に立つ。

 

すると、会長はどこからキラキラした目で俺を見つめている。……もしかして、会長ってヒーローとかに憧れてたりするのか?テイルレッドを支援するとか言い出してた辺り、もしかして、と思う俺だった。

 

「大鳥空君」

「あ、えと、はいっ」

その時名前を呼ばれ、俺は反射的に背筋を伸ばした。

 

「貴方の勇気ある行動のおかげで、私や、あの時怪物たちに怯えていた女の子は無事に家族と再会することが出来ました。……貴方の勇敢な行動は、とても素晴らしい物です。言葉だけになってしまいますが、これだけは言わせて下さい。……ありがとうございます」

「あ、えと、い、いえ。俺は男として、当然のことをしたまでですよ」

 

会長に対して、俺は苦笑しながらそう語る事しか出来ないのだった。

 

 

数時間後。昼休み。俺は総二、愛香と一緒になって飯を食っていた。しかし、男子たちがテイルレッドの話題で変な方向に盛り上がっていた為、本人である総二が男子達と色々騒いでいる。

 

俺が愛香とそれを見ていると……。

「ねぇねぇ大鳥君!」

「ん?」

ふと声がしたので見てみると、何やら興味津々、と言わんばかりの表情をしている女子が数人。俺の方を見ている。

「すごいよねぇ大鳥君。会長たちを助ける為に怪物と戦ったんでしょ?」

「え、えぇ?ま、まぁ、そうだけど……」

俺は女子達に対し、苦笑を浮かべながら答える。

 

すると、女子の1人が徐にスマホを取り出した。

「もしかして、この動画に映ってるのが大鳥君?」

「えっ!?」

俺は彼女のスマホの画面を見つめた。

 

そこには、誰が取ったのか、戦闘員相手にバンパーを振り回す俺の姿が映っていた。

「えぇっ!?これって、空?!」

隣で見ていた愛香も驚いて画面を見つめている。

 

「だ、誰が撮ったんだよこの動画」

「私達もさっき見つけたんだけどさぁ。ほら見て。再生回数が凄い事になってるよ?」

そう言って彼女は画面をスクロールする。確かに、動画の下にある再生回数は既に8ケタに及んでいた。しかももうすぐ9ケタに届きそうな勢いだ。

 

これには、俺は苦笑する事しか出来なかった。

「にしても凄いよねぇ大鳥君。まるで童話の王子様とかヒーローみたいだね」

「は、ははっ。俺はそんな大層な人間じゃ無いって」

「そんなに謙遜する事?私達にしてみれば、大鳥君みたいな彼氏が欲しいなぁって思うくらいだもん」

 

その時、苦笑していた俺は一瞬俯いた。

 

……『彼氏』か。そう言うの、彼氏彼女とか、俺にはもう興味の無い事だ。

 

だって、誰が受け入れてくれるって言うんだ。こんな『鉄のボディ』を。

 

俺は内心そう思いながら苦笑を浮かべる。

 

「ま、まぁ、褒め言葉として受け取っておくよ」

 

そう言って苦笑を浮かべるのだが、その時俺は、無くしたはずの心臓が痛むのを感じたのだった。

 

その後、俺は総二、愛香の2人と一緒に下校していた。学校では部活の勧誘が行われていたし、昨日の活躍もあってか俺はかなりの頻度で声を掛けられたが、全て断った。

 

俺の横では、総二が心底疲れた様子だった。まぁ、周りの野郎共がテイルレッド、つまり自分に熱を上げているんだ。気持ち悪いったら無いだろう。

 

「って、そういやお前部活どうするんだ?レッドとして活動するとしたら、変に部活入る訳にも行かないんじゃねぇか?」

「まぁ、そうだよな~」

俺の言葉に頷く総二。

 

「それって今日にでも現れるって事?でも昨日今日でそうそう何度も……」

 

と、話していた時だった。突然空中に巨大なスクリーンが投影され、そこで高らかに演説する怪人、エレメリアン。

 

そして、総二はその演説に怒りを覚えていた。抵抗しなければ命は保障すると言うエレメリアン。だが、属性力を奪われてしまえば、そこに待っているのは輝きを失った灰色の世界。

 

そして、奪われる事に怒りを抱いているのは俺も同じ。

 

放送が終わると、トゥアールから隣町の高校が襲撃を受けているという通信がテイルギアから届いた。

 

「行くぞ。総二」

そう言って俺はゼツメライザーを取り出す。

「あぁ!」

俺達は愛香に鞄を預け、前を見据える。

 

俺はゼツメライザーを腰に巻き、飛行能力を持つキー、『オニコゼツメライズキー』を取り出し、スイッチを押し込む。

 

『オニコ!』

 

「テ、テイルオン!」

「アップグレード」

 

総二と俺が、それぞれの変身ワードを叫ぶ。炎に包まれテイルレッドに変身する総二。ちなみに、テイルオンのかけ声はトゥアールが考えた物だ。どうやらまだ慣れてないのか、恥ずかしそうに叫んでいる総二。

 

『ゼツメライズ!』

 

俺もベルトにキーを装填し、スイッチを押し込み、その体を『オニコマギア』へと変貌させた。

 

「じゃっ!行ってくる!」

「気をつけるのよ!」

軽く言う総二を心配する愛香。

「行くぞテイルレッド!」

「おうっ!行くぜマギア!」

 

俺が翼を羽ばたかせて飛行し、テイルレッドは俺の手に掴まっている。

 

そして、たどり着いた先では、人型の亀みたいなエレメリアンと、この前もいた戦闘員達がブルマ姿の女子生徒達を取り囲んでいる。

 

「いたっ!あそこだっ!どうするマギアッ!」

「まず先制攻撃で囲んでる戦闘員達を潰す!今の俺にあるのは、手の爪と 光弾を放つ力。後は飛行能力だけだ。光弾の方は、威力が低い。雑魚を倒すのが精々だろう」

「十分だっ!まずは雑魚の包囲に穴を開けるぜっ!俺を投げろマギア!」

「OK!なら、行ってこいレッドォっ!」

俺は全力でレッドを投げつけた。

 

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

レッドは雄叫びを上げながら、戦闘員たちへ向かっていく。

「モケ?」

その内の一体がレッドに気づいたが、遅い。

 

『ドゴォォォォォォォォンッ!!!!』

「「「「「「モケェェェェェェッ!!!」」」」」」

 

砲弾が命中したかのような爆音と砂煙が立ちこめ、戦闘員達が吹っ飛ばされて消滅する。

「何事だっ!?」

それに驚いて振り返る亀のエレメリアン。

 

だが、ここに居るのはレッドだけじゃない。

「はぁぁっ!」

 

『ドドドドドッ!』

俺が手から光弾を放ち、戦闘員達を爆撃する。

「「「「モケ~~~~~!?」」」

それによって戦闘員達が吹き飛ぶ。

 

「そこまでだ!エレメリアンッ!」

その時、砂煙を破って現れたレッドが亀のエレメリアンと女生徒達の間に立ち、手にした剣、ブレイザーブレイドでエレメリアンを指し示す。

 

俺もその隣に着地する。

「ぬぅっ!その赤きツインテールッ!そして、そちらの怪人のベルト!まさか貴様等!昨日リザドギルティを倒した2人組かっ!」

「り、リザドギルティ?」

突然の名前にレッドが首をかしげる。

「多分、昨日俺達が倒したあの蜥蜴のエレメリアンの事だろう」

首をかしげるレッドに俺が補足する。

 

「そ、そうか。んんっ!」

頷いたレッドは咳払いをして仕切り直すみたいだ。

 

「確かに、昨日俺達はそのリザドギルティを倒した!」

「ぬぅ、やはりかっ!ならば尚更聞こう!貴様等は、何者だっ!」

「答えてやるぜ亀野郎!俺はテイルレッド!そしてこいつは、俺の大切な仲間であり相棒!マギア!」

ッ、総二。お前……。

 

俺は静かにレッドの横顔を見つめてしまう。

「俺達は、お前達と戦う戦士だっ!お前達の侵略に立ち向かう者だっ!」

「ほぅ?威勢の良い事だっ!貴様等に止められるかな?」

「止めて見せるさっ!お前達に属性力を、何か好きで居る思いを、心の輝きを奪われてたまるかっ!覚悟しろ!エレメリアンっ!」

 

レッドがブレイザーブレイドを構える。

「ふふふっ!良かろう!ならば来るが良い!我が名は『タトルギルティ』!そう簡単に、我に勝てると思うなぁっ!アルティロイド達よ!」

「「「「「「モケケェェェェェッ!」」」」」」

亀のエレメリアン改め、タトルギルティの周囲に戦闘員達が集まる。

 

「来るぞレッドッ!」

「分かってる!マギアは雑魚と周りの人達を頼む!俺はあの亀をやる!」

「任せろっ!」

俺が頷くと同時に駆け出すレッド。

 

レッドは向かってくる戦闘員たちを飛び越え、そのままタトルギルティに斬りかかる。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「何のっ!」

しかしタトルギルティは腕をクロスさせ、そこにある装甲でブレイドを受け止めた。

 

「ッ!?何っ!?」

「ふふふふっ!我が装甲の強度、侮って貰っては困る!ふんっ!」

奴は腕を振ってレッドを弾き飛ばす。

 

「レッドッ!」

「大丈夫だ!それよりマギアはそっちを頼むっ!」

「分かったッ!」

 

俺は改めて向かってくる戦闘員に目を向ける。数は昨日よりは少ないが、それでも50人以上は居る。

「はぁっ!」

俺は両手から光弾を放つが、それでも一射で数人を倒すのがやっとだ。それに光弾を使うとエネルギー消費がバカにならない。

 

かと言って、接近戦ではあの数を止められない。後ろの女生徒達が危険に晒される。ここは……。

 

「これだぁっ!」

俺はベルトに付随していたホルダーから別のゼツメライズキーを取り出し、スターターを押して起動する。

 

『ネオヒ!』

 

俺は左手でベルトからオニコのゼツメライズキーを抜き、新たに『ネオヒゼツメライズキー』を装填し、スイッチを押し込んだ。

 

『ゼツメライズ!』

 

すると、一旦オニコのパーツが消滅し、俺のボディが露出する。が、直後に二重螺旋構造のエネルギーが俺を覆い、俺は白いイカの怪人のような姿、『ネオヒマギア』となった。

 

「はぁっ!」

そして俺は頭部から生える白い触手、『マーラタクル』を複数伸ばし、攻撃する。鋭利な先端のマーラタクルは余裕でアルティロイドの体を貫通する。まるで串に団子を刺すように、一直線に複数のアルティロイドを刺し貫いて消滅させる。

 

「まだまだぁっ!」

更にマーラタクルを鞭のように振るって一気に戦闘員達を吹き飛ばす。

 

吹き飛ばされ、叩き付けられた戦闘員は皆粒子になって消滅した。

 

よし、これで後は……。そう思って視線を巡らせると……。

 

「おりゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「ぬあぁぁぁぁぁぁぁっ!?!?」

切り裂かれたタトルギルティが空中に打ち上げられ、爆発四散した。どうやらこっちが手を貸すまでも無かったようだな。

 

そして敵を倒したレッドだったが……。

 

何故かそこにスマホを持った女生徒達が群がっている。

「うわっ!ちょっ!?やめっ!?マ、マギア~!助けて~!」

女生徒にもみくちゃにされながらも助けを求めるレッド。

 

「はぁ、仕方無いか」

俺はため息をつくとマーラタクルを伸ばしてレッドを人の海から釣り上げ、自分の隣におろした。すると女生徒達が残念そうな声を上げながらも、俺達に近づこうかどうか迷っているようだ。……きっと、俺が怖いんだろう。やっぱり、アンドロイドの怪人じゃ、こんな反応が関の山か。と、俺は心の中で自嘲する。

 

まぁ、仕方無い。

「帰るぞ」

「お、おぉ」

『オニコ!ゼツメライズ!』

 

そう言って俺は再びオニコマギアになると、レッドの腕を掴んで飛び立った。

 

そして帰宅した俺達は、一旦俺の家に行って人工皮膚を体に装着し直した後、総二の家に向かった。そこで合流した愛香と一緒に、トゥアールの元に行くために総二の部屋に向かった。そして部屋に入ると、そこではネグリジェ姿のトゥアールがいた。その光景に絶句する俺と総二。

 

「おい痴女」

「あれぇ!?何で愛香さんと空さんまで居るんですか!?総二様と二人っきりで話がしたいからって空さんと待っててってさっき約束しましたよねぇ!?」

「あんたとは未来永劫なんの約束もするものかぁぁぁぁぁっ!」

 

そう言って、改造されていた天蓋付きのベッドの柱をぶっ壊して天蓋をトゥアールの上に墜とす愛香。

 

その後、何とか落ち着いた俺達は改めて今日の事を話し合っていた。

 

「しかし、今日の総二、レッドは随分カメラとかで写真撮られてたな」

「あぁ。あれがネットとかに出回らない事を祈りたいよ」

そう言って頭を抱える総二。

 

「つか、そういやあの宣戦布告って全世界に流れたのか?」

「えぇ。どうやらそのようです」

トゥアールが頷き、試しに部屋のテレビでニュースチャンネルを付けると、どうやらエレメリアンの事が世界中に知れ渡ったらしい。アメリカではエレメリアンをエイリアンと勘違いしているのか、NASAを中心として対策を考えるらしい。

 

「しかし、これだけ大事になるとその内軍隊とかも出張ってきそうだな」

「そうかもしれませんが、それは無意味ですね」

と、俺の言葉を無意味と語るトゥアール。

「無意味?どういう事だ?」

「昨日お話した通り、エレメリアンは精神力が実体化した存在です。なので、物理的な攻撃、例えば銃弾や砲弾で物理的に吹き飛ばす、とかは出来るかもしれませんが、根本的に倒したりダメージを与える事は出来ないんです。同じく精神力、つまり属性力を力に変えて戦うテイルギアの戦士以外は、と言う事です」

総二の言葉を聞き、トゥアールが説明してくれた。

 

「そっか。……ん?あれ?でも、じゃあ空はどうなるの?空はマギアとして戦ってるのに、雑魚とかは普通に倒してるわよね?」

「えぇ。実は私もそこが気になってたんです。なぜ属性力を持たないマギア化した空さんが、エレメリアンにダメージを与えられるのか」

 

俺が奴らにダメージを与えられる理由か。

「それって、多分これのおかげなんだと思う」

そう言って俺はゼツメライズキーを取り出した。

 

「ゼツメライズキー?これが?」

「あぁ。属性力ってのは、元を 辿れば何かを好きな心であり、特定の物に対する熱意とか何だろ?一方のゼツメライズキーやプログライズキーは特定の動物のデータ、もっと言えば特性や属性を使用者に投影して力を与える。ロストモデルが特定の動物のデータや特性を持っていて、俺はその力をベルトを通して具現化して戦う。……もしかしたら、そのプログライズキーやゼツメライズキーのあり方が、どこか属性力に近い物なのかもしれない。と、思ったんだが……」

 

「確かに。そう考えれば説明が付きますし、逆にそれ以外の理由が考えられませんね」

と、俺が説明するとトゥアールが静かに頷いた。

 

「まぁ、理由はどうあれ空が一緒に戦ってくれるのは心強いよ。俺1人だと、いざって時は手が回らなくなりそうだし」

そう言って苦笑を浮かべる総二。

「そうか。まぁ、俺には敵のエレメリアンを倒すだけのポテンシャルが無い。俺1人じゃエレメリアンとは戦えない。……精々出来る事と言えば、テイルレッドのサポートだ。だからまぁ、これからよろしくな、相棒」

「おぅ!」

 

そうして、俺達は握手を交わすのだった。

 

「おかしいです。今日は私が戦い疲れた総司様を体で癒やして差し上げるはずだったのに!何で薔薇が見えるんですか!NOです!ここは男女があんな事やこんな事をする場面でしょうに!」

 

傍で何やら喚いていたトゥアールを、俺達は全力で無視するのだった。

 

     第3話 END




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