絶対“がっこうぐらし”の世界になんか負けたりしない!   作:フィットよりハイゼット

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■評価が増えている事に対して
「??????????????」(昼メシの流儀顔)

■ルーキーランキング入り
「??????????????」(音割れポッター)

自意識過剰になりそう…(なってる定期)
あ、本編始まるよ!(カニファン感)


2話ちん

彼女は幼い見た目からは想像も出来ないほど大人びた目付きで俺と目を合わせてきた。

 

その姿はまるで──そう、まるで本当に大人が子供の姿になってしまったかのような…

 

「単刀直入に言うわ──あなたも転生者なの?」

 

「……ふぅン。そう言うことか。

そうだね、答えは“yes”だ。」

 

「そう…やっぱり。この家か底知れない財力か……そう言った特別なナニカをあなたも『与えられた』のね?」

 

彼女はそう言うと懐からトランシーバー()()()()()()()を出した。見た目は頑丈そうなただのトランシーバーなんだが、何か変な気配を感じる。

 

「それは?」

 

「見ての通りトランシーバー、まぁ見てて。」

 

彼女はトランシーバーについているアンテナを俺に向け、二つあるボタンを同時に二回押した。

 

──すると俺の目の前に何もない空間からトランシーバーが出現した。

 

「なっ」

 

慌てて手に取る。質感も重量も幻ではなく本物のトランシーバーのようだ。唯一オリジナルと違う点はカラーリングがレッドからグレーになっている事だけ。一体これは……

 

「これが私に与えられたモノよ。

まるで『ジョジョのスタンド能力』みたいに見えるでしょ?でもそれはあくまで道具、使い方としては“通信手段”としてしか使えないわ。さらに言えば私固有の能力って訳でも無い。」

 

「……つまり、他人にも扱えるのか?」

 

「その通り。コレは私しか使えない訳ではなく使い方さえ分かれば誰でも使えるブラックボックスって事よ。試しにコレの電源スイッチをオフにしてみて。」

 

彼女はオリジナルを差し出す。言われた通りにトランシーバーのスイッチをオフに入れるとグレーの方がまるで最初から無かったかのように消えてしまった。

 

なるほど、確かに彼女にしか扱えないと言う訳では無いらしい。

 

「他に転生者は居るのか?」

 

「さぁ?そこまでは分からない。あなたもその歳になるまで遭遇したこと無いでしょ?」

 

「俺は数ヵ月前に来たばかりだぞ。」

 

「え?」「ん?」

 

……どうやら二人とも認識が違うようだ。

取り敢えずお互いの認識を擦り合わせていると面白い事実が浮き彫りになってきた。

どうやら二人とも()()()()()()()()()()()()()()()。二人の見た神らしき人物は合致せず、性別も外見の年齢も違うことが分かった。

さらに言えば彼女は赤ん坊の頃に憑依転生して12年もの間この世界で過ごしている。対して俺はこの肉体のまま数ヵ月前に転生してきたばかりだ。彼女の見た目の幼さは本当にそのまま、某死神探偵のような合法ロリではなく非合法の違法ロリだったという訳だ。

 

そりゃあ与えられた物も転生先の状況も何もかもが違う訳だわ。

 

「…しかし、何故自分の正体をカミングアウトしたんだ?俺が人狼みたいなバカだったらどうするつもりだったんだ。」

 

「………今日のストリートレースで私は確信したのよ、アナタは間違いなく善人寄りだって。」

 

「あくまで『善人“寄り”』なんだな。」

 

「そうでなきゃ今頃あなたは『原作キャラを助けに行く!』なんて愚かな行為をしてるでしょう?もしアナタがなろうに良く居るバカな男だったなら私はアナタを殺してこの拠点を奪うつもりだったの。」

 

「おぉ、怖い怖い。」

 

いや怖いなんてモンじゃねぇよ

コイツは…コイツの眼には!『やる』と言ったら『殺る』“スゴ味”があるッ!

もし俺がなろう主人公みたいなアホだったら間違いなく寝首を掛かれて御陀仏だった。今ほど自分が臆病だったことを感謝した日はない。

 

「でもあなたは自分を優先している。私たちを助けたのは『自分にできる範囲だったから』、そして私たちが噛まれるのを見て見ぬふりするほど人間を止めてなかった………そうなんでしょう?」

 

「……驚いたな、君は俺よりも観察眼がある。探偵向いてるんじゃないか?…ピンク色の。」

 

「あんた歳いくつよ?」

 

失礼だな、まだ20代だよ。ってかコレ知ってるなら君も相当マニアックなオタクだぞ。

 

「で、コイツの詳細な能力は?」

 

「電池無限、個数不明、通信範囲も不明。通信手段としては規格外も良いところよ。通信したい相手とだけ繋げる事もできるし全員に声を届ける事もできる、その上使用者を登録すればどんな時にも呼び出す事ができる。

 

例えばこんな風に。」

 

彼女はトランシーバーを窓から放り出す。しばらくしてから遠くで何か物が落ちた音が聞こえた。

何気に投擲能力高いな君。

 

そして窓を閉めてからポケットに手をいれた。

そして当たり前のように取り出す。

 

確かにスタンド能力みたいだ。

 

「ならグレーの奴をくれないか?一応君との通信手段を持っていたい。」

 

「なら防犯ブザーと手軽なライトくれない?それが交換条件よ。」

 

「交渉成立だ。」

 

俺は数ある棚の中からライトと防犯ブザーを取り出し、ついでにグロースティックも数本渡しておく。彼女は俺にトランシーバーを渡してから受け取るとグロースティックに目を丸くした。

 

「……品がちょっと多いわね?」

 

「オマケさ、ソレも奴らに有効だ。」

 

「ふーん……発光時間は?」

「最大12時間。ライトは48時間。」

 

「耐久性は?」

「ライトも防犯ブザーも車に踏まれる程度なら問題ないね。」

 

「光力は?」

「どちらも保証するよ。」

 

「パーフェクトよアンタ。」

 

「感謝の極み……なんてね。」

 

彼女は品を懐に納めると「用事はこれだけ、あとは明日にでも考えましょう」と言って部屋を出ようとした。

 

「そう言えば君、名前は?

俺は春日井啓二。この家の新任家主だ。」

 

「…私は(かなえ)宮藤(みやふじ) (かなえ)よ。」

 

彼女はそう名乗るとちょっとばかしカッコ良く扉を閉めて出ていってしまった。

 

オイオイ……参ったな。

このネタもきっちり返してくるとは、彼女──宮藤は俺と同等級かそれ以上のオタクだぞ。

もしかしてオタクばっかり集められてるのか?

 

もしかすると転生者はもっと居るかもしれない。

そして話の通じる奴らが多く居るかもしれない。

そう考えると、ちょっとワクワクするな。

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の朝

窓の外を見れば黒煙が上がっており、さらに雨が降っていた。雨は昨日の夜から降り始めており昨日のニュースの通りなら今日1日は止む事なく降り続けるだろう。貯水槽に貯まるし降る分には大歓迎だが晴れる時はしっかり晴れてほしいな。

 

今日は何もする事がないのでとりあえず家の中でじっとしている事にした。

 

ちなみにテレビは昨日から砂嵐ばかりだ。つまりそういうことなのだろう。

 

と、リビングで何も映らないテレビを見ていると宮藤が二階から下りてきた。どうやらよく眠れたらしい、図太い神経をしているようだな?

 

「おはようさん。眠れたか?」

「おはよう。いいベッドね、よく眠れたわ。」

 

※まるで何もなかったかのような顔をしているが昨日俺のドラテクでゲーゲーしている。

可愛い顔してあんなに派手にゲーゲーしちゃったんだからなんとも言えなかったなあ。見かけによらず男らしいんだなあって。

 

「………何よ?」

 

「いや別に?ただ外が騒がしいなって。」

 

「まぁ無駄に多いのが人間だし、そう簡単に全滅はしないでしょ。ダーさん*1並みにシツコイんだからしばらくは止まないでしょうね。」

 

「………ま、元気なのはいいことさ。」

 

テイトーに言葉を交わらせながら町中に鳴り響く騒音に耳を傾ける。

 

…僅かに、本当に僅かにだが多くの騒音の中に銃声が混じっている気がする。もしこの音が本当に銃声なら警察の物か自衛隊の物かで状況が大きく変わるな。残念だが俺は銃声でそれがなんの銃か識別できるほど変態じゃない。だから銃声かどうかすら分からない、確信はできない。

 

………確かこの辺りってよォ~、自衛隊の駐屯地があったよなあ。

そこまで大きくない駐屯地だが、そこに保管されてる武器は強力だよなあ。

 

騒音が止んだ時もし駐屯地の中が空だったら……

行ってみるのも、アリかもなぁ。

 

「んみゅ……」

 

リビングに扉を開ける音が響く。今それを出せるのはこの家にはもう一人しかいない。それは寝ぼけて随分可愛らしい声を出している小さな子供。

“るーちゃん”……『若狭(わかさ) 瑠璃(るり)』だ。

しかし若狭か……どこかで聞いた事があるようなしないような……?

 

「あらるーちゃん、起きちゃったのね。もう少し寝てても良かったのよ?」

 

姉というかむしろ母のような対応で瑠璃に語り掛ける宮藤。ははーんさては母性爆発してるな?

 

「ん……がっこう……」

 

「ッ……」

 

これには宮藤も思わず絶句する。

寝ぼけているのか夢と認識しているのか、彼女は昨日の出来事を忘れている。非現実的で頭が狂ってしまいそうな出来事だったのだ、無理もない。

 

もしかすると既に狂っているのかもしれない。

原作の“あのキャラクター”のように、異常な世界に日常を無理やり投影して自分に信じ込ませているのかもしれない。

どちらにせよ参ったな、俺こういう時の対処法分からないんだけど。

 

「あー……なんだ、学校はお休みだよ。」

 

「おやすみ…?」

 

「そう、お休み。ちょっと大きい学級閉鎖が起きちゃってな、だから休みだよ。」

 

「そ、そうそう!学級閉鎖よ…」

 

「んぅ……」

 

眠たげなるーちゃんはそのまま宮藤に連れられてベッドまで戻された。

………まったく嫌になる。次に目覚めた時彼女はこの残酷な現実を受け止めなければならない。まだ小さいのに本当に残酷な話だ。

 

ん?宮藤?

確かに小ささで言えば宮藤も相当だがあれは中身が俺と同じかそれ以上なので子供のカウントに入りません。

 

「………」

 

さてさてさぁて。

ちょっち外、見に行ってみようかな。

 

自分の部屋に戻りクローゼットに仕舞った戦闘服一式を取り出す。

まず専用のインナーを着てからその上に迷彩服を着る。そして防弾ベストを着込みしっかり体に巻き付けガチガチに固定する。防弾ベストにプレートは入れてないが一応これだけでもハンドガンの弾を貫通させないだけの防御力はある。*2

肘や膝にパッドを巻き付けヘルメットを被る。

このヘルメットはイヤーマフと連結しており着脱が楽で重宝する。更にこのイヤーマフは銃声等の騒音だけを消して周囲の微細な音を拾う高級品のため耳だけの時よりも音に敏感になる。しかも立体的に音を拾うから後ろから近付かれてもその方向まで探知できる。

タクティカルグローブを装着し、ミリタリーブーツを履けば武装解除した軍人の出来上がり。

これに加え防毒マスクを付ければ最早派遣された衛生兵にしか見えない。自慢じゃないが体格と筋肉には自信がある。

 

最後にナイフケースをベルトに取り付けサバイバルナイフを入れれば完了だ。

 

色々詰め込んだミリタリーバック*3を担ぎ予め出しておいた車に乗ってから早速トランシーバーを使い宮藤に連絡する。

 

「宮藤、少し外の様子を見てくる。

留守番頼めるかな?食料はある程度好きにしてもいいから。」

 

『了解。………ホドホドにね。』

 

どうやら宮藤には俺が何をするかバレてしまっているようだ。やっぱり探偵向いてるよ君。

 

「まぁ安心してよ。“サバゲー”には一時期ハマってたんだ。」

 

「じゃあ、いってきます!」

 

『あんたCV大塚◯忠じゃないでしょ。』

 

「君本当にマニアックで雑食なオタクだね?」

 

これマンガのセリフの改変なんだけどな。

俺と同じタイプのオタクなんだろうか……

 

 

 

 

 

 

 

 

車を走らせること数十分。

 

街中は酷い有り様であちこちで車は事故ってるわ炎上してるわで散々なことになっている。雨のおかげで燃え広がってないようだが騒動が収まった頃には瓦礫の山になっていそうだな。

 

「っと、ここ瓦礫で片方使えないな。」

 

ブロック塀にトラックが突っ込んだらしく片側の道路が使えなくなっている。

 

車を道端に止めその事をこの町の地図に書き記した。当然これももしものための備え、必要なことでござる。

 

ちなみに助手席に地図と筆記用具を置きその下にバックパックを置いている。なんかスパイ映画の脱出経路を確保しようとしてる場面みたいでちょっと楽しい。

 

そうして拠点周辺の事を書き記していると──

 

「えっ」

 

──自衛隊の軽装甲機動車、通称「LAV」がコンビニに突っ込んで事故っていた。

 

ウッソだろお前……(困惑)

*1
ダークサイドさん、要はゴキブリのこと。何故そう呼ぶかは不明

*2
マグナム弾「マ?ちょっと飛んでくわ」啓二「お前は衝撃云々の話じゃすまんだろ」

*3
PUBGに出てくる一番デカイバックパック。わりと大きくて色々入る。




簡単な資料①

名前 春日井 啓二(本名)
身長 173cm
体重 74kg
年齢 推定20代
趣味 特に無し。(趣味の幅が広く1つに限定できないため)

アニメマンガは結構見てる
プラモデルも色々やった
絵を描くこともやった
ミリタリー好きでそこそこ詳しい
サバイバル好きでちょっと詳しい
バイク好きで林道を良く走ってた
車好きでよくドライブした
筋トレもわりと良くやった等々…
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