皆が海で遊んでいた。
「何か遊んでばっかだなこの臨海学校」
「リト! こっちおいでよ!」
ララ達か。遊ぶか。
「きゃあ! 水着泥棒よ!」
「な、なんだ。水着泥棒!?」
海辺は大騒ぎである。
宝具……ダメだ。人が多すぎる。
学生は一時海の家に集まった。
その結果手分けして探すことになった。
「最初に水着盗られた人はこのあたりで泳いでたんだって」
「犯人が何者かわからない以上、慎重にいこう」
リトはスキル『海神の祝福』を発動した。
これで海の上を走ることができる他、
海の中でも永遠に活動することができる。
「……よし」
「ララ様!」
「リトお願い!」
「捕まえた!」
「やった! 捕まえ……」
「イルカの子供?」
「これ辞典で見たことあるよ」
「しかしこいつなんで水着を……」
その時ペケが奪われた。
イルカに捕まり取り返そうとするララ。
「おい、ちょっと待て!」
リトは急いでララを追った。
「見失ったか……」
流石にイルカは速いな。
「どこ行ったんだあいつら……」
「リト! こっちよ早く来てー」
「ララ!」
無事だったか。
「!?」
「おいこれ!?」
「親イルカだよ。砂浜に乗り上げちゃったみたいなの」
「じゃああいつ助けを呼ぶために!?」
「……そういうことだったのか」
「よし、海へ戻そう!」
リトが親イルカを海へ押す。
親イルカは海へ戻った。
「大したケガもなかったし大丈夫そうだな」
「…………」
「親子…か」
「どうしたララ」
「ちょっとね。デビルークのこと思い出しちゃったの」
「……………そうか」
やっぱり考えることがあるんだろうなとリトは思った。
「あーあ明日で臨海学校も終わりかあ~」
「せめて最後に楽しい思いでの一つも残したくねー」
「やれることなんてないだろ」
リトは呆れた声を上げる。
「まだやれることはあるぜ。ララちゃん…もとい女子の部屋に遊びに行くのだ!」
「は?」
「行くぞリト!」
「おい待て! 本気か!」
「もうすぐ消灯時間だぞ?」
「バッカ。今が女子とお近づきになるチャンスなんだよ!」
「…………(呆れてものが言えないリト)」
「ここだ」
「ララちゃん起きてるかな」
猿山の顔がにやける。
そこに指導部の鳴岩が現れた。
逃げ出す猿山達。
リトは『圏境』と『気配遮断』を使い、女子の部屋に入る。
そしてスキルを解除した。
「ゆ、結城君!?」
「悪い。猿山の口車に乗せられた。しばらく隠れさせてくれ」
「うん。先生もしばらくしたらいなくなると思うから」
「誤解…されるかな」
「?」
「私達二人でいたらさ。だってホラ結城君はララさんに逢いに来たのに…」
「別にそういうつもりで来たわけじゃないからなあ。
猿山の口車に乗せられただけだしなあ」
「そ、そうなんだ」
「と、ララ達が帰って来たみたいだ」
「あれ? リト来てたんだ!」
「ああ。諸事情でな。先生の見回りが落ち着くまでいさせてくれ」
「いいよ! 話しながら時間潰そっか」
「じゃあ質問しよっか?」
「答えられる範囲ならな」
「結城の好きなタイプは?」
「好きになった人が好きなタイプかな」
「むー、はぐらかすな」
「それじゃ質問。結城の蔵ってどの位入ってるの?」
「さてな。俺にもわからん」
「それじゃリトの蔵を見てみようよ!」
ララが言い出す。
「蔵か? 危険な物もあるから触るなよ」
そう言ってリトは蔵を開けた。
皆次々と蔵の中に入っていく。
「まずはこの部屋だ」
リトが部屋を開ける。
皆が目を見張った。
そこには金銀財宝がうず高く積まれていたからだ。
「ここは見ての通りだ。最も極一部だが」
皆がめまいをおぼえそうになった。
「次の部屋はこれだ」
その部屋は剣の部屋であった。
「うわあ」
その後槍の部屋、盾の部屋、乗り物の部屋と次々と案内された。
「そろそろ時間だ。戻ろう」
リトの言葉で蔵の探訪はお開きとなった