翌日、レンがララに朝の挨拶を交わしていた。
釘を刺したからバカなことはしないと思うが……。
その後レンは女子に勉強を教えていた。
そしてその後、西連寺の所に向かった。
断片的に聞こえてくる言葉。昨日の夜……。
「…………」
看過出来ないな。
リトは昼休みにレンを校舎裏に呼び出した。
「何の用だい結城リト。
やっとララちゃんから手を引く気になったのかい?」
「ふざけたことぬかすなよ」
リトは強烈な殺気を叩きつける。
「レン。お前はララ一筋と言いつつ、他の女子とも仲良くしてるだろ。
お前は何を考えている?」
「何を言ってるんだ? 僕の心はララちゃんだけのものさ。決まってるじゃないか」
「それが信用できないんだ」
リトは八極拳の構えをとる。
「その身体に聞いてやる。覚悟しろ」
「はい。ストップストップ!」
「籾岡に沢田!」
「結城、流石にそれは行き過ぎだよ。
肝心なのはララちぃの気持ちなんだから!」
「この際白黒で対決つけたらどう?」
「どうやってだ?」
籾岡達の案は今日中にララとキスした方が勝ちというものだった。
放課後遊びに行くことになった。
リトが止める間もなく決定してしまった。
そして放課後、西連寺もやってきた。
リトは頭を抱えた。
まさかこんなことになるとは……。
リトは頭を抱えた。
ララとキスするだけでも難題なのに、このメンツでとは。
その時列車が急に揺れた。
倒れてきた西連寺を受け止める。
「大丈夫か?」
「うん。大丈夫」
それを見て考えついたのか、レンがララの近くに移動する。
そしていきなり倒れた。
ガンド。呪う相手を人差し指で指し、その体調を崩させる。
リトはそれをレンに無詠唱で撃ったのだ。
油断も隙も無いな。
そんなことを考えながらリト達はカラオケ屋に着いた。
「ねーねーリト! 私達も歌おうよ」
「え!? お前日本の歌とか知ってんのか!?」
「大丈夫大丈夫! はーい次は私とリトが歌います!」
「~~♪」
この歌俺がCD持ってるやつだな。
ララの奴いつの間にか聴いてたんだ…。
……距離が近いな。でも……。今は違うな。
イエーイ!
次はレンが歌うのか。
ここでレンがわざとマイクを壊した。
残った一本でララと歌う気か。ならば……。
「問題ないぞ。投影開始」
マイクを投影してレンに渡す。
「結城リト……」
リトは笑顔でマイクを渡した。
「私おトイレ行ってくるね」
ララは席を外した。
「ふう」
リトは飲み物を口に含む。
「結城。勝負ってわかってる?」
「わかってるさ。ただ勝つ気がないだけだ」
「勝つ気がない?」
「ああ。この勝負でするのは違うと思ってな。
するのはララの意志だろう?」
「ふーん。結城はそう考えたんだ」
「レンの妨害に徹すればいい。そう考えたんだよ」
「………結城はララちぃのことどう思ってるの?」
「秘密」
「結城は恋愛関連になると、誤魔化すよね」
「今は秘密だ。今はな」
リトはそう言って微笑んだ。