「ひぇッ淫魔だ……(絶望)」「ひぇっ、人間くんだ……♡(幸福)」 作:春の神
───────プルルルル……プルルルル…
ガチャ、と電話が繋がると野太い声で喋り始める
『今回はご縁がなかったということで』
プルルルル…プルルルル……
ガチャ、と電話が繋がると、か細い声で喋り始める
『残念ながら、
そしてメールを確認すると
『この度は弊社へのご応募ありがとうございました。 厳正な選考の結果、残念ながら採用を見合わせていただくこととなりました。 ご希望に添うことができず申し訳ございません。 今後の活躍をお祈りしています』
2件目も
『この度はご応募ありがとうございました。慎重な選考の結果、誠に残念ながら今回は採用を見送らせていただくことになりました。ので、ご通知申し上げます』
3件目
『残念ながら今回はご希望に添えない結果となりました』
4件目
『残念ながら今回は───────』
5件目
『残念なが─────』
6件目
『残──』
7件目
8件目
9件目
10件目
23件目
『残念ながら今回は採用を見送らせていただくことになりました。今後の社会での活躍を心よりお祈りいたします』
「おっっっっかしいだろこれっ!?」
「1、2回落ちるのは分かるけど23件も連続で落ちるなんてことあるっ!?ないじゃん!!!!」
「いや、は?冷静に考えて意味わからないんだけど!!!」
枕に顔を埋め、シーツを乱暴に掴みながら体をばたつかせる
「もう10件目超えたあたりからめんどくさくなって、歩きで2時間ぐらいのクソ過疎ってるコンビニとかも応募してたのにそこも全部落ちるとかありえないって!!!!!」
「はあぁぁぁぁっ……いやいやいや、なんでだよ…俺のどこがダメなんだよぉ…」
「……コンビニにスーパー、ドラッグストア、家電量販店、本屋、レストラン、マクドナルド、回転寿司、ファミレス、ラーメン屋、ガソリンスタンド全部落ちた…逆に才能なんじゃないかこれは…?いや、何言ってんだ俺死のう……」
「もうアルバイトは一旦諦めようかな……」
傷ついた心を癒す為、YouTubeを見ようとスマホを開くと、友人である
『17時からカラオケしよ』
「あー……よし!陸也と遊んでリフレッシュするか〜…」
今の時刻は16時12分。陸也が言うカラオケはここから20分位かかるから、30分ぐらいには家を出た方がいいだろう
「じゃあ準備するか……」
―――
「よっすぅ」
「おー、また髪染めて…将来ハゲるぞ?」
変な挨拶で俺に声をかけてきた長身の男は「釘田陸也。彼は早生まれなので年齢は16歳。その特徴的な髪色は紫と派手な髪色をしている。身長は183cmと高めだ
「俺の頭皮は最強なんだよ、知らなかったのか?」
「ひょわ〜これがバカですか…」
陸也と他愛ない会話をしながらカラオケに向かい、俺達は部屋に入室した
「─────で、最初どっちから歌う?」
「そんなんジャンケンに決まってるだろばか」
「それもそうか……」
互いにバックを席に置き、指を鳴らしたり首を鳴らすと、息を大きく吸い、
「「最っ初はグーッ!ジャンケンぽいッッ!」」
俺はパーを出し、陸也はグーを出したのでこの勝負は俺が勝った
「俺は歌う曲確認しとくから一発目おなしゃーす」
「くっそ〜、じゃあ……えー、最近流行りの髭男でも歌うかぁ…」
「いいねぇ。喉温まってきたらボカロかアニソン縛りでもやろうぜ」
「おけおけ、今日はのど飴あるから余裕よ」
そして入室から2時間程経ち、少し休憩がてらポテトフライを頼み、和孝達は食っちゃべっていた
「そういやバイトまた落ちたんだって?」
「そう、23回連続で落ちました」
「すげぇぇ!!!どんなに酷い面接したらそんなに落ちるんだよ!?」
「俺もわっかんねぇんだよ。なんかメールとか電話の時は相手の方もいい感じで話してくれるのに、いざ面接ってなったら全く相手してくれなくてさぁ…」
「お前呪われてるんじゃねぇのw?」
「いや、運はいいんだよ。ガチャは当たるし、なんなら轢かれそうになった時に助かったし」
「轢かれそうになった?どゆこと?」
「普通に信号渡ってたら、猛スピードのトラックが目の前に来て『あ、これ死ぬ』って思ったら突然トラックが直角に曲がって助かったし、幸運ではあるんだよ」
「轢かれそうになってるのは幸運とは言えないと思うけどな……」
「ま、とりあえずバイトは諦めっかな。テストも近いし、テスト期間終わって成績見てからまた考えようと思ってるわ」
彼らが通う『札幌駿千高等学校』は北海道で5本の指に入る進学校だ。その中でも理数科はずば抜けて偏差値が高く、東大や早稲田に行くような頭のいい人間ばかりが行く理数科と、和孝などの普通の人よりかは頭が良い人が行く普通科がある
だが普通科でも十分偏差値が高く、毎日の勉強を怠れば即座に赤点になってしまうだろう。しかし、和孝の目の前でポテトを貪っている釘田陸也は理数科に入っており、授業を受けるだけで1位か2位を取るレベルの天才も居るのだが、俺には関係の無い話だ
「──────へー……って、や……っば……!?」
「どうした?」
「彼女とのデート7時だと思ってたら6時からだったっ!?」
「とっくに時間過ぎてっけど」
「悪い!金はここに置いておくからまた今度!」
「うーい、また今度〜」
「……一人カラオケも悪くはないか」
陸也が帰った後、3時間程アニソンとボカロ、その他諸々を熱唱してカラオケ店を出た。あ、時間は16歳です☆って言って誤魔化したゾ!
「夜の街は騒がしくてなんだか変な気分になるな…」
サラリーマンに若い女性、子連れにカップル、年寄り、様々な人達が夜の街を歩いている
「やっぱポテトだけじゃ足りないな…腹減ったな」
合計5時間は歌ったのだ、少量のポテト位では腹が減るのは当然だろう。どこがコンビニに寄るか、ファミレスにでも行こうかと考えていると、あるカフェが目に付いた
「…あれ…こんな所にカフェなんてあったっけ…?」
明るい夜の街ではなく、暗い、暗い闇の奥に「
夜の闇に紛れて潜むカフェがこちらを待つように、確かに存在感を放っている
「……いつできたんだ?まぁ今度、陸也でも連れて行ってみようか───────」
『ジッ……ジジジジジッ!』
暗闇からこちらにジリジリと近づき、狂気的に蠢くそれは彼の、宇城和孝の平穏を踏みにじり、破壊する第一歩だった
「…虫……?魔界の虫とか……か?いや、でも───」
いや、分かっている。それが現実逃避だということには。脳が、俺の全身が逃げろと警鐘を鳴らしている
「なっ!」
野球ボール位の大きさだった「影」が集まり、巨大な化物の姿を模した影がこちらを見下ろす
「それはやばいだろッッ!?」
「影」が巨大な拳を作り上げ、和孝に向かって振り上げる。ドォン!轟音を上げ、地面がクラッカーの様に簡単に割れ、和孝を狂気に染まった真っ赤な目で見据えた
「─────っ!」
そこで理解する。次にあの「影」が動いたら自分が死ぬという事を
「逃げないと……ッ!」
だがどこへ?街の方向には「影」が居るし、勿論後ろは行き止まりだ。どうする?どうするどうするどうする―――?
いや、あった。得体の知れないカフェが一件、そこにある
完全な博打、もしも店の扉が開いていなかったらそこで
そう思ったら、身体が勝手に動いていた。半年ぶりの全力で素朴ながらも洗練されたデザインの扉に目掛けて走り込む
「届っ、けッ─────!」
「……っ………?」
扉を開けた途端、光が俺を包み込んだ。後ろも、前も、右も左も分からない。何も見えない。光に、白に包まれているのに何も見えない。まるで『真夜中』の様に―――
「─────」
鼻孔を突く珈琲の匂いと、暖かい木々の匂いがする。そしてとても心地いい。まるで聖母に抱きしめられているようだ
「────起きたかな?」
目を開けるとバスケットボールより大きい双丘が視界を覆っていて、その少し上から落ち着いた女性の声が聞こえる
「あんまり頭を動かないで欲しいかな…くすぐったいよ」
「…ん?…んん?んっ????」
後頭部に人肌の温もり、視界を覆う巨大な双丘、艶やかな声これらから導き出される答えは、膝枕をされているということだろう
「あ、あのー……なんで俺は膝枕をされているんですかね………?」
「うーん、誰かさんがいきなり私の店に駆け込んできたと思ったら、そのまま倒れて床に寝かせる訳もいかないから私の膝で寝かせてたからかな?」
「…ぅ……すいません」
「ふふ、ごめんね…ちょっとからかっちゃった。君が可愛くてつい……ね?」
少し照れくさそうにそう言いいながら、和孝を撫でる彼女の姿はまるで聖母の様でドキッとした
「もう、大丈夫なので俺帰ります。ありがとうございましたっ」
知らない女性に膝枕されていたこの状況が恥ずかしくて、慌ただしく扉に手をかけようとすると―――
「今君がもし外に出たとしても、『影』をどうにかできるのかい?」
「──────アレがなんだか知ってるんですかっ!?」
「あっ…す、すいません………!?」
膝枕されている状況から急に起き上がった為、顔に彼女の大きな胸に当たってしまう
「別に大丈夫だよ。あとさっきの質問の答えは、知っているだよ。ここは影を『払う』場所だからね」
「払う……?どういうことですか…?」
「君はアレをなんだと思ってる?」
彼女はこちらに真っ直ぐな視線を注ぎ、俺の心を探るように見つめる
「……分かりません。魔界のモンスターかなにかですか?」
「違うよ。アレは魔界には居ない。かと言って天界にも居ない」
「じゃあなんなんですかアレは…?」
「人間の「影」とでも言おうかな」
彼女がそう言う時、少し目に濁りがあったような気がするが気のせいだろうか?そして彼女は口を開く
「人間の影……って、もっと分かりやすく言ってくださいよ」
「んぅ…そうだね……ほら、良くマンガやアニメで心の中で天使と悪魔が戦ってるみたいなのがあるだろう?」
「それの悪魔の部分さ」
彼女が言おうとしていることはなんとなくだが理解出来る。だがそれがどうしたって言うのだ。それと外の化物になんの関係性が―――
「いつの日でもテレビをつければどこかの芸能人が不倫しただの、殺人や詐欺が起きただの、何かしらの悪い事が世に蔓延っているだろう?」
「それがどうしたって───────」
「それらは全部、『影』によって引き起こされる」
「どう…いう……?」
「影とはつまり、人の欲望や闇が外に零れ落ちた物ことを言うんだ」
「……闇」
「ここで問題だよ。その零れた闇は影となるけど、その影はどこへ行く?」
彼女は片目を瞑り、人差し指を立ててこちらに問いかける。その姿がとても愛らしくて目を背けてしまう
「どこって言われても…」
確かに人の心から影ができたのなら、その影は何処へ行くんだ?空中で霧散でもするのだろうか?
「正解は『夜に紛れて影が出来そうな人間の元へ行く』でした」
「影が出来そうな人間って、落ち込んでる人とかですか?」
「そうだけど…詳しく言えば、ちょっとでも刺激されちゃうと犯罪でも犯してしまいそうな、精神的に追い詰められている人間の元に行くのさ」
「でも俺は追い詰められてなんか───────」
別に俺は追い詰められてなんかいない。確かにバイトに連続で落ちるということはあったが流石にそこまででは無い
「そうだね。君の場合ちょっと特殊なのさ」
「特殊……別に俺に特別なところなんて無いですよ」
斜め右を見ながら小さめの声で呟く
「よくこんな話を聞くだろう?光があるから闇ができ、闇があるから光が生まれるみたいなのがさ」
「…それがなんなんですか」
そう言うと彼女は俺の手を両手で掴み、優しい笑みで話しかけてくる
「君は『光』なんだよ。闇の中でも『夜』の中でも輝き続ける光そのものなんだ」
「光……?さっきから何言ってるか分かんないですけど俺は普通の人間ですよ…!」
「やっぱり見てもらった方が早いか……」
「ほら、『和孝君』?」
女性は俺の目の前に手のひらを差し出してくる。彼女は手を掴んでとは言っていないし、こっちにおいでとも言っていない。だけれど俺は、彼女の手を掴まないといけないのだろう
「──────いいこ」
満月を背にし、こちらに手を差し出す彼女の手を掴むと外に出る。すると先程の化物がようやく見つけたと言わんばかりに近づいてくる。きっと彼女に会う前の自分なら大慌てで逃げていだろうが、彼女の隣に居るせいだろうか。微塵も恐怖を感じない
「そうだ、自己紹介をしてなかったね。私は
「…俺は、
呑気に自己紹介をしている間に影はもう手が届きそうな程近付いてきていた
「じゃあ自己紹介も終わったし、影を払っちゃおうか」
「どうやっ──────んむぅっ!?」
そう言い終わる前に彼女は俺の唇に自分のぷるぷるの唇を合わせ、舌を絡め合わせて、唾液を互いに交換する。俺と彼女の境界線が曖昧になるような深いキスを交わす
そして、影が電柱の様に太い腕を振りかざす瞬間、夜が『夜』でなくなる―――
「さぁ、こんな夜には幕引きを────────」
白い光の中に、ほんのり黄色く光る煌めき達が和孝の体から溢れ出て、彼女の辺りに漂う
「光が…俺から出てる……ッ!?」
「詳しい話はアレを払ってからね。だから今は、私だけを見てて」
「―――ギギギッギッギャァァアアアアッッ!」
影の腕が振り上げられて潰されそうになる寸前、彼女は言葉を呟く
「闇の一切を照らせ『
彼女の周りで空中に漂っていた光の欠片達が鋭い矢の様になると、彼女は振り返り、店に向かって歩き出す
「じゃ、戻ろうか」
「な、何言ってんですか!影が残ってますよ!?どうしたんですかっ」
何故か影が動いていないが、放っておくと動き出してしまうだろう
「ん?あぁ、まだ気づいてないだけだよ。『もう』、払ってるさ」
「何が───────」
―――居ない。さっきまで腕を振り上げていた影の姿がどこにも無い
「…なん…で……?」
「じゃあ頭のいい学校に通っている君に問題を出そう。光の速さは約何kmか、分かるかな?」
「約30万kmです。中学生でも分かりますよ」
「正解だよ。なら、さっきの光の速度は何kmか分かるかな?」
「30万…kmですか?」
「残念、不正解。正解は…そうだね。「x」kmとでも言おうかな」
「いつから数学の問題になったんだよ…」
小声で文句を言ったのだが、聞こえてたらしい
「だって本当にそうだからそうとしか言えないのさ」
「実際は何kmなんですか?早く教えてくださいよ」
すると彼女は少し黙ったり、こう言った
「…ま、これ以上はお店の中で話そうか」
そう言い、和孝達は店の中に入って話を続ける
「―――で、続きだけど……君も多分聞いたことがあるんじゃないかな?シュレディンガーの猫」
「あぁ、はい。なんとなくは分かりますけど…詳しくはわ分かんないです」
「じゃあ見てもらった方がわかりやすいかな」
彼女が空中に手をかざすと、先程の光と似た黒色の欠片が出現し、猫の形に成る
『……』
「すげぇ…猫になった……!」
和孝が猫を撫でようとすると猫はテーブルの上に飛び乗り、自分の手を舐める
「無愛想だなー…いや、それが猫なんだけど」
「この子は人見知りだからね。許してあげて欲しいな」
「いや、怒ってないですからね」
「で、シュレディンガーの猫を簡単に言うと『観測するまで物事の状態は確定しない』というものさ」
「んー……はい」
「分かりづらいかな?じゃあ実験をしよう。一時間後に50%の確率で毒ガスが放出する装置が入ったこの黒い箱に
欠片からできた黒い箱に黒猫がスっと入り、黒い箱は閉じられる
「3問目だ。そんな悪魔的な箱の中に入ってしまった猫は一時間後にはどうなっているかな?」
「死んでいるか、生きているんじゃないですか?」
「普通ならそうだね。でもエルヴィン・シュレディンガー。彼はそう考えなかった」
「……と言うと?」
「『箱の中身は誰にも観測されていないんだから猫が死んでいる可能性もあるし、生きている可能性もある』極論言うと、猫が生きる為に瞬間移動を覚えて箱の中にはいないかもしれない。というのが彼の考えた『シュレディンガーの猫』っていうものさ。まぁ、最後のは本当に極論だけど」
「長々と話したけど、さっきのは君の『光』を使った魔法で、君から出る『光』は普通の光速さの何京倍と早い速度なんだ」
「この世界にある全ては世界に観測されているけど、君の光は早すぎて世界にも観測出来ない。つまりどういうことかと言うと、「シュレディンガーの猫」状態になるんだ」
「は、はぁ…」
「だからいくらでも『可能性』を増やせるんだよ。猫が毒ガスで死ぬか生きている可能性があるように、この魔法を使って私が影を払う可能性を上書きしたのさ」
満足気にそう言う彼女の顔は先程の「大人のお姉さん」とは違い、まるでいたずらっ子の様な顔をしている
「……ズルくないですか?やってること」
「ははっ、その力の持ち主である君が言うのかい?」
「力を持ってる人が悪いんじゃなくて、その力を使う人に問題があるんですよ」
「その通りだ―――」
俺がそう言うと、彼女はクスりと笑った顔を見せる。その顔に少し見蕩れながらも俺は扉に向かう
「じゃ、もう遅いので帰りますね」
「確かに、もうこんな時間だね。君みたいな子供はもう帰った方がいい」
コーヒを優雅に、静かに注ぎながらそう言う彼女
「……ありがとうございました。いつか友達を連れて遊びに来ますよ」
「あ、最後に言い忘れてたけど…明日は履歴書持って学校終わったらすぐ来るんだよ」
扉に手をかけようとした時、彼女がこちらに訳の分からないことを言ってくる
「はいっ?いや、明日は来ないですよ…てかなんですか履歴書って?」
「もう、君はラブコメ主人公の様に鈍感だね?君『光』そのものなんだから、夜になったら影がいつどこでも襲ってくるんだよ。忘れたのかい?」
「う゛っそうだった……」
そうだ。俺はその『光』とやらの所為でずっと影に襲われるんだった
「君は明日からここ「
「え、えぇ…〜?」
「どうしたんだいそんな嫌そうな顔して…不服かい?別にいいだろう?ようやく働く所が見つかったんだから」
彼女はこちらをにやけながら見つめる
「なんでそれを知ってるん──────」
スっと頭に浮かぶ先程の彼女の言葉『可能性を上書きしたのさ』
「もっ、もしかして…バイト落ちたのって……あんたの所為か―――!?」
「どうだろうね?可能性はいくらでもあるから君が言う『可能性』もあるんじゃないかい?」
「うっわぁぁぁ!やってんなぁこの人っ!?俺がどれだけヘコんだか知ってるんでしょう!?」
「……」
会った時のような聖母の微笑みでこちらを見るが、今では腹黒い小悪魔の笑みにしか見えない
「にゃっ」
「うっさい黒猫!こっちはお前のご主人の所為で傷ついたんだよ!触らせろその毛並みっ!」
そんなことを考えていると、いつの間にか出ていた黒猫が俺の頭の上に乗ってきた
「にゃぁぁっ!」
和孝が頭を抱えて黒猫とじゃれあっている所を横目に彼女は静かに、聞かせるように、聞かれないようにそっと本音を零す
「まぁ、安心してよ。私が君に影の払い方も勉強も―――恋…も……私が全部、全部教えてあげるから……さ」
そして今日も夜は明けていく────────
―――
「聖堂」
「あぁっ…あぁぁぁっ…ようやくっ、ようやく見つけましたっ……」
「神の力を持ってこの汚れた地に一人で降り立ってしまった……哀れで憐れで気の毒で可哀想でいたわしくて侘しい神様……」
「この私が……あなたを必ず……必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず」
「『救済』致しますからね────────」
夜が明け、狂気の光に照らされる
レポート■■/◆◆年●月◆日
『聖デウス教』天使、他数々の魔族、聖女が入信している宗教。信者数約84億人
聖デウス教創始者でありながら、聖女を務める『フロウ・フォルリィア』
『特異性』
一・『神』を狂信している為、神を侮辱したものには残酷で悲惨な拷問をする
二・聖女でありながら女神を従えている為、実質全ての天使の上に立っている
・■■■■■■■■■
■■■■:■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■
■■■-■■■■■-■■■■■■■■
■■■■■■
■■■■
■■■■■■■■
・今の魔王『シーナ』を殺した経歴を持つ―――
物語2作目です。
シーナちゃんは書くと色々めんどいので本当に不定期で書きます。パソコンの有識者にリクエストされたのである程度まで書きますけど!
たまにはシリアス系でも見てぽこちん冷やしてくだちい
皆さんが1番性癖にクる魔族さんが知りたいコーナー
-
淫魔
-
夢魔
-
乳魔
-
天使
-
アルラウネ
-
幽霊
-
吸血鬼
-
邪神族
-
エルフ
-
獣人
-
竜族
-
妖狐
-
スライム
-
機械族
-
奉仕族
-
インキュバス
-
死神族
-
触手
-
人間
-
(上記に無い)