深海の龍帝は何を成す?   作:リア・ユグドラシル

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「おっす。深海龍我(深海龍帝)だ」

「綺凛です」

「前回はオーフェリアが学校に通うことになった」

「凄い話題になってましたよね」

「なんであんなに騒げるのかわからん…」

「あはは…まぁいつもの事ですし…」

「…嫌に慣れちまったな…もう本編行くか…」

「ですね。それでは本編、お楽しみください」

「「蒼き少女」」


蒼き少女

オーフェリアが学校に通う様になって2ヶ月…いつもなら3人で何かをしている休日に龍は珍しく1人で街を散歩していた

 

「…暇になったから散歩に出てるが…まぁ改めて見てもこの街は綺麗だよな…」

 

そんなことを言いながら歩いているとクレープを売っているキッチンカーを見つけた

 

「…小腹がすいたし買っとくか…店員さーんチョコバナナクレープくださーい」

 

「はーい!」

 

お金を支払いクレープを受け取る龍…食べながら歩いていると…

 

ザワザワ…

 

「ん?なんだ?」

 

ざわめきを聞いて龍が視線を向けたのは何の変哲もない公園…に人が沢山集まっていた

 

「…何かあるのか?」

 

近くに行って見ると…

 

「うぐっ…えぐっ…」

 

「なんだよ!旧式の古臭い技術の煌式武装ルークスしか作れない無能な親だって事実を言って何が悪いんだよ!」

 

(…いやそら泣くわ)

 

自分は悪くないと言わんばかりに叫ぶ男子とその近くで泣く龍と同じくらいの青い髪の少女がいた…龍は男子の言い分に呆れていた

 

「なんだよ…!俺が悪いってのかよ!お前が泣いたりなんかしなければ…!」

 

「!ちっ!」

 

自分が悪いのにそれを少女のせいにして更に暴力を振るおうとする男子に龍は人の壁を飛び越えて…

 

「おらぁ!」

 

「ぐぺっ!?」

 

「…えっ…」

 

思いっきり拳骨を食らわせて地面に叩きつけた

 

「どう考えてもお前が悪いのにそれを他人のせいにするとかクズ過ぎて救いようがねぇなおい」

 

「う、うるせぇ!コイツの親が無能なのは事実なんだよ!」

 

「っ…」

 

喚き続ける男子に呆れたように龍は返す

 

「はぁ…そもそも煌式武装がどうやって作られてるかも分からない俺たちが旧式がどうのこうの言える訳ねぇだろうが…つーか他人の親を貶せるならお前の親はさぞ立派な仕事をしてるんだろうな?」

 

「うっ…」

 

その言葉に呻き目をそらす男子を見て龍は(あ、コイツあんま大層なこと言える立場に無いやつだな)と思った

 

「何も言い返せねぇなら最初っから言うなよ…ほれ、お前も大丈夫か?」

 

「あ、ありがとう…グスッ」

 

「あ〜ほらほら…これで拭いとけ」

 

ポケットティッシュを手渡す龍

 

「うん…」

 

「…とりあえず野次馬共消えろ!見せもんじゃねぇぞ!」

 

若干殺気を込めつつ怒鳴ると野次馬は慌てて居なくなった

 

「…さて…」

 

「?」

 

「…とりあえずなんか食うか?」

 

龍はクレープ屋を指さした

 

数分後…

 

「モッキュモッキュ( ˙༥˙ )モッキュモッキュ」←少女

 

「( 'ч' )モグモグ」←龍

 

公園のベンチで少女はイチゴクレープを頬張り龍も1つ目を食べ終え再度購入したチョコバナナクレープを食べて居た

 

「自己紹介がまだだったな…俺は深海龍我…お前確か同じクラスの…」

 

「…沙々宮紗夜…うん…同じクラスだよ…」

 

そう言うとしばらく無言になり…再び龍話を切り出す

 

「…そういやお前の親が煌式武装の製造やってるんだって?」

 

「…うん…煌式武装の製造とその研究…これでも結構有名なんだよ?沙々宮創一…って名前なんだけど…」

 

その名前を聞いて龍は妖精が持っていた雑誌を思い出す

 

「…家の技術者な幼なじみがそんな名前の技術者が載った雑誌を熱心に読んでたな…なんか火力とドデカロマン武装は正義!とか言ってたな…否定はせんけど」

 

自分もまたドデカロマン武装大好き、火力バリ高武装大好きだからそう呟くと紗夜は嬉しそうな顔になる

 

「…そっか…ふふ…」

 

「おっ笑ったな…と言うかそんな人が近くに住んでたのか…家の妖精に教えたら喜びそうだな」

 

そう言うと紗夜は少し考え…こういう

 

「じゃあ…連絡先交換する?」

 

「ん?良いのか?」

 

「うん…お父さんも話せる人が居たら喜ぶと思う…から…」

 

「そうか…家の技術者も喜びそうだ…じゃあそっちの都合を後で連絡してくれ」

 

「うん…」

 

そう言って連絡先を交換し、2人は別れた

 

「それじゃあ…また…」

 

「おう!また今度な! 」

 

その夜…

 

「おーい星螺!前にお前が話してた技術者の娘に会ったぞ〜!」

 

「なんですと!?」

 

「連絡先も交換したし都合が合えば「ちょっと予定を確認してきます!」はやっ!」

 

超特急で確認しに向かう妖精…数秒後

 

「確認してきました!来週の日曜なら問題ありません!」

 

「なるほどね…(私の全てが海色に溶けても〜♪)…もしもし」

 

『あ、もしもし?』

 

「紗夜か」

 

スマホの着信(海色)が鳴り電話に出ると紗夜だった

 

「予定はどうだった?」

 

『お父さん来週の日曜なら会えるって』

 

「お、それは良かった…こっちも日曜なら空いてるそうだし…」

 

『それじゃあ…来週の日曜に…』

 

「おう。それじゃあな」

 

『あっ…ちょっと待って…』

 

「ん?どした?」

 

電話を切ろうとした龍を紗夜は引き止めた

 

『…もう少し…電話しない?』

 

「ん?別に構わんが…ちょっと自室に戻るから待ってくれ」

 

『わかった』

 

自室に移動し、ベッドの上で再びスマホで電話をする

 

「そんじゃあ何を話すか…」

 

『…じゃあ趣味とか聞いても?』

 

「趣味か…剣の稽古と家事かな」

 

『へぇ…私は…』

 

3時間後…

 

「…やべ…ちょっと話しすぎた」

 

龍が時計を確認すると既に深夜1時を指していた

 

「そろそろ寝ないとな…」

 

『ん…仕方ない…お休み』

 

「おう。お休み」

 

そう言って電話を切る…そして龍はとある番号に電話をかけた

 

『…もしもし?』

 

「もしもし…悪ぃな、遅くなっちまった」

 

『ふふ…別に大丈夫ですよ…でもやっぱり妬いちゃいます』

 

「焼くって何を焼くんだよ…」

 

『…鈍感…』

 

「?」

 

『気にしないでください…それじゃあお話しましょうか♪』

 

「そうだな…まどかちゃん」

 

電話をかけた相手…アルティメットまどかとのお話は夜明けまで続いた…

 

1週間後…

 

「龍我…来たよ…」

 

「おう!来たか!」

 

「…もしかして…妖魔さんが?」

 

「そうですよ〜あと星螺でいいですよ〜」

 

「うん…わかった…それじゃあ着いてきて…」

 

紗夜の先導で街を歩いて行く…しばらくすると大きな御屋敷が見えた

 

「ここだよ」

 

「ほーん…でっかいな」

 

「一応重要な技術もあるから…警備を厳重にする意味でもこうなってる…」

 

「なるほど」

 

そんな風に話をしていると…

 

『おお!君たちが紗夜の言っていた子達か!』

 

「!?はぁ!」

 

『ちょぉぉぉい!?』

 

いきなり龍の真後ろから声がしたので反射的に回し蹴りを放ったがすり抜けた

 

「…お父さん…自業自得…」

 

「!この人が紗夜の父さんか…?ホログラム?」

 

龍の言う通り紗夜の父…沙々宮創一は半透明のホログラムだった

 

「お父さんは昔事故で体の大半を失ってる…でも脳は辛うじて無事だったからこうやってホログラムで現れてるの…」

 

「なるほど…さっきは失礼しました。深海龍我と言います」

 

「妖魔星螺とです〜雑誌などでその実績は知っておりますので会えて光栄です〜♪」

 

『うむ!未来の良き技術者に会えるとは私も嬉しいぞ!それと深海君は気にしなくていいぞ。ここで話すのもなんだし、入りなさい』

 

その言葉と共に玄関の門が開き、創一の姿が消えた

 

「ホログラムって外に出れないことを除けば便利だな」

 

「お父さんも研究が捗るって喜んでた…」

 

「早く!早く!行きましょう!」

 

「ちょ、落ち着け!」

 

妖精に引っ張られる形で龍は入っていき紗夜もそれに続く形で入っていった

 

 

沙々宮邸

 

「うおおおおおおおお!!」

 

「メカメカしいな…」

 

「研究室はこんな感じで機械でいっぱい」

 

『ふふふ…驚いてくれたようで何よりだ!』

 

研究室についた妖精は早速あちこちの機械や置いてある試作品を見ていた

 

「凄まじい設備だな…」

 

「一応統合企業財体からも援助を受けてるから…」

 

「なるほどね…あ、そうだ」

 

何かを思いついた龍は創一に話しかける

 

「創一さん。お願いしたいことがあるんですが…」

 

『む?何かね?』

 

「実はですね…少し前に知り合いの日本刀使いの子が「日本刀型の純星煌式武装オーガルクスがあればいいのにな」って言ってたんですよね…だから星螺の技術を用いれば作れないかなって…」

 

純星煌式武装とはマナダイトの中でも極めて純度の高い物であるウルム=マナダイトを用いて作られる強力な武器である。

煌式武装との違いは適性がなければ使えないことや出力が大幅に上であること、更に意志を宿しているという点にある。

またウルム=マナダイトにも適性が存在し、純星煌式武装にするにはそれぞれ決まった形にしなければならない。(鎌に適性があるウルム=マナダイトは鎌型の純星煌式武装にしか加工できない)

現状日本刀型に加工できるウルム=マナダイトは確認されておらず、日本刀型の純星煌式武装も存在しない…たった一つを除けば…

 

『ふむ…そもそもウルム=マナダイトが貴重品だからな…』

 

「そこは問題無いです…ちょっと俺の口から言えるものでは無いので後で星螺から直接…」

 

『…わかった』

 

「それじゃあ俺は色々他も見て回らせてもらいます」

 

「うん…私が案内する」

 

2人は研究室から出ていった…残った2人は…

 

『…さて、星螺君』

 

「話の内容はしっかり聞かせてもらいましたよ〜…創一さん。ここから聞く話は絶対に多言しないでください…仮に多言しようものなら…」

 

その言葉と共に放たれた殺気に創一は流れないはずの冷や汗を流し、本能的は恐怖を感じさせた

 

「貴方を殺さねばなりません…」

 

『…わかった…多言しないと約束しよう』

 

「…ありがとうございます…私が持つウルム=マナダイトを入手する方法は…」

 

 

「…龍我…こっち…」

 

「おう…しっかし広いなやっぱ」

 

あいこちを散策する2人…現在2人は2階廊下に居た

 

「ここ…私の部屋…」

 

「へぇ…」

 

そう言って見回そうとして…あまりジロジロ見るのは失礼だと思い直ぐに視線を紗夜に固定する

 

「…?なに?」

 

「んにゃ…綺麗な目の色してるなぁって」

 

「…ん…ありがと…///」

 

照れた様子で目をそらす紗夜…

 

「…龍我のお母さんは何をしてるの?」

 

「一応専業主婦…のはず…収入源どうしてるのかは知らん…」

 

…実は裏で片っ端からヤクザや裏組織を潰して回ってその金を強奪してることを龍は知らない…

 

「…ねぇ…龍我」

 

「ん?」

 

「…龍我はアスタリスクに行ったらどの学園に通うの?」

 

「俺か?俺は星導館学園だな…お前は?」

 

「ん…私も星導館…」

 

「お、マジか…知り合い全員星導館だなこりゃ」

 

オーフェリアも龍が星導館に行くと決めた時に自分も同じ場所が良いと星導館に進学することを決めた。勿論カレラもオイゲンも妖精も綺凛もである

 

「知り合い…どんな人?」

 

「俺の義姉と同居人1号2号3号だな。あとは一緒に剣やってるやつ」

 

因みに1号がオーフェリアで2号が妖精、3号がオイゲンである

 

「お姉さん?」

 

「カレラって名前。剣に関して俺や綺凛よりも強いんだよな…今でも1本取れねぇ…」

 

純粋な戦闘技術ではやはり戦闘経験が豊富な原初組の方が高い。龍達が対等に戦えてるのは基礎スペックがかなり高いことが理由である。スペックを同等レベルまで落とすと大体龍がフルボッコになる

 

「へぇ…1度見てみたい…お姉さんと龍我が戦ってるところ…」

 

「あんまボコボコにされてるところ見せたくないんだよな…」

 

そう言う龍だが別に見せても問題ないだろうと考える

 

(体つき的に紗夜は近接じゃなくて遠距離前提…恐らく多数の煌式武装を用いた砲撃戦主体だろう…俺たちが直接懐に入られた時のための簡単な近接格闘術を教えるのも有りか?…正直ウル姉ちゃん(ウルティマ)を呼びたかったけど今回の件で何を言われるか…被害がカレラ姉ちゃんだけならいいけど…下手したら周辺に飛び火しそうなんだよな…街丸ごと吹き飛ばすとかやりかねない…)

 

最悪の場合テスタロッサやレインが乱入してくる可能性もある(ミザリー?彼女はまともなのでむしろ止めに入る)ので龍はこの案を却下した

 

「まぁ簡単な近接格闘を教えるついでに見てもらう分にはいいか…」

 

「近接格闘…なんで?」

 

「1番は護身用。あと縄抜けも教えてやるよ。万が一トラブルに巻き込まれた時のことを考えると覚えておいた方がいい」(ましてや紗夜のお父さんが銀河の技術者となればその技術を手にするために紗夜を狙う可能性がないとは考えにくい…備えあれば憂いなしだ)

 

「わかった…」

 

「つってもそんなガッツリ教えるわけじゃねぇよ。本当に簡単な近接格闘だ」

 

因みに龍の言う簡単は普通の人間にとっては人外レベルを指す

 

「そっか…いつから始める?」

 

「ん〜…次の休みはどうだ?」

 

「ん…確かその日は予定がなかったし…大丈夫…」

 

「それじゃあ決まりだ」

 

…後に紗夜が鋼鉄神姫と呼ばれる事がこの日に決まった…

 

 

 

 

 

オマケ

 

『…星螺君…君とんでもないものを作ったね…』

 

「…私自身これを公表したら世界が大混乱に陥ることはわかってます…あくまで身内の純星煌式武装を用意する時だけ使用するようにします」

 

『それが良いだろう…とりあえず…君が刀藤君のデータを持っていたから調整自体は出来た…あとは…』

 

「本人が使用して実戦でデータを取って最調整すれば完成と…」

 

創一と妖精の見る機械の中には…龍の焔に似た1本の刀が白く淡い光を放っていた…

 

To Be Continued…




次回の深海龍帝は何を成す?は…

「随分綺麗な歌だな」

「あら、ありがとう♪」

公園で歌う1人の少女

「邪魔をするな!」

「まさかの真昼間から事件ですかそうですか…」

トラブルはいつもの様に!?

「すみません助けてください!」

「どうしてこうなった!?」

大人に土下座される龍!?

次回!「歌姫の夜に龍は舞う」

キャラ解説…要る?

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