深海の龍帝は何を成す?   作:リア・ユグドラシル

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「前回の…あらすじ」

「前回はレヴォルフの襲撃犯を撃退したんですよね」

「ん、星螺の言う通り。だけどあの女の子は一体何者なんだろうね?」

「私も調べようとしましたけどよくわかりませんでしたからねぇ…」(ある程度は推測できますけど)

「あの子が龍我に渡した剣の詳細も今回明らかになるのかな?」

「そうだと思いますよ?あの事件から半年飛ぶらしいので」

「メタイ…けどそれなら納得…そろそろ読者も本編気になってるだろうし…」

「そうですね。それじゃあ本編…」

「「ゆっくりしていってね!」」

「「久しぶりの試合」」


久しぶりの試合

「…さて、とうとうこの日が来たか…」

 

「あの子がやっと入学する日…」

 

「…いきなり龍我に飛びつきそう」

 

「まぁそこはしょうがないんじゃないかな?1年ぶりな訳だし…」

「とりあえず我が弟は身構えとけ。少なくともひっくり返ったりしないようにする為にもな」

 

「いや下手したら壁までぶっ飛ぶんじゃね?」

 

「…うん。マジで構えとけ」

 

「おk…」

 

桜咲く春の日…龍達はクローディアから許可を貰って小会議室を借りて話をしていた…今日は星導館の入学式…綺凛が星導館に来る日である

 

「…壁の修理の為の道具準備しておきますね」

 

「…頼むわ」

 

工具と材料の準備を始める妖精…カレラはクローディアに連絡を入れて情報を共有していた…電話の向こうで液体が飛び散る音と何かが倒れる音と呻き声が聞こえた気がするが気のせいだと思いたい

 

「…胃薬と白湯も用意しときましょうか…」

 

「…頼む」

 

念の為に全員分の胃薬と白湯も用意する妖精…尚輸送は妖精印の次元収納バッグを使っている

 

「…とりあえず対策はこんなものか」

 

「俺がどうにかするしかやっぱり道はないのな」

 

「…というか私は詳しく知らないのだが…その刀藤綺凛という女はそんなことを普通にするのか?」

 

「散々トラブルに巻き込まれてその度に助けてくれた相手に1年ぶりに会える訳だからまぁ…」

 

「…なるほど」

 

納得した様子で頷くユリス。そして準備が終わった妖精達は教室に向かった

 

「…そういやオーフェリア」

 

「ん?」

 

「あの剣…使いこなせてるか?」

 

「ああ…ザンバットソードね。大分使えるようになったよ?」

 

謎の少女より手渡された剣。あれはファンガイアのキングの為に存在する剣ザンバットソードだった。最初ザンバットソードはオーフェリアのライフエナジーを吸おうとしたがオーフェリアの毒に負けて現在は従順である

 

「それならよかった…前みたいなのはな…」

 

「あ〜…校舎真っ二つ事件…」

 

校舎真っ二つ事件とはオーフェリアがザンバットソードを加減無しに振るった結果星導館の校舎を真っ二つにしてしまった事件である…もちろんクローディアの胃が死んだ

 

授業中…

 

「…さて、今日は入学式だから授業はここまで。あとは自由にしていいぞ。知ってる後輩が居るなら会いに行ってもいいし、部屋でゆっくりするのも手だ。それじゃあ解散!」

 

ガヤガヤ…

 

「…よし、行くか」

 

「そう思うなら言動と行動をあわせろ…何故窓から逃亡しようとしている」

 

「いや外に既に綺凛が居たから」

 

「…あの銀髪のが?」

 

「ああ。アイツが綺凛だ」

 

外では綺凛が龍を探してキョロキョロしていた

 

「…だとしても最短ルートすぎだ。普通に玄関から会いに行けば…」

 

「あいつの周り人が凄い集まってるが?」

 

「…なるほど、あの容姿だからな…」(…なんか龍我からすごい不穏な気配を感じるのは気のせいか?)

 

綺凛に言い寄る男の群れを見ている龍からとても不穏なものを感じ取ったユリスだが一応龍の行動に納得はした

 

「つーわけでとっとと行ってくる」

 

「…しょうがないか」

 

そう言うと龍は窓から綺凛のすぐ近くまで跳躍する

 

「よっと」

 

「「うわっ!?」」

 

「あ!先輩!」

 

着地の際に周りの男たちが飛び退いて綺凛から離れたのを確認した龍に気付いた綺凛が抱きつく

 

「おっとと…久しぶりだな。綺凛」

 

「はい!お久しぶりです♪」

 

ご機嫌な様子で抱きつく綺凛。言いよっていた男たちは邪魔しやがってと思っていたが相手が先輩だと知り直ぐに視線を逸らした(尚龍はしっかり言いよってた男たちの顔をしっかり覚えたので言いよっていた者たちは後で地獄を見ることが決まった)

 

「えへへ♪1年ぶりの先輩だ〜♪はふぅ…♡」

 

頭をぐりぐりと押し付け思いっきり匂いを嗅ぐ綺凛に変わらないなと頭を撫でる龍…傍からしてみると完全にお似合いカップルであった

 

「前と変わらず小動物じみてるな…まぁ可愛いから良いけど」

 

「えへへ〜♪」

 

ご機嫌な綺凛と穏やかな笑顔を浮かべる龍…その後ろから…

 

「えいっ」

 

「おっとと…オーフェリア。お前もか?」

 

「…仲間はずれはイヤ」

 

オーフェリアが抱きついてきた。そのまま龍の首に顔を埋める

 

「あ、お久しぶりですオーフェリアちゃん♪」

 

「ふふ…久しぶり、綺凛」

 

オーフェリアに気付いた綺凛が挨拶するとオーフェリアも笑って返した

 

「とりあえずここだと人目を引くから移動しよ?」

 

「ま、そうだな。行くぞ、綺凛」

 

「はーい♪」

 

そう言って2人を引っつけたまま龍は訓練場に向かった

 

移動中…

 

「さて、綺凛。俺がここに連れてきたってことは…わかるな?」

 

「ふふ…ええわかってますとも!」

 

そう言って刀…千羽鶴を抜こうとする綺凛を龍は一旦止める

 

「まぁ待て…先ずは俺からの入学祝いだ」

 

そう言って綺凛に1本の刀を渡す

 

「これは?」

 

「銘は夜叉。星螺の手も借りて俺が打った刀だ」

 

「先輩が!?」

 

まさか龍が自分のために刀を打ってくれたとは思わず声をあげる綺凛

 

「素人が作ったものだから使うも使わないも綺凛の判断に任せる。まぁ受け取って置いてくれればいい」

 

「先輩…!ありがとうございます!」

 

夜叉を胸に抱いて頭を下げる綺凛に喜んでくれたなら良かったと返す龍

 

「それじゃあ改めて…試合を始めるぞ」

 

「はい!」

 

これから行われるのは純粋な剣による試合。序列などは一切関係なくただ1年間の成果を試すもの

 

「それじゃあ審判は私が…このコインが地面に落ちたら開始…」

 

そう言うとオーフェリアはコインを上空に放り投げる

 

「…」

 

「…」

 

―――チャリン

 

「疾!」

 

「ふぅ!」

 

ガキン!という音と共に千羽鶴と凶月がぶつかりあった

 

「はぁぁ…せいっ!」

 

「ふんっ!オラァ!」

 

互いに放つのは刀藤流の奥義、連鶴。絶え間ない連撃を迎撃し、いなし、攻撃を通そうとする

 

「っ!」

 

「っとと…」

 

互いに距離をとり再度ぶつかる…瞬間綺凛の動きが変わったことに気付き警戒する

 

「…日の呼吸…壱の型…円舞!」

 

「っ!?」

 

瞬間円を描く様に放たれた斬撃を受け止めた龍だが…

 

(重い!?)

 

刀藤流が手数とスピードで押し切る技だとすればこの剣は速さと一撃の威力を高めた剛の剣であった

 

「つぅ…らぁ!」

 

「…月の呼吸…弐ノ型 珠華ノ弄月」

 

「うおぉ!?」

 

放たれたのは三日月型の斬撃。それが3つ龍を取り囲むようにして放たれた

 

「朧・地天轟雷!」

 

龍は叩き下ろすように強烈な一撃を放ち斬撃を打ち払う…が既に綺凛は次の技を打とうとしていた

 

「日の呼吸…拾の型・火車!」

 

「ちょ!?それは洒落にならん!」

 

放たれた断裂斬撃をイナバウアーで躱しそのままの勢いでサマーソルトを放ち顎を狙うがこちらも躱される

 

「…お前ちょっと速くなりすぎじゃね?倍以上のスピード出てないか?」

 

「修行しましたから!」

 

(…あれこれリミッター付けてたら普通にやられるのでは?)

 

龍は妖精から深海棲艦の力に制限をかけられている。理由はこの世界で人間として通している以上深海棲艦の力は明らかに異質であることが理由となっている(他にも何時までもスペックでゴリ押ししていては技術も習得できないから)

 

「まだまだいきます!」

 

「…俺も気合い入れますか!」

 

再度2人の姿が消え、斬撃音と金属音が響き渡った

 

 

一方それを見ている外野組はと言うと…

 

「…え、何これは…」

 

「お〜綺凛また速くなってる」

 

「…アレに対応できる龍我も凄い…」

 

「ふむ。どうやら鍛錬を怠っていないようだな!」

 

「…あの速度に反応するのは大変ねぇ…」

 

「…あの剣術前に漫画で見たことがあるような…」

 

それぞれ呆然としてたり感心してたりしていた

 

「…なんだあのバグキャラみたいな動き…」

 

「見たいなじゃなくてバグキャラなんですよ…私もアレを使わないと対応するのは難しいですね…

 

「?なにか言ったか?」

 

「いえいえ〜お気になさらず〜」

 

ユリスの発言に反応したのは妖精…後半は上手く聞き取れなかった模様…

 

「カレラさんからしてみたら綺凛の動きはどうなの?」

 

「私としてはスピードを活かしつつ時折入る剛の剣…と言うのは中々脅威だと思う。元々綺凛の動きは素早いが刀藤流は連鶴による手数の勝負…単純に硬い相手に攻撃を通す手段が無かったし多数に対抗する技も無かった…だがあの剣術はその弱点を十分に補える。恐らく剣術のレベルは私とも互角に渡り合えるレベルにまで至っているだろう」

 

「お〜カレラ義姉さんからもお墨付きか…」

 

カレラは綺凛を高く評価していた。紗夜はそんな風に評価される綺凛が素直に羨ましいと思った

 

(…もっと体術の練度を上げないと…あ、その前に射撃技術の練度を上げないと…)

 

「まぁお前達もやれる事からゆっくり進めていけ。複数習熟させようとしてもかえって効率が下がる。私たちに時間はいくらでもあるんだ。じっくり進めていけ」

 

「…そうだね…時間はいくらでもあるんだから…」

 

そう言って紗夜が思い出すのは自身が人でなくなってしまった日。それ理解した自分は思わず家を飛び出し河川敷で泣き続けた

 

(…どうせ誰も受け入れてくれないって諦めてた)

 

紗夜は幼いながらも賢かった。それ故に人が自分とは違う存在を嫌うこともわかっていた…

 

(でもお父さんやお母さんは私を受け入れてくれた)

 

『例え人で無くなろうと紗夜は私達の娘だ!』

 

『お母さん達を舐めちゃダメよ?人でなくても大切な娘を嫌うわけないじゃない!』

 

(…あの時は嬉しくて泣いちゃったなぁ…)

 

その後龍の正体も聞かされたのだが…

 

(…いきなりドラゴンになったら思考は止まって当然だよね…)

 

思い出されるのは自分が人ならざるものであることを示すために人気の無い山奥で龍化したことであった

 

「…ふふっ…」

 

「む?どうした?」

 

「…これからが楽しみだなぁって思っただけ」

 

「クク…確かにな…メンバーが全員揃ったんだ。これから更に騒がしくなるぞ?」

 

「そうだね…あ、そろそろ決着が着きそうだよ」

 

紗夜の視線の先では2人がそれぞれ大技を放とうとしていた

 

 

「…綺凛。次が最後だ!」

 

「はい!」

 

龍は凶月を鞘に納め居合の構えを綺凛はその額に特徴的な痣を露わにする

 

「極夜…!」

 

「ヒノカミ神楽…炎舞!」

 

―――轟音、そして訓練場と星導館校舎が揺れた

 

 

 

 

「ゲホゲホッ!…あ、アイツら…やり過ぎだろう…!」

 

2人の技が激突した際に発生した衝撃で天井や床が崩れユリス達は瓦礫に埋まりかけた…幸いカレラが瓦礫を砕いたり衝撃波を防いだことで全員受け身を取る事ができたのでそこまで怪我をしていない

 

「うわぁ…天井や床が…」

 

「これは後で反省文だな…」

 

そういうのは妖精とカレラ…一応カレラは風紀委員であり校内の風紀を保ったり暴走した生徒を罰する権限を持つ。故に後で2人には反省文を書かせることにした

 

「…て言うか2人は大丈夫…大丈夫だね」

 

「うん…あの二人が瓦礫程度でどうこうなるとは思えない…」

 

オーフェリアと紗夜はそう言うと2人を探す…そして見つけた…見つけたんだが…

 

「ぬぐおお…」

 

「あうう…」

 

2人揃って伸びていた

 

「…大丈夫?」

 

「…さ、流石に未完成の技を打つべきじゃなかった…せ、背中と右腕に変に力が掛かってめちゃくちゃ痛い…」

 

「ひ、ヒノカミ神楽もまだ習得したて…ましてや炎舞は負担が大きすぎましたぁ…」

 

「…反省文の前に医務室だな」

 

そう言ってカレラとオーフェリアによって2人は医務室に向かった…

 

To Be Continued…

 

 

オマケ

 

「…という事があった」

 

「…」

 

「…大丈夫か?クローディア」

 

「…」

 

「すこ〜?」

 

「…おい、クローディア?」

 

「すこ!すこ?」

 

「…」( ´ ཫ ` )

 

「クローディアァァァァァァァァ!?待て、まだ逝くな!真っ白になって血を吐いている場合でもないぞ!戻ってこぉぉぉぉぉぉぉい!!」

 

この後クローディアも医務室に緊急搬送された

 

チャンチャン☆




次回の深海の龍帝は何を成す?は…

「フェスタに出るぞ!」

「「「「「お〜!」」」」」

フェスタに出場!

「お前と…」

「私で…」

「「最強ってね!」」

タッグマッチのチーム分けは…?

「あ、キバット達は留守番ね?」

「「うそん!?」」

お留守番なキバット達(そりゃそうだわな)

次回!「鳳凰星武祭開幕!」

キャラ解説…要る?

  • 書け!
  • 別に要らんじゃろ
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