深海の龍帝は何を成す?   作:リア・ユグドラシル

82 / 103
「前回のあらすじ!」

「今回は〜私妖精と〜トワが担当します〜」

「前回は試験のトーナメントで私、アンネ、クーナがトップスリーを独占したんだよね」

「まぁクーナちゃんが魔力、加護切れでボロボロだったのでアンネちゃんにあっさり負けてましたが〜」

「まぁでもバカにしてた奴がボッコボコにされてるのは見ていて爽快だったね!」

「私も後で見ましたけどあれはスッキリしました〜」

「そしてパーティ名が決定!その名は魔剣の尻尾!」

「ちょっと可愛い名前になりましたね〜」

「名前は可愛いけどメンバーはどれもこれもヤバい奴らばかり!…いやトワはおかしくないけどね!?」

「はいはいそれじゃあ本編いきますよ〜」

「ちょ!?」

「「地下迷宮」」

「いきなり進めないで欲しかったんだけど〜!?」


地下迷宮

「…ふぁぁ…よく寝た…って」

 

やっぱクーナ達居るな…あ、昨日は合格祝いで祝杯を上げた後ベロンベロンに酔ったクーナ達を回収したまでは良かったんだが…なんか離してくれないし服脱ぎ出すしで結局俺以外全裸で一緒の布団に入ることに…起きて準備するか

 

「…教科書類はまぁ次元収納に仕舞えばいいとして…」

 

他に何が必要か…食料は結構あるし…

 

「んん…うにゃあ…」

 

「ううん…」

 

「んおお…朝ァ…?」

 

「起きたな?なら服着ろや」

 

とりあえず起きた3人が体を起こす前に服を投げつけておく…これで変態扱いされたら俺はコイツらを斬る

 

「…頭が痛い…」

 

「二日酔いか。まぁあんだけ飲めばな」

 

「なんで皆は普通にしてられるの…?」

 

「俺とトワはあのくらいなら別に…」

 

「まぁあのくらいなら軽く飲めるよ」

 

「アンネ。アルコールを毒だと意識すれば加護が働くので試してください」

 

「やってみるわ…」

 

アンネが目を閉じると三分ほど経ってから身体から青い粒子が出始める…そんな風にも使えるのか

 

「ふぅ…大分楽になったわ。あんな楽しいお酒も二日酔いになるほど飲むのも初めてだったから知らなかったの」

 

お嬢様だなぁ…どっかの誰かさんも見習えよ…

 

「…な、なんですかその可哀想な人を見る目は…!?」

 

「その発言する時点で自覚ありってことだぞ」

 

と言うか速く準備しねぇとヤバいぞ?

 

「後1時間で入学式始まるからはよ準備しろ。遅れても知らんぞ」

 

俺は既に着替え終えるとさっさと食堂に向かう

 

「あっ!ちょっと待って…ってトワさん早っ!?」

 

「次元収納って便利だよね〜っ事で先に行ってま〜す」

 

「クーナ。私達も急ぎましょう」

 

 

移動&食事中…

 

「朝ごはん美味しかったですね」

 

「ええ。美味しすぎて食べすぎそうになったわ」

 

「ああいうのビュッフェって言うらしいですよ。好きなものを好きなだけとる。すごい贅沢!特待生に慣れて良かったです!」

 

「周りからの視線は痛かったがな」

 

「それ龍我が2年生の先輩再起不能にしたからじゃね?」

 

否定は出来んな…まぁ気にすることでもないが

 

「それにしても随分サービスが良いな。昼飯も用意してくれてるし」

 

まさかビュッフェの残りを昼飯として包んでくれるとはな…十分美味かったし、これは楽しみだ

 

「さて、行くか」

 

因みに俺達が居るのは特待生寮で各学年4人の12人しか居ない(尚2年生の内1人は龍が再起不能にしたバカ)

 

 

 

入学式中…

 

「さて、終わった訳だが…」

 

俺が振り返ると2人の教官…どちらも試験を担当した教官だった

 

「なんの用で?」

 

「ああいや。単純に自己紹介をしておこうと思ってね。私はナキータだよ。よろしくね。こっちはスゴート教官だよ」

 

実技を担当した少女の様な教官がそう言うと筆記を担当した大男も頷いた

 

「どーもリュウガ・フカミです。ってまぁ教官なら知ってるか」

 

「まぁそうだね〜試験であそこまで派手にやった子は初めてだよ。あ、因みに君達に絡んだあの2年生は退学処分を受けたから報復を心配するなら街中だね〜」

 

やっぱアイツ退学になったか。まぁ教官と共謀して貶めようとすればそうなるか

 

「ナキータ教官。そういう事はあまり話していいことでは無い」

 

「まぁまぁいいじゃん当事者の1人なんだし…全くそんなガッチガチだからいつまで経っても彼女ができnイダダダダダダダダダダダ!!?」

 

いやそういうのは言っちゃダメだろナキータ教官…て言うか試験直後のスゴート教官の様子を考えるに別の理由がありそうだが?

 

「ナキータ教官。私は特定の誰かと深い関係になるつもりはない」

 

「はぁ…はぁ…死ぬかと思った…君はああいう大人になっちゃダメよ?彼、ここの学生だったんだけど本気で憧れた先輩がいてね…その人とっくに結婚したのにずっと操をささg「いい加減にしたまえ?」痛い痛い!?」

 

…反省しねぇなおい

 

「…君はこういう大人になってはいけない。人の痛みが分からない人間は最低だ。彼女は反面教師としては優秀だから彼女をよく見て学園生活に励たまえ」

 

「あ、はーい」

 

「…人の痛みが分からないって言うけどあの人だって死んだ人に縛られたまま、あの人を好きな子の気持ちが見えなくて傷つけているんだよ」

 

…死んだ人って言うと…そういう事か…

 

「…なんだこの人間関係がクッソめんどくさい学園」

 

…色々心配になってきた

 

 

 

3日後…

 

「ぜぇ…ぜぇ…りゅ、リュウガ…結構厳しいのね…」

 

「いやこれ俺が知る限り1番楽なヤツを更に楽になるようにした奴なんだが…」

 

「…そうなの?」

 

「私も結構これ簡単だと思ってるんだけど…」

 

…こりゃもっと軽くしないとか…

 

「まぁ義姉ちゃん達の課す訓練のレベルがハード過ぎるという事で…」

 

ちなみに今はアンネに剣を教えている…と言っても…

 

「アンネとオークレール流の剣術は相性が良くない」

 

「それは…どういう?」

 

「オークレールの剣術は言わば剛の剣。力強く剣を振るう剣術。だがアンネに合う剣術は柔の剣。スピードと技で相手を翻弄する剣術だ」

 

アンネの体は筋肉が少ないし最初健康診断した時に得た情報的にも剛の剣を扱うのは難しい…この世界には魔石によるランクアップで戦闘能力を引き上げることも出来るが…それはすぐにできるものでも無い

 

「1番良いのは俺や義姉ちゃんが使う朧流の様な剛と柔を併せ持った剣術だが…これは俺がまだ教えれる領域に行ってないんだよな…と言うかまだ免許皆伝まで行ってない」

 

「「えっ!?」」

 

俺の言葉にアンネとクーナが驚く…が俺の剣なんぞ義姉ちゃんや師匠に比べたら月とスッポンだぞ…

 

「…うちの義姉ちゃんの剣術見たらすぐに分かるぞ…師匠も大概やばいし…」

 

アゲーラ師匠なんて更に極まってるからな?なんで技術で俺の首持ってけるの?義姉ちゃんは持ち前のバカ魔力でゴリ押しだからまだ分かる。なんでアゲーラ師匠は魔力強化無しの爪楊枝で俺の全力防御突破して首落とせるの?ベテランになっても強くなり続けるとかウルトラマンか?それともOTONAか?悪魔族版OTONAとか笑えねぇ…

 

「…ま、まぁそれは置いておこう…とりあえずアンネは最初に柔の剣を覚えること。基礎的な部分は勿論発展系も教えれる範囲で教える…が最終的には自分の剣術を見つけること」

 

「自分の剣術?」

 

「試験の時使ってた剣術…最後の剣は朧流の奥義だが最初の獄龍牙突は俺が編み出したオリジナル技だ」

 

まぁ結局義姉ちゃん達には効かなかったんだけどね!憤怒之王暴走させてやっと1回勝てるとか…(しかも明らかに手加減してたし)

 

「ああいう感じで自分に合った剣術を習得して実戦経験を積んでいくと自然と自分の剣術ってのを習得する。アンネの場合はクヴァル・ベステがそもそも斬れ味がいいから先ずは柔の剣を習得すること。習得したらひたすら実践をこなして最終的にはオークレールの剛の剣を合わせた自分の剣術を見つける。これからの目標はこれな?」

 

「わかったわ。参考までにリュウガの剣術を見せて欲しいのだけど…」

 

「ふむ…そうだな…」

 

…これで行ってみるか

 

「…動くなよ?動いたら当たるからな?ふぅ…」

 

夢幻

 

「…こんな感じだな」

 

「…凄い…」

 

俺が放ったのは夢幻。唐竹、袈裟、逆袈裟、右薙ぎ、左薙ぎ、左切り上げ、右切り上げ、逆風、突きの9つの剣の基礎技を連続で叩き込む技…だがこの技は魔力による身体能力の強化に本来剣が相手に当たったら失速するがこの剣術は相手に当たった際の反発力すら利用して加速する。その結果斬撃を終えるまでに必要な時間は僅か0.05秒…最早同時着弾である

 

「これがアンネが目指す…いや、乗り越えるべき領域だな。俺は魔術も使って戦うから純剣士のアンネは更に完成度の高い技を習得できるだろう」

 

俺やトワみたいな魔法戦士タイプはどうしても両方鍛えないとだから1極集中型と比べて成長効率がどうしても悪くなる…義姉ちゃんはそもそも戦闘経験値が多いしアゲーラ師匠は正に1極集中型で剣による対決だとマジで届かん…ステータスがいくら高くても高い技術と攻撃を通せる最低限のスペックが相手にあるならボコボコにされるんだなって学んだぞ…

 

「…ねぇ、リュウガ」

 

「ん?どした?」

 

あ、その前に妖精印のスポドリ飲ませて

 

「抱いて。もうこの剣になら抱かれたいわ」

 

「ゴッフ!?」

 

「あ、ああアンネ!?何を言ってるんですか!?」

 

ほんと何言ってんだコイツ!?

 

「この感動はクーナにはわからないのかしら?」

 

「感動と痴女は別です!正気に戻ってください!?」

 

「私は正気よ。リュウガ!貴方は最高よ!」

 

「ああもうこれだから剣バカは!リュウガくんも剣バカだしトワも魔術バカだしBBさんは意地悪だし妖精さんは開発バカだしこのパーティマトモなの私だけです!?」

 

「「「「『このメンバーで1番非常識なのはお前だろ』」」」」

 

この前クーナの作った料理食ったけどとんでもねぇ物入ってて味もやばかったから廃棄したんだからな?

 

「失敬な!?この常識的過ぎて異常とまで言われてるクーナちゃんに向かってなんて酷い暴言を!」

 

『それ暗に非常識って言われてるの分からないんですか…?』

 

「とにかく!離れてくださいアンネ!」

 

「クーナはなんでそんなに必死なのかしら?もしかしてリュウガが盗られるのが嫌なの?」

 

「違いますぅぅぅぅぅ!迷宮でカップルとテント張って寝泊まりとか耐えれないんですよ!子どもの頃両親が横でズッコンバッコンしてたトラウマがぁぁぁぁ!私耳がいいから起きちゃうんですよぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

…わかるぞ。クーナ…横でそういう事されてると起きちまうんだよな……( ´-`)トオイメ

 

「…なんかリュウガが凄い頷いてる…」

 

「…もしかしてリュウガくんも?」

 

「…昔母さんが親父を押し倒して…うん…しかもムチの打撃音とか…」

 

「「待って?ムチの打撃音ってどういう事?」」

 

『…センパイ。BBちゃんも説明を要求します』

 

「…後で聞いた話だが母さん曰く調教との事です。後親父はMじゃなくガチで痛がってたし泣いてた」

 

『…BBちゃんもビックリな性癖ですねぇ…』

 

単に母さんがSなだけなんだろうなぁ…

 

『…この話は辞めておきますか』

 

「…私よりもトラウマになりそうな状況に居たんですね…」

 

「…リュウガがそういう趣味でも私は…」

 

「俺にそういう趣味は無い!!」

 

「…そろそろ寮に戻らないとヤバくない?」

 

「ああ!そうですいいおかず先輩達に取られちゃう!」

 

「…色気よりも食い気だな」┐(´ー`)┌ヤレヤレ

 

「あっはは…」( ̄▽ ̄;)

 

「ま、行くか」

 

「ええ、師匠。どこまでも一緒に行くわ」

 

 

 

〜翌日〜

 

「ほい。皆さん今日は地下迷宮の探索実習ですよ。実習なんて生温いのは最初で最後なので気をつけてね?今日の実習で得られる知識と経験が皆さんの生死を分けるのでそのつもりで」

 

俺達は今クラス担当教官のナキータ教官の引率で地下迷宮に来ていた

 

「じゃじゃーん!これが地下迷宮の探索許可証。紛失すると入れなくなるから気をつけてね?後街中ではあんまり露出させないようにすること。スられたり強奪されたりは日常茶飯事だからね?」

 

教官が俺達生徒に首から吊るす許可証を配る…まぁ手に入れる為の試験が1年待ちとか言われてる許可証だし盗んででも欲しがるやつはいるわな

 

「確認だが無くしたらどうなる?」

 

こういうのは聞いておいて損は無い。場合によっては無理やり奪われたり迷宮内で無くすなんてことがあってもおかしくはない

 

「再発行は出来るけど90万バルの徴収だね。因みにこの価格は闇市で取引される価格より高めに設定されてるよ。それより安いと売る馬鹿な子が出るのよねぇ…」

 

「OK。理解した」

 

まぁ平民とか金にがめつくなりそうだしな…

 

「実際作るのにコストもかかってるからね。これ微妙な魔力が出ていてね?特殊な魔術を使うと500メートルぐらい先に居てもわかるから救助が楽なの。因みに悪用されかねないからその魔術は内緒ね?」

 

ふむ…確かに薄ら魔力を発してるな。妖精に頼んで複製して貰えるようにしてもらうか?

 

「それじゃあ地下迷宮に入るよ。ちゃんと荷物は持ったかな?携帯食糧と水はあるね?無いと死んじゃうよ」

 

「では、この封印都市最大の存在意義。地下迷宮にごあんなーい☆」

 

…さて、どうなるやら…

 

 

 

 

「…なんですか…ここ…地下なのに明るくて緑が生い茂って…絶対変です」

 

「そうね…気持ち悪いわ。もっと地下迷宮って、こう…ジメジメしてる物だと思ってたわね…」

 

「気持ちは分かる」

 

「まぁ代わり映えしないよりは精神的には楽だと思うよ?」

 

迷宮内部は天井が5m程と高く、太陽が無いにも関わらず陽の光が溢れていて木々も生い茂り小川が流れていた

 

「壁もねぇし…マジで森の中じゃねぇか」

 

「モンスターを生み出すエルナを使って地下迷宮は成長するんだよ。その風景は魔物と人間の心象風景を映し出すんだってさ」

 

「なんつーめちゃくちゃな…」

 

これ様はその階層によって環境がガラリと変わる可能性が高いってことだな…BBに情報収集してもらわないとヤバいか…

 

「はーい注目〜。皆さんこの様相を見て水や食料なんて重い物苦労して持ち込む必要性無いじゃんって思った人居るよね?小川は泣かれてるし木には木の実も実ってる」

 

それを聞いて何人か頷く…が俺達はBBから予め聞いていたので黙っておく

 

「でもこの中の物は絶対に飲んだり食べたりしちゃダメ。試しに…君、君」

 

「へっ?僕ですか?」

 

「そうそう。ちょっとこの水飲んでくれる?この量なら大丈夫だから」

 

そう言ってナキータ教官はコップの3分の1に水を入れて生徒に手渡す

 

「えっ?あ、はい…」

 

生徒はコップの水を飲む…すると顔を真っ青にして苦しみ出した

 

「おえええ!?い、いたっ、お腹…」

 

青い粒子が腹から漏れ出る…加護で治療されている証拠だ

 

「こういう風にここにあるもの食べたらこうなるから水や食料は自分で持ち込むようにね?」

 

「せ、先生…ひ、酷いです…」

 

「あはは!ごめんごめん。こういうのは痛い目見ないと覚えないから一応ね?地下迷宮にある物はエルナ…魔物を生み出す力と同じ物で作られてるの。1度物質化したエルナは普通の物質と変わらないけど大量の瘴気を持っていてそれは魔物以外には毒になるわ。地下迷宮の死因はね?魔物よりも食料と水が尽きて迷宮の物を食べて死ぬって言うのが多いらしいから気をつけてね?」

 

まぁ持ち込みに限度があるなら現地調達したくなるのは普通の思考だな…それに切羽詰まってると毒だと分かっていても手を出してしまうだろうし…

 

「まぁランク3辺りからは耐性ができてきて平然と迷宮の物を食べたり飲んだりできたりするらしいからそこが1つの壁だね。そこまで行けば現地調達できるから効率が一気に跳ね上がるの」

 

…妖精に頼んだらどうにかならんかね?

 

「っていう雑学は置いといて…そろそろ本番だね。君たちが1番気になる魔物との戦いだ」

 

…教官。笑みがいやらしいぞ

 

 

 

 

「ところでこのフロアを見て皆は気付くことがないかな?」

 

…何となく察してはいたが…

 

「魔物よりも人の方が多い…と言うか多すぎる」

 

魔力感知使ってるけど明らかに多いんだよなぁ…て言うか反応の動き的にこの後のオチが読めたぞ

 

「正解。浅いフロア程人が溢れているんだ。だってランクの低い魔石でも十分お金になるからね。わざわざ危険な深い階層に行く人は少ないの」

 

強すぎる魔石は人を選ぶが弱い魔石は誰でも使えるからその分需要があるんだろうな

 

「浅い階層ならすぐに地上に戻れるし魔物は弱くて安全。お金も稼げるから普通の人は深い層に潜る意味が無いよね」

 

まぁそれだと問題があるんだが…

 

「この都市ではその状況を改善するためにランクの低い魔石を都市の外に持っていくのにすっごい税金かける代わりにそのお金でランクの高い魔石を高額で買い取ってるの。国としては強い魔物をどんどん倒してくれないとエルナが溜まりまくっていつか手の付けようがない化け物が生まれかねないからね」

 

BB曰く地下迷宮にある装置は無制限にエルナを集めまくってるらしいからな…このままだと何れ破綻するし早いとこ神からの依頼を済ませないとか…まぁ神曰く少なくとも五、六年は余裕があるらしいから学生生活を送りつつやらせてもらうか

 

「後はほら、あれ見て」

 

教官が指を指したとこではカタツムリのような魔物が生まれていた。すると三組の探索者のパーティが血相を変えて駆け寄る

 

「…うわぁ…」

 

先ずは1組目の剣を持った男がカタツムリに剣を振り下ろそうとしたが2組目の男が矢を放ち剣が触れる前に当てる。すると1組目の男が舌打ちしてから後ろを振り向くと攻撃をやめてカタツムリに体を差し出す。カタツムリが触手を伸ばして男を攻撃するとニヤリと笑って剣を振りカタツムリにトドメを刺した。するとそれぞれのパーティが到着。激しい言い争いになり最終的に殴り合いになった

 

「あっはは…地下3階まではランクを上げる気がない低級探索者がすっごく多くてね?あんな風に魔物の取り合いばっかりなんだ」

 

まぁ見れば大体分かる。そもそもやる気あるならこんなとこにいつまでも居ないからな…

 

「今のを解説すると最初に攻撃を加えたパーティが優先的に獲物を確保できるってルールがあるんだ。だから剣が当たる前に矢を放って優先権を弓使いのパーティが獲得。でもね?優先権って言っても襲われている時は反撃しても仕方ないってルールもあるんだ。だからあの剣士はわざと魔物に自分を殴らせた」

 

ん〜せこいっ!けどまぁ納得できなくは無い…

 

「まぁあれは結構露骨だったね。で、2組が参加した場合はトドメを刺した方が魔石をゲットする訳で…一応剣の人が魔石の所有権を獲得したけど弓を引いた人はわざとだって言って、剣の人は斜線上に人がいたのに弓を放つなんてマナー違反だってお互いにケチつけまくって喧嘩しているわけ。面白いでしょ?」

 

教官。それは面白いとは言わんぞ…ほら他の生徒も幻滅してるし…

 

「教官としてはあの場に君たちが加わることがないことを祈っているよ。さっさとランクを上げて人が少ないところで頑張って欲しいね。あと注意点。あくまでエルナの集積装置から遠くて濃度が薄いから強い魔物が発生しにくいってだけだから深い層から登ってくる魔物もいるし、突然変異みたいに濃度の薄い所でも数匹分のエルナを使って強い魔物が現れることもある。そういうのを見たら絶対に逃げること」

 

仮にこんな所でそんなことが起これば犠牲者は凄まじい数になるだろうな

 

「そして逃げつつ銀色の腕章を着けた人達がいる入口を目指すこと。地下3階位までならランク2〜3の門番が上に強い魔物が行かないよう見張ってるし対処もしてくれるから」

 

さっき入口で見た人達だな。ほとんどお守りみたいな物だろうがな

 

「じゃあ先生からの説明はお終い。みんな頑張ってきてね今日は私が面倒を見てあげるよ。即死じゃなければ助けてあげるから安心してね…あ、1つ言い忘れてた。この階層だと魔物よりも人間の方が怖いかな?行ってらっしゃい」

 

…ま、そうだろうな

 

 

 

 

 

「さて、目標は十個かな?」

 

「いやいやいや…こんなに人が居たら無理ですよ」

 

「そうね…流石に無理ね」

 

まぁ普通ならな…因みにこの階層は縦横大体20キロ程度、反応には最低でも500人は居ることを示している

 

「さっき説明を聴きながらちょっと試して見たんだが…エルナの流れが読めるようになった」

 

「「はぁ!?」」

 

「あ、やっぱ龍我もわかるんだ」

 

トワも分かるみたいだな…まぁ魔力感知の応用みたいな感じだけど

 

「…何かもう…存在自体がずるですね2人とも…」

 

「流石ね」

 

「まぁこれに関しては俺やトワなんかが持ってる能力が関係してるし他には使えないだろうな」

 

俺たちが教えでもしない限りはな

 

「つーわけで行くぞ。5分前くらいには魔物の発生が確定するから…あっちの方だな」

 

そう言って走っていく…そしてポイントに着く

 

「時間は…大体2分くらいか?」

 

「大体そのくらいだね〜。最初に魔物の発生見れてよかった。お陰でパターンを覚えられた」

 

「…なんと言うか2人は血眼になって探し回ってる500人の一般人さんに土下座した方がいいのでは??」

 

「「断る。使える物は使う主義だからな」」

 

そんな事を言ってるとエルナが集まり…カタツムリ型の魔物が現れたので殴り潰した

 

「…いや強化もなしの物理攻撃でワンパンって…」

 

「強化なんて使おうもんなら魔石ごと砕けるわ」

 

「だよね〜っと…魔石採れたから次行こっか」

 

「おう。次はお前らが倒せよ」

 

「了解です。クーナちゃんの華麗な炎で灰に「魔石を灰にしたらアイアンクローな?」…手加減ガンバリマス」

 

「私も全力を尽くすわ。リュウガの前で無様は見せられないもの」

 

※この後15体の魔物を狩った

 

 

 

 

制限時間が終わり、集合場所に戻った…が大体の生徒は直ぐに戻ってきたらしい

 

「俺はトワ、クーナ、アンネと組んで狩りをした。因みに成果は4人で16個だ」

 

報告を聞いてざわめく生徒…後から聞いたが他の生徒の殆どはベテラン相手に好き放題されてしまったらしい

 

「さっすが特待生くん持ってるね〜」

 

「はいはいきょーしゅくです」

 

「うーんもうちょい隠して欲しかったな〜?ていうか君は感がいいのかな?魔物の湧くポイントが分かってるように見えたけど?」

 

「企業秘密。そういうのを詮索するのはマナー違反だ」

 

「うーんそれ言われると痛いね…まぁ残りの諸君もリュウガのパーティを見習って励たまえ」

 

…つっても納得出来るやつは少なそうだな。まぁ騎士学校に入学できたやつって地元だと神童として扱われてるような奴らばかりだからか?

 

『そうでしょうね〜だから自分との圧倒的な差に納得できない』

 

「ま、これで折れるようなら探索者になるのを諦めるべきだろうけどね〜」

 

「トワの言う通りだな」

 

これで折れてたらマジで迷宮内で野垂れ死にそうだ

 

「おっ、君もリュウガに比べると劣るけど十分すごいね」

 

ん?アイツは…あ〜試験で突っかかってきたバカか…魔石を単独で2つ取ったのか

 

「当然ですよ。この僕、ライルが本気を出せばこんなものです!この僕が組むべき人は1人だけですから!」

 

そう言ってクーナの方を見る…おい待てお前クーナに大分ボコボコにやられてたろ

 

「我が愛しの姫君、クーナ様。私はこの魔石をあなたに「そういうのいいからはよ戻れやボケカス」ヘブチッ!?」

 

跪かれた時点でクーナが嫌そうな顔をしてたので横から蹴りをぶち込んでおく…きりもみ回転してぶっ飛んだがすぐに起き上がってきた

 

「い、いきなり何をする!?」

 

「いやどう見てもクーナ嫌そうにしてたし…」

 

「と言うか生理的に無理です…なんかすごい気持ち悪い感じが…」

 

「そ、そんな…で、ではこれから仲を深める為にも私とパーティを…」

 

「嫌です。私は今のパーティが好きなので」

 

そう言って俺の後ろに隠れるクーナ…人を盾にするなって言いたいがまぁこれはしょうがない

 

「な、ならリュウガ!君がパーティのリーダーだな?」

 

「そうだが?」

 

「僕をパーティに入れろ。人手は多い方がいいだろう?それに僕は」

 

バカは剣を抜き

 

「強く!」

 

ドヤ顔で剣を振り下ろし

 

「賢く!」

 

手のひらを天に掲げて火炎球の魔術を放ち

 

「美しい!」

 

何故か胸ポケットから(クシ)を取り出し髪を()いた

 

「どうだ!こんな僕がパーティに入るんだ!断る理由が無いだろう!」

 

「いや実力が全く足りてないやつパーティに入れても連携に問題が出るし…なんか他で役に立てる要素があるなら考えるけどお前にそれは無いしそもそも嫌いな奴入れてパーティの人間関係で問題起こる可能性あるから却下」

 

「と言うかアンタが言ったの全部龍我に負けてない?」

 

※【強さ】原初の悪魔に鍛えられている為クソ強

 

※【賢さ】ロマニやダ・ヴィンチからの授業を理解してる

 

※【美しさ】白上フブキの容姿にクールな印象を持たせる鋭い目が美しさを引き出している(白い肌による浮世離れした美しさもプラス)

 

「がはぁ!?」

 

…コイツほんと何がしたかったんだ?

 

「荷物持ちにもなれそうにないし、お前をパーティに入れる理由がねぇよ」

 

 

 

 

 

「やっと地上に戻ってきたね。じゃあ今日はここで解散!寮に帰るなり街で遊ぶなり好きにしなさい。じゃあまた学園で!」

 

そう言ってナキータ教官は学園に戻っていく…殆どの生徒は疲れたのか真っ直ぐ寮に向かっていた

 

「さて、クーナ達はどうする?纏まった金が欲しいなら施設内に換金所があるらしいからそっち行けばいい。それともランクアップに使うか?」

 

そう聞くと2人は頭を悩ませる(因みにクーナ達は俺達の事…神から依頼を除く…は知ってるのでランクアップなら換金用魔石の3つを除いて全て2人に使われる)

 

「因みに…売るといくらになります?」

 

「BB?」

 

『今のレートだと2万バル位ですね』

 

「…リュウガくん。魔石を使えば地下3階以降まで潜れるようになりますか?」

 

「うーん…どうだろうな?」

 

流石に俺もわからん…BBならわかるか?

 

『うーん瘴気による吸収阻害を考えると遠く及ばないかと…「ミジカイユメヲカサネテ〜♪」って電話ですね』

 

電話の相手は…妖精か

 

「もしもし?」

 

『あ、龍我〜。迷宮から魔石は取ってこれましたか〜?』

 

「取ってきたが…それがどうした?」

 

『実はとある便利道具を開発しまして〜それを魔石に使うといい事があるですよ〜まだ売ってないですよね〜?』

 

「ああ。まだ売ってないが…まぁその道具を使ってみるか」 

 

『わーい!それじゃあ部屋で待ってますね〜』

 

そう言って通話が切れる…俺はクーナ達を見た

 

 

「つーわけで一旦寮に戻るぞ」

 

「「「はーい」」」 

 

一体何を作ったんだ?アイツ…

 

 

 

 

 

「待ってましたよ〜」

 

「おう。で、お前何を作ったんだ?」

 

「ふっふっふ〜それは…」

 

妖精は次元収納を開けると何やらガラスの様な材質の炊飯器の様な道具が出てきた

 

「これは?」

 

「見た目は炊飯ジャーだけど…?」

 

「これはですね〜瘴気除去装置です〜!」

 

…ほう?

 

「これを使えば魔石や水、魔物肉に含まれた瘴気も綺麗さっぱり!魔石の負担も無くなるし食料も水も現地調達出来るようになります〜!浄水器としての機能もあるので血を綺麗な水に変えれます〜!」

 

「…お前…ありがてぇけどこれバレたら世界ひっくり返るぞ」

 

「中身はブラックボックス化されているので解析不能なので御安心です〜」

 

「…それなら大丈夫…か?まぁ便利だし使わせてもらうか」

 

魔石を入れて…浄化のボタンをポチッと…

 

「…あ、もう出来た…結構早いな」

 

取り出してみる…見た目は浄化する前よりも綺麗になってるな。くすみが無くなってる

 

「…じゃあ試しにクーナ行ってみるか?」

 

「は、はい!初魔石…いきます!」

 

クーナの額に押し当てる…すると魔石がどんどん小さくなり、やがて消えた

 

「お〜こんな感じか…」

 

「すごいです。魔石を食べる時は気持ち悪いとか聞いてましたけどぜんぜんそんな事ない…ポカポカして、充実して気持ちいいです」

 

へぇ〜魔石食うのって気持ちいいのか…俺達は食えないからわからんな

 

「欲しいです…もっと…もっと欲しいです…リュウガくん、もっとぉ…もっとクーナに下さいぃ…」

 

…おい待てなんか様子おかしくねぇか?

 

「…トワ、あと任せてもいいか?」

 

「あ〜うん了解…」

 

…女狐にも程があるぞクーナ…

 

※この後アンネもクーナも腰砕けになった

 

To Be Continued…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

「クソっクソっ!アイツらのせいで!」

 

封印都市のとある裏路地…そこで1人の男が苛立った様子で壁を蹴っていた

 

「アイツが反抗したせいで学園から追い出されるし街では腫れ物扱い…巫山戯るな…!!」

 

この男…ライルの兄は龍にコテンパンにやられた事を逆恨みしていた

 

「幸いアイツらも迷宮に入るだろう…そこで不意を突けば…」

 

コイツは龍に言われたことも忘れてそんな出来もしないことを呟いていた…が

 

それを口にしてはいけなかった…

 

「随分馬鹿なことを言う猿が居たんですねぇ?」

 

「!?」

 

突然響いた声…しかし周りには誰も居ない

 

「な、なんだ…?」

 

「出来もしないこととはいえそんなのを私が許すとでも?」

 

「!お、お前は一体なんなんだよ!?誰なんだよ!?何処にいるんだよ!?」

 

誰もいないのに響く得体の知れない声に恐怖し震える…必死に声の発生源を探しているが見つからない…近くにあるのは血を流した浮浪者の死体だけ…

 

「!?うわぁぁぁぁぁぁ…」

 

次の瞬間血溜まりから黒い何かが飛び出し男の胴体を掴むとそのまま引きずり込む…

 

「…全く。私が居るのにそんな事を許すわけが無いでしょう?」

 

血溜まりの向こうにある世界…そこで体の端から食われていく男を見下ろしながら少女はそう呟くと1つの鏡を取り出す…そこには眠っている龍が写っていた

 

「…恐らくこの世界で貴方は至るでしょう…そしたら、私は…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「改めてあなたに全てを話しましょう」

 

自分の脳裏に…1人、家族のために頑張り続けた男を見ていることしかできなかった苦い記憶を思い浮かべながら少女はそう呟き、自らの城に消えていった…




次回の深海の龍帝は何を成す?は…

「ん〜魔物って結構美味しいんですね♪」

「普通は毒の塊だからな」

妖精技術バンザーイ!!

「防具できましたよ〜」

「「わーい!」」

クーナとアンネ専用防具制作!

「編入生?」

「一体どうやって…?」

不穏な気配も…?

次回!「フェイラーテ公爵家」

キャラ解説…要る?

  • 書け!
  • 別に要らんじゃろ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。