深海の龍帝は何を成す?   作:リア・ユグドラシル

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九尾の火狐

「「トワ!?」」

 

後ろから剣で貫かれ倒れ伏すトワ…龍は突然現れた男を警戒する

 

(…転移の気配を感じ取ったから様子見したが…トワだし大丈夫か)

 

(あ〜しくったな〜…ウル様がこの光景見てたらガチギレ不可避だし…とりあえずコイツ後ろから不意打ちするか)

 

尚肝心のトワは心臓貫かれた程度で死ぬ訳もなく普通に不意打ちする気満々であった(龍も全く心配してなかった)

 

「つーかなんだこのオッサン」

 

「おっさん…いやまぁそう言われても仕方ない歳ではあるが…ってそんな事はどうでもいい…私は「奇遇だな、俺もお前の素性とかどうでもいい」がはっ!?」

 

名乗ろうとした推定オッサンの顔面を殴り飛ばす龍

 

「どーせ目的はクーナだろ。お前らにクーナをくれてやるわけねぇし、世界のためとかもどうでもいいからそれを理由にしても俺たちには意味がねぇ(そもそもこの世界の神から敵側は俺達がやろうと思えば潰せる程度の戦力しか無いって聞いてるからコイツら余計なことしかしてないんだよな…)」

 

「ぐっ…そうもいかない…(だがどうする?不意打ちで1人を仕留めれたのはいいがこの男を突破できるとは――!?)」

 

「ん?」

 

そこで龍の後方から凄まじい威圧を感じ取り3人の注意がそちらに向く

 

「お前…お前ぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

「「「!?」」」

 

「クーナ!?」

 

突然クーナが咆哮を上げると朱金の炎が吹き荒れる

 

「馬鹿な…贄の成熟が早すぎる…!?いや、今心臓を抉り出せば紅玉が…!」

 

そう言ってオッサンがクーナに剣を突き立てようとした…が

 

「ジャマ」

 

「!?」

 

だが剣がクーナに近づいた瞬間剣が蒸発した…溶けたのでは無い、蒸発したのだ

 

「な、何だこれは…」

 

「シネ」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

クーナの言葉と共に放たれた朱金の炎がオッサンを飲み込むと灰も残らず焼却された

 

「ちっ…シリルが言ってたのはこういうことか!」

 

「これどうすんの?」

 

「あれ!?トワ!?」

 

「いや原因お前だろ」

 

「いやまぁ私が死んだフリして不意打ちしようとしたせいだろうけど…で、アンネはどしたの?」

 

「…いや…トワ何ともないの?」

 

「頭無くなっても普通に動けるしモーマンタイ」

 

「えぇ…」

 

普通なら胸を貫かれてタダで済むわけないのだがトワは人間でないので対してダメージになっていなかった

 

「とりあえず早いとこクーナを元に戻さないとな…」

 

「でもどうやって?」

 

「原因はどう見てもあの炎…つーかクーナを覆ってる魔力だな。BB、情報はあるか?」

 

『星の本棚にアクセスした結果、恐らくクーナさんは先祖返りですね。体内の特殊な因子を特殊な魔力が活性化させてああなってます』

 

「止める方法は?」

 

『妖精さんが作ったこれを使って下さい』

 

そう言ってスマホから取り出されたのは赤い液体の入った無針注射器

 

「中身は?」

 

『妖精さんがクーナさんの血液や魔力で作った強化剤です。使用すればクーナさんの九尾化と同じことが可能になるとの事です』

 

「そうか」

 

そう言って龍は首に無針注射器を押し当てると躊躇なく中身を打ち込む

 

「いや躊躇無し!?」

 

「えぇ…大丈夫なの?」

 

「これで異常が起こったら妖精が瓶詰めで海に流されるだけだ」

 

「「えぇ…それはやり過ぎじゃ…」」

 

「どうせ直ぐに瓶ぶっ壊して出てくるから大丈夫だろ」

 

「変な方向に信頼されてる…」

 

「ところで体に異常は?」

 

「ん〜…少し体が熱いな…うん、いけるな」

 

そう言うと龍は体内の魔力を循環させ、龍の為に調整された因子を活性化させる

 

「…こんなとこか」

 

黒い炎が吹き出し、9本の尻尾の様に揺らめく

 

「おお〜」

 

「…綺麗」

 

「…よし、炎の制御は奪えるな…まぁクーナの理性がないから簡単に奪えるんだが…」

 

そう言って龍は向かってくる朱金の炎を散らしつつ炎の中心に居るクーナを見据える

 

「ったく世話が焼ける姫様だな…」

 

「ま〜それがクーナだし…」

 

「…気を付けて行ってきてね」

 

「おう」

 

朱金の炎を振り払い、黒い炎を纏った狐が進んでいく

 

「ぁぁぁぁ…!」

 

「はぁ…ったく…早く起きろこのバカ狐!!

 

「ふぎゅっ!?」

 

クーナの脳天にゲンコツが突き刺さり、クーナが地面に叩きつけられると同時に龍は朱金の炎を完全に消し去る

 

「あがががが…」

 

「…気絶したか」

 

クーナの体内の因子を沈静化させ、生成されている特殊魔力を残らず吸い出す

 

「全く…トワ!アンネ!帰るぞ!」

 

「「はーい!」」

 

クーナを抱え、2人を引連れて宿を目指す

 

「とりあえずクーナは明日は必ず起こすか…せっかくのめでたい日なんだしな」

 

その後は…

 

「…行ってみるか。エルシエに」

 

To Be Continued…

 

 

 

 

 

オマケ

 

龍(九尾形態)

 

正式名称 夜叉九尾

 

クーナの九尾の火狐化の因子と特殊魔力の生成方法を妖精が解析。因子を龍専用に調整し、特殊魔力生成機関を追加する強化剤(という名の改修剤)を龍が使用して獲得した。

クーナの朱金の炎と同じ燃やすという概念である黒い炎を扱う(普段龍が使っている黒炎よりも強力)

夜叉九尾には副次効果で火属性適性を大きく上昇させ、クーナが九尾の火狐化した状態の場合、互いの能力値を上昇させる効果もある




次回の深海の龍帝は何を成す?は…

「に、似合ってるかな?」

「ん?おう。似合ってるぞ」

帯剣式の開催!

「すいません、リュウガくん」

「…安心しろ、俺も同じだ」

「まぁ気持ちは分かる」

クーナと龍が起こした行動とは!?

次回!「クヴァル・ベステの継承」

キャラ解説…要る?

  • 書け!
  • 別に要らんじゃろ
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