くらえ!
「キツいぃぃぃ!!」
「まだまだ、行けるよっ」
僕は今、ありえない場所を走っています
一体何処かというと
大峡谷です
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ここが大峡谷
下が全く見えない……
「まるで闇の世界だな」
「奈落みたいっ」
嫌にニコニコしてるなぁ
「どうやっていくんだ?」
案内人してくれたトランの民が話すが
まだ、僕には何言ってるか解らない
これがトラン語って奴か
「だいじょうぶっ とべるからっ」
「とべるって?」
ノートはちゃんと会話できてる……
あいつ何者……
トラン語は勉強すれば良いのか?
あれ、ノート近寄ってくるぞ
あれ、ノート手を引っ張るぞ
あれ、僕達崖に近づくぞ
「それ以上進むと落ちませんかねぇ……」
「落ちていいんだよっ」
そう云うと
大峡谷に身を投げた
僕も道連れに
「なにしてるんだ! アイツ!」
「!」「!」「!」
何言ってるか解らないけど
悲鳴を上げてるのは確かだ
「たすけぇてぇ」
僕の助けは聞こえないだろう
18歳の誕生日プレゼントが
重力に従って落ちることなど
予想出来るだろうか
「喚くなっ」
お前のせいだからな
なんて言えず恐怖から
また、意識を失った
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頭の中に魔法式が入ってくる
『突風浮遊っ』
落下が止まった
だから身を投げたのか
転生してすぐ、投身自殺とか嫌すぎる
でも、助ける技が有るなら言えば良いのに
恐らく地面に着いた
ここが谷底だろう
だが、周りが暗すぎてどの辺りにいるか
分からない
『太陽の光っ』
あっ、明るくなった
光はほんの少し暖かい
「色々と出来るなら言えば良いのに」
「言っても駄々こねるでしょっ」
ご尤も
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多分、修行が始まって2週間は経った
修行とはランニングだった……
「嫌だぁ! 走りたくないぃ!」
「喋る暇が有ったら、走ろうねっ」
「ニコニコしてるけど、容赦ないぃ!」
走って、休んで、また走って
その繰り返しになっている
アイツはアイツで飛んでやがる
「お前も降りてこいぃ! 一緒に走れぇ!」
「飛ぶのも、明るくするのも
疲れるんだよっ」
知るか、そんな話!
「よしっ、今日はここまで」
やっと終了の合図が出た
「しっ死ぬぅ」
もう走らないと、大の字になって寝る
「喋るからそうなるんでしょっ」
オマエの言動がウザくてね
なんて、口が裂けても言えない
恐らく、距離を増やされて
今度こそ死ぬ!
「ゴール覚えてるっ?」
「えっと、ユナンの小屋だっけ?」ハァハァ
こんなに走っても着かないなんて
結構遠いのか、歩幅が小さいのか
まず、簡単にマギの家をゴールにするな
「はいっ、ご飯っ」
「はい、よー」
今日のご飯は
豆のスープや鶏肉のハーブ焼きだ
一体いつ、何処から出してるんだ?
まぁ、美味しいから良いや!
「明日から武術も増やすからっ」ニコニコ
「何だって!」ゲホゲホ
今でも辛いのに
これ以上増やしてどうするつもりだ
スパルタ過ぎる……
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何日経ったかわからない
取り敢えず、ユナンの小屋に着いた
「居るかなっ?」
「居なかったら、どうするんだ?」
「もう一往復かなっ」
簡単に悍ましい事を云いやがる
でもそんな事は杞憂に終わった ガチャ
「待ってたよ、ノート」
「久しぶりっ、ユナンっ」
マギに迎え入れられるって
本当にノートって何者?
「お茶入れてっ、錬金魔法無しでねっ」
「本当に何者!?」
本編何時いけるかな?