初心者ゆえ、色々誤字脱字間違った表現があるかもしれませんがそこはまあ生暖かい目で見てもらえれば、幸いです。
それでは、第1話をどうぞ。
その日、竈門炭治郎は鬼狩りの任務を終え、蝶屋敷への帰路についていた、田園が広がる砂利道を妹・禰豆子が入っている霧雲杉製の箱を担いで歩いていた。
時刻としては午前十時ごろ晴天であった、だが異変は突然起きた、突如霧が発生したのだ。
「ん?なんだこの霧?」
と、炭治郎が呟くと同時に視界を遮る程濃い霧が発生、さらに風も吹き始めあっという間に周囲は濃密な霧に包まれてしまった。
「えっ!?」
驚く炭治郎であったが、突如眩暈に襲われ膝をついてしまった。そして急激な眠気に襲われた。
「うぐっ……なんだこれ……ねむい……ねむすぎる……」
猛烈な睡魔に抗おうとする炭治郎であったが、彼の意識は次第に遠のいて行った。
―――数時間後、炭治郎は目を覚ました。
だが、そこは田園が広がる砂利道などではなかった、見たことがない高い建物が並ぶ街中の中にいたのだ
「あれ……ここはどこだ?俺は一体どうなったんだ?」
と、戸惑っていると不意に声をかけられた。
「あの~大丈夫ですか?」
声をかけてきたのは若い女性だった、年齢は20歳前後だろうか、
「なんか倒れていたみたいですけど、・・・それしても完成度の高い炭治郎のコスプレですね、自分で作ったんですか?」
「こすぷれ?なんのことですか?」
と、女性は不思議そうな顔をして言った。
(なんだこの人……何を言っているんだ?)
炭治郎はこの女性に対して不信感を抱いた。
すると、また別の人物が現れた。今度は男性である。
「どうしたの、洋子?っておい、兄ちゃんハロウィンにはまだ早いぜ、というかほんとに完成度高いな、これも自作なのか?」
と言って男性は禰豆子が入っている霧雲杉製の箱をこんこんと叩いてくる。
「だから何の話をしているのか分からないですよ!」
炭治郎は思わず叫んだ。
「おっ!元気いいな兄ちゃん!若いって素晴らしいよなぁ」
「そういえばあなたお名前はなんていうんですか?」
と、女性が聞いてきた。そこで炭治郎は自分の名前を名乗った。
だが二人は首を傾げるばかりであった。
炭治郎はここがどこなのか、おもいきって二人に尋ねてみた、
「ここがどこかだって?アスカ市だけど・・・」「最近になって、すっごく発展した都市なのよ。」
炭治郎にとってはまったく聞き覚えがない都市名であった、しかもかつて訪れた浅草などより、遥かに豪華に感じた。
炭治郎は意を決して、ある質問をしてみた。
「・・・すいません、今、大正何年でしょうか?」
炭治郎の質問に二人の男女は目を丸くした。
「何言ってるの今は令和だよ。」「大正なんて100年以上昔に使われていた年号よ。」
その答えに炭治郎は絶句した。―――
混乱する炭治郎であったが、とりあえず自分の身の上を話すことにした。
自分は竈門炭治郎であること、妹と一緒に鬼狩りをしており、任務を終えた帰りであったこと、そして気が付いたらここにいたことなどを話した。
しかし、二人からは怪しまれてしまった。
「お前、頭大丈夫か?」「いくらなんでも、炭治郎になりきりすぎなんじゃ・・・」
と、言い出した、炭治郎は困惑したが、とにかく話をつづけることにした。
しかし、二人組は呆れた様子で炭治郎から離れていった、炭治郎は途方に暮れてしまった。
仕方なく、炭治郎は移動することにした、しばらく歩いていると大きい建物についた、建物についてる看板にはアスカ中央駅と書いてあった。
あまりにも多い人だかりに酔いそうになりながら、炭治郎は考えていた。
炭治郎は自分が住んでいた世界とは違う世界に来てしまったのではないかという仮説を立てた。
そして元の世界に戻る方法を模索しようとした時、 突如として爆発音が聞こえてきた。
爆音と共に、全身に金属のようなものを纏った人が現れた、ただの人ではない、炭治郎の嗅覚は相手の正体を捉えた、あれは鬼だ。
それも今まで対峙してきた鬼とは比較にならないほどの力を感じる。
だが同時に疑問がわく、今は昼だ、空に太陽が照り付けている、これでは鬼は出てこられるはずがない、だが考えている余裕はなかった。
突然現れた異形の存在に街の人々は悲鳴を上げ逃げまどっていた。その様子に気づいた炭治郎はすぐに刀を抜き、鬼に向かって駆け出した、一方、鬼は手から光線を放ち攻撃してくる、炭治郎は回避するが、光線を受けた建物は崩れ落ちていく。
そんな攻撃を何度も繰り返しながら、鬼は炭治郎との距離を詰めていった。
(強い……このままじゃやられる)と焦りを覚えたその時だった。
「うわ~~ん!おかあさ~~ん!!」子供だ、この場に泣いた子供が迷い込んでしまっていた、
「危ない!!うわああああっ!!!」と叫ぶと同時に炭治郎は子供を庇うように前に出た。次の瞬間、強烈な衝撃を受け、炭治郎は吹き飛ばされた。幸いにも建物の壁に激突したため大怪我を負うことはなかったが、鬼は其の隙を見逃さなかった、一気に距離を詰め、炭治郎の首を掴み壁に叩きつけた。
「ぐあああっ!!」凄まじい力で締め上げられ呼吸ができない、さらに骨がきしみ始めた。
(まずいっ!このままだと殺される・・・)と、思ったときだった。
陽炎が見えた、その瞬間鬼の腕が切り飛ばされた、たじろく鬼の前に一人の女性が立っていた。
背が高く、髪も長い、そして手に”赫”い刀を握っている、その女性は後ろで咳き込む炭治郎に声をかけた。
「君、大丈夫かい?」
「は、はい、ありがとうございます。助かりました。」
「そうか、それはよかった。」
と言い、彼女は再び鬼の方へ向き直った。
「き、貴様、よくもこの俺に傷をつけてくれたな。」
と、炭治郎は鬼の腕を見て驚く、再生しないのだ、強靭な再生能力を持つはずの鬼がである
「なんだ?この女、この俺に何をした?なぜ再生できない?」と、動揺していると、女性は再び斬りかかった。
「くそっ!」と、鬼は腕を振り回して応戦しようとするが、女性の動きは速く、攻撃が当たらない、そして
「日の呼吸・壱ノ型 円舞」陽炎を纏った一撃が鬼の頸を切り飛ばした、鬼の体は倒れ塵へと消えた、後に残ったものは金属のような服だけであった。
「すごい……」炭治郎は目の前の女性の強さに圧倒されていた。
「ふぅ、さて君は大丈夫かな?」
女性は振り返って炭治郎に声をかける。
「は、はい、なんとか・・・」
「そうか、なら良かった。」
炭治郎はこの女性に奇妙な既視感を覚えた、女性の雰囲気・・・そして顔、そうまるで自分の父に似ているような気がした。
「名を名乗っていなかったね、私は日野ツバキ、君の名は?」
「えっと俺は竈門炭治郎といいます。あの・・・あなたは一体何者なんですか?」
その問いに女性は少し困った顔をしながら答えた。
「そうだね・・・ただの流れ者かな。」
「流れ者?・・・って禰豆子は!?それにあの子も!!」
背中に違和感を感じた、背負っていたはずの木箱が無くなっていたのだ、きっと吹き飛ばされた際に、肩紐が千切れてしまったのだろう。
炭治郎が辺りを必死に見渡しても、どこにもない、炭治郎の顔色がどんどん青ざめていく。
その様子を見て、女性は何があったのか察してくれたようであった。
炭治郎はツバキと名乗る女性の手を握り、お願いをした。
どうか妹を一緒に探してほしいと、するとツバキは、
「落ち着きなさい、炭治郎君、たぶん妹さんは・・・」
ツバキが何か言おうとした際、大声でツバキを呼ぶ声が聞こえた。
炭治郎とツバキはその声の方を向くと一人の少女が手を振っていた、いや正確には一人ではない、一人と一体だ。
少女の隣には、金属質の人形が立っていた、右肩に禰豆子が入っているであろう木箱を担ぎ、左腕に子供を抱き上げていた。その姿を見て炭治郎は安堵する、無事だったようだ。
どうやら、この少女はツバキの仲間であるようだ。
「紹介するよ、この子は佐城マリナ、私のような流れ者達を保護してくれている組織のメンバーだ。」
「あ、あの、はじめまして、佐城マリナと言います、その、よろしくお願いします!!」
と頭を深々と下げて、炭治郎に挨拶する少女、歳としては10歳前後だろうか、ウェーブかかった黒髪にくりっとした目の愛らしい少女であった。
「あと、隣の子は私のパートナー、”機械妖精”のスプリガンです。」
マリナの紹介に人形もといスプリガンは炭治郎に軽く会釈をすると担いでいた木箱を炭治郎に渡した、炭治郎が確認をしていると木箱の中から何かひっかく音が聞こえた、
どうやら禰豆子も無事のようだ。
「ありがとう、スプリガン、これは俺の命より大切なものなんだ。」
「命、守ル、ソレガ我ガ使命ナリ。」
片言ながら、スプリガンは炭治郎の言葉に答えた。
「この子も無事でよかった。」
炭治郎はスプリガンの左腕に抱き上げてる子供に目を向けた、子供は最初は呆けていたが、炭治郎を顔を見ると目を輝かせながら、
「おにいちゃん、たんじろう?・・・ほんもののたんじろうだ~!」
この反応に炭治郎は首を傾げた、自分はこんな小さな子と会ったことはないはずだ、そう思い炭治郎はマリナの方を見た。
すると、彼女は苦笑いしながら炭治郎に言った。
「この事については、落ち着いた場所でお話しますので、私たちはこの子を親御さんのところに連れていきますから、ツバキさん、炭治郎さんの事、お願いします。」
そう言い、彼女たちは子供を連れて離れていった、スプリガンの左腕に抱き上げられている子供は笑顔で炭治郎に向かって手を振っていた。
「炭治郎君、私たちもここから離れた方がいい、警察に見つかるとやっかいだから。」
そう言うと、ツバキは炭治郎の手を取り、走り出した。
「え?それはどういう・・・」
「私を保護してくれてる組織も鬼殺隊同様、政府非公認なんだよ。」
ツバキの説明を聞きながら、炭治郎は彼女についていくように走る。
駅から離れ人気のない路地裏に来るとそこに大きな車(ツバキに教えてもらった)が待機していた、すると側面のドアが開き、そこから一人の男性が
「ツバキさん!こちらです、早く乗ってください。」と声を掛けられた。
その男性に促され二人は車内に入る、そして車は発進した。
本編では機械妖精・スプリガンを人形と言っておりますが、実際はロボットです。
でも炭治郎はロボットって存在も言葉も知らないから、このような表現になっております。