拙い文章ですが楽しんで読んでもらえれば、嬉しいです。
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西暦2074年、新たな神機使いが極東支部に配属されることとなった。
彼の神機はある意味最強であり、ある意味最凶とも言えた。
彼は後にこう呼ばれる。
"呪怨の刀使い"と……
side斬騎
「フェンリル極東支部………。此処か」
俺はこれから死ぬのかもしれないなぁ。
そんなネガティブなことを考えながら俺は適合試験を受けるためにこのフェンリル極東支部に足を運んだ。
本当は適合試験など受けず、家でダラダラしていたかったのだが、いつまでも職なしでは妹に申し訳ないので、仕方なくここに来た次第だ。
け、決して妹に
「兄さんは何時まで経っても一流ニート(笑)なんですか?」
とか言われたからではない。
断じて、ない。
フェンリルの職員さんに案内されて、たどり着いただだっ広い部屋には、なんか見るからにヤバそうな機械が部屋の中央に堂々と鎮座していた…。
嫌な予感しかしない…。
ここに来て早くも帰りたくなった俺に部屋の隅に取り付けられたスピーカーが安心させるように告げる。
『気を楽にしてその機械に手を通して下さい。
大丈夫ですよ。
痛いのは一瞬です。
……………………多分』
何か最後の余計な一言でさらに不安が増してきたが、もう気にしてもしょうがない。
ここまで来たらもう潔く従おう。
そう考えて、俺はその機械に手を通して神機を掴んだ。
途端に上からガシャン、という盛大な音とともに無理やり腕輪らしきものが装着された。
「ッ!ぐああああああああぁぁぁぁァァ!!!」
何ダこれハ?!痛いナンてもンじゃない。
地獄のよウな苦シミが全身を止めドなク襲っテくる。
もウ駄目だ、限界ダ、このまま意識ヲ手放して楽ニなリたイ。
「おや、適合失敗だろうか……」
彼の様子を見ている男ーーペイラー・榊に、同じく隣で見ている蒼い髪の少年が返す。
「いや、まだわからないぜ?
ま、よく見てな。
アイツはまだ諦めてない」
もう駄目だと思ったその時、ふと、今朝交わした約束を思い出した。
「兄さん、必ず帰ってきてください。
最悪、職探しからは逃げても構いません。
でも、生きることから逃げることだけはやめて下さいね。
私の家族はもう兄さんただ一人なのですから……」
……あぁ、そうだったな…。
約束したんだった。
妹と、たった一人の大切な俺の家族と…。
俺は軋む身体を無理やり起こし、立ち上がった。
この手に握られた禍々しい黒い刀を地面に突き立て、杖の代わりにする。
…ってか何だこの刀?
やけに禍々しいし、持ってるだけで何か力が抜けそうになるし散々だな。
そんなことを考えられることができる余裕が出来ていることに気付いて、今更ながら俺は苦笑した。
『おめでとうございます。
これであなたも神を喰らうもの。
ゴッドイーターになりました。
これで適合試験は終了です。
今日はゆっくり休んでください』
そんな淡々とした声がスピーカーから流れるのを聞きながら、俺は何とか生きていられたな、と小さく呟き、その場にぶっ倒れた。
「ほぅ、あの神機に適合したか。
……これは実に面白いことになりそうだ。
早速研究に取り掛かるとしよう」
そう言ってペイラー・榊は去っていった。
後に残された少年は神機に適合し、ゴッドイーターとなった彼ーー天霊 斬騎を一瞥して、部屋を出た。