どうやら気付かれずに逃げ切れたようッスね。
俺はゴッドイーターたちと『生け贄』の少女が話している内に縄を自力でほどいて逃げたッス。
ゴッドイーターたちの話からして《教祖》は死んでしまったようッス。
ま、仕方ないッスね。
彼は《女神様》に気に入られなかったみたいッスし。
とにかく今回の失敗を《本部》に戻って報告しないといけないッス………
な、一体なにが起こったんスかコレ……?
俺が《本部》に帰還すると同志たちが床に転がっていた。
「あ?まだ残党が居たのか。
めんどくせーな。」
同志を山にしてその上に座っていた何者かが淡々と言った。
「アンタは誰ッスか?
何でこんなことを?!」
「は?何で?決まってんだろ。
俺ん家の隣でギャーギャーうるせーから掃除しただけだが?」
「た、たったそれだけの理由で……
今日集まった同志300人を全滅させたんスか……」
「たったそれだけ?
はッ!それだけあれば十分だろ?
俺の気に障ったからやった。
ただそれだけのことだ」
フードを被った小柄な人物は気絶した同志の山の上からよいしょ、と飛び降りて、
「とゆーわけで、お前も失せろ。
俺は今気分が良いからな。
今すぐ逃げれば見逃してやる」
「わ、わかったッス。
今消えるッス」
俺は踵を返して逃げようとした。
ドンッ!
俺は背中に強烈な衝撃を受けて倒れた。
「ガッ……なん…で…はな…しが…違っ」
「あっはっはー、気が変わった!」
そんな理不尽な言葉を聞くと同時に俺の意識は消えた。
崩れ落ちた男を確認しながら俺は一人呟いた。
「ったく、うるせー連中だったな。
《自称、世界平和を願う女神崇拝者》?だっけか?
確かコイツらアラガミ信仰者だったな。
念のためバカ弟子に通報しとくか」
めんどくせーな、と頭を掻きながら俺は久しく会ってないバカ弟子から来たハガキをポケットから取り出した。
差出人は天霊 斬騎と天霊 夢那となっている。
「ちっとも成長してないみたいだぜ、アンタの息子は……なぁ真騎さん」
俺は今は亡き友人に語りかけた。
side綾佳
…………二つ名か…。
私にも何か無いかな?
縛っていた男がどこかに逃げたとかなんとか斬騎君たちが話しているが、割とどうでもいい。
私はまだ考え込んでいた。
《呪怨の刀使い》
カッコいい二つ名だ。
センスがある。
斬騎君はその話をすると何故か
「止めてください!
黒歴史です!」
と真っ赤になってそう言う。
どうにかして私用のカッコいい二つ名を考えて欲しいが彼は目を逸らしてその道に進むとぜっっったい後悔するからやめた方が良いですよ!と言ってきた。
何を後悔するのだろう?
ついに次回、師匠登場です!
あと、今回作中にさらっと妹の名前も出てました。