GODEATER2after呪怨の刀使い   作:紅 星鎖

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今回、斬騎君は大きな決断を迫られることになります。
まぁ本人にとっては、ですが………。


二十二話 《呪怨》の覚悟

side斬騎

 

 

霞む視界、乱れる呼吸。

俺は物影に身を隠し、スタミナを回復していた。

近くに誰か居ないか調べたが、どうやら誰もいない。

皆バラバラの方向に走ったらしい。

 

「ふぅ、取り敢えず状況を探るか」

 

俺はマップを見ながらなるべく殺生石の効果範囲を避け、行動した。

途中、何度かザイゴートやドレッドパイクに遭遇したが、難なく撃破した。

そして歩き続けること二分弱。

 

コオォォ!

 

マガツキュウビとエンカウントした。

当然、近くには誰もいない。

……え?一対一(サシ)でコイツと戦うの?

何度目になるか解らないがそれでも俺はこの理不尽な現実を恨んだ。

 

 

 

 

 

side綾佳

 

 

はぐれちゃったなぁ………。

私は一人、ヒバリさんと通信し、現状を確認していた。

 

『どうやら、リンドウさんとギルさんは合流できたみたいです。

ただ、斬騎さんは……。』

 

「やっぱり、行方不明?」

 

『はい、それに通信機もさっき落としてしまった様ですね』

 

「ま、何となく予想はしてたよ。

ところでコウタさんたちの方はどう?」

 

『首尾良く、ハガンコンゴウは倒したみたいですが、セクメトとの戦闘中に殺生石があちらにも現れたので、一時撤退中です。

……エミールさんはかなりごねましたけど。』

 

「あはは……。

ヒバリさん、御苦労様。

ま、何にせよあの殺生石が消えるまで迂闊には動けないね……」

 

『でも、一番の不安は斬騎さんですね。

彼の事だから皆さんと合流しようとしてマガツキュウビと接触しそうですね……』

 

あー…何とも言えない。

凄くあり得る。

むしろ今までのことを考えると、逃げたセクメトまで彼の元に集まっているかもしれない。

 

「う~!

早く消えてくれないかな~!」

 

私は今もまだ宙に浮かぶ殺生石を遠目に眺めながら恨めしげにそう言った。

 

 

 

 

 

side斬騎

 

 

《呪怨の太刀・黒》のレベルⅡを発動した俺は何とかマガツキュウビと互角に戦っていた。

広範囲に広がるレーザーをコートの防御力と回避で受け流し、呪刀を振るった。

 

スパンッ!

 

再びオラクルで形成された尻尾を切断し、レーザーを封じる。

しかしマガツキュウビはその場で回転を始めた。

 

「な…んだと!」

 

黒い風を纏ったマガツキュウビはそのまま近くにいた俺を巻き込み吹き飛ばす。

強力な一撃を食らい、たちまちコートが黒い靄に戻った。

マガツキュウビは素早く迫り、突進を繰り出してくる。

俺は紙一重でこれを躱すと反撃に出た。

 

出し惜しみして勝てる相手じゃない!

 

俺は先日覚醒したブラッドアーツの第三段階を発動した。

これはあまり使いたくなかった。

発動する効果も凄いが、代償も凄いからだ。

黒い靄がみるみる内に形を変え、そして………

 

「斬騎君?

何……それ?」

 

定着する寸前で霧消した。

 

「……な、綾佳さん?

いつからそこに……?」

 

だが、その質問に答える前にマガツキュウビが動きの止まったこちらを遠慮なく攻撃してくる。

 

「くっ!」

 

スタミナが切れる寸前になるまでレーザーを避けた俺は同じく《バリアスライド》で打ち消すことで攻撃を無効化した綾佳さんに提案した。

俺にとってかなりの葛藤はあったが、やはりアレ以外に手は無い。

 

「これからやることは絶対に他言無用でお願いします。

多分、この状況を打破出来る手はこれしかありません」

 

「それってさっきやろうとしてた奴の事?」

 

「ええ、俺にとってアレを見られるのはかなり(精神的に)辛いものがありますから出来れば内緒にしたかったんですが………。」

 

綾佳さんはわかった、時間稼ぎは任せて、と頷くとレーザーを打ち終わった直後のマガツキュウビの足下にインパルスエッジを撃ち込み、横転させる。

よし、今だ……!

俺は靄の形を操作し、あるものを完成させた。

そのあるものとは……………

 




次回、顕現する黒歴史とは………!?
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