ついに彼女が登場です!
side斬騎
アルカナの占いの館を出た後、俺は一度頭を冷やすために街から極東支部に戻っていた。
すると何やら支部全体がいつもより賑やかな気がする。
何かあったのか?
俺は賑やかになっている中心地のラウンジに向かった。
そこで出会った。
一人の少女に。
彼女は
「歌姫 葦原 ユノ……!」
本物のユノだった。
「あ!斬騎君!
こっちこっち~!」
「え?あ、はい」
side綾佳
「斬騎君は会うのが初めてかな。
ユノ、こちら天霊 斬騎君。
斬騎君、こちら葦原 ユノ」
「葦原 ユノです。
初めまして、《呪怨の刀使い》さん!」
「は、初めまして……って何でその呼び名知ってるんですか!?」
「皆で広めたからじゃない?
今じゃ
斬騎君はOrzと崩れ落ちた。
「だ、大丈夫ですか?」
「気にしなくていいぞ。
いつものことだからな」
リンドウさんが追い討ちをかける様に言った。
彼が入隊してから何だかんだでもうすぐ一ヶ月。
斬騎君のキャラは既に極東支部の皆に知られ始めている。
もちろん色んな意味で。
「大体その呼び名は斬騎君が最初に名乗ったものでしょ?
だったらもういっそのこと《
「嫌ですよ!!」
む、カッコいいのに……。
「あはは……」
ユノは苦笑いしていた。
どうやら斬騎君のキャラは彼女にも伝わったらしい。
「
「そんなの!?
俺の不幸をそんなの呼ばわりしないで下さいよ、コウタ隊長!!」
斬騎君は涙目で言い返す。
確かに彼の不幸は《そんなの》で流せるレベルではないだろう。
「そう言えば斬騎君はユノのこと最初から知ってたみたいだね」
「えぇ、家にCDもありますよ。
妹がファンだったのでその影響で」
………斬騎君ですら知ってるんだ。
私は最初ユノと会った時、誰?って感じだったのに。
「そう言えばユノさんはどうしてここに?」
「今日は偶々、極東支部の近くで仕事があったから寄ってみたの」
「サツキさんに怒られない?」
「大丈夫よ。
ちゃんと許可は取ってるから」
私の質問を笑って返すユノ。
あの事件の後、ユノは仕事が急増したらしく、以前のような頻度では来られなくなってしまった。
だが、それでもこうして暇を見つけてはちょくちょく極東支部に立ち寄ってくれる。
「じゃあ今日も一曲歌ってくれる?
斬騎君もいることだし」
「いいよ」
「え?生ライブ!?」
一時間後
side斬騎
『光のアリア』を歌いきったユノさんは仕事があるからこれで、と去っていった。
いや~、凄かった。
サインぐらいもらっておけば良かった。
それにしても、
「アルカナのお祓い、見事に効果を発揮したな」
出会い運が良くなる、という非科学的な現象を体験した俺はこれが一日限定なことが残念だという気持ちで一杯だった。
すごいね、お祓い。