ブラック企業だね、フェンリル。
side斬騎
「とうとう完成したよ!これが君の゛機鋼小銃乙弍型″の最終形態゛機鋼小銃乙参型″だよ!」
「おぉ!!」
「いや~、大量の神機兵素材を取ってきてこれでも駄目だったら正直どうなっていたか」
「あれだけ取ってくれば流石に足りるよ……。
と言うか必要な素材以外が多すぎて運ぶのが大変だった………」
神機兵素材の搬入作業を思い出して遠い目をするリッカさん。
へー、たいへんだったね。
でもさ、
「あんな大量に出てくるなら先に言ってくださいよ……」
「その辺はサカキ博士に言って。
博士の作った神機兵誘引フェロモンが誤作動してあんなに集まったらしいし」
またあの人か!
俺の最近の不幸の五割はあのマッドサイエンティストのせいだ!
「ま、それだけ集まった神機兵をソロで狩り尽くした君も君だけどね………」
「偶々相性が良かっただけですよ。
シユウやサリエル相手に同じことをしろ、と言われたら流石に無理だって答えます」
「相性で神機兵百体をソロ狩り出来るところがおかしいんだけどね………」
スクラップ神機兵を盾に身を守り、スクラップ神機兵を武器に隙を作れば割かし簡単にやれると思う。
ま、一撃必殺レベルの攻撃力が必要だけど。
「君の神機のポテンシャルは
でも気をつけて、その子はどこか普通じゃない」
普通じゃない?
「そんなの今更でしょう?
そもそもこの
「え?私たちは旧型だった呪刀を新型にバージョンアップしただけだよ?」
「じゃあこの神機には俺の前に持ち主が居たんですか!?」
「多分、ね。
でも少なくとも私は今まで君以外に呪刀を使ってた人は見たことない」
旧型で呪刀を使っていたゴッドイーター……。
データベースを探せば何かわかるだろうか?
「まぁ、なんにせよ切断攻撃力の極地、期待してるからね、《呪怨の刀使い》君!」
「また拡散してる!?」
「斬騎君、いきなりで悪いが、君には第一部隊から第四小隊に異動してもらいたい」
「は?」
データベースを調べようとした矢先に俺はサカキ博士に呼び出されて支部長室に行くことになった。
そして異動を言い渡された。
「どうしてですか?
俺、何か不味いことしましたか?」
「いや、君はよくやっているよ。
今回の異動は君のせいではないんだ」
「ならどうして?」
「第四小隊の隊長が事故で療養中でね、君にはその穴を埋めてもらいたいんだ」
「事故………ですか?」
何だろう、すごく嫌な予感がする。
「その辺の事情は後で第四小隊の隊員から訊きたまえ。
大丈夫、同じ………同士仲良くなれるだろう」
「え?今一部聞き取れなかったのですが?」
「とにかく、頼んだよ斬騎君」
「り、了解しました?」
こうして何がなんだかわからないまま俺は第四小隊に異動になった。
「第四小隊に異動になった?」
「はい、何でも第四小隊の隊長が事故で療養中だとかで俺が代わりに入れと………」
…………………そっ。
「綾佳さん?何故目を逸らすんですか?」
俺は第四小隊について極東支部の皆から話を聞こうとしていた。
だが、皆この話題になると途端に目を逸らす。
あるいは同情か憐憫の視線を向けてきた。
「斬騎君、誤射にだけは気をつけてね」
「皆同じことを言うんですよね。
何でですか?」
「行けばわかる」
……………何となくわかりたくない。
綾佳さんは自販機でジュース(もちろん、普通の)を奢ってくれた。
???何で?
誤射といえばあの人!