GODEATER2after呪怨の刀使い   作:紅 星鎖

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斬騎君は最近調子に乗りすぎているのでここらで一回ぶちのめされた方が良いのです。


三十六話 《呪怨》の挫折

 

 

 

side綾佳

 

 

斬騎君がまた医務室に運び込まれたらしい。

また何かしらのミッションで不幸な事があったのだろうと、私は思っていた。

私は斬騎君の居る医務室にお見舞いのために足を運んだ。

 

「ッ!斬騎君!?」

 

医務室に入った私はその惨状を見て、思わず声を上げてしまった。

マルドゥークの時よりも酷い怪我を負っていた。

全身の至るところに包帯を巻いた斬騎君は力なく笑っていた。

 

「何があったの?」

 

斬騎君は少し震えながらこの大怪我の理由を語った。

 

 

一日前

 

 

side斬騎

 

 

「うおおおぉぉぉぉ!!!」

 

グアアァァァァァァ!!

 

神速ハンニバルの突進を靄とコート、神機で受け止めた。

止められるとは思わなかったのだろう、神速ハンニバルはこの予想外の事態に一瞬、隙が出来た。

俺は呪刀を顔面に叩きつけて、黒い靄を全力でまとわりつかせた。

これにより視界を奪われた神速ハンニバルに追い討ちをかけるように籠手をもう一度切り裂く。

深々とした裂傷を刻み込むと、俺は一度後ろに下がった。

呪刀を機鋼小銃乙参型に変形させるとありったけのオラクルをかき集めてバレットを連射する。

 

ズドドドドドド!!

 

 

グアアァァァ……

 

神速ハンニバルは確実にダメージを負っている。

 

このまま押しきれば……!

 

勝てる!と確信した瞬間、新手の気配がした。

 

ズシンッ!!

 

何だ?今の音?

 

俺は神速ハンニバルがダウンしたことを確認しながら音のした方向ーー金のヴァジュラが倒れているはずの場所に目を向けた。

そこには、

 

「………ハハッ、何の冗談だよ、これは……」

 

漆黒の体に白紫の髪。

尾の先は鋭い剣となっていて触れたもの全てを切り裂くような妖しい輝きを放っている。

両手は捕食形態の神機の様な形をしていた。

第一種接触禁忌アラガミ、スサノオ。

しかし、通常とはまるで異なる点があった。

片手で軽々と金のヴァジュラを持ち上げている。

金のヴァジュラも相当大きかったが、それを優に凌ぐ巨大な体躯。

超巨大スサノオは片手に掴んだ金のヴァジュラを鋭い牙の並ぶ口へ放り込み一口でバリバリと咀嚼した。

 

勝てない

 

あれには絶対に勝てない。

 

俺は全力でその場から逃げ出した。

超巨大スサノオは両手を空に向けた。

そして、その手から紫の光弾を放つ。

光弾は少し上に上がったところで弾けて、

 

弾けた光弾がエイジス全体に雨の様に何千、何万、何億と降り注いだ。

回避不可能。

逃げ場なんてどこにも在りはしない。

 

「う、あああぁぁぁぁ!?」

 

俺は神速ハンニバルを全力で切り裂いて殺し、その体を盾に身を隠した。

光弾は神速ハンニバルの遺体を撃ち抜き、貫通し、数発俺に直撃した。

やがて光弾の雨が止んで、神速ハンニバルの遺体の下から這い出た。

超巨大スサノオがどこにいるかと顔を上げると、

 

目前に獣の口の様な形をした腕が突きつけられていた。

俺は靄でブーツを作り出してその場から必死で離れた。

 

ガチン!!

 

凄まじい轟音と共に大顎の様な手が閉じられた。

速く、速く、一分でも一秒でもいい。

この場から逃げなくては。

俺は一心不乱に逃げた。

超巨大スサノオは興味を失ったのかこちらに見向きもせず、神速ハンニバルの遺体を金のヴァジュラと同じ様に喰っていた。

 

 

 

 

 

 

 

「これがエイジスであったことの顛末です。

あの時、俺の対峙したスサノオ、あれは普通(、、)じゃなかった」

 

「斬騎君にそこまで言わせる程の強さだったの?」

 

「はい、今まで出会ってきたどのアラガミとも違う………。

少なくとも今の俺の力じゃ遠く及びません」

 

俺は思わず項垂れた。

でかいだけならまだ何とかなった気がする。

だが、相対した時の威圧感(プレッシャー)が余りにも過剰だった

勝てない。

一目でわかってしまった実力の差。

ゴッドイーターになってから始めてかもしれない死への恐怖。

マルドゥークの時は知覚する間もなく殺された。

しかし、今回は違う。

あの雨の様に降り注いぐ光弾。

間近で閉じられた必殺の大顎。

あれを対処できる方法なんてあるのだろうか?

 




斬騎君はこのトラウマを克服できるのか!?
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